藤原辰史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020年夏に刊行された本。コロナ後の社会の変化について。 人間、生命、歴史、国家、くらしと文化をテーマに21人の知性が語る。
インタビューと寄稿された文で構成されている。コロナが蔓延し拡大していた頃の見解なので、現在の視点で読むとやや違和感がある意見もあるけれど、総じてコロナをきっかけに、今後社会が大きく変化すること、先が見通せない不安がつきまとうことで一致している。コロナ発生から1年が経って、ワクチン接種が進んでいるが、なかなか終息しないのが心配。 経済活動は悪化しているが、でもマクロレベルでの指標と実態の乖離は、それほど危機的ではないように思う。 影響が出てくるとすれば社会構造の変化、人 -
Posted by ブクログ
ラジオ「荻上チキセッション」が夕方に移ってから聞くようになり、荻上チキさんとはどういう人かと探していて行きあたった本。読みたいと思った人の章のみ読みました。
養老孟司:「不要不急とは」という、今回もまた若干ずれた感のある内容なのだが、この用語への同氏の違和感は、医者でありながら現場ではなく解剖をやっている自分、また現在の老人で公職にもない自分の存在は不要不急なのではという根本から生まれている。そこからさらに、人間自体不要不急なのではという話。この辺りは、前回読んだ氏のインタビューで、老人はコロナ禍を乗り切ったところで生き甲斐はあるのかという疑問と相反するようで通じるところがあり、面白いなあと -
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Posted by ブクログ
トラクターの誕生、進化がもたらした農業の変遷と功罪を知る。トラクターは農作業の効率を高め、農民の労働負担を減らして余暇を増やす、そんな利点だけを漠然と描いていた。大きな購入経費負担、振動と騒音による身体被害、多発し減らぬ作業事故、排気ガスによる環境汚染、さらに兵器である戦車への技術転用の歴史など、負の側面をも検証する。なお、最後まで叙事的ならぬ叙情的に著されており、日本のトラクターの章ではもう少し技術面の突っ込んだ紹介が欲しい。さて、昨今のIT活用でスマート農業が進むならば、穀物や野菜は産品というより製品って感じで、農業は第一次産業ではなくて第三次産業に分類したくもなる。
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Posted by ブクログ
本当は著者のトラクターの世界史を読みたかったのだが、なかったのでこちらへ。
(おそらく重なる部分が多いと思われ)
いつも思うのだが、技術の進歩をた無意識的に受け入れているマジョリティがいる日本、つくり手の側に立つ人とが随分と減ってきている日本の実態こそが問題じゃなかろうか。より便利に、速く、手軽にを求めているのはそういった消費者だ。僕もそうだけどね。
述べていることに納得する部分も多かったけど、最後のまとめについては悶々としたものが残っている。
サピエンスのほうが読んでいて人間と技術の進歩についての考察が(比較すること自体があれだが)よっぽどぐっと来た。 -
購入済み
いまいち。
精神病に関する記述については、実につまらん、と言うしか無い。まだ、読んでる途中だが。つまらなくて読み続ける気が失せる。
著者は精神病棟の実際を知らないんじゃないのかな。私は中にいたけど、患者として。その経験から言うとこの人は実際を知らない。