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Posted by ブクログ
戦後、称えられる戦没者、生きて行かねばならない帰還兵。
いつの戦争でも、勝者も敗者も、苦しみしか残らない。
上巻の前半は第一次大戦時の独仏前線での戦いが兵士目線で描かれていて、映画「プライベートライアン」のノルマンディ上陸場面のような迫力迫る描写で圧倒される。
特に主人公の一人アルベールが生き埋めとなるシーン、それに続くエドゥアールの負傷と脱出の様子は、息つく暇もないほどの迫力がある。
悪役ブラデルの戦後の描写でややスローダウンしたが、下巻、エドゥアールの仮面作りと大掛かりな詐欺計画が進み始めると、ブラデルの描写も結末へ期待をこめて大いに盛り上がっていく。
「絶望からくる狂気に翻弄されるエドゥアール」「弱虫でもその場しのぎに孤軍奮闘するアルベール」「絶対的な自信も次第に追い詰められるブラデル」。
『その女アレックス』などミステリーで有名な作者ではあるが、謎の解明がなくても魅力的な登場人物を次々と繰り出すことで、読者を飽きさせない。
第一次大戦での兵士の様子を描いた作品ではレマルク「西部戦線異状なし」が有名で、映画化もされているが、この物語もまた映画化された。
エンディングの後、エピローグで登場人物のその後が簡単に描かれていて、とても続編があるとは思えなかったのに『炎の色』『われらが痛みの鏡』へと続く。
Posted by ブクログ
原題 AU REVOIR LÀ-HAUT
そして、明日は存在しない
何らかの結末は必然的に訪れる
前者はエドゥアールの、後者はマルセルの、彼ら父子の邂逅そのものを端的に表してる気がします。
戦争が二人を分かたなくても既に交差する余地はなかっただろうし、それでも接点があるのであればああいう終わりしかなかったかな…と。
〝感謝〟は、誰にも渡さないで済んだ親のエゴ…?でしょうか。
さよなら、天国で
タイトルはMartyrs de Vingréの一人、Jean Blanchardが妻宛に最後に記した言葉より。
人の、底知れぬ悪意というものがどんなものか、
人の、逃れ得ぬ義務とはどんなに悲劇で喜劇か。
アンリとアルベールの対照的な結末が、せめてもの不文律かな…
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