市田泉のレビュー一覧
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どちらかというとジャケ買い。
私の気づかぬうちに竹書房がSFを出すようになっており、またシリーズの装丁がどれもキャッチーで。
とりわけ目を引いた当該作。帯を見れば「SFが読みたい」の海外編ランクイン作ということもあり、ジャケ買いでもそんなに外さないだろうと購入。
スペースオペラや一部のジュブナイル小説を除けば、「あれ、ちょっと待って考えさせて」って読み手に理解に対する一定の努力を強要するのがSF小説なのだけれども(そしてそれがSFのいいところだと思う)、奇想は我々の想像力に対する努力を強要する。「あれ、全然イメージできないからちょっと待って」って。あるいはイメージできないのを明らかにわかって -
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巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アンソロジーなら、もう少しB級感というか、やさぐれた感じを出してきたような気がするが、これはこれでいい。ただ、これはお約束なのか、どれほどとんがったSFガジェットをてんこ盛りにしていても、人情とか、家族関係なんかは今と変わっていない設定のお話がほとんど。多少の違和感はある。 -
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近未来のアメリカが舞台。女性たちはある人物が大統領となり、そのブレーンによって、文字を読むこと、言葉を発することを禁止される。言葉を発していいのは、1日たったの100語。それを超えると、腕にはめたカウンターがビリビリ。
恐いなと思ったのは、17歳の青年は、学校での講義を通して、その価値観にどっぷり浸かってしまうということ。そして、激しく後悔することになることをやってしまう。幼い少女ソニアは、1日100語しか話せないことをゲームとして受け入れていく。学校では、発した言葉が少ない女の子にご褒美が与えられており、その「ご褒美」を喜んでいる。
大きなとりかえしのつかない選択をしないようにするために -
Posted by ブクログ
ネタバレ設定はシンプルで恐ろしい――アメリカで、「女性」のみ、一日の発語数が100語に制限されてしまう。100語を超過すると、手首に装着したブレスレット状のカウンターが、強力な電流を発する。突飛に思える設定も、「アメリカ」の大統領が行った政策と聞くと、にわかにリアリティを帯びる。
かつて日本にも、女性蔑視は確実に存在した。むろん、現在の日本でも、その不公平性は完全に払拭されたわけではない。むしろ男女間の性差に基づく差別以外に、永田町に蠢く者共が、次々と繰り出す数多くの「差別」が日々噴出するために、相対的に男女差別だけがことさらにクローズアップされなくなっただけだろう。うまい汁を吸えるのは権力者だけ、と