いとうせいこうのレビュー一覧

  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

    Posted by ブクログ

    能も狂言も人形浄瑠璃も見たことないので、
    実際にどのような”動き”をするのかは全く想像するしかないのですが。

    後書きでは「舞台での人形は本当に死ぬ。首が飛ぶ、崖から落ちればそのまま動かなくなる」とありそれを想像しながら読むと心に迫ります。

    【「能・狂言」新訳:岡田利規】
     能「松風」
    磯に立つ一本の松の木。
    行平中納言の一時の寵愛を受けた二人の女の情念。

     能「卒塔婆小町」
    若き日は美しかった。
    その昔戯れに扱った男の怨念が憑り付いて、
    いまでは卑しく年を取った。

      能「邯鄲」
    ”邯鄲の夢”の能舞台化。

     狂言「金津(かなづ)」
    「はい、こうして登場したのが誰かと言いますと、金津と

    0
    2018年03月31日
  • 雑談藝

    Posted by ブクログ

    みうらじゅんといとうせいこうさんが延々二人で雑談をする、というラジオの内容を起こした本。実際はラジオを聞くのが一番楽しいのだけど、ゆるさと軽快なテンポは文章でも伝わります。最高。

    0
    2018年02月11日
  • 鼻に挟み撃ち

    Posted by ブクログ

    私には何が面白いのかを説明することはできない。それでも、とても面白く、(分量か少ないこともあるが)あっという間に読み終わった。

    文体は、基本的には一人称。ただ、読んでいる途中で、いつのまにか語り手が変わっている。それでもなぜか違和感なくどんどん読める。

    内容は不条理。カフカやカミュみたいには不安な気持ちにはならなかった。むしろ、ニヤっとしてしまうユーモアが感じられた。

    頑張って感想を書いてみたが、やっぱりよく分かってない気がする。でも、面白かった。

    0
    2017年12月14日
  • 漱石漫談

    Posted by ブクログ

    いとうせいこうと奥泉光が、漱石の小説について、ライブで語り合う。

    10年以上前から、この2人で、文芸漫談という形式で色々な文学作品を、鋭く、面白おかしく語っているとのこと。
    今まで全く知らなかった。もっと早く知っていれば、もっと人生楽しくなったのに。

    とにかく2人の文学作品への造詣の深さ、感覚の鋭さに感嘆。それでいて、アプローチの仕方がエンターテイメントで、笑える部分も多い。
    作品をボケとして扱い、突っ込み(ここが文芸批評)を入れる形式で、愛をもって笑いに昇華しつつ作品に切り込んでいく。

    あまり、漱石を偉人として扱わず、等身大の人間として、扱っているところも素晴らしい。

    紹介されている

    0
    2017年10月29日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

    Posted by ブクログ

    どれも訳が素晴らしく、非常に楽しめた。特に能・狂言では現代的な表現がちりばめられていて、思わず笑わずにはいられなかった。
    作品の中では説教節の「かるかや」。説教節といえば「小栗判官」や「山椒大夫」を想起するけれど、かるかやもこれらにおとらず壮絶かつ深い内容であった。

    0
    2017年08月16日
  • 金子兜太 いとうせいこうが選んだ「平和の俳句」

    Posted by ブクログ

    2015年に東京新聞などに掲載された「平和の俳句」をまとめたもの。何気ない日常生活に感じる平和、戦前に回帰しそうな時勢に対する不安、意識して平和を守ろうという自覚、など、一日一句が掲載されている。小さな声かもしれないが、あげ続けることは大切だと思う。

    0
    2016年11月22日
  • 存在しない小説

    Posted by ブクログ

    6篇の翻訳小説風の短編、ってことでいいのかな。「存在しない」っていう仕掛けはいまいちピンと来なかったんだけど、短編それぞれがパスティーシュとしてレベル高い。どれもホンマものの翻訳短編言われても信じる。アメリカ、南米のメスチーソっぽいの、マレーシアのムスリム、日本のちょっと春樹っぽいの、東欧マジックリアリズム、香港ノワール、全部が全部それっぽいってなかなかよね。

    0
    2016年01月21日
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美

    Posted by ブクログ

    名所旧跡というものがある。人の口に上るので、自分では特に行ってみたいと思っていなくても、一度くらいは行っておいたほうがよいのではと思ってしまう、そんなようなところだ。古典というのもそれに似たところがあるのかもしれない。学校の歴史の授業で名前だけは聞いていても、『雨月物語』はともかく、色恋や女郎買いを主題とした『好色一代男』や『春色梅児誉美』などは、文章の一部すら目にしたことがない。ましてや山東京伝の名前は知っていても廓通いのガイドブックである『通言総籬』などは作品名さえ教科書や参考書には出てこない。しかし、出てこないから、大事ではないということではない。

    「色好み」というのは、日本の文化・伝

    0
    2015年12月24日
  • 見仏記

    Posted by ブクログ

    いとうせいこうという人が私の人生に初めて登場したのは教育テレビの「天才ビットくん」という番組だった。それからバラエティ番組などで彼を見かけると、なんとなく親しみを感じたものの、その記憶も時とともに薄れて、私の中で彼は「なんとなくインテリぶっているタレント」に成り下がってしまっていた。この本は、そのことをひどく反省させられる本であった。まずいとうせいこうが描くみうらじゅんがすごく良い。おそらく根底にはみうらじゅんに対する羨望や嫉妬があって、しかしながらどうしようもなく惹かれているんだろうと感じさせる。みうらじゅんの視線をできる限りこちら側に伝えようとかなり気を遣った表現をしつつ、後半では自分と仏

    0
    2015年06月21日
  • 解体屋外伝

    購入済み

    1993年作品!

    一読して、1993年を感じる。
    古いとかじゃなくて、あのころのSFはこんな感じだった。
    『想像ラジオ』からいとうさんの作品に触れた人は驚くんじゃないかな。
    『ワールズ・エンド・ガーデン』は当時読んでいたけど、こちらは未読だった。さすがに20年経っていると関連性は思い出せない。
    洗脳と脱洗脳をテーマとするアンチヒロイックな作品と考えると、オウム事件以前にこの作品が書かれていたというのは凄いことだ。

    1
    2014年07月25日
  • 見仏記

    Posted by ブクログ

    みうらじゅんの仏像への対峙の仕方も、いとうせいこうの考えすぎじゃない?くらいの読み解き方も面白い。
    それ以上にこの二人の関係性が面白い。
    この二人の間にあるような愛情って、世の中にたくさんあるのにまず創作の世界に写し取られることないよなーと思った。

    0
    2014年04月09日
  • 世界文学は面白い。文芸漫談で地球一周

    Posted by ブクログ

    9つの有名な短編小説をとりあげて、いとうと奥泉が文芸漫談と称して語り合う。取り上げている作品がいずれも短編なので、それらを読んでから本書を読むことが可能。「漫談」の内容は結構硬派だと思うのだが、彼らの楽しそうな対談を読み終えると、古典的な名作も気軽に読めばいいのだな、という気分になる。

    0
    2013年08月11日
  • 見仏記

    Posted by 読むコレ

    88円セールだったので買ったんだが
    想像を遥かに超えて面白かった。
    仏像にハマりそう…

    0
    2013年05月22日
  • 見仏記

    Posted by ブクログ

    みうらじゅんさんの仏像好きに付き合わされて、いとうせいこうも同じく仏像にハマって行ったと言う、とっても面白い珍道中エッセイ!
    これを書かれたのはもう20年近く前と言う事なので、多少情報としては古くなっている部分もあると思うけれど、仏像そのものは変わらないはず!
    この本を片手に仏像めぐりをしてみたくなりますした!!

    0
    2013年05月09日
  • 見仏記6 ぶらり旅篇

    Posted by ブクログ

    気が付けば出ていた6巻、ぶらり旅編。お二人だからこそ出来るゆる~い感じのぶらり旅がなんとなく羨ましい(笑)見たことのあるお寺もあってニヤニヤしたり、頷いたりして読んでいました。

    0
    2013年04月17日
  • 見仏記5 ゴールデンガイド篇

    Posted by ブクログ

    続巻を待っているうちに忘れ、気が付けば6巻まで文庫化されていた(-_-;)相変わらずのお二人のシュールなやり取りと、仏像に対する愛が満載の一冊!神社仏閣・仏像好きの方は是非♪

    0
    2013年04月17日
  • 見仏記6 ぶらり旅篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    個人的に非常に思入れのあるこのシリーズ。私の仏像趣味もそうですが、オビの「仏像ブームはここから始まった!」というのもあながち大げさではないですね。この巻は前半は平城遷都1300年の奈良、後半は法然上人800回忌の京都と円空仏の東海地方。上人像の良さが今一つわからず、読む楽しみの後半減速。

    0
    2013年03月03日
  • 小説の聖典

    Posted by ブクログ

    手当たり次第に乱読していると、たまにこういう本に当たる。いとうせいこうと奥泉光が小説というものについて行った一連の文学的対談。「物語をずらす」ことが小説だと言い切る奥泉。因果関係(「ので」)を嫌う余り新作が書けない(当時)いとう。当たり前の小説に飽き足らない人たちの世界がここにはある。当たり前の小説のぬるま湯に浸かり続けてきた一読者としては、頭の天辺から冷水を浴びせられた気分。
    読者を感動させたいなら一度破壊した人間関係を修復させるだけでよいとの指摘は、確かにこれまで読んだ数々の本に当てはまる。

    0
    2013年02月15日
  • 文芸漫談 笑うブンガク入門

    Posted by ブクログ

    軽い文体(・・・漫談だから当然だけど)なのに、内容は深いかもしれない。

    「言葉は外からやってくる」とか、「破壊してからの再生」とか、「ねじれ」。
    外国文学では、詩が核となっているけど、日本ではそれがないので純文学がある。

    漫談ってよくわからないけど、とても楽しく読めた。
    読んでよかった、と思う本。

    0
    2013年02月04日
  • 小説の聖典

    Posted by ブクログ

    分類が難しいなあ。
    渡部直己の解説が楽しいということもある。し、文学について簡単に入れるんじゃないかとも思った。
    久々に文学っぽいものを読んだ気がする。

    0
    2012年12月28日