クリスティーナダルチャーの作品一覧

「クリスティーナダルチャー」の「声の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 声の物語
    値引きあり
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    近未来のアメリカ、すべての女性は一日100語以上喋ることを禁じられた。その中で怒りを抱えながら夫と子供たちと暮らす認知言語学者のジーンの生活に、ある日転機が訪れる。声を、愛を、創造を奪われた女たちを描く、いまこの時代に読むべきディストピア物語。解説収録/丸屋九兵衛

ユーザーレビュー

  • 声の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「イタリアの女たちは両手と全身と魂を使って話し、しかも歌を歌うのだ。」

    ---

    ※この感想には一部性的表現が含まれます。ご注意ください。

    SFが好きだ。
    小学生の頃は星新一を、
    中〜高校ではラノベやミステリーに浮気しつつも
    大学では米文学のSFを専攻した。

    SFの、きたるべき未来を先読みしているような
    絶望感と、リアルさが好きだ。
    SFでは、目的を見失い、軽率に人を愛し、運命に抗おうとする。そんな人間の弱さが好きだ。
    その中にかすかに光る、生き残るための希望や、合理的な機械が必要としないこと(愛や、歌や、冗談や、表現)が好きだ。


    どんな病原菌や武器よりも、
    言葉を封じることは人間に

    0
    2020年11月01日
  • 声の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3分の1過ぎたぐらいから面白さ加速した!
    最後はちょっと駆け足だった気がするけど、、
    パトリックの勇姿を知りたかったよ

    自分から声が取り上げられるなんで想像するだけで耐えられない。
    そうならないように願うだけじゃなくて、行動もしないとね。

    0
    2025年11月01日
  • 声の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読みやすくて分かりやすいディストピア。
    途中、息子の変貌ぶりがこわかった。
    自分的にはディストピアの結末はバッドエンドが好きですが、この本はこの先も希望が持てそうな結末でした。
    あと主人公の不倫なんかは心の広い男たちによって許されていて、よほどいい女設定なのかなと思った。

    0
    2024年01月22日
  • 声の物語

    Posted by ブクログ

    いやー面白かった。すごく読み応えのある作品だった。

    女性だけが1日100語という発話の制限が課せられる。聖書の歪んだ解釈による蛮行。途中まではこの世界観の理不尽なミソジニーさが苛立たしくて仕方がなかった。著者の、現実の女性蔑視・不平等への怒りがそのまま伝わってくるような文章。
    どうして数千年も前に書かれた文章を元に、その後人類が血にまみれた歴史の果てに獲得した人権というかけがえのないものを踏み躙ることができるんだろう?不思議でしょうがない。
    ホモソーシャルでミソジニーでホモフォビアでレイシストの白人男性による白人男性のための白人男性の国、アメリカ。半世紀前から拡大した貧富の格差を女性や黒人や

    0
    2022年07月23日
  • 声の物語

    Posted by ブクログ

    ページを捲る手が止められなかった。
    読みながら、ふつふつと怒りが湧いてくる。
    男性はこの物語をどのように読むのだろう?女性である自分と、異なる印象になったりするのだろうか?

    侍女の物語と重なる部分は多いけど、「言葉を封じる」という言語の制限にフォーカスしている分より状況が具体的に見えてくる部分もあり、色々考えさせられた。また侍女の物語と異なる点として、主人公には息子もいる。それが物語に、更なる絶望の奥行きを与えているように見える。

    以下印象に残った部分

    ●ソニアのオムツも喜んで変えていたようなスティーブンが、買い物は女の仕事なんだからママやれよ、とどんどん新政府の思想に染まり傲慢になって

    0
    2022年07月06日

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