あらすじ
父親のルルヌ大公が突然自殺し、一人娘のコラは悲しみに沈んでいた。そんなコラを助けるのは、大公から後見を託された4人の男たち。大公は遺書の中で、じつはこの4人の中に正体を隠したアルセーヌ・ルパンがいる。ルパンは信頼に足る人物なので、それが誰かを見つけ出して頼りにするようにと記していた。やがて思いがけない事実が明らかになる。大公はコラの本当の父親ではなく、コラの母親がイギリスのハリントン卿との間にもうけた子だったのだ。高貴な血をひくコラは、にわかに国際的陰謀に巻き込まれ、そんなコラを救うべく、ルパンは動きだすが……永遠のヒーロー、ルパンと姿なき敵との死闘が幕を開ける! アルセーヌ・ルパン・シリーズの第1作「アルセーヌ・ルパンの逮捕〔初出版〕」も収録。従来の邦訳は、フランスで雑誌に初掲載後ルブランが加筆した単行本収録バージョンでしたが、ここでは雑誌掲載時そのままのテキストを採用。正真正銘の初登場版は、本邦単行本初収録となります。
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Posted by ブクログ
ようやく!ようやく読むことができました。
でも、あれれ?
私の愛しのルパンはこんな?
私が年取っちゃったのー!と寂しく思っていたら、推敲途中の原稿だそうで、ちょっとホッとする。
骨格だけだったんだな。
花の盛りの40歳になったルパン。
自分とは世界が違うとか言いつつ、唇を奪ってしまうあたり、むふふ。
ルパンだなー!
最後の恋のお相手は箱入りなのに大胆な怖いもの知らずのお嬢様、コラ。
肉食になったクラリス(アニメの)って感じ。
あー、このお話にガッツリ肉がついていたらどんなになったんだろう。
サー・ドースンとの駆け引きもきっともっとスリリング。惜しくて仕方がない。
これを世に出してしまったこともちょっと悲しい。これ一冊でルパンを語る人がいるかもと思うと。
同時に初収録の最初のルパンがあるのに慰められる。
もう一度シリーズを読み直して、もう一度惚れ直そうかな。
「これがアルセーヌ・ルパンの最後の冒険になるかどうかはわかりません。でもわたしは確信しています。これが最後の恋に…ただひとつの恋になると」
きゃー!
Posted by ブクログ
2013年の本屋大賞、翻訳部門2位の作品。
著者の死から70年後の新作。
最近翻訳された文章のため古い文体がなく読みやすいし、シリーズを全く知らない状態でも楽しめました。
Posted by ブクログ
大怪盗の冒険とロマンス、とっておき。
以前より気になっていたけど、宝塚で上演すると聞いたので。翻訳調だからか、とても台詞がヅカっぽい。ルパンが40歳というところをどうするかな?
もうちょっと練り込むつもりだったのかな、と思わせる単純な筋。でも、おもしろいです。ここから膨らませた完成版を読んでみたかった。最後についている「アルセーヌ・ルパンの逮捕」もおもしろかった。