あらすじ
父親のルルヌ大公が突然自殺し、一人娘のコラは悲しみに沈んでいた。そんなコラを助けるのは、大公から後見を託された4人の男たち。大公は遺書の中で、じつはこの4人の中に正体を隠したアルセーヌ・ルパンがいる。ルパンは信頼に足る人物なので、それが誰かを見つけ出して頼りにするようにと記していた。やがて思いがけない事実が明らかになる。大公はコラの本当の父親ではなく、コラの母親がイギリスのハリントン卿との間にもうけた子だったのだ。高貴な血をひくコラは、にわかに国際的陰謀に巻き込まれ、そんなコラを救うべく、ルパンは動きだすが……永遠のヒーロー、ルパンと姿なき敵との死闘が幕を開ける! アルセーヌ・ルパン・シリーズの第1作「アルセーヌ・ルパンの逮捕〔初出版〕」も収録。従来の邦訳は、フランスで雑誌に初掲載後ルブランが加筆した単行本収録バージョンでしたが、ここでは雑誌掲載時そのままのテキストを採用。正真正銘の初登場版は、本邦単行本初収録となります。
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著者ルブラン没後70年に発表された「アルセーヌ・ルパン シリーズ」の幻の作品。そして題名の通り、最後の話しとなるようです。
小学生の頃児童文学書となっている「ルパン シリーズ」は、当時はアニメの影響で図書室でも人気でした。大人になって読むルパンはもっと深い人物な気がします。恋愛に重点をおかれている感じもしましたが、この作品が舞台化されるということでどう脚色されるのかとても楽しみです。
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た ま ら な い !
最後の章を読むまでは、まぁ面白いミステリくらいな感覚だったんだけど、も、最後のルパンのフレーズのせいで、すべてのここまでの物事が、一気に色づいてと言うか。
あー!冒険活劇はこうでなきゃ!みたいな。ルパンは40歳くらいのオッサンになってますけどね。
正に紳士!で、また、コラもすごく魅力的な。宮崎アニメのヒロインのような。
ジョセファンとマリー=テレーズの兄妹の活躍っぷりとか、悪党3人組の間抜け具合とか、いやもう、王道っちゃ王道なのかもだけど、やっぱり王道がいいわよ。
で、こういう王道を宝塚で上演って、正に!だと思うので、宝塚もかつての「王道」通りの作劇をしていただきたいな、と思いました。
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いつ読んでも、ルパンはルパンで、大金を学校事業に投じたり、公共事業に投じたり・・・四十路にして紳士で素敵。
イギリスの諜報機関との戦いもなんとなくユーモアを忘れないところもルパンたる所以で微笑ましい。
確かに、未発表になってしまったというだけあって、多少練り足りないところもあるかもしれないが、それでも、この時代、再びルパンという人物を目にすることが出来てとても嬉しく思っている。
ルパンは永遠の恋人かも。
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アルセーヌ・ルパンシリーズは小学生の頃に読んだが、思い出せるタイトルが『奇岩城』『813の謎』『ルパン対ホームズ』くらいだからさほど読んでなかったかもしれない。それも児童向けに編集されたものだったので、原作に近い形で読むのは初めてかも。ルパン三世のイメージが強すぎて、本家ルパンのあまりに紳士的な人物像に面食らった。電動保安装置には時代を感じたが、当時は画期的だったんだろう。危なげなくハッピーエンドに向かっていくので落ち着いて読めた。
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人生のどんなときにおいても、自分の哲学を曲げない怪盗紳士。最後に自分を許し、最後の恋に落ちる。
子供の頃に読んだルパンシリーズとは、違う感慨があって、新鮮だった。
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ルパンシリーズはこれしか読んでないので何も語れないが、ミステリーっぽさはほとんどない。
コラ嬢の背景をもっと知りたく思わせるのがいい。
一作目も併録されていたのがうれしかった。
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作者モーリス・ルブランが亡くなられてから70年を経て世に出た、ルパンシリーズ最終作「ルパン、最期の恋」。
楽しめた!
ルパンの冷静で、強く、抜け目が無く、そして魅力的な姿が描かれている。
冒頭で、ルパンの祖先が手に入れた一冊の本から話が展開するなんてのも、感激!
そして、愛に生きるルパン
大きな人類愛、そして、一人の女性に対する愛が素敵に描かれていた。
やはり遂行途中のままの原作であるということなので、完成していないのが残念なんだけども、ルブランがこのように「ルパン」を終わらせたのは意味があると思う。
本書には、巻末に、ルパン第一作「アルセーヌ・ルパンの逮捕」も収録されていて、こちらも楽しめる。
これを機会に、シリーズをはじめから読んでみようかな?!
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【内容紹介】
父を亡くした娘を次々と襲う怪事件。陰ながら彼女を見守るアルセーヌ・ルパンは、見えない敵に苦戦する。著者が生前に執筆しながらも未発表のまま封印されてきた幻のシリーズ最終作、ついに解禁
【出版社からのコメント】
これまで、アルセーヌ・ルパン・シリーズの最終作は、1934年に発売された『カリオストロの復讐』および1941年の『ルパン最後の事件(ルパンの大財産)』だとされてきました。が、近年になって長く遺族のもとで封印されてきたルブランの遺稿が発見されました。フランス本国では2012年5月に出版され、日本でもおおいに話題を呼んでいます。その、ルブランの幻の作品を、緊急出版。シリーズ第1作「アルセーヌ・ルパンの逮捕」初出版ほかも併録。
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舞台化が決まったので、予習のために読んだ。
私は良いミステリの読者でもなければ、ルパンに思い入れがあるわけでもなく、読んだ動機も不純なのでアレだけど、単純に「あー、これは舞台でやっても面白いと思うわー」と楽しく読めた。
冒険活劇で、洒脱で、恋もあって。登場人物も魅力的。
ジョゼファンとマリ=テレーズの兄妹が特に可愛い。
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怪盗ルパンのシリーズ、著者没後、70年にして公開された最後の作品だと。
ルパンの硬派なキャラクターと、抜群の頭脳プレイが面白く、善人のために悪人を退治する様が、気持ち良い。恋愛交じりで、すんなり読めました!
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所々スムーズに読めなくて苦労する作品だったが、訳者あとがきにこの作品が世に出た経緯が書かれていて納得した。
モーリス・ルブラン本人はもっと推敲したかったかもしれないが、一読者としては公開してくれて嬉しい。
カリオストロ伯爵夫人では無邪気な青年だったのが、すっかり壮年期を迎え世のため後世のためにどう生きるかに重きを置いていて、人としての円熟味が心地よい余韻をもたらした。
その一方で惚れっぽい性格・気障な愛情表現は相変わらずでラブロマンスが作品に色を添える。
シリーズの締めくくりとして穏やかにクローズしていくので、派手なアクションや展開を求める人には少し物足りないかもしれない。
ハッピーエンドで読後感もすっきり終えたい人にはハマるかも。
Posted by ブクログ
ポケミス、装丁買いです。
ルパンよりホームズ好きで、今更ながらの初ルパンでした。めちゃくちゃ紳士で格好いい。
でもやっぱりホームズの方が好きですが、これを機に他のルパン作品も読んでいこうと思います。
Posted by ブクログ
子供の頃に読んだ懐かしさをかんじなから、読み終えた。
キャラクターの名前が覚えられなくてなかなか話が頭に入ってこなかった。
早川ポケットミステリーの装丁はgoodでした!
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著者没後70年目に出版された、かの“怪盗紳士ルパン”シリーズ最終作。もうそれだけで読まなきゃダメ。「奇岩城」や「カリオストロ」のような傑作じゃないけど、引退して慈善活動にいそしむルパンがいい味だしてます。ただ、翻訳に難アリ。
Posted by ブクログ
小・中と大好きだったルパンシリーズ。
ハマったのはホームズよりも先。ホームズはなんか
怖そうだったので、結局まともに読んだのは高校なんだよなあ。まあ、ドラマは観てたんだが・・・。
奇厳城・青い瞳の少女・813の謎、などなど何度も何度も読んだなあ。とにかくわくわくした。
つーわけで楽しみにして読んだのだが・・・・。
うーん・・・・。まあおもしろくない、とはまではいかないんだが、正直あんまわくわくしなかった。
子どもの心を失ったから???
同時収録の一番最初の短編の方がおもしろかった。
コラさん、四人のお友達、別に誰が好きとかでなく
楽しく過ごしていたいだけ、とか言ってたわりに、
ルパンなら愛するようになるとか、意味分からん。
つーか、なぜ湖に飛び込む、そしてまんまと浚われるんだ??あのへんの展開の突然ぶりがなんだかなーっと。
ルパンもルパンで、コラさんがあなたが好きですビームをだしまくってるのに、なぜ王妃にしたがるのだ?
ここもまた意味わからん。
まあ、犯罪者の連れにはできない、とか、まあいろいろ葛藤はあるんだろうが。
でも、結局最終的にはらぶらぶやし・・・・。
うーん。
ホームズって映像化とかしてもおもしろいけど、
ルパンってあんま映像化とかきかないし、確か映画もあったような気がするけど、ヒットしてないような気もする。作品としては両方ともおもしろいと思うんだけど、
やっぱホームズの方が世界が広がりやすいのかしら?
Posted by ブクログ
ようやく!ようやく読むことができました。
でも、あれれ?
私の愛しのルパンはこんな?
私が年取っちゃったのー!と寂しく思っていたら、推敲途中の原稿だそうで、ちょっとホッとする。
骨格だけだったんだな。
花の盛りの40歳になったルパン。
自分とは世界が違うとか言いつつ、唇を奪ってしまうあたり、むふふ。
ルパンだなー!
最後の恋のお相手は箱入りなのに大胆な怖いもの知らずのお嬢様、コラ。
肉食になったクラリス(アニメの)って感じ。
あー、このお話にガッツリ肉がついていたらどんなになったんだろう。
サー・ドースンとの駆け引きもきっともっとスリリング。惜しくて仕方がない。
これを世に出してしまったこともちょっと悲しい。これ一冊でルパンを語る人がいるかもと思うと。
同時に初収録の最初のルパンがあるのに慰められる。
もう一度シリーズを読み直して、もう一度惚れ直そうかな。
「これがアルセーヌ・ルパンの最後の冒険になるかどうかはわかりません。でもわたしは確信しています。これが最後の恋に…ただひとつの恋になると」
きゃー!
Posted by ブクログ
2013年の本屋大賞、翻訳部門2位の作品。
著者の死から70年後の新作。
最近翻訳された文章のため古い文体がなく読みやすいし、シリーズを全く知らない状態でも楽しめました。
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大怪盗の冒険とロマンス、とっておき。
以前より気になっていたけど、宝塚で上演すると聞いたので。翻訳調だからか、とても台詞がヅカっぽい。ルパンが40歳というところをどうするかな?
もうちょっと練り込むつもりだったのかな、と思わせる単純な筋。でも、おもしろいです。ここから膨らませた完成版を読んでみたかった。最後についている「アルセーヌ・ルパンの逮捕」もおもしろかった。
Posted by ブクログ
ルブラン没後70年目の2012年5月に出版された、ルパンシリーズの未発表作ということで手に取った。またシリーズ第一作の「アルセーヌ・ルパンの逮捕」が併録されており、1冊で楽しめる。どちらかというと、併録の方が面白かった。
いずれにせよ日本の翻訳レベルの低さに辟易する。作品の魅力が半減してると思う。
Posted by ブクログ
父親が自殺してしまった一人娘のコラには四銃士という四人の友人がいた。父親の遺書には四銃士の中にアルセーヌ・ルパンがいるらしい。コラを狙う陰謀の中でルパンは彼女を守ろうとする。
ミステリというよりは冒険譚。ルパンの正体ももっと誰だか分からないように引っ張るかと思いきや、あっさりと判明する。分らないコラの方がオカシイ。全体的に古臭くはあるが、面白く読む事が出来た。
最初の読書が中1ぐらいの時に読んだ「奇岩城」だったのを思い出した。
Posted by ブクログ
ルブラン没後70年で発刊された遺稿。推敲途中だったとのことで構成が粗い印象。悪人をやっつける仕掛けとかも、イマイチ理解できず…。
40歳になったルパンが、愛する女性の前で過去を恥じたり、社会貢献に活動の軸足を移したりと、今までのイメージ変わります。
ロマンチックなラブストーリーとして映画で見たら面白そう。小説としては、ちょっと読みにくい。
Posted by ブクログ
子供のころ大好きだったルパンシリーズ。
まさか新作が読めるとは・・・久しぶりのルパン。
相変わらずのあっぱれな紳士っぷり。
推敲途中ということで、未完成感は否めない。
悪人大ボスがちょっとキャラ弱く、残念でした。
しかし、ルパンのカリスマ性、お茶目感、
頭のよさ、育ちのよさ、たくさんの魅力は十分に伝わってきました。
ルパン館のセコム的な仕掛けは想像をこえていて
不思議。ちょっと笑える?
Posted by ブクログ
ルパンを読むのは何年ぶりだろう?
昔のシリーズを本棚から探し出して、また読みたくなった。
ただ、今作品は未完成と言われているだけあって、やはり昔からの読者にとっては少々物足りなかったのは否めない。
しかし、ルパンの作り出すこの世界観、ルパンの人間性の魅力、正義感、騎士道、高慢さと卑屈さ…いろいろあるが、やっぱりこの独特の雰囲気はルブランならではと言わざるを得ない。
未完成だろうがなんだろうが、読まないわけにはいかないだろう。
Posted by ブクログ
ルパン、最後の恋
ルパンと言っても三世じゃなく、恋の相手も峰不二子ではない
ルパン三世の口上 「俺の名はルパン三世。かの名高き怪盗ルパンの孫だ。」
に出てくるお爺ちゃん、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンのことだ
子供のころ、ポプラ社の子供向け翻訳全集にアルセーヌ・ルパンシリーズがあったが 、ルパンのロータスでエスプリに溢れた活躍ぶりは、孫のルパン三世に負けず劣らず 華々しいものだった
「奇岩城」 「813」 「虎の牙」 「緑の目の令嬢」 「八点鐘」 「金三角」 「ラ・ヴァール・イヴァ荘」 「三十棺桶島」 「カリオストロ伯爵夫人」 「ルパン対ホームズ」
全集をコンプしていた私は、その作品群の多くを今でも懐かしく思い出すことができる
さて実は、そのルパンシリーズには末尾を 締めくくる未公開の最終作品があり、作者 モーリス・ルブランの死後70年を経過した本年、奇跡の発売にいたる運びとなったの が、本書「ルパン、最後の恋」である
最後の「恋」と銘打つだけあって、美しいヒロインと、いつものように変名を使い身を隠しながらも、ちょろちょろプレイボー イぶりを発揮しているルパンとの恋の物語 である
ヒロインの父、レルヌ大公の自殺に端を発したストーリーは、国際的な陰謀の匂いを発しつつ、20世紀前半の美しいフランスを舞台に展開する
ルパンは貧しい子供たちの教師役として活動しながらもフランスという国を愛する愛国者の立場から、そして、ヒロインを守る騎士の立場から事件解決に邁進する
70年間、解禁されなかったのは、遺族が作品の未完成ぶりをわかっていたのではないか?と、思えるくらい今ひとつ面白くない (失礼)ストーリーだったが、子供のころに読んだルパンの変わらぬ活躍ぶりや、建 築物や食べ物など作品発表当時の文化や雰囲気を味わえたので良かった
ルパン、最後の恋
作者モーリス・ルブランの死後70年を経て発表された、ルパンシリーズ最終作品である