阿津川辰海のレビュー一覧

  • 透明人間は密室に潜む

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    作者のノンシリーズ短編集。
    以前「入れ子細工の夜」を読んで面白かったのでこちらも読んでみたのですが、物凄く楽しめました!

    以下各短編感想。

    「透明人間は密室に潜む」
    表題作だけあってクオリティは折り紙つき。
    透明人間になる病気が蔓延している世界での、特殊&倒叙ミステリ。ミステリを成立させるための設定が細部まで考えられてるなと思った。
    特殊設定ミステリ特有の、そのシチュエーションだからこそ出来るトリックとかそういうのが大好物なのです...!
    そしてラストに明かさせる真相によって、作者の掌で転がされていたことが分かります。綺麗に騙されて快感でした!
    あと参考文献にジョジョ4部があってち

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    2024年01月10日
  • あなたへの挑戦状

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    やはり斜線堂先生の文体が好みであると再認識。とても読みやすい。

    しかし、なんといっても作者の2人がこの作品の話が持ち上がったときに、青い鳥文庫のお祭り作品である『いつも心に好奇心!』を思い浮かべたと言うところが尊い、いや、てえてえ。

    巻末の執筆日誌も面白い。

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    2023年09月17日
  • 星詠師の記憶

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    めちゃくちゃ面白かった!
    途中まで全く結末の想像がつかなかっただけに、解決パートに入ってからは、次々明かされる事実に、驚きの連続。
    緻密な設定すごい!

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    2023年08月11日
  • 星詠師の記憶

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    特殊設定ミステリーは最初にその設定を理解するまでが大変だと思うが、緻密に考え抜かれていて、面白く読めた。

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    2023年07月02日
  • あなたへの挑戦状

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    ・個人的に、タイトル買いした人は先に
     "挑戦状"を読んでコンセプトを理解してから
     読むとタイトルにがっかりしないと思う。
    ※"挑戦状"を先に読んでも読むのがつまらなく
     なるネタバレはない。

    『水槽城の殺人』
    ・物語の展開には関係ないが「ハンカチ」につい
     て。文章では「ポケットの中」、挿図では「死
     体横に落ちている」と相違している気が。
     (一読しかしていないので間違えていたら
     ごめんなさい。)

    『ありふれた眠り』
    ・犯人当てミステリではないが、心理描写がいい
    ・文章が非常に読みやすく、登場人物の心の機微
     がよく伝わる。

    ・『競作執筆日

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    2023年06月23日
  • あなたへの挑戦状

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    終始ワクワクする作品だった。
    どう感想を書こうにもネタバレにしかならないのが悔しい……!

    初版で買えたので袋とじの仕掛けが楽しかった。
    執筆日記も素敵だった。

    本にギミックがあるってめちゃくちゃ面白い!
    楽しい作品でした!

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    2023年06月22日
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

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    またしてもこれは読んではいけない本でした。タイトルにもあるように、読んだ本の紹介、解説、そしてエッセイで構成されている一冊です。が、紹介されている本の量が尋常じゃない……でもって海外ミステリが多めなので、読んでいない本が多い……チェックすらしていない本も多い……そしてどれも面白そうなんだけれどどうすればよいのでしょうか。私も大概本を読むペースは一般よりは早いと思うのですが。それでも追いつける気がまったくしません。
    とりあえずはヘニング・マンケルとラグナル・ヨナソンが気になるなーと思ったのだけれど。ヘニング・マンケル……上下巻が何冊あるのよ! まあ頭の片隅に引っ掛けておいて、そのうち読んでみよう

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    2023年04月19日
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

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    現在も連載中の阿津川さんによるミステリレビュー+解説+α。「入れ子細工の夜」とかでも書名等を挙げてミステリ愛を語っていたけど、こちらでは景気よく次々爆発させていてその熱量に圧倒される。海外物多めなのでそちらには疎いからその殆どにはそうなんだ、位の知識しかないけどたまに読んでいる作品が出てくると嬉しい。熱量に影響されて色々読んでみたくなったけど、ヴァランダーシリーズとかディック・フランシスとかどれだけ時間あれば読破出来るのか。(ディック・フランシスは昔途中までは読んだ)ミステリに留まらない膨大な巻末の人名、作品目索引を見ているだけでも楽しい。いいブックガイドだと思う。

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    2023年03月18日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    ネタバレ

    辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
    凪良ゆう「表面張力」
    城平京「これは運命ではない」
    木元哉多「どっち?」
    阿津川辰海「成人式とタイムカプセル」
    芦沢央「この世界には間違いが七つある」

    ひとつめ:怖い話になるかと思ってたら、意外とハートフル。
    でも、思春期の娘の父親への憎悪や、
    あの時期の転校とか、そう簡単には癒やされないのでは?と思う。
    でも、家族愛が伝わったのは良かったよね。

    ふたつめ:さすが!面白く読めました。
    スピンオフなら先に本編読みたかったなぁ。
    誰が一番怖いかって話だけど、さりげなく病んでる人がいて
    大丈夫かな?と思う。一番心配な人はお祓いされたら大丈夫かな?

    みっつめ:虚構推

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    2023年01月27日
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

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    面白かった。ミステリ愛、読書愛が深いのは様々な媒体で見て知っていたけどここまでの熱量とは。阿津川先生は小説も面白いけど小説以外のエッセイや解説も上手いので読んでいて心地良い。
    今回《新鋭奮闘編》という事なのでまた次もあるかなと期待してます。

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    2023年01月24日
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

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    夜中に「何故、僕は今までディック・フランシスを読んでこなかったのか!」と悶絶した他、デイヴィッド・ピース、恩田陸、ジェームス・エルロイ、、、読みたい本がどんどん増えすぎて。
    このくらいの熱量がないと、プロにはなれないんだろうなと、ただ圧倒される。

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    2022年10月16日
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

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    ネタバレ

    まことさんのレビューからポチっとゲットした一冊。
    これはまたとてつもなくすごい本を手に入れてしまった。
    若干28歳(かな?)の若手作家によるミステリ愛ほとばしる書評・解説・エッセイ集。
    何かの解説で見ていたことがあったのは『オクトーバー・リスト』と『レイン・ドッグズ』でした。
    これらの解説を読んでフラグを立てていた自分を褒めたいぐらい。

    何がすごいってこの年齢にして古今東西のミステリを押さえ、完璧なまでのクリティー評を備え、ディック・フランシス、ヘニング・マンケル、D・M・ディヴァインの攻略を記すことができ、泡坂妻夫、土屋隆夫、鮎川哲也にまで通じながら、伊坂幸太郎が入口だと言う圧倒的な土台。

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    2022年10月09日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    6人の作家による6話の短編集。気に入った作品は作者の他の作品も読んでみたい。特に辻堂ゆめと阿津川辰海は気になる。

    辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
     小5から高2まで父おやの転勤で4年のアメリカ生活から誕生日にビジネスクラスで帰国する。
    思春期を馴染めない外国で過ごす事になった恨みから父を毛嫌いする娘。
    我が家もこんな感じかも。この話はとても好き。

    凪良ゆう「表面張力」
     アパートの取り壊しで見つかった壁一面のお札の謎。
    怨念か?

    城平京「これは運命ではない」
    恋愛物の定番の様な出会いを何度も繰り返す謎
    先輩の謎解きがすごい。

    木元哉多「どっち?」
    妻の友人との不倫を解消しようとするが。

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    2021年05月14日
  • 名探偵は嘘をつかない

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    ネタバレ

     警察庁の補助機関として探偵機関なる組織が存在する世界。その世界における名探偵,阿久津透が,その特殊世界でも初めてとなる探偵弾劾裁判に掛けられる。「探偵機関」,「探偵弾劾裁判」という2つの特殊設定に加え,もう1つS Fじみた特殊な設定として「転生」が加えられる。あるペンダントを身につけて死ぬと,誰にも発見されていない死体に転生できるという。
     警察官の補助機関として探偵機関が存在し,100人もの探偵士がいる世界で,転生をして生まれ代わっている人物を絡めながら,探偵弾劾裁判で被告人とされている阿久津透が,過去に解決した4つの事件について議論をするという盛り沢山のミステリ。分量もそれなりの分量とな

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    2020年07月12日
  • 蒼海館の殺人

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    ネタバレ

    面白かった!!
    そこが犯人だとは序盤で思わせない流れだった。
    むしろ、そこが死んだ時にはショックを受けるくらい信じきっていた自分がいた。
    そして、その中で葛城も田村も自分が苦手とする、今までいいように操られていた兄と向き合い、自分たちの軸に巻き込み克服をした。その部分が序盤のモヤモヤをすっきりとさせてくれたとも感じた。
    三谷勝手に疑ってごめん。笑

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    2025年12月28日
  • ルーカスのいうとおり

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    物語として、終盤までの展開は面白く、そこからホラーがミステリになる展開も面白かった。
    最後のオチも伏線張ってるし、想像は出来るけどぴんとこない部分あったけど、それも含め阿津川さんの油が乗ってる。

    3096冊
    今年324冊目

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    2025年12月27日
  • 黄土館の殺人

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    交換殺人を取り扱った作品。
    この作品も前作、前々作で描かれた探偵の役割について著者の考えが言及されていて、他作品にはない魅力だと思いました。
    このシリーズを読む前までの探偵像は『事件を解決する案内人』というのが自分の印象でした。

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    2025年12月25日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    好きな作家さんが多かったので手に取ったけど、読んだことなかった阿津川辰海さんの話がとても面白かったので他の作品も読んでみたいなと思った。比較的全ての作品面白かった

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    2025年12月17日
  • 黄土館の殺人

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    ネタバレ

    小笠原さんが終始かわいそうすぎて面白すぎてしまったwww

    何度も一生懸命トラップ仕込むのに葛城キャンセルを毎度のようにくらって笑うwww
    本の冒頭に「殺人犯」って説明書いてあるのに人を殺すことないままエンディング迎えてちょっとツボに刺さりすぎた。
    館うんぬんより前半パートで全てもってかれました。

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    2025年12月17日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    どのシリアルキラーも魅力的だった。
    私は特に、1人目と5人目が好きだった。
    自分が課したルールで、自分もがんじがらめになってしまう、どこまでも合理的で冷酷な、でもどこか人間的な部分も感じられる、両者のバランスが絶妙だと感じた。

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    2025年12月16日