平岡敦のレビュー一覧

  • ルパン対ホームズ

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    この作品で出てくるホームズは原作へのリスペクトが感じられて、奇岩城とかでの描き方よりは良かった。
    ワトソン君の描き方はひどかったけど。

    裏のかきあい、思考の読み合いがスリリングだった。
    結末も意外性があって読後感も良かった。

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    2025年11月16日
  • 水晶の栓

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    狡猾な男との闘い。
    あまりに不利、そして敵役の頭の冴えること!
    最後まで結末が分からず、ドキドキハラハラした。
    最後は一気に結末に向かって爽快だった。

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    2025年11月05日
  • カリオストロ伯爵夫人

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    前半は会話劇のような雰囲気。物語の全体像を掴むまで読み進めるのに苦労したが、中盤以降は状況が見えてきて、派手な演出も相まって映像が目に浮かびぐいぐい引き込まれた。

    カリオストロ伯爵夫人の妖艶な魅力と残酷な素顔に私も翻弄された。
    最後にラウールと夫人が対峙しているシーンは、いくら周到に手を回したとは言え、夫人の手下が来るのではとどきどきしながらラウールの推理を読んだ。

    エピローグが何とも切ない。
    でもきっと当時リアルタイムで楽しんだ人たちは、この先の展開を既出エピソードも含めてあれこれ考えてきっとわくわくしたに違いない。
    私もまだ読んでないエピソードが楽しみになった。

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    2025年10月30日
  • 白い女の謎

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    ネタバレ

    英国の小村に君臨する名門リチャーズ家は、当主であるマチューが若い秘書を後妻として迎えると言い出し娘たちと後妻の対立が…。更に伝説で語られる《白い女》の霊がマチューの周囲に現れ、ついに村の若者が犠牲に…。事件への関与を疑われる村の女占い師。


    行舟文化のオーウェン・バーンズ・シリーズの翻訳はこれで最後らしい。後2冊あるみたいだから残念。
    《白い女》の霊で雰囲気は良い感じで、謎解きもスッキリしていると思う。ただ、もう少し盛り上がりが欲しい感じかな。

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    2025年10月04日
  • 地底旅行

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    本当に地球の中心に行った人間がこの世にいるんじゃないかって思ってしまうくらい、臨場感があって、ワクワクした。

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    2025年09月30日
  • 天国でまた会おう 下

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    最新作の欲望の大地を読んでから本作に回帰してみたが、ルメートルの原点を見たような感じ。
    その女アレックスとか死のドレス程はインパクトに欠けるものの、戦争小説として文学とエンタメ性を追求できる点では、読んでよかった。

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    2025年09月15日
  • 天国でまた会おう 上

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    第一次世界大戦後の悲壮感がひしひしと伝わってくる。ピエールルメートルの本には、登場人物にどんどん引き込まれて好きになってしまう不思議な魔力がある。ルイーズは癒し。
    シリーズ全3部作読破しよう。

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    2025年09月11日
  • ブラック・ハンター

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    ネタバレ

    ドラマをフランス語で見ていたがほとんど内容覚えていなかったので、とても面白く読めた。
    この作者の作品はいつも薄暗くてドロドロしているので、気分が落ち込んでいる時には読めない作品だか、没頭してしまう面白さがある。

    ありそうな話で、結末もゾッとした。
    誤った特権階級意識、自分の出自に誇りを持つのは良い事だが、それが人を見下したり自分と人とを比べる尺度になるとおかしくなる。基本人間は平等で、優劣はないはず。でも人の心は弱いから、そんなのでは生きていけず、何かしら人より優れている事を誰かと比較して安心感を得たいもの。人にジャッジされたくない!とか言いながら、人から評価される事は嬉しい。人間はなんと複

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    2025年08月16日
  • カリオストロ伯爵夫人

    000

    購入済み

    こっちは面白いです

    カリオストロの復讐は、お勧めしません。
    出来が非常に悪い。本編のように出来がいいのを読んだ後だと特に。
    失望します。
    コナンドイルや、アレキサンドルディユマに比べると、ルブランさんは歩留まりが悪い。
    宮崎ルパンがところどころオマージュしてるのがわかるのと、
    ヨーゼフバルサモを女性形にしてヒロインの名前に当てたような感じがします。
    若いからところどころ荒削りなとこがありますが、
    それはそれで有りな気もします。
    お好みで。

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    2025年08月05日
  • 欲望の大地、果てなき罪 上

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    ベイルートで石鹸工場を営むペルティエ家の家長夫妻とその子供達を主人公にした、一族の物語。パリ、インドシナに住む子供らの視点で1948年の世相や親子の情など深く描いている。
    初めは意図されるところが今一不明なのと、長男ジャンと、特に、その妻のキャラが嫌いで読み難かったが、それも含めてどんどん面白くなってきて後は一気に終わった。既に何人か人を殺しているジャンのミステリーになるんだろうか?続編楽しみ。

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    2025年07月29日
  • 欲望の大地、果てなき罪 下

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    期待していたミステリーではなかったけれど、読み応えありました。女優の事件はどうなったんでしょう。次作に持ち越し?ジュヌビエーブは悪妻だけどしたたかで目が離せない感じ。アンヴィルも。強いな、女性は。

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    2025年07月20日
  • 欲望の大地、果てなき罪 上

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    まだ前哨戦。家族の説明が実に詳しくて、当時のベトナムの雰囲気、湿度が伝わってくる。これがどう展開するのか期待。アレックス病から抜けられないので、新作手に取りましたが、大河ロマンですね。ここから収束してミステリになるのかな。

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    2025年07月19日
  • 欲望の大地、果てなき罪 下

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    全く先が読めない展開は著者ならでは。
    そして小説のジャンルもこれと言い切れない面白さがある。
    長男の秘密がびっくりする内容なのにあまりにさらっと明かされて思わず読み返した。とにかく長男夫婦の今後が気になる。

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    2025年07月18日
  • 欲望の大地、果てなき罪 下

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    何という展開
    新たに語られる過去
    真実はいったい……

    長男夫婦のこの先にゾクゾクする
    次男は上手く立ち回っていけるのか
    末娘はやりたいことが見つかったの?
    母がしたことを三男はどう思ったのだろう
    父は認めていそうだけれど……

    長男の妻の個性的なことにビックリ、首を左右に振りながらちょっぴり感心してしまった

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    2025年07月10日
  • 欲望の大地、果てなき罪 上

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    第一部 ベイルート 1948年3月
    第二部 サイゴン 1948年9月

    両親と三男一女そしてその周りの人々
    暫くは誰が誰やら
    名前に慣れ始めるとそれぞれの話し方から性格が見えてくる、もちろん好みも別れるの

    今のところ ふ~~ん それで っていう感じ
    おもしろくなるといいな

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    2025年07月08日
  • 白い女の謎

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    オーウェンバーンズのシリーズもの。イギリスの小さな村に君臨する名門の家の当主が娘より若い後妻を迎える時、長女の戦死したと思われていた夫が実は生きていたとわかる。そして村の伝説の様な白尽くめの女が現れ不良少年が死に至る。バーンズ氏をもってしても、閉鎖的な村での捜査活動は難航し…と言うもの。少しホラーがかった展開が面白かった。

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    2025年06月24日
  • 欲望の大地、果てなき罪 下

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    ピエール・ルメートル『欲望の大地、果てなき罪 下』ハヤカワ文庫。

    長篇連作小説『栄光の時代』シリーズの第1弾。

    下巻では、レバノンの首都ベイルートで石鹸工場を営む富豪ベルティ家の恐るべき血に塗られた大罪が次々と明らかになり、驚愕の連続となる。ベルティ家の出来の悪い長男で、欲望のままに密かに殺人を繰り返すジャンが一番の悪人かと思えば……

    果てなき罪……

    一族が次々と窮地に追い込まれ、大切な物を失う理由も理解出来よう。しかし、一族はただでは転ばない。


    パリの劇場で女優のマリ・ランプソンが惨殺された事件を巡り、何故かジャンの妻であるジュヌヴィエーヴが警察にジャンを目撃者の首実験の対象に加

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    2025年06月03日
  • 欲望の大地、果てなき罪 上

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    ピエール・ルメートル『欲望の大地、果てなき罪 上』ハヤカワ文庫。

    長篇連作小説『栄光の時代』シリーズの第1弾。

    まともな人物が1人として居ないベルティ家を中心にベイルート、パリ、インドシナを舞台に混沌とした物語が展開する。ミステリーなのか、サスペンスなのか、歴史小説なのか、上巻を読んだ限りでは判然としないが、興味惹かれるストーリーだった。


    1948年、レバノンの首都ベイルートで石鹸工場を営む富豪ベルティ家の長男のジャンは父親のルイから後継ぎとして期待されていたが、何をやっても上手く行かず、ベルティ家の稼業から締め出された挙げ句、郵便局長の娘のジュヌヴィエーヴと結婚し、パリに出奔する。

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    2025年06月02日
  • 誰が星の王子さまを殺したのか?

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    「星の王子さま」は読んだことあるけど、
    作者のサン=テグジュペリについてはあまりよく知らなかった。
    サン=テグジュペリの死(失踪)の謎と「星の王子さま」の王子を誰が殺したのか(死んだのか)を探す、というお話。
    事実なのか小説なのか、ファンタジーなのかミステリーなのか、あやふやな感じで不思議な小説。
    星の王子さまを久しぶりに読みたくなった。

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    2025年05月05日
  • シャーロック・ホームズの誤謬 『バスカヴィル家の犬』再考

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    前にも単行本で読んでいたが気付かずに再読。
    読んでいる時には毛ほども注意しなかった事項も作者からの指摘には俄然頷ける。というより真相は本書の方が近い気がする(ネタバレになるので詳述はしない)。『アベ荘園』という短編でも恐ろしい裏の真相を推理している人がいたけど本書もそれと同類の怖さがある。
    二段構えというかオチを本書の方に持っていけばサスペンスミステリーとして名前が残ったと思うが改めてドイルが気づいていなかったのかと再考。ドイルの持ち味はスッキリした読後感にあると自分は考えている。騎士道精神の持ち主であり歴史小説家(本人はそう思っていた)でもエンタメ要素を忘れない人なので敢えて本書の様にしなか

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    2025年04月12日