あらすじ
濃密なストーリーテリングと鮮やかな描写にひたすら息をのむ、圧巻の長編。
とにかく読めば面白い!
コミック化もされ話題を読んだ、いとうせいこうファンの間では最も人気がある超弩級の冒険活劇愉楽小説。
感情タグBEST3
1993年作品!
一読して、1993年を感じる。
古いとかじゃなくて、あのころのSFはこんな感じだった。
『想像ラジオ』からいとうさんの作品に触れた人は驚くんじゃないかな。
『ワールズ・エンド・ガーデン』は当時読んでいたけど、こちらは未読だった。さすがに20年経っていると関連性は思い出せない。
洗脳と脱洗脳をテーマとするアンチヒロイックな作品と考えると、オウム事件以前にこの作品が書かれていたというのは凄いことだ。
Posted by ブクログ
いとうせいこうさんに興味があって読んだ。
いきなり外伝から読んでしまったのだけれど、そんなの関係なく入り込めました。
なんだろう。
ハリウッドのアクション映画みたいだ。
戦闘シーンの描写がかっこいいし。
でもなによりかっこいいのは言葉を武器にして戦う人が主人公だ、ということ。
言葉
その意味
暗示
自分の人生は自分で作っている。
自己啓発とかでよくきくけれど、なんだか本当にそうだよなって思った。
自己暗示をかけて、自分のいる世界を狭めている。
自分を縛って、苦しんでいる人の、いま、なんと多いことか。
学校や職場で人間関係とかに悩んでいる人とか、
読んだらいいんじゃないかな。
スカッとするし。
僕はすごいスピード感で読めました。
本筋を読んでみます。
Posted by ブクログ
言葉に呑まれる。
『ワールズ・エンド・ガーデン』に登場した解体屋が主人公。
本から吐き出された言葉が勢いをつけて頭を流れる。
この本はじっくり構えて読むより、流れにまかせて一気に読むのが私には合っている気がする。
「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」
Posted by ブクログ
言葉で相手の精神を揺さぶり洗脳する「洗濯屋」とその洗脳を外す「解体屋」、そんな物騒な人たちが暗躍し、企業に忠実なカイシャニンゲンを量産しているという世界観。
脳(システム)の書き換えによるマインド・コントロールとか聞いただけでも面白そう。その上意外に直接的なバトル要素も多くてマンガ的な読み心地だった。
主人公なのに最初から最後まで三枚目な扱いだった解体屋の性格が結構好き。自由にルビを振りまくる文体のジャンキーな感じとあいまって読んでいて楽しかった。
ただ、
「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」
良い決め台詞だけど、自己暗示のリフレインで強引に前に進んでいくので、最終的には何となく置いていかれた気分になったかなぁ。