市田泉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
繊細で不思議な物語。
本屋で表紙の美しさに目を惹かれて購入。13編の中短編が収めらています。
ひとつひとつの話はおもしろいですが、新たな話に移るたびに、時代背景や状況を理解するのにちょっと苦労します。
SF的なギミックやアイデアよりも、登場人物たちの心の機微の描き方がとても良くてそこに感動します。
説明が難しいですが、どの短編も共通して物哀しいトーンをまとってはいるけれど、ラストは希望を感じさせる作りになっています。
統一感のあるアルバムを聴いたような読後感。
翻訳文も、登場人物の口調など違和感なく表現していて読みやすいと感じました。
装丁が非常に綺麗なんで、ぜひ紙の本で手に入れてほしい -
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M・リッカート / エリザベス・ハンド / ショーニン・マグワイア / カルメン・マリア・マチャード / カッサンドラ・コー / ジョン・ランガン / カレン・ヒューラー / ベンジャミン・パーシィ / ジョイス・キャロル・オーツ / リチャード・キャドリー / ポールトレンブレイ / スティーヴン・グレアム・ジョーンズ / ジェフリー・フォード / ジェマ・ファイルズ / ジョシュ・マラーマン / ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン / レアード・バロン / ケリー・リンク / 新井なゆり / 市田泉 / 井上知 / 小野田和子 / 佐田千織 / 谷垣暁美 / 中村融 / 原島文世 / 渡辺庸子 / エレン・ダトロウ4.0 (1)
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Posted by ブクログ
幽霊とは?という命題に対して、さまざまな角度からの答えとなる物語を100個敷きつめたような短編集でした。
ときに感傷的に、または哲学的に、視点や距離もばらばらにたった2ページの物語を繰り返す。どこか執念的でさえあるこの積み重なりそのものが、どこか空恐ろしく感じさせる幽霊という存在の寄る辺なさ、つかみどころの無さを示しているかのようにも思いました。
全編を通して思うのは、人は死んだらそれで終わりでなく、幽霊という別の個体となってどこかで漂っているかもしれない、人の見える世界がすべてではない、というような作者の視線の奥深さでした。空想やファンタジーではなく、現実に実は寄り添っていたら面白いよね -
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Posted by ブクログ
ネタバレ不気味さや悪意についての話が多かったけど、エッセイが入っていたり少しほっこりするような話もあったりで面白かった。
とくに好きだったものについて。
『スミス夫人の蜜月』
オールドミスが結婚することになったがどうも近所の人々の様子や夫の様子がおかしくて…という話が2バージョンある。
知ってる場合と知らない場合。
それぞれ違った不気味さがあってどちらも好き。
『ネズミ』
夫を管理したがる妻の行動が怖い。
通帳やラストの描写はあることを仄めかしているようだけどはっきりとはしないところがまた不気味。
『逢瀬』
後ろを誰かがついてきて最後には…という幻想的で怖い話。
どういうことなのかはっきりとは -
J・J・アダムズ / チャーリー・ジェーン・アンダーズ / トバイアス・S・バッケル / ベッキー・チェンバーズ / ヴィラル・カフタン / ジョゼフ・アレン・ヒル / アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ / キャロリン・M・ヨークム / アラン・ディーン・フォスター / カール・シュレイダー / A・マーク・ラスタッド / ショーニン・マグワイア / アリエット・ド・ボダール / リンダナガタ / ユーン・ハ・リー / カット・ハワード / ジャック・キャンベル / カメロン・ハーレイ / ダン・アブネット / 赤尾秀子 / 新井なゆり / 市田泉 / 大島豊 / 小野田和子 / 金子浩 / 小路真木子 / 中原尚哉 / 原島文世 / 細美遙子3.3 (3)
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Posted by ブクログ
宇宙に旅立ち、持っていった人類の文明のデータが消えた後の世界、船内で音楽を演奏するグループに参加している女性の話が特に良かった。
過去の名曲を再現しようとしても過去の作品全ては拾えない。
今同じ時間に存在しているものにも思いを馳せたり、これから新たに作り出すことに勇気をもらえる話だった。
「風はさまよう」の他
クジラを運転して旅する「イッカク」
多元宇宙のサラ・ピンスカーが集うサラコンで起きた殺人事件「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」
夫婦間の謎を妻が理解し進む「新縁をあとに歓喜して」などが良かった。
寝る前に少しずつ細切れに読むと、数日後に話の内容が追えなくなり、何度も止まった