いとうせいこうのレビュー一覧
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名所旧跡というものがある。人の口に上るので、自分では特に行ってみたいと思っていなくても、一度くらいは行っておいたほうがよいのではと思ってしまう、そんなようなところだ。古典というのもそれに似たところがあるのかもしれない。学校の歴史の授業で名前だけは聞いていても、『雨月物語』はともかく、色恋や女郎買いを主題とした『好色一代男』や『春色梅児誉美』などは、文章の一部すら目にしたことがない。ましてや山東京伝の名前は知っていても廓通いのガイドブックである『通言総籬』などは作品名さえ教科書や参考書には出てこない。しかし、出てこないから、大事ではないということではない。
「色好み」というのは、日本の文化・伝 -
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いとうせいこうという人が私の人生に初めて登場したのは教育テレビの「天才ビットくん」という番組だった。それからバラエティ番組などで彼を見かけると、なんとなく親しみを感じたものの、その記憶も時とともに薄れて、私の中で彼は「なんとなくインテリぶっているタレント」に成り下がってしまっていた。この本は、そのことをひどく反省させられる本であった。まずいとうせいこうが描くみうらじゅんがすごく良い。おそらく根底にはみうらじゅんに対する羨望や嫉妬があって、しかしながらどうしようもなく惹かれているんだろうと感じさせる。みうらじゅんの視線をできる限りこちら側に伝えようとかなり気を遣った表現をしつつ、後半では自分と仏
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購入済み
1993年作品!
一読して、1993年を感じる。
古いとかじゃなくて、あのころのSFはこんな感じだった。
『想像ラジオ』からいとうさんの作品に触れた人は驚くんじゃないかな。
『ワールズ・エンド・ガーデン』は当時読んでいたけど、こちらは未読だった。さすがに20年経っていると関連性は思い出せない。
洗脳と脱洗脳をテーマとするアンチヒロイックな作品と考えると、オウム事件以前にこの作品が書かれていたというのは凄いことだ。 -
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出張の飛行機の中で読もうと急遽空港で購入した。(実は「城」を読んでいる最中なのではあるが、ぐったりと疲れそうなので一時「置いといて」をするために買ったのだ。)
見仏記は海外編まで読んでそこから未読だったのだが、改めて面白い。いとう・みうら両氏と仏像を見て回っているような気分になる。そして自分の目でも見てみたくなる。ただ、私には両氏のような知識もなければ見る目もないので、やはり見仏記経由で楽しむのが一番なのかも知れない。
本書にいたって、両氏はついに「仏像関係者」的なポジションを得てしまっており、普段非公開の仏像を拝観できるに至っている。それはとても羨ましいことでもあり、また見仏記経由で仏像