阿津川辰海のレビュー一覧
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作家の風見が次作の題材に選んだのは30年前、人気刑事ドラマのシーズン7最終話目前で起きたスキャンダルだった。
なんと主演俳優が妻の殺害容疑で捕まり、その後の記者会見で"真犯人"を指摘してみせたのだ。その一連の事柄をネタとするため、風見は相棒とともに取材をはじめる─
というミステリ。おもしろかった!
"殺人"にまつわるトリック、ロジック自体はわりと普通の範囲なんだけど、物語自体を読ませるパワーがすごくあった。キャラも魅力的で、人物を描写するための小さなエピソードに良いものがいくつもあった。
また詳しくは触れないが「風見」について、最後まで明かされない、物 -
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新旧含め話題のミステリ作家が定番の名探偵を使って短編を書き、杉江松恋がミステリ論を展開する入門書。最近のミステリのみを読んでいる大人にも超おすすめの一冊です。なんとなくスルーしている昔の定番名作も紹介されていて、読みたい本が増える危険な一冊でもあります。ルビあり、229ページ。中学年ぐらいから大丈夫ですが、多くの子が読めるようになるのは高学年くらいからかなぁ。各中表紙に探偵挿絵あるのと、ミステリ論ごとに四コマまんがあり、手に取りやすくなっています。紹介される小説は完全に大人向け。
「パブリック・スクールの怪事件」 楠谷佑
ホームズとワトソンが男子寮で起こった事件を解決します。
「アルセーヌ・ル -
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特殊設定かつ本格。なに食ったらこんなの考えつくんでしょうか、ただただ圧巻です。
未来視を完全に現実離れした存在にさせず、プライバシー問題や利権問題など「本当にそんな力があったらそうなるかも」と思えるようなところに着地させてるから、地に足をつけて読めました。
「そんなピンポイントでポンポン見られるものなのか?」とは正直思いましたが、未来視は小説でも漫画でも多少ご都合主義にしないと扱えないものだと思ってるのでそこまでノイズにはならずに済みました。いずれにせよトリックは正統派本格ミステリって感じだったので大大満足♪
それにしても、特殊設定と本格、どちらの味も殺さず両方を100%引き立たせてるのが -
Posted by ブクログ
ネタバレ●蜘蛛といい認知症の祖母といい、京極夏彦の絡新婦の理に影響を受けている今作。絡新婦は蜘蛛の存在を感知しつつもそれを止められずどんどん人が死んでいくドキドキがあったが、こちらは既に全員死んだ後に蜘蛛というワードが出て来たのでイマイチ入り込めなかった。蜘蛛すごい蜘蛛すごいと言われても入り込み難い。絡新婦の理を読んでいなかったらドキドキできたかも?
○爆弾と避難民のトリックは特に良かった。
●一方で、探偵の都合のいい解釈がちらほらあったの、そこはもう少し詰めて欲しかった。誘導する際のシリンジの赤い線の発言は言い方に違和感があるし、あげたスマフォなのだから付いていて当然の指紋をわざわざ拭いたり、序盤か