斎藤幸平のレビュー一覧

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    色んな立場における識者の手による、今の時代ならではのアンソロジー。内田樹編ってところで、それなりのバイアスがかかっていることは間違いないけど、氏の慧眼に心酔している身としては、その選択には疑念の余地なし。通読した後も、その気持ちに変わりはなかった。いくら博覧強記でも、単著では、その言論にそれなりの限界があるものだと思うけど、その点本作は、根っこの部分でのブレをほとんど感じさせることなく、だけどそれぞれに違った見地からの論旨が展開されていて、感じ入ることしきりだった。

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    2020年12月14日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    ネタバレ

    「100分de名著」のプロデューサー秋満吉彦さんをナビゲーターとして3人の知識人の読書との関わりを通して、血肉となる本の読み方を伝えてくれる。
    本とともに生き、仕事としている方の経験談はとても深かった。秋満さんの補助線も広がりを感じた。

    斉藤幸平さんの章は、ご本人の話を聞いたり著書を読んでいるためか特に驚きはなく淡々と読んだ。

    小川公代さんの章では、ゴシック小説から見出す弱い立場の人たちの存在からケアの倫理に繋がっていくことに興味を持った。ゴシック小説家に女性が多いことは知らなかったし、ネガティヴケイパビリティを物語が養ってくれる、という点は納得。小川さんは無意識についても語っていたが、死

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    2026年07月08日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    気候崩壊によって世界は欠乏経済に突入した。その不安がテクノファシズムを生み、選民思想が広がっている。不安の悪循環を逆回転させ、全体主義にならない計画経済を提案する。
    なるほど、と思いつつ真に理解していない自分がいる。分かるけど無理なのでは?これって徐々にできてることでは?と色々浮かぶ。大きな思想転換はできないかもしれないけれどテクノ資本主義とバランスを取る世界になればよいなと浅はかに感じた。

    印象に残った所は、「独裁」という言葉について。
    今と過去ではニュアンスが異なるということ。今の「独裁」のイメージは「主権」だが、過去は「委任」だった。マルクスのプロレタリアート独裁について、「これは真に

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    2026年06月28日
  • 人新世の「資本論」

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    資本主義には見えざる手があるが、コミュニズムに見えざる手はあるか?
    理想は理解するが資本主義を凌駕する大きなうねりになるとは思えない。

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    2026年06月24日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    自分に手紙を送るように読むというところが、すごく参考になりました。そうすると、真剣に読むなという新しい気づきがありました。

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    2026年06月19日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    恐るべしテクノ資本主義。一つ一つの論点は納得。米の権力の暴走見てると下からのコミュニズムの重要性、強く感じるも同時に無力感と絶望感も。手遅れにならないうちにコモンの再生に微力でも取り組まないと、ディストピア世界が現実に。

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    2026年06月10日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    前作を読んでから5年。当時から脱成長コミュニズムを訴えていた背景には、立ち止まることを知らない資本主義のまま突き進んででいけば、環境破壊と格差問題は悪化するばかりとの危機感からだった訳だが、5年間歯止めはかからずにきてしまったのが現実。
    とはいえ、終盤に紹介のあった2026年1月に民主的社会主義者ゾーラン・マムダニを市長に選んだニューヨーク市民の選択の成否の行方は、期待を持って見守りたい。まだまだ小さな動きに過ぎずこの先も上手くいくかは分からないが、「金融資本とレント資本が跋扈」し「カネさえあれば無限に個人の自由は拡張さ」れてきたニューヨークの市民が、「労働者の街としてのニューヨーク」を目指し

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    2026年06月04日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    100分de名著が本を紹介する番組であり、そのプロデューサーが、さらに一歩進めて「血肉となる読書」について、番組に出演した3人の講師に、自身の本との出会い方や血肉化の過程を紐解いた本です。

     もともとEテレの100分de名著は大好きな番組で、3人の講師の方々が出演した番組も見ていたこともあり、こういう思いで本を紹介して下さっていたのだなぁ…と思いながら読んでいました。

     プロデューサーの方が終わりにで、本を読むことが、戦争を防ぐために遠回りでも一番確実な方法だと信じています、という言葉が響きました。

     知識や情報を得るための読書から自分へのメッセージとして自分ならどう考えるかという視点を

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    2026年05月31日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    自分の理解では、かつて生産力が足りないために、欠乏していた社会が、いまは生産力がありすぎて、地球環境破壊している。
    生産力を上げるために資本主義は有効だったが、温暖化を促進している要因になっているので、逆に生産力を抑えなければならない。
    今であれば社会主義的なアプローチが有効ではないか、ということ。

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    2026年05月27日
  • 人新世の「資本論」増補新版(集英社シリーズ・コモン)

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    ネタバレ

    「資本主義の限界」を、環境問題の観点から整理し直した本。

    便利になっているはずなのに、なぜ人は豊かさを実感しにくいのか。なぜ経済成長を続けるほど環境破壊が進んでしまうのか――そうした問いを、「人新世」という概念を通して説明していた。

    大量生産・大量消費によって生活は便利になった一方で、人間は常に競争や効率化に追われ、環境負荷も限界に近づいている。その構造自体に、現代資本主義の問題がある。

    一方で、後半の「脱成長コミュニズム」については、正直まだ理想論にも感じた。国家規模・グローバル規模で本当に実現可能なのか、自分の中ではまだイメージし切れていない。

    ただ、

    * 消費や競争だけが豊かさ

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    2026年05月24日
  • ゼロからの『資本論』

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    「資本主義」がどういう仕組みなのか。どうして生み出されたのか。
    完璧なシステムではないにも関わらず、他の「〜主義」になぜ移行できないのか。
    様々な疑問があって、それなりに関連の書籍を読んでいるが、本当に難しい。
    もちろん本丸のマルクスを読み込めばよいのかもしれないが、私のレベルでは理解するのは無理だろう。
    そんな軟弱な気持ちのため、様々な解説本を読んでは、ほんの少しずつ理解を深めていくつもりだ。
    資本主義の仕組みとは、誰かが意図的に作り込んだものではない。
    大航海時代や産業革命を経て、当時の社会情勢の変化に伴い、金融の仕組みが整ってきて、徐々に構築されたと言ってよいと思う。
    そういう意味では、

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    2026年05月17日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    100分de名著で講師を務めた3人の専門家たちが、
    本を人生に役立てるための読み方、『血肉となる読書』を紹介している本です。

    経済思想家の斎藤幸平、上智大学教授でケアについての著作が有名な小川公代、能楽師の安田登。
    私は小川公代は馴染みがあるので共感できる部分が多いと感じました。一方、能楽師の安田登に関しては全く予備知識がなく、語られる内容が新鮮で…その上ご本人の軌跡がなんとおもしろいことか!驚きを持って楽しく読みました。古典は難しくて全く読めない私ですが、これを機にチャレンジしてみたいと思います。

    読んだ内容をすぐ忘れてしまう人、なかなか読み進められない…など何かしら読み方に迷いがある人

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    2026年05月15日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに  未来はファシズムだ!
    第1章   気候崩壊による恒久欠乏経済
    第2章   テクノ資本主義で進むファシズム
    第3章   「世界の終わり」と加速主義
    第4章   計画経済が全体主義を連れてくるのか
    第5章   「ハイエクの呪縛」を解くために
    第6章   デジタル社会主義は可能か
    第7章   ハイエクの盲点と「緑の戦時経済」
    第8章   晩期マルクスの独裁論
    第9章   エコロジー独裁への道
    第10章   暗黒社会主義という希望
    おわりに  名もなき者たちの「黙示録」

    <内容>
    重い本だ。前作でも気候変動を食い止めるためには、資本主義を辞めなければならない。そのためにはマルク

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    2026年05月10日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    今の時代は先の見えない激動の時代、戦前と雰囲気が似ているとも言われているそうだ。
    100年前の名著には、そんな時代を生き抜いてきた人類の知恵や経験がつまっていて、未知の危機に向き合うための“時代を超えた真理”を受け取ることができるのだという。

    「読書とは、自分とは異なる他者の思考パターン、深層心理、喜びや苦しみを少し分けてもらう行為」

    特に印象に残ったのは、1度読んで理解できるものは、実は自分の思考の枠の内側にある“予定調和”にすぎない、という話。
    むしろ、違和感のある表現や理解できない価値観を、“異物”として飲み込み、持ち続けること。その蓄積が、後から自分の見える景色を変える可能性がある

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    2026年05月10日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    難しかった。理屈のつながりがわかりにくいからだろうか。最早、気候変動は災害級だから戦時経済に移行しようという話。それ自体はわかるのだが。日本はアメリカや南米ほどじゃないからか危機感は薄いかもしれない。
    計画経済は悪手という意識はないのだけど、自由を制限されるのは違うと思ってしまう。脱商品化やケアはボトムアップで進めた方が良いようにも思う。国家権力は再分配くらいに留めておきたい。ただそう感じるのは民主制と自由の理解の問題かもしれない。
    本当にどうしようもなくなると戦時経済的でしょうがないが、まだ利潤追求みたいなわかりやすい、できれば明るいインセンティブで動けるようなビジョンが必要に思う。

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    2026年05月06日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    大変学びになりました

    この考え方は道徳でちゃんと学ぶべき
    個人的には、誰もがいろんな考え方が知っていた方が社会は良い方向に向くと思っているが、エリートと呼ばれる人は「ハイエクの呪縛」に取り憑かれている印象

    もう計算や暗記の力はAIにより不要になりつつあるのだから、正義とは何か、哲学・倫理のレベルを上げないと…

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    2026年05月06日
  • ゼロからの『資本論』

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    内容はやや難しかったものの、資本論についての理解が少し深まったと感じました。特に「賃金は必要最低限の範囲でしか上昇しない」という考え方が印象に残っています。労働者は単に賃金が上がるだけでは労働から解放されないという点も、強く考えさせられました。インフレが進む現代の日本においては、こうした視点こそ改めて向き合う価値があるのではないかと感じました。

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    2026年05月05日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    過去と現在を繋げ、資本主義に替わる新しい経済のあり方を提示するが、資本の側からの圧力の中で実現可能性はあるか?

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    2026年04月29日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    何十年と前から言われてきた温暖化や環境破壊は未だにマシにすらなっておらず、この現実をみるに資本主義は気候崩壊を止めることができないのは100%明らかと言えるだろう。だからこそ、資本主義を捨て去る必要があり、本書では新自由主義の原点となっているハイエクを徹底批判し対案を出している。
    この現実認識は八割方同意できるのだが、社会主義・計画経済を志向する対案の方はその実現までの道筋が全く想像できず、辛いなと感じた。そう感じるのはハイエクの呪縛に囚われているせい…なのか。
    しかし環境破壊を止めるために、必要なモノを必要なだけ消費する必要があるのは納得感あり、それをテクノロジーを使い目指していくのはなるほ

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    2026年04月20日
  • 人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)

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    気候変動の数字がそこまで取り返しがつかないことになっていることに無自覚であった。自分を反省、
    物自体が欠乏していく一方で、貧富の差が大きくなるといった考えはあり得るものとして捉えた。
    しかし、ハイエクの話を論破すれば良いと言うものでもないし、マルクスに頼って論を組み立てる必要性があったのかがよくわからなかった。
    現在の置かれた環境を理解し、未来がどうなるかを想像した上で、自分の身の振りを考える考える良い機会になった。

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    2026年04月12日