阿津川辰海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小6の大場ケンは、夏休みに親戚の家へ行く。
その赤城家には、同じ年齢のヒサトと大学生のトーヤがいる。
そして、いつも遊びに来ているヒサトのクラスメートのカオリと3人で坂の上のお屋敷にある笹に吊るした短冊を見に行くことに…。
その短冊に願い事を書いておくと怪盗うみねこが参上しては、依頼を受けた短冊は持って行っている、という話である。
だが、この怪盗はなんでこんなものを…というような不思議なものばかりを盗む。
この3人が暴くのは…。
彼らが答えを出したのは、怪盗うみねこは、価値のないものしか盗まないのだが、価値というのは、人によって違うということで、物それ自体じゃなくて、そこから生まれる何かを大事にしたかったということに気づいたこと。
どうやって盗むかより、なぜなのかという動機を考えてみるとその人の気持ちに寄り添える。
子ども時代に戻ってわくわく気分も楽しめた。
-
Posted by ブクログ
ミステリ好き、有栖川有栖好きにはたまらない一冊でした!
音楽でよくあるカバー、小説もその手があったか!!
読んでて、あまりにもいつもの小説家アリスだけどちょっと違う文章の香り、、あそうかこれ青崎さんが書いてるっけ、、と不思議な感覚に。書いてる方も新進の好きな方ばかりで。本当にお得な本。
1番好きだったのは「有栖川有栖嫌い」このタイトル面白いって受け入れる有栖川先生の大らかなお人柄が伺えてそれも嬉しい。いや今村さんが書く現代の学生アリスに江神さんもよかったし、火村の女子校潜入話は本家先生では書けないだろう味わい。。やっぱ1番を選べなかった。濃ゆい一冊です。 -
Posted by ブクログ
めっちゃおもしろかった!
阿津川辰海さんの作品はコンプリートしているが、
『透明人間は密室に潜む』短編集のなかの1作、「盗聴された殺人」のあのコンビ復活とは!
そもそもこのお話し、設定たかなり特殊で、まさかシリーズ化できるとは思っていなかったので、うれしい誤算♪
しかも、シリーズものっていったらフツー、名探偵もワトソンも決まっていて、その安定感こそがウリではないですか。
なのに、あえてそこを切ってくる!
そして、さらに進化させてきた!
いやぁ……、何度もいってるけど、阿津川さんの頭ン中ってどうなってるんだろ……。
で、阿津川辰海の作品が読める時代にいて、超絶ラッキー!!
名探偵ものとしても新境地の実験作でありますが、
もちろん、誘拐ミステリとしてもすばらしい☆
現代において、誘拐という犯罪はほぼ成立しない、という難問に真っ向から挑み、がっつり解答を出してきています。
端的に言って、すごい。
ちょっとわたしにはムリだけれども、機動力と組織力がある人なら、たぶんこの方法で誘拐成功しちゃうかも?
前作の短編では、大野探偵所長がすごいなー、程度のお気に入りだったけれども、今回で、大野はもちろん、美々香の頭脳・プロ意識にしびれた! そして、ムチャしがちなこの2人のそばには、望田さんがいなければなりません!
構成としてはちょっとバタついてるなぁ、と気になる所はあった。こなれていないというか……、要素が多かったので仕方ないのかも。
ただ、そのぶん、ヒントが多く、伏線だらけで、犯人自体はかなり早い段階でわかります。
作者も、べつにそこは重視していない感じだし。
絶対シリーズ化する流れなので、今度の大野&美々香の進化に期待大!!