西川美和のレビュー一覧

  • その日東京駅五時二十五分発

    Posted by ブクログ

    悲壮感のない戦争小説。とてもよかったです。
    青年の無垢な視点から語られる様子は、阿川弘之の「雲の墓標」を彷彿とさせました。
    淡々としているがゆえにリアリティを感じさせられます。

    0
    2016年02月27日
  • 映画にまつわるXについて

    Posted by ブクログ

    たった数秒のワンシーンのために注ぐ膨大な時間と努力をこの人は「自分には才能がない、天才でないから」と言う。それこそが才能なのに。ゆれる、も夢売るふたり、も。観返したくなった。この人のこだわりの詰まった苦しみの時間を想いながら。

    『一度、何らかの深いところに潜ったのだな、』なんていう、人の胸の奥底にひっそりと横たわる感情を掘り起こすのが上手すぎる。才能だ。だからこそ彼女の作る映画も小説も、ぐっときてしまうのだ。

    0
    2016年01月26日
  • 映画にまつわるXについて

    Posted by ブクログ

    「夢売るふたり」を撮り終えた後に纏められたエッセイ集。
    ゆれるは小説を読んで、まだ映画は観れてないけど、香川照之、オダギリジョーに真木よう子の3人の役者について、この本で描かれていて、より一層観たくなった。
    夢売るふたりのオーディション、免許取得の裏話は面白かった。
    映画はスクリーンに映し出された向こう側の世界だったけど、この本を読んで少し身近にも思えたし、奥深さも感じられた。

    0
    2015年11月30日
  • その日東京駅五時二十五分発

    Posted by ブクログ

    終戦の日(になった日)、東京駅から故郷の広島へと帰る少年兵のロードムービー。

    「あの戦争」を語るには穏やかすぎるくらいの文章で、そこには怒号も慟哭もない。
    主人公は「終戦」という未来を知るには早すぎて、すでに焦土と化した故郷に辿り着くには遅すぎた。あるのは、そうした宙ぶらりんの虚無感と喪失感。「中空」と言い換えれば、何とも現代的ではないか。

    故郷を目指す主人公の旅は、彼の過去の回想をさしはさんで進んでいく。過去と今、絡み合う二つの時間軸の先に浮かび上がるのは、もう一つの「その日」である。

    過去を見つめなければ現在は見えない。
    現在を見つめなければ過去は見えない。

    0
    2015年01月17日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    二日に分けて読んだ。どうなるかは大体わかっているのだけれど、兄の動向がまったく読めず、不気味で早く読みたいと手が進んだ。人間の誰しもがもっているような汚い部分、生身の部分がむき出しになっていく恐怖を感じる。ふたつの兄弟が出てくるが、血の繋がりって逃げられないし見て見ぬふりもできないし、肯定的に受け取れるものばかりではないな、と感じた。

    0
    2015年01月16日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    映画を見たくて、読みました。
    映画を見る前に読んでよかった。
    今の自分の環境によって感じる事は変わるような気がしました。

    0
    2014年01月11日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    先に小説を読んで、映画を観た。どちらもすごく面白いけれど、どう面白いか説明できない。女性の辛らつな書き方は、同姓ならでは。

    0
    2013年02月07日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以前から気になってた映画の小説版。聞けばこれが原作ではなく、映画後のノベライズだとか。

    ノベライズということで期待はしていなかったのだけど、これは衝撃だった。それぞれ登場人物による語り、少しずつ明らかになる真実、兄弟関係。ぞくぞくした。
    映画を見てみたくなりました。

    西川美和は監督も脚本も自身で行い、しかも小説まで書けるとは何て多才な人なんだと思ったら、解説を読むと努力の人と言うのが分かる。すごいなあ。

    0
    2013年01月17日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    人間の情けなさや憎悪など、暗い感情の動きがシンプルな言葉のなかで上手く読者に想像させる。登場人物一人一人が語る描写の仕方により、ひとつの事実がどんどん浮かび上がり、そこにあった人間模様も同時にわかっていく。その様が面白く、ちょっぴり切ない。

    0
    2013年01月08日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    思わず唸ってしまった本。面白い。映画はまだみたことないんだけど、これは見ずに読んでしまって正解だと思った。
    小説が面白いので、ついYoutubeで映画の予告編を途中で覗いたのだけど、映画と役者の印象が強過ぎて、そのあとに小説に戻る時にイメージを払拭するのに苦労した。

    こんな話だったんだなぁ。

    人類最初の殺人事件がアインとカベルのように、兄弟ってやつはどうにも近過ぎて厄介な関係になるのかもしれない。

    この小説を読むと、作者の西川さんの映画作品にもすごく興味をもってしまう。
    こんな人の描く映画に出てみたいなぁ。

    0
    2013年01月04日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    つり橋から落ちて一人の女が死んだ。事故か殺人か。
    人物の語りで物語が進み、お互いの「妬み」「愛情」が引き出される。
    「どうしてお前と俺はこんなに違うの?」どこの家にもありそうで胸が痛い。

    0
    2012年11月26日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    数年前に映画を観て、衝撃的で印象的な、心に深く残る作品だった。
    読んでいる間、ずっと眉間を寄せていた。
    切なくて、痛くて、悲しくて悔しくて、ゆれて。
    家族という、何よりも誰よりも、
    身近でありながら、遠い、
    唯一無二の存在。
    どうか、お兄ちゃんも弟も、幸せになって。

    0
    2012年11月16日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    映画とは異なる味わい。これはこれで成立するが、細かすぎる描写が、文章としては、ややくどいかも…とは言え、脚本、ノベライス、映画化をすべてこなせるのは凄い!恐るべし才能、西川監督。個人的には映像作品の方が好き。

    0
    2012年10月25日
  • ゆれる

    Posted by ブクログ

    一気に読んでしまえるほど、入り込んでしまえるが、なにぶん内容が人間の心の深層部分までをも、あぶり出して行く話うえ、とにかく重い・・・。
    このページ数で良かったと思う。

    0
    2012年10月02日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    妻を失ってから始まる
    あまりに不器用な「愛」の学び_

    読み終わった後…
    深く長い溜息をつかずにはいられない…
    そんな心の奥底を揺さぶられる物語でした

    長年連れ添った妻を
    突然の事故で亡くした人気作家の幸夫
    けれど、彼がその時いたのは不倫相手の部屋…

    涙を流せないまま、世間に対して「夫」を
    演じ続けなければならない
    幸夫の滑稽さと空虚さが
    あまりにもリアルで
    読み進めるのが苦しいほどでした…

    物語が動き出すのは、同じ事故で母親を亡くした
    遺族のトラック運転手・陽一とその子供たちに出会ってから…

    幸夫が「妻を亡くした他人」の家庭に深く関わり
    慣れない育児や家事に奮闘する姿は
    皮肉にも彼が

    0
    2026年03月28日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    誰かの死は、基本的に何も生み出さないものだと思っていた。
    けれど、この作品では、主人公が成長していく姿がとても新鮮で印象的だった。

    私はこれまで、「子どもがほしい」と強く思ったことはあまりない。
    もちろん、子どもを可愛いと感じる気持ちはあるけれど、子育てをするよりも、自分の経験にお金や時間を使いたいという考えに近かった。

    そんな中で、思いがけず子どもと関わることになり、本当の愛を知っていく主人公の姿に、どこか羨ましさを感じた。

    子どもは大人にとって、新たな価値観や成長をもたらしてくれる、かけがえのない存在なのだと気づかされた。





    文体が今まで触れてきたものと少し違って読むのにすご

    0
    2026年03月22日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    失って気付くことが必ずあって、それを実際に何かを失う前に気付かせてくれるのが読書の良いところだと思いました

    0
    2026年02月28日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    突然の事故で妻を亡くした主人公の感情の起伏の幅に驚いたが、人はいつ死ぬか分からない。
    突然、隣にいる人がいなくなるかもしれない。
    生きている間に伝えなくちゃ。
    後悔しないように。
    言い訳にならないように。

    0
    2026年02月23日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    「これはラブストーリーなのか?」
    そう問わずにはいられない。本作は、独りよがりな男が喪失を通じて、ようやく「愛」と「寂しさ」を知る物語だ。
    痛感したのは、「ちゃんと向き合わなければ、愛は生まれない」ということ。向き合うことを怠れば、人は誰かのために生きることすらできない。幸夫は妻を亡くしたことで、皮肉にも人生で初めて、本当の意味で彼女と向き合うことになったのだ。
    オーディブルで池松壮亮さんの軽快な語り口が、彼の醜さも滑稽さもリアルに響かせてくれた。次は映画で、この「言い訳」の続きを確かめてみたい。

    0
    2026年02月11日
  • 永い言い訳

    Posted by ブクログ

    2026.01.17
    朝活からのらねーじゅ

    冷め切った夫婦と2人の子供がいる幸せ家庭
    女子2人旅でまさかのバス事故
    お互い妻を亡くしてしまう
    その後どうなる 幸夫と大宮一家

    人は変われるんだと
    子どもの力はすごいんだと
    そして死んでからは遅い
    なにをするにも生きてなきゃ
    自分も相手も生きてなきゃ
    何も意味なし。
    生きてるうちに、できることやろ。

    0
    2026年01月18日