西川美和のレビュー一覧

  • 永い言い訳

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    パートナーの死がもたらすものは何か。
    残された家族が幸せだったパターン。子供がおらず夫だけ残されたパターン。
    この2つの家庭が交流し合う中で、それぞれの葛藤などを描いた作品。

    子供の柔軟性。妻を愛していた夫の辛さ。妻を愛していないと思っていた夫の心の底にあるものが揺らいでいくさま。
    素晴らしかったです。
    他の作品も読もうと思います。

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    2025年06月29日
  • 夜更けのおつまみ

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    久々にアンソロジーを読んだ。お酒が好きな人も下戸の人にもおすすめ。居酒屋のおつまみや家飲みのおつまみが好きなので参考になるメニューがあった。自分で作るだけでなく、コンビニのおすすめおつまみなどで書いてる人もいて、それも面白かった。

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    2025年06月21日
  • ハコウマに乗って

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    映画『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売る二人』『永い言い訳』はそれぞれ複数回何らかの方法で視聴、、
    『素晴らしきこの世界』はコロナ対策万全に映画館に足を運んだことを懐かしく思い出しました。

    映画の素晴らしさはもちろんのこと、小説家・エッセイストとしても一流の西川先生、一生ついていきます!

    ===本の紹介===
    血の味がしたランニング、幻のオリンピック・チケット、宣伝地獄からの東京脱出、替え玉受験疑惑……。
    数々の賞に輝く映画監督が初めて明かす等身大の素顔


    「またオリンピックか。困るんだ、こうしょっちゅうやられては」
    にもかかわらず、始まってしまえば猫にマタタビ。手に汗握り、自律神経が

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    2025年06月20日
  • 永い言い訳

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    妻を突然亡くしてからの夫の再生記みたいな感じかと思ってたけど、もっと奥深い話だった。冷めきった夫婦が相方を亡くし、同じ境遇の家族と自身の対比で落ち込みながらもその子供達と触れ合いながらようやく妻の死と対峙して自分が知らなかった妻の一面を知って後悔を抱えながらもがきながら生きていくみたいなことなのかな。どの家族もそれなりの問題を抱えていて見る角度や人によって良くも悪くも違ってみえるんだと思った。

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    2025年04月20日
  • ハコウマに乗って

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    働く人を大事にしないと良い作品は生まれない
    やりがいや夢を搾取して成り立っている日本のアートの衰退は当然

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    2024年11月06日
  • 永い言い訳

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    面白い!
    個人的には「ゆれる」よりヒットしました。
    いや、それは「ゆれる」は映画を先に見て、オダギリさんの演技が許せないという個人的な感情が邪魔してるだけかもしれませんが。
    「永い言い訳」の映画は見てません。これからも見ないことにします。

    身近な人が死んで、本当に泣けるようになるには、実は時間がかかる、葬儀の時なんか全然泣けない、その感覚に共感。
    僕は15で父が死んで、ホントに泣けたのは19の時だった(たぶん)。

    自分のむしゃくしゃを、無罪の子供にぶつけてしまった時の、罪悪感と死にたいような気持ちにも共感。
    あの思いを二度としたくなさすぎて、今は子供が思い通りにならなくても、怒らなくなって

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    2024年11月02日
  • 永い言い訳

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    「いつか君に出会って欲しい本」にて紹介されており手に取る。

    出だしで、いきなり永い言い訳が説明され、結構驚かされる展開、終わるので短編集かと思った、が話は続く。なかなか見ない構成だな。

    バスの事故で妻を亡くした小説家の主人公、同じバスの事故で妻を亡くしたトラック運転手の家族にふれ、死や生きることを考える。
    主人公駄目人間加減とトラック運転手家族の対比も面白い構造を作っている。

    多くの本、小説でも問われているが「大切な人が急に死んでも後悔しない生き方をしているか」と言う問題を改めて考えてみる。大切人が病気で余命何日となっても、特に後悔や行動を変える事もないかと思うと、出来ている気はする。家

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    2024年10月31日
  • 永い言い訳

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    主人公がクズ過ぎる上に幼稚過ぎるけどそれとは裏腹に巧みな言葉で物語が紡がれていて最後まで一気に読んでしまいました。自分自身や、身近な人に必ず訪れる死について考える時間になりました。

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    2024年09月26日
  • ハコウマに乗って

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    著者の新刊が出れば小説、エッセイ問わず必ず読む。
    映画の舞台裏のことがほんの少し垣間見えて、興味深い。
    それにしても日本は欧米や韓国に比べてその映画をとりまく環境でだいぶ遅れているのだなとわかる。
    拘束時間が長すぎ、賃金低すぎ、ロケの許可が(鉄道とか)とれなすぎ。
    映画に携わる人は苦労が多すぎ。好きだから我慢できるの範疇を超えてるよね。
    幼少期の頃から理屈っぽいくて聡明だったであろう著者の
    雑文を読むのが好き。

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    2024年09月18日
  • スクリーンが待っている

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    西川さんの文章はとにかく比喩が巧みでうなる。硬派な文章も軟派な文章も書けるし、周りに配慮しながらも鋭さもある。
    病床の八千草さんにオファーして撮影に入れるか?という件はなんだか読んでていて涙が出そうだった。

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    2024年09月16日
  • ハコウマに乗って

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    表紙のハコウマがデカイ気がするんだが…
    映画や芸術、人に関する言葉が、凝縮&磨かれていて ハッとする。
    監督や演出家、脚本家の目線、感覚とは広く、鋭く、多様なんだなと…
    日本の芸能が、日本の人からも世界からも、もっと愛されてもっと大切に もっと認められてほしい…

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    2024年09月16日
  • 永い言い訳

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    これで好転する、と思ったらこじれて
    また復活してこんどこそ
    と思ったらまた躓いて

    そんなことを繰り返しながら「家族のようなもの」になってゆく。失った本当の家族とは「家族」になりきれなかったのにさ。
    再生と破壊を繰り返してゆくうちに、後ろめたさを感じながら、言い訳を見つけてゆく。ああしてあげればよかった、こうすればよかったのか。
    その言い訳は、生きながら探して見つけてゆくから「永い」。

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    2024年09月01日
  • ハコウマに乗って

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    「映画監督の毎日は、
    平凡でドラマチック
    ときどき爆笑」
    2誌の連載エッセイ。
    力まずすんなり届く読みやすさは流石。

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    2024年08月13日
  • ハコウマに乗って

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    西川美和とヤマザキマリは私の中できれいな男前両巨頭。頭が良くてきれいで飾らない。最高。
    そしてユーモアも兼ね備えている。
    無敵。

    フレッシュフレッシュ、あたりからどんどん面白くて読み終わりたくなかつた。

    愛もあるんだよなぁこのかた。

    映画も全て見ています。

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    2024年08月12日
  • 永い言い訳

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    ネタバレ

    もしこれが実話だったら、いくら永い言い訳をされても私が亡くなった妻だったら幸夫を許せない…笑
    こういう妙に薄情なダメ男は、実在していそう。
    亡くなった妻の友人家族と深く関わって喜怒哀楽を共にする様子は憎めなくてハートフルな気持ちになった

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    2024年07月21日
  • 遠きにありて

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    映画はもちろん文章もすばらしい西川美和監督のNumber連載をまとめたもの。

    そもそも文が上手くておもしろいのだが、監督らしい着眼点が大好き。マラソンにおける先頭以外でのレースや、違法の賭博場に出入りしたスポーツ選手のひりひりしたい余力、プロテニスプレイヤーと松たか子の相似点に思いを馳せ、「苦しい試合ほど、観ているほうは楽しい」という言葉に映画を思う。パラリンピック、スノーボードクロス決勝の描写はもはや映画だ。

    愛するカープの優勝までの道のりにやきもきする姿もとてもほほえましい。

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    2024年07月02日
  • ハコウマに乗って

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    現代日本社会はコンプライアンス遵守へ向かうべく様々な試行、改善が課題となって動き出している。バックラッシュが少なからずありながらも、弱者やマイノリティへの救済は人道的に優先される時勢にある。"昔は…" と自身の愚行を肯定しがちなのは、戸惑いや理解不足からくるもので、そこを謙虚に受け止めて自省し変えていく勇気こそ、社会を変えていく源流になる。筆者・西川美和もまた旧態依然から進まない日本映画界に嘆き、自らを変えていくことの大切さを語っていく朴訥さに感嘆する。劇的な変革を望まなくてもいい、その方向性の持続こそ次世代に受け継ぐべき務めなのだ、そしてその姿勢は映画界に限らず社会に生き

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    2024年05月19日
  • スクリーンが待っている

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    コロナ禍で見逃してしまった「素晴らしき世界」読み終わったら、配信で探して観ようと思っていたら、あとがきでまさかのネタバレ。映画、観てない人はご注意ください。

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    2024年05月17日
  • 永い言い訳

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    あらすじをみてハートフルな感じになるのかと思ったらそういうわけでもなかった。子供たちとふれあって元気を取り戻していく、でもいい話だと思ってしまうけどそれだけの話じゃなかったのがおもしろかった

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    2024年05月15日
  • 永い言い訳

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    面白かった。
    最初は人間味のない、ドロドロした話かなと思いましたが、徐々に融解していきました。
    多人数の視点で書かれており、個々の心情がよく理解できたので、良かったです。

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    2024年04月29日