斎藤幸平のレビュー一覧

  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    みんなの共有財、コモンについての話の前に、今の現状は新自由主義によって生まれた資本主義はどう出来上がってきたか、白井聡さんの説明から始まります。
    60s-70s学生運動から始まったとされ、その中の日大紛争がまさか最近の日大理事長田中氏につながるとはびっくりですね。それに、反共産主義の統一教会、東大駒場寮や早稲田学生会館を取り壊した経緯、段々と学生運動は衰退しやっぱり綺麗な大学が魅力的になり、そして今では学食プリペで家族にも安心など、学生を孤立化させ、安心安全の無菌室へと誘導することで国の指示通りが一番安心だと信じ込ませた現在。なるほど、本当の自由がなくなっているのに、これだと気づかれにくいです

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    2023年12月12日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    1番の感想は4人とも伝える能力にも長けていること。一昔前だと難しいことを難しい単語で書かれ、理解が及ばず「やっぱ、住む世界が違うんだな」と感じていたと思うが、本書はとても分かりやすかった。
    残ったのは内田先生の心の話。再評価(ネガティブ感情を客観視し、吟味することで明るい方向に変わるという研究結果)とラジカルアクセプタンス(自分でコントロールできないことは評価せず、起きたこととして受容し、前に進むこと)。いろいろ自分でできることはあり、科学的根拠もあるということ。

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    2023年12月04日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    現実の社会の問題がなかなか、その当事者の声まで聞けないものだ。実践する哲学者の筆者は等身大でそれを考えさせてくれる。」

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    2023年11月27日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    「人新世の資本論」を読む前から資本主義や新自由主義な世の中へ疑問を持っていた中で人新世〜に続いてこの本を読んだ。
    さまざまな立場の方がそれぞれの領域で取り組まれている、自治が興味深かった。中でも自分の仕事に深く関わる第一章や服も好きなので第二章もおもしろかった。
    自分は子どもに関わる仕事をしているが、その子ども達全員が生きやすい社会を作ることも大事な仕事だと感じた。「斜め」の自治を微力ながら、できる範囲で実践していきたい。

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    2023年10月03日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    最先端の知性に学べ、という主旨で、4人の時の人が登場している。書き方のスタイルとしては、'オフィスアワー'という、教授の部屋を自由に訪れ会話しているような雰囲気で進められている。
    成田悠輔氏は麻布から東大、経済学部で最優等論文で卒業後渡米、MITでドクターを取得してイェール大で教鞭をとる。謂わばエリート街道まっしぐらに見える人生だが、中学から不登校気味で、代わりに多様な大人が集う世界で過ごした経験が、その後の考え方へ影響を与えたと思われる。何をやっているかわからない、ことを理想に、常識にとらわれずにデータ分析で突き詰めていく。これまでの画一化された思考に疑問符を呈する。

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    2023年09月26日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    成田先生は
    もう天才的過ぎて
    ちょっとついていけない部分も。

    斎藤先生は
    とてもわかりやすく、具体的で
    資本論を再読したくなった。

    小島先生のマッチング理論。
    こんな学問があって、初めて正しくマッチングされるだなんてビックリ。

    内田先生。鬱の遺伝の説明がわかりやすかった。母としての経験談も織り交ぜながら、心について語ってくれている。

    さらりと読めて、賢くなった気分になれる。成田先生は、こんなバカな本読むな、他にやることあるだろ?って言いそうだけど。

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    2023年08月15日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    ネタバレ

    マッチングアルゴリズムによる人と人や企業などありとあらゆるものを結びつけるシステム。うつ病など負の感情を持った時に役立つ「再評価」という考え方。嫌だなと思った事柄についてあとで改めてその嫌な感情を持ったかどうか再度考え直し再評価する。天才達の考え方はやはりどこか違うところがあって参考になりました。

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    2023年08月05日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    内田先生の自分の行動や考え方で意味付けを変えられる出来事に対しては「再評価」、自分のコントロール下にない出来事に関しては「ラジカル.アクセプタンス」というのを実践してみようと思う。
    日経テレ東大学好きだったのになー。

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    2023年07月13日
  • 撤退論

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    内田の依頼に応じた識者たちが人口減少の日本の撤退論を語る。



    それぞれある意味好き勝手に持論を書いている。

    これをここでまとめても意味はなかろう。

    自分の思う「撤退論」を書くことにする。

    識者の意見に影響を受けつつ。



    人口減少は先進国共通の現象であり、これを避けることはできない。

    異次元の少子化で児童手当増額などといいながら、

    扶養控除を廃止したり、社会保険料を増やそうとする政府の愚には呆れる。



    彼らにこそ撤退論が必要なのだ。

    高度成長時代の、人口増加時代の仕組を変えようとせずに小手先だけの政策を行う。

    前例に倣うことしかできない。

    更に省益優先、OBの天下り先

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    2023年05月29日
  • 撤退論

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    各界の著名人から内田樹氏が撤退について執筆を依頼し、まとめたもの。各専門分野からの種々の視点でどう考えているのかが分かり面白い。

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    2023年05月25日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    今をときめく「天才」たちがこれからの世界と日本はどうなるかを語るという趣向の一冊。それぞれ興味深いものでしたが、内田舞さんの「再評価」という心理的アプローチが面白いと思いました。

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    2023年05月15日
  • マンガでわかる! 100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ

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    資本主義は競争を激化させ、格差が大きくなる。元々無理で共用のものをお金を払わないと買えないようになって行く。お金があるところに物が集中して、バランスが悪く循環しなくなる。効率化を進めても、労働時間は短くならず仕事を詰め込まれ、資本家の思うツボである。

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    2023年02月14日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    成田悠輔氏と斎藤幸平氏の話は一度どこかで耳にしたことがあるものだったが、小島武仁氏と内田舞氏は全く知らなかったので、どちらかというと前二人の話を軽く読もうかなと思って購入。
    成田氏は、最近の高齢者への発言で、イメージが頗る悪くなってしまった。まだ謎のままの人だ。ただ、アメリカの富裕層の高校生がAO入試のネタを100万円以上かかる「2週間で多様な経験を買うためのパッケージツアー」に参加して自分をプレゼンすることで合格を勝ち取っているという話は、衝撃を受けた。さもありなんと思っていたので、やはりホントにそうなんだ!と驚いた。日本もそうなりつつある。教育格差はどんどん進む。
    斎藤氏は、いくつか著作を

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    2023年02月13日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    オフィスアワーのような、ということで編集された本の目的通り。気軽なトーンで読めるが何か考えたり興味を持つきっかけになる一冊。
    個人的には思いがけず後半二人の働きかたに関するお話が特に興味深かった

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    2023年01月15日
  • 大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝

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    「人新世の資本論」に感銘を受けたので本書を読んだが残念ながら自分には難解過ぎた。ただ、資本主義が自己崩壊的に自然環境も破壊せざるを得ないという矛盾を抱えているとマルクスは考えていたというのはイメージとして掴めた。本書を読んだ後「人新世の資本論」を再読し更に理解が深まった。

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    2022年12月04日
  • 大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝

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    これはすごく難しい本ですね。本気のマルクス本と言いましょうか、「資本主義的生産様式」とか「経済的形態」など漢字だらけの固い用語が頻繁に出てきて頭がクラクラしました。その為前半はボヤッとしたまま読み進めてしまいあまり覚えてない…
    中盤のリービッヒやフラースが出てきたあたりで何とか持ち直し、物質代謝の具体的説明は新鮮に読めましたし新しい気付きもありました。
    それにしても経済学者とばかり思っていたマルクスがこれほどまで自然科学分野に興味を示していたとは驚きです。

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    2022年11月18日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    面白かった〜
    30代から70代の、それぞれ生業が違う著者による寄稿集。
    世代によってか、なんとなく色が分かれてたのがまた興味深い。
    引用してるデータはもちろん、参考文献が結構かぶってるのも興味深かった。
    対象読者である大学生の知り合いに贈りたいし、こういうテーマについてよく話す友人にも読んでほしい。

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    2022年10月29日
  • 撤退論

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    資本主義的な競争では敗北した日本だが、現状はまだ物価が安くて住みやすい状況にあると思う。
    経済的な敗北を敗北と思わずに、実質的な豊かさを手に入れられる社会を作れるかが課題。
    私有から共有へ、共有する資産を豊かなものにしていきたい。

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    2022年10月23日
  • 撤退論

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    以前、立ち止まって交通整理することが必要ではないか、+はわかりやすいけど-が評価されにくくて敬遠されるというようなブログを書いていたので非常に興味深い題材でした。
    いろんな人が寄稿しているので中には読みにくいものがあったり、何を言ってるのか、何が言いたいのかがよくわからない人もいたけど、いろんな考え方があって面白く、中でも青木さんや想田監督、平川さんなどは近い考えで興味を持ちました。
    障害とは、健常とは、健全とは?頭が悪い、コミュ障、ノンデリ、自我の喪失、倫理観の欠落などと障害の差は?ふだん考えていたことが青木さんによって明文化されていました。
    常日頃、「誰が」という点に注目が置かれ、その中身

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    2022年10月20日
  • マンガでわかる! 100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ

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    マルクス入門編としてはかなり読みやすかった。

    手軽に資本論を知りたい人向けです。


    ◉本来の労働
    労働者が「構想」と「実行」を両方やる
    やる目的を考えた人が実行すること
    そうすることで、仕事のやりがいも感じやすいが、
    今の仕事は効率化のために、分業化が進み、構想者と実行者が別になっているため、やりがいも感じにくくなっている。

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    2022年08月15日