あらすじ
「おいちは江戸の女性ですが、今に繋がる生き方を貫いています」――あさのあつこ 現代女性にも通じる悩みを抱える主人公を思わず応援したくなる人気時代小説最新刊。父のような医者になりたいと願う娘おいちに、絶好の機会が訪れる。女性の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。おいちは、希望に胸を膨らませ、夢への第一歩を踏み出そうとする。そんななか、深川で謎の連続失踪事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は見出せなかった。不可解な事件が気になるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、事件を解決に導くことができるのか。一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。仕事も家庭も持ちたいという娘の密かな願いは、叶えられるのか。人気の青春「時代」ミステリー第五弾!
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内容(ブックデータベースより)
現代女性にも通じる悩みを抱える主人公を思わず応援したくなる人気時代小説最新刊。
父のような医者になりたいと願う娘おいちに、絶好の機会が訪れる。女性の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。おいちは、希望に胸を膨らませ、夢への第一歩を踏み出そうとする。
そんななか、深川で謎の連続失踪事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は見出せなかった。
不可解な事件が気になるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。
この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、事件を解決に導くことができるのか。
一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。仕事も家庭も持ちたいという娘の密かな願いは、叶えられるのか。
人気の青春「時代」ミステリー第五弾!
令和6年7月11日~13日
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こんな一気に話が進むと思ってなかった!おいちのお兄さんが戻ってきて診療所で一緒に働いて、さらに女性が医術を学べる塾に行けることになって、新吉とも所帯が持てそうで…。新吉と一気に進んで嬉しかった。新吉の度量の大きさと惚れっぷりがものすごく良い。理解度も高くて。一緒にお互いの夢に向かって行くのが良いし、嫁をもらいたいんじゃなくておいちと夫婦になりたいっていうのがめちゃくちゃ良かった。形が欲しいんじゃなくて、おいちに惚れ込んだから一緒にずっといたいっていうのか良い。本当に人柄が素敵。
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おいち不思議がたりシリーズ第5弾?だったかな。
おいちの兄である田澄十斗が長崎遊学から帰ってくる。そんな折、深川界隈では老婦人や乞食が連続して行方不明に。
安定のシリーズ。
それにしても作者は、おいちの父の義姉である「おうた」を書くのが余程気に入っていると思う。
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十斗が長崎遊学から帰り松庵に弟子入り、十斗の紹介でおいちは女性のための医塾に入り本格的な医学の勉強をすることに。医学に関しての思いは強かったのにそれが間違った方に出て多くの犠牲者が。新たな師・明乃のもとで学んで今回の犠牲が無駄にならないようにしてほしい。おいちと新吉が急展開で祝言を挙げることに。新吉を焚き付けおいちに新吉とのことで背を押し医塾への援助も提案してくれたおうたはまさにおいちの母!
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事件的に動機の読める展開でしたが、結末までのもって行き方がおもしろかったです。やっぱり、仙五郎おやぶんが好きです!
医者の仕事と家庭を両立させるという願いを抱くってところがいいですね~。自分自身の努力の上に、他者とのかかわりの中で培っていく強さが、徐々に諦めない土台を固めていくところに夢があります。自分自身の行いが、周りを人を作っていって、夢を掴んだなと。難しく、欲張りな思いであっても、この夢なら、成功してほしい、成功させたいと、応援したい気持ちでいっぱいになります。
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「決意編」と副題がつく『おいち不思議ものがたり』第5弾は、おいちの一大転機の巻。
以前から想いを寄せる新吉との仲が進展、ついに・・・。
一方、医者の仕事では父の手伝いから離れ、女医を育てる医塾へ入塾の運びと。
そんなおいちが今回、岡っ引きの仙五朗親分と立ち向かうのが連続失踪事件。
おいちを巡る周りの人たちー叔母のおうたに父の松庵それに新吉ーと、無残な事件との明と暗の差が際立つこの巻。
おうたと松庵との丁々発止の愉快な会話が、このシリーズの魅力のひとつで、今回も楽しめ、おうたはさらに、おいちと新吉との仲を進ませる粋な役割も果たす。
一方、事件に対しても「あたしはいつだって正しい者の見方だよ。人さまの命を勝手に弄ぶような輩を許しちゃおけないだろう」と、仙五朗とおいちを事件の解決に駆り立てる。
おうたも、このシリーズに欠かせないキャラ。
第6弾もすでに出版されているようで、読まねば。
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あさのさんの本は57冊目。青春物と時代物を交互に読んでいる。
このシリーズも5作目、弥勒シリーズと同じようにミステリー仕立てだが、主人公のおいちが霊能力のように犯罪の影を見ることが違う。岡っ引きの親分と協力して事件を解決して行くところが同じ。霊能力は朧げながら感じるところがミソで、真相に辿り着くまで紆余曲折があって巻き込まれて危険な目に遭う。
今回も最後に危機一髪の状態。犯人は二転三転して行き、最後は霧の中・・
一緒に危機を乗り越えてきた新吉とも結婚が決まったようで、次作が楽しみとなる。