平岡敦のレビュー一覧
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「よろしければ葉書でも…宛名はパリ、ルパンで十分です。切手はいりませんから。さようなら、また近いうちに…」
こりゃ、書いてる作家も、訳してる人も楽しいでしょうねえ(笑)
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コナン・ドイル(1859年生まれ)さんとモーリス・ルブラン(1864年生まれ)さんは、同時代人だったんですね。
アルセーヌ・ルパン(1905年から発表)は、当時人気のあったシャーロック・ホームズ(1886年から発表)を意識して、探偵ヒーローならぬ怪盗ヒーローを意識して作られたそうです。
今回、数年に渡ってホームズ・シリーズを全部読んでしまって。名残を愉しみたい気分もあり「ルパン対ホームズ」。
ル -
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ネタバレ『怪盗紳士ルパン』1907
(原題:Arsène Lupin, gentleman-cambrioleur)
収録作
アルセーヌ・ルパンの逮捕
(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
獄中のアルセーヌ・ルパン
(Arsene Lupin en Prison)
アルセーヌ・ルパンの脱獄
(L'Evasion D'Arsene Lupin)
謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene -
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今さらという気もしますが、実は読んだことがないという人も多いはず。ということでアルセーヌ・ルパンのデビュー本を読みました。
いきなり、逮捕されてしまうという意表を突いた登場のルパン。細かいトリックというよりは、心理トリックで獲物に近づくルパン。冒険も活劇もありだけど、一方でアイデンティティの喪失や恋に悩む一面も。短編それぞれに趣があってあっという間に読み終わっちゃいました。
それにしても、いきなりデビュー作品でシャーロック・ホームズと対戦させるとわね。ところで、このシャーロック・ホームズ、原作ではエルロック・ショルメとなっていることを初めて知りました!コナン・ドイルの抗議があったらしいよ。そこ -
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ネタバレ短編集
アルセーヌ・ルパンの逮捕(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
獄中のアルセーヌ・ルパン(Arsene Lupin en Prison)
アルセーヌ・ルパンの脱獄(L'Evasion D'Arsene Lupin)
謎の旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
王妃の首飾り(Le Collier de la Reine)
ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene Lupin:Le Sept de Coeur)
アンベール夫人の金庫(Le Coffre-fort de Madam -
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た ま ら な い !
最後の章を読むまでは、まぁ面白いミステリくらいな感覚だったんだけど、も、最後のルパンのフレーズのせいで、すべてのここまでの物事が、一気に色づいてと言うか。
あー!冒険活劇はこうでなきゃ!みたいな。ルパンは40歳くらいのオッサンになってますけどね。
正に紳士!で、また、コラもすごく魅力的な。宮崎アニメのヒロインのような。
ジョセファンとマリー=テレーズの兄妹の活躍っぷりとか、悪党3人組の間抜け具合とか、いやもう、王道っちゃ王道なのかもだけど、やっぱり王道がいいわよ。
で、こういう王道を宝塚で上演って、正に!だと思うので、宝塚もかつての「王道」通りの作劇をしていただきた -
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大西洋を行く客船プロヴァンス号に無線が入った。「貴船にルパンあり。一等船客、金髪、偽名はR・・・」あの怪盗紳士がこの船に!いったい誰がルパンなのか?船客たちは恐怖と興奮に沸きたつが――。世界に知らぬ者なきヒーローが誕生した記念すべき「アルセーヌ・ルパンの逮捕」など、傑作九篇を収録。ルパンの前にルパンなく、ルパンの後にルパンなし。変幻自在、神出鬼没、快刀乱麻の怪盗の活躍を、最新訳で贈る第一弾。
小学生の頃に南洋一郎氏版で全巻親しんだルパンの新訳ということで、ずっと読みたかったのですが、品切れになって手元に置けなかったのがようやく再版にこぎつけたようでとても嬉しいです。多分最新作の影響でしょうが -
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逮捕されてしまった部下を救うため、ルパンが大物悪徳議員のドーブレックが持つ水晶の栓の謎に迫る話。
とにかく導入部から水晶の栓をめぐって様々な謎や見えない敵の影もちらほらするなど、気になる展開でどんどん引っ張っていってくれます。
ドーブレックの悪役ぶりもすごい! ルパンを相手に一歩も引かないどころか常に先手を打ち、様々な策略を張り巡らすなど二人の勝負には最初から最後まで引き込まれてしまいました。
ポプラ社版ではカットされていたラストも、ルパンらしさが溢れていて良かったです。ルパンらしいというよりかは、フランスらしいの方が正しいかもしれないですが(笑)
ルパンとその乳母ヴィクトワールのやり -
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物語はロンドン警察の巡査が中世風のペスト医者を発見することから始まる。いかにも怪しい風体に加え、ゴミバケツになにかを隠していたように見えたので、巡査はその男を呼び止め、ゴミバケツを確認してみる。だがそこには何も見つからなかった。男は落ち着いた風で、自分は犯罪学博士だと名乗る。てっきり頭がおかしいのだと思いその男を解放するが、もう一度ゴミバケツの中を見ると、そこには死体があった。
事態はありえないような状況からさらにありえない状況へとエスカレートしていくのが、最後には綺麗にまとめ上げる手腕はアルテならではのもの。途中どう収拾をつけるのか楽しみでしょうがなかった。 -
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ホームズとおおよそ同時代の1907年に発表されたフランス古典ミステリ。
舞台はフランスの田舎、物理学科学者のスタンガルソン教授とその娘マティルドの住むグランディエ城。窓も扉も内側から完全に施錠された密室「黄色い部屋」の中でマティルド嬢が何者かに襲われる。犯人の行方は不明。実行不可能と思われる事件の謎を、18歳の新聞記者ルルタビーユとパリ警視庁警部ラルサンが追う。
密室トリックの謎解き自体はまあ当時だとそういうことも可能だったんだろうという感じだけど、ハウダニットで引っ張る推進力がありワクワクする。各登場人物の人間模様が豊かで魅力的。勝手なイメージだけど、何となくフランスっぽい感じがする。本