西川美和のレビュー一覧
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ネタバレめちゃくちゃ面白いです。西川美和、やはり凄すぎる。超一流の映画監督であり、超一流の小説家であり、まさか。エッセイストとしても超一流だったのか。驚愕である。この人、ホンマにとんでもねえなあ。
スポーツ雑誌「Nunber」での連載エッセイをまとめたものでして、2015年6月25日号~2018年9月21日号までの記事が載っています。
ちなみにこの連載は、2020年の8月で、終了している模様でして。ネット情報ですが。ホンマか?そうなのか?それは誠に残念である、、、勿体ない。是非とも、この本に収録されたまでの後に発表され続けていたエッセイも、一冊の本に纏めてほしいなあ~。文藝春秋さん、マジでお願いし -
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このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
さらに、一編ずつが短いのもポイント。
ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰 -
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ネタバレ2020年現在の、この小説の、刊行されているバージョンを調べましたところ。
2006年 ポプラ社単行本刊行
2008年 ポプラ文庫刊行
2012年 文春文庫刊行
という感じでして、2020年現在、3バージョンが、流通している感じ?みたいですね。
凄い不思議なのが、2008年にポプラ文庫から文庫本が刊行されていて、何故に、2012年に、出版元を変えて、文春文庫からも、文庫版が刊行されているの?ってのが、凄い不思議。なんで?
ポプラ文庫版が、絶版になっている?訳でもないようなのですが、、、凄く不思議だ。何故、ポプラ文庫で文庫化されている作品が、更に、文春文庫で文庫化?ホンマ不思議。どんな理 -
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ネタバレ阪神ファンをやめたのはもう3年ぐらい前だろうか。というか、一つの球団やチームにしぼって、そこを応援するというのが性に合わなくなった。
俺みたいな鈍足ランナー、ヘタレボルダー、ビビリハイカーであっても、自分で体を動かせば分かる。いわゆるアスリートと呼ばれている人たちが、いかに凄いか。どれだけの天分を持って生まれ、その天分を存分に発揮するために、どれだけのトレーニングをこなし、その孤高ともいえる位置を保つためにどれだけのエネルギーを使っているか。ストイックであるのは日常で、結果を出すのが当然。
そんな過酷な日々を生き抜いていくために、彼らにしか見えないものを掴むために、想像を絶する日々を積み重 -
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「ぼく」は飛行機乗りになりたかった。でも、飛行機乗りになる
には体が小さかった。中学を卒業し、家業の農業を手伝っていた
「ぼく」に召集令状が来た。
陸軍情報部の通信兵としての訓練が、東京・清瀬市で始まった。
飛行機乗りにはなれなかったけれど、通信兵として戦争に係わる
ことになった。
通信兵としての訓練を始めて3か月後のある日。暗号表や通信
機器を燃やせとの命令を受ける。そして、襟章や軍人手帳も。
隊の解散だった。各自、幾ばくかの現金を与えられ、故郷へ
戻るよう言われた。
そして、その日、東京駅5時25分発の汽車に乗り、「ぼく」は
隊で一緒だった益岡と共に西を目指した。
戦時中、著者の -
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「みんなこれまで後生大事に抱えてきた色んなもの、燃やしてんねや」
「自分の心が一番ひかれるものには、何となく罪のにおいがする。何か自分が守ってきたものを壊してしまいそうな、低いとどろきを感じる」
「あんな陰気な森の中に、陛下が暮らしているのかと思うと、気の毒なように思えた」
「ーーぼくの赤ちゃん。
中尉は写真を見下ろしながら甘い声でそう言って、自分でくすりと笑った」
「『でも可愛いんだ』
中尉は、子供を寝かすような口調でそう言った」
夢は覚めて初めて夢になる。覚めない悪夢は、現実だ
遅れて帰ってきた来たお前になど、何もわからないし、何もわかってもらいたくない、と、街から完全に背を向けられている -
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『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』
をDVD で見た。監督が 西川美和だった。
濃密な人間関係をえぐり出す西川美和が、書いたエッセイ。
どんな感じの文を書くか と思って読み始めたら、
朝青龍の ヒールについて、なんで ヒールにされるの?
ヒールがヒールと思っていないけど、ヒールにされてしまう。
そのことについて、愛着を持って、濃密に綴る。
なるほど、この感性は、どこかで、ねじ曲げられて、
屈折して、自分の体内に、なにものかを押さえ込んでいる と思わせた。
その得体の知れないものに、いらだったり、ひりひりしたり、
独特の こころの中の揺らぎが、「ヒール」や「女子重量挙げ -
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終戦直前に通信兵になり特殊情報部に配属された主人公。その任務ゆえ一早く終戦を知った部隊は、終戦前日に解散し、隊員は各自故郷を目指す。
著者の伯父の体験をもとに書かれた小説です。
物語としての面白さと言うより、記録文学的な興味があります。終戦という激動にもかかわらず、更には故郷・広島が原爆によって壊滅状態であることを知りつつも、何処かサラリと受け流してしまう、或いは実感の乏しいままそれを受け入れてしまう主人公達。終戦の物語といえば、どうしてもパラダイムシフトを受けた人間像が描かれる事が多いのですが、現実レベルではこの主人公の様に淡々と受け入れた人も意外に多かったのかもしれません。
とても大きな字