斎藤幸平のレビュー一覧

  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    京大タテカンの章が痛快だった。
    景観を理由に撤去するなら、隣のギラギラなラーメン屋の看板はどうなんだとは、まったくその通り。
    猥雑さや無秩序が産み出す空気があのあたりの景観だったはず。美は乱調にあり。

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    2025年11月24日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    著者が父親とのエピソードなどを入れたりしながら分かりやすく解説してくれて、ざっくりとではあるが分かったような気がした。
    経済政策の歴史の説明も面白く読んだ

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    2025年10月31日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    IT系の仕事をしていて海外のクラウド上にサービスを構築することが多いため、クラウド領主がテクノ封建制のトップに君臨しているというのは腑に落ちた。

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    2025年10月29日
  • 人新世の「資本論」

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    資本主義の現代では、1%の富裕層・エリート層が好き勝手に自分たちの価値観に合わせて社会の仕組みや利害を作り上げてしまい、大多数の庶民は苦しい生活を強いられている.それを打破する目的で晩年のマルクスが脱成長コミュニズムを提唱しており、これが現代の危機を乗り越えるための最善の道だ という提言だが何故か分かるような気がするものの、もやもやした感じで読み終えた.気になった語句が「コモン」だ.資本主義のもとで、コモンを制度化する方法の一つが福祉国家だった という議論は面白かった.

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    2025年10月22日
  • 人新世の「資本論」

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    現在の資本主義を維持していくと、環境破壊により、体制の維持は不可能という点から始まり、マルクスが唱えようとした脱成長論を展開する論考。
    経済的な価値から解き放たれ、本当に実存に影響のある「使用価値」をもっと重視し、環境負荷を低減する持続可能な社会システムを提唱している。
    具体的な取り組みの話もあったが、ここまで強固な資本主義思想からの転換は容易ではないなと、改めて思った。

    小さくても生産活動に副業的に取り組み、社会と繋がりを持ちながら、働きすぎないという生活が理想となるのか。

    バルセロナの取り組みが示唆に富んでいた。

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    2025年10月16日
  • 人新世の「資本論」

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    ネタバレ

    国家に頼り過ぎずに、市民参画のコミュニズムをつくりあげていくことが平等な社会、そして環境保護にもつながるそう。過剰な生産、労働をやめ、自然環境とともに生きていく方法を見つけなければならない。
    消費社会の真っ只中に生きている私たちには、きっと耳の痛い内容だと思う。富裕層がみなこの本に書かれているような人たちばかりではないと思いますが、確かに今の資本主義社会は暴走しているなと感じます。道徳心や倫理観を無視した経済成長なんて、一部の人にしか恩恵はないのだと。
    外国で起こっている様々な環境問題に、当事者として私たちには何ができるのか真剣に考えていかなくてはいけない。それは私たちの義務だと思いました。そ

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    2025年10月01日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    デジタル植民地ニッポンで働くサラリーマンことクラウド・プロレタリアートの人、仕事を終えてクラウド農奴をやるのではなく、この本を読むべし!

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    2025年09月14日
  • ゼロからの『資本論』

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    資本主義は人工的に希少性を作り出し、社会を貧しくするというのは、同じ著者の別の本でも語られていた。貨幣が持つ力は恐ろしく、所有に限界がない。それが資本主義社会のアクセルとなっている。
    商品を有用性ではなく、貨幣的な価値として見るようになり、私たちはその大きく変動しうる価値に踊らされるようになった。
    資本主義というシステムが労働者を貧しくさせているが、そのシステムに参加しないという選択肢はまず取れない。この経済システム、詰んでるのでは。
    斎藤さんのような左派論壇がもっと表舞台に出てこない限り、難しそうだ。

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    2025年09月14日
  • マルクス解体 プロメテウスの夢とその先

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    前作よりも難しいけど、自分の言葉にならないけど、社会に対して感じていた違和感とか、やるせなさ、それに対してどうしたらいいかを言語化してくれている気がして読み終わるとスッキリ。

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    2025年08月31日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    『では、私の仮説とは? それは、資本主義はすでに死んでいる、というものだ。つまり資本主義の力学がもはや経済を動かしてはいない、という意味だ。資本主義が担ってきた役割はまったく別のなにかに置き換えられている。その別のなにかを私は「テクノ封建制」と名づけた』―『はじめに』

    「クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界」はその年に読んだ本の中で一番印象的な本だった記憶があり、本書の書評を見てその本の作者の本業での語りを聞いてみたいと思い読んでみる。資本、利潤、封建、という概念の根本的な理解の仕方に膝を打つ思いがする。それは岩井克人の語る貨幣論のように人の営みに照らした理解。経済学的合理に基づ

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    2025年08月24日
  • 人新世の「資本論」

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     資本主義社会に抗うための重要概念。読者である私が参画してこの書籍の意図が完成するという意味合いを込めて星4。
     私は教員なので、「コモン」としての学校の姿を考えたい。我々の社会が見逃し続けている価値を再発見するために必要な視座を与えてくれる書物であった。

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    2025年08月01日
  • 人新世の「資本論」

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    少し前からあまり物が要らないなと思ってました。コンビニやスーパー、ファストファッションのお店に沢山並ぶ商品が「多いな」と感じるようになってました。
    これはなんだろう?年をとっただけなのかな?と思うと同時に、子供の頃はあんなに楽しかった夏がただの憂鬱な季節になってしまったこと、失われた30年、欧米型の資本主義の衰退。このままずっと過ぎていくと思っていたことに変革が必要なことを何となく肌で感じるようになってきました。

    さて、この現象は何だろう、何をしたら良いんだろうと思いこの本を読み始めました。分かっていたけど真剣に捉えていなかった「豊かさの代償は誰が払っているのか」を目の当たりにしました。

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    2025年07月27日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    「テクノ封建制」タイトルだけで、んー、そうかと納得してしまう。
    私のような経済の知識のない人間にもとてもわかりやすく書かれている。ただ、あまりにもベースがなさすぎて、私には情報量が多すぎて、全体のどれくらい理解できたのか怪しい。
    ただ大筋は掴めたと思う。クラウド農奴なんだ。領主様のためにせっせと毎日無償労働に明け暮れているのだ。搾取されていることにも気づかず。
    それを阻止するための解決法もきちっと書いてくれている。まるで遠い遠い理想のようだ。完全に農奴になってしまっている私にはそう思えてしまう。農奴はこんなことだから農奴のままなんだと思う。

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    2025年07月24日
  • ゼロからの『資本論』

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     「資本主義は永遠ではない」。斎藤幸平著『ゼロからの資本論』はマルクスを現代に蘇らせる。
     経済成長を追い求める社会の果てに環境破壊と格差拡大が待つという警鐘は決して空想ではない。私たちは便利さの裏にある搾取と浪費に無自覚だったのかもしれない。
     だが著者は言う。脱成長コミュニズムという新たな道がある、と。利益よりも人間と自然の調和を重んじる社会へ――資本論の眼で見れば未来の選択肢は意外にも豊かだ。

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    2025年06月16日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    父が娘に語るーーの筆者ということで、装丁の割には語り口調で読みやすい。そもそもの封建制度への理解が、現代においてなおのこと縁遠いために、間接的に現代のデジタル搾取の構造がそれに似ているというアナロジーでの看取が捗った面もある。
    とはいえ、構想的な提言がどれほど実現性があるのかには疑問符も残り、同時期によんだ 「デジタルの皇帝たち」のほうが、リアルな事情が垣間見れる点では残るものが多かった。再読したい。

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    2025年06月07日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    岸本さんが実践されている「ミュニシパリズム」ボトムアップ型の地域主権主義がとても参考になった。
    排他主義的極右でもなく、左派的エリート主義でもない、トップダウン型の国家社会主義でもなく、全体主義的共産主義でもない。

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    2025年06月02日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    将来はユーチューバーかウーバーか。配達中に捻挫し過疎となり山は自然に帰る。シカと格闘もし、まだ終わらない水俣で涙した――資本主義の限界がにじむ。効率と利益優先の社会で命や暮らしは後回しにされがちだ。氏は現場に身を置き『資本論』を手がかりに持続可能な社会の姿を模索する。マルクスは資本の暴走を見抜き人間らしい生を取り戻す可能性を示した。社会問題の「現場」には壊れゆく今と変えうる未来が同時に息づいている。

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    2025年06月02日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    寓話、森永卓郎よりも面倒臭いけど、意味はそれなりにわかるし、参考にもなる。

    要は、もう資本うんぬんではない、ということになる。
    分配でも互酬でもない世界に生きることになるからかな。

    調整されているのに、こちらからは、調整が効かない、と。
    それでいて調整の素材、情報は、こちらが提供している、と。

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    2025年05月20日
  • テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン)

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    今の世界情勢を、背景の政治・経済の歴史を振り返りながら喝破する書。

    「資本主義」「社会主義」の真の理解を深めながら、提示された「テクノ封建制」というワードの意図・意味を徐々に認識していく文章構成。

    前半部は独特の言い回し・表現にとっつきにくさを感じたが、後半になり、巨大テック企業の真の姿が見えてきた。

    我々は意図するしないに関わらず、クラウド領主の掌の上で踊らされるクラウドプロレタリアート・クラウド農奴となっている。。

    なお巻末の斎藤幸平氏の解説は分かりやすかった。

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    2025年05月06日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    資本主義は、民主主義は、日本社会は、
    どう“変調”していくのか ──?
    予測不可能な時代を生き抜くヒントを
    「最先端の知性」がはじめて明かす
     
     
    YouTubeチャンネル【ReHacQ】プロデューサーの高橋弘樹さんが、以前手掛けていたYouTubeチャンネル【日経テレ東大学】で過去ゲストとして招いた4名について、チャンネルで触れたインタビュー内容などを書籍化したものです。
    成田悠輔氏や内田舞氏の出演回が好きだったので、本書籍を手に取ってみました。

    読んでみたら、斎藤幸平氏の部分が結構気になりましたね。彼の著書『人新世の「資本論」』読んでみようかな。いや、マルクスの資本論を先に読んだ方がい

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    2025年04月29日