医塾に通い、医者を目指しつつ、女としての幸せもつかみ取ろうとするおいち。そんなおいちの祝言の日に事件が……。浦之屋という商家で、毒物混入事件が起きたのだ。おいちは、祝言の席から浦之屋に駆けつけ、父・松庵らとともに、苦しんでいる人達の手当てに奔走する。そして、浦之屋の若旦那の乳母が服毒死し、菖蒲長屋の元住人の巳助が犯人として名乗り出る。この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれていく姿を見てしまい、事件の裏に何かある、と思い、真相を突き止めるべく動き始める。やがておいちの身体に異変が……。父の手伝いと勉強、そして家庭をもったおいちは、大切なものや人を守っていけるのか。シリーズ累計35万部突破! 人気の青春「時代」ミステリー第六弾。
Posted by ブクログ 2023年06月27日
シリーズ第6弾。
今まで通りの松庵との日々に加え、新吉との新婚生活や、石渡塾などてんこ盛り。
真っ当すぎるおいちが重く感じるが、伯母のおうたの小言が良いアクセントになっている。
ただ、おうたと松庵とのやり取りも一つの決まり事なのかもしれないが、少しくど過ぎる。
次回はおいちも身二つとなり、新たな...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月18日
ミステリ+女性教育。
若い女性へのエールを描く著者の姿勢はぶれない。でも、声高に言い続けなければならない現実が辛い。
男女に関係なく、志のある者がその思いを全うできる世の中であってほしいのだが。
ただ、著者の持ち味である軽口の応酬が最近くどく感じられるようになっていて、読み進めるのが少ししんどか...続きを読む