市田泉のレビュー一覧
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ネタバレグレアムジョイスは初読。世界幻想文学大賞受賞作ということで、久々に海外ファンタジーの大作を読んでみたくなり、手に取った。
正直、期待していたファンタジー感バリバリの作品ではない、ちょっと変わった人々の「秘密の花園」って評があったが、言いえて妙。
これくらいなら現実にあってもおかしくないな…と思える程度の霊感をもつ母、霊感をもたない娘たち、やや現実離れした感性を持つ末娘、その末娘の子供もちょっとした霊感を持つ。母と娘と孫と娘たちの亭主…一族のリアルな戦後イギリス暮らしを、半歩だけ現実からずれた視点で描く家族小説なのだ。
戦争(ドイツ軍の爆撃やダンケルクなど)という大きな災いが終わって、少し -
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近未来のアメリカ。
サム・マイヤーズ大統領のブレーンであるカール・コービン牧師の進める「ピュア・ムーヴメント」によって、アメリカの昔ながらの良き家庭、良き男女を取り戻すため、女性は発言を1日百語までに制限され、あらゆる社会進出の場を奪われてしまい、更に発言した語数をカウントする腕輪をはめられ、語数がオーバーすると電気ショックを受ける。
そういう変化は徐々に起こり、アメリカを席巻していった。
ジーン・マクラレンも優れた認知言語学者だった。人の脳のウェルニッケ野という言語を理解する部分の研究をしていたが、今は主婦として腕にカウンターを付け暮らさざるを得なくなっている。
そんなとき、突然、ピュア・ム -
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アメリカの女性だけ、発音する単語数が100語/日に限定されるというディストピアSF。その世界は聖書の文書をそのまま再現しようとしているので、同性愛者は矯正され、中絶は厳禁。男女の教育は別々で教わる内容も異なる。発音する単語数を限定するツールはSF的なものだが、中絶=違法、という州の法律が通ったりしている現代からこの本の世界観まではあと一歩しかない。また、教育によってそのツールがなくなったとしても、女の子が話そうとしなくなっている、という描写もとてもリアルだなと感じた。
一方で、チームで開発している薬と”毒”の設定にはかなり無理がある。薬の方の構造が分かったからといって、その逆の効果を持つような -
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短編集と後ろにエッセイが5つ収められている。
エッセイは興味がなかったから読んでない。エッセイはいらないので他の短編をもっと入れて欲しかった。
たまにこういう短編集って読みたくなる。皮肉とユーモア。タイトルからして皮肉でしょう。
『メルヴィル夫人の買い物』はどっちもバランスよく入ってて、笑えるし嫌な気分にもなる。いると思う、こういう人。
『レディとの旅』は和やかな雰囲気が大半であるのに…
『インディアンはテントで暮らす』吹き出す。以下省略のところ。
他の短編もそれぞれユーモアと皮肉のバランスが違う。人それぞれお好みのバランスが見つかるだろう。 -
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ネタバレ7人姉妹の末っ子のキャシーが男の子を産んだ。
キャシーは少し変わった子だから、その男の子を養子に出した方が良いと皆は言った。
キャシーは男の子を渡す日に、彼を連れて帰ってきた。
この子は外にやらずに育てると。
キャシーの母親のマーサは、彼女には育てられないと、いい、ほかの姉妹みんなで男の子を育てると決めた。
彼の名はフランクと言う。
どう説明してよいのか、分からないのだが、このあらすじは間違っていないのだが、コレは幻想小説大賞を受賞した作品なのだ。
そして面白い。
非現実的なことがいかに起きようとも、それが家族の愛情に影響しないというか、なんというか。
私、翻訳作品を -
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英国はコヴェントリー郊外に暮らす女系一家の物語である。母親のマーサを中心に姉妹が七人のヴァイン家。その末娘キャシーが産んだ子を養子に出すところから話がはじまる。何か大事なことがあれば、姉妹たちとその夫がマーサの家に集まって会議を開くのが、ヴァイン家の決まり。キャシーの子の父親は大戦中のG.Iで生死も定かでない。周期的に精神の変調が起きるキャシーに子育ては無理というのが家族の出した結論だった。
ところが、キャシーは男の子を連れ帰る。自分で育てることに決めたのだ。フランクと名付けられた子は、おむつが外れるまではマーサの家で、その後は母子ともに交替で姉妹たちの家で面倒を見ることに決まった。農場を経 -
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『ペルディード・ストリート・ステーション』を読み終えて、私はミエヴィル中毒になった。これはミエヴィルの短編集。『ペルディード』ふたたび、と思っていると、やはりちょっと違う。彼はホラーとかウィアードの作家ということになっており、そういう掌編が並ぶ。マンガも。
何だかダメになったロンドンでジェイクと別れた話。建物の基礎の声を聴く男。デパートのボールルームの怪異。魔法使いの使ったスプラッタな使い魔の行状。ある言葉を聞くと脳の一部が蠕虫状になって脳を食い荒らしてしまう病気についての医学事典の記載。クリスマスのあらゆる細部が商標登録されてしまったロンドンのお祭り騒ぎ。外界の線が相貌になって迫ってく