西川美和のレビュー一覧

  • ゆれる
    兄弟って
    血が繋がってて同じ所で育ってきたから
    ある程度何を考えとるか分かるし、
    でもそれぞれプライドとか嫉妬とかもあって
    素直な気持ちも大人になるにつれて
    伝えにくくなっていって
    ある意味1番複雑やなと思う

    自分が思い描いていたこととは
    大きくかけ離れたことが起きる度に
    それぞれの登場人物の気持...続きを読む
  • 夜更けのおつまみ
    お酒大好きですが、つまみはなくても良い人間です。食事と共に飲酒して、食事が終わればアルコールだけでOK。夜更けにつまみを食べて飲酒したら体重増えるやんと思うから。

    でもこうしてこの本を読むと、作ってみたくなるつまみがいくつか。レシピが掲載されているものもあれば、掲載するまでもないものもあり、好き勝...続きを読む
  • 文藝春秋2021年4月号
  • その日東京駅五時二十五分発
    戦争を経験した著者の伯父が書いた手記を元に、書いた作品。通信兵だった
    主人公が終戦をどんな風に迎えたが書かれている。

    そのような特殊な成り立ちの作品なので、西川美和らしさはあまり感じられなくて
    淡々としている。 終戦をこんな風に迎えた人もいたんだな、と勉強になった。

    ものすごく薄い本なので、すぐ...続きを読む
  • その日東京駅五時二十五分発
    特別ではない、日常の延長に戦争があったんだなぁと感じた一冊。
    伯父の体験という現実、東京の様子も、広島の様子も、列車の中も、訓練も、淡々と書かれていて、凄惨さを訴えるわけではなく、もっと身近に起こりうるのだと。
  • 夜更けのおつまみ
    ポプラ社のPR誌「Astra」掲載の‘おつまみ’をテーマにしたアンソロジー。大作家の随筆をワンテーマであちこちから抜いて集めたシリーズもバラバラぶりがよいけど、お題のために書かれた、わりと若めの作家さんのエッセイはブレてなくて、おいしそうでいいなあ。おつまみ作って飲みたくなるなあ。夜中にw
  • 夜更けのおつまみ
    お酒もおつまみも、好みがそれぞれなのが面白い。
    酒ではなくつまみがテーマなのに、つまみを美味しく食べるために飲むのではなく、酒を美味しく飲むために食べているのですよ!と開き直っている執筆者がチラホラ混じっているのが微笑ましくてよい。
    オイルサーディンは美味しい。
  • 遠きにありて
    映画監督 西川美和の、スポーツ愛、というかカープ愛のあふれた1冊。
    昨今のスポーツ観戦ブームに乗っかりつつも、きちんとスポーツに敬意をもっているのが伝わりました。ちょっと内容が薄くて読み足りないかな、という感じですが、雑誌の連載なので、このくらいがいいのかも。
  • 映画にまつわるXについて
    全体的には軽めのエッセイなどのまとめ集なのだが、『ゆれる』ができるまでの流れについてはかなり興味深く、改めて映画を観返したくなる。むしろもう少し踏み込んで書いて欲しかったくらい。

    映画未見の読者に配慮してネタバレせずに書かれたからだと思うが、例えば香川照之が最終稿の脚本から第5稿のセリフに戻してく...続きを読む
  • 映画にまつわるXについて
    取材や脚本の執筆、撮影など映画制作現場でのエピソードをはじめ、影響を受けた映画や本、作家について鋭い観察眼で描く、気鋭映画監督の初エッセイ集。
    独特な空気感を漂わす映画作品と同様に、文章力にも味わいがある。こだわる時はとことんと、逆に、えっいいのと思うぐらいあっさりの時もある。不思議な面白さがあるエ...続きを読む
  • その日東京駅五時二十五分発
    戦時中、通信兵として広島から東京へ任務についた「ぼく」。
    その後、故郷の広島では新型爆弾が落とされた。
    それでも言われるままに任務を続けなければならない。
    短い物語だけれど、当時の人達の思いは良く描かれていると思う。
    この話は、作者の叔父が戦後に親戚に向けて配った手記を基に書かれたという。
    終戦をい...続きを読む
  • 映画にまつわるXについて
    ドイツの混浴温泉で同郷の男性と出会ってしまった時の、素っ裸の言葉を交わさない腹のさぐりあいのエピソードが好きでした
  • ゆれる
    一人の女性がゆれる吊橋から落ちる。
    そこからゆれ始める兄弟の関係。
    ゆれる関係とゆれるこころを描いたヒューマンドラマ。
  • ゆれる
    同著者の「永い言い訳」からこちらに戻る形で読んだ。
    芥川龍之介の「藪の中」形式そのまんまで語られる内容は、誰が本当の事を言っているのか、読み手は惑わされながらサクサク読み進められるが、最後だけは「?」な感じ。どんでん返しを期待してたが、そのまんま終わってしまった。
  • その日東京駅五時二十五分発
    通信兵として訓練中に一般国民より先に終戦を知った広島出身の青年が、列車で故郷へ帰る話。拍子抜けするほどに淡々と物語が綴られていることに驚いた。著者の作風によるものと想像したが、著者の祖父による体験手記と取材を元に書かれたことから、少なくとも当時の一個人の真実に近い話なのであった。『本当の戦争の話をし...続きを読む
  • ゆれる
    兄が突き落としたのか。智恵子の死をきっかけに兄弟が近づき揺れ動かされ壊れていく。はじめは、よそよそしい文章で馴染めなかったが、それがこの関係性からきているんだろうな。一番近い存在だからこそ、思う気持ちを伝えられず、複雑な思いが絡みあい、嫉妬や憎しみに変わる。家族のことを思うからこそ、家族のためにいろ...続きを読む
  • 映画にまつわるXについて
    映画監督の西川美和さんのエッセイ。

    彼女が撮った「ゆれる」という作品が好きで、
    自分の夢が作成の原点と知ってたけれど、
    ここまで細かく夢の内容覚えてるもんなのか?

    映画でしっかり人を描ける方なので、
    様々な観察眼はさすがだなと思える反面、
    人としての弱さというか人間らしさを
    感じることできるエッ...続きを読む
  • その日東京駅五時二十五分発
    このような話は初めて読んだし、初めて聞いた。
    テレビや平和学習なんかで見聞きした悲惨な出来事は当たり前だけど真実で、この著者の叔父のような話もまた真実なのだなと。
  • その日東京駅五時二十五分発
    広島出身の著者が、伯父の体験を基に執筆した「日本のいちばん長い日」。
    親友とともに終戦の日の朝、東京から西へ向かう列車に乗り込む19歳の青年。通信兵という立場から、いち早く無条件降伏の敗戦を知った彼らの見たその日の日本。今までにない視点が、とても斬新で切り口が鮮やかだ。列車内の子供と、故郷で偶然出会...続きを読む
  • その日東京駅五時二十五分発
    "戦争で死ぬことと、滅びた後を生き抜くこと。いったいどちらが苦しいことなのか。"

    戦争って、みんなが、苦しくて辛くて悲しくて、劇的な体験をしてるのだと思った。

    読んだ印象としては、淡々とし過ぎて。「本当に戦争の話?」と思ってしまった。

    実際は、全部が全部淡々としてたわけじゃないんだろうけど、読...続きを読む