河合祥一郎のレビュー一覧
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テーバイ国のライオス王は神から「お前は自分の子に殺される」と神託を受ける。怖くなったライオス王は生まれたばかりの息子オイディプスを野獣がうろつく山奥に捨てる。捨てられたオイディプスは羊飼いに助けられて、子のいないコリントス王に献上される。オイディプス、コリントス王子として育てられ成長。ある日、オイディプスは神から「お前は父を殺し、母と交わる」と神託を受ける。オイディプス、おぞましい神託を回避しようと隣国テーバイ(じつは生まれ故郷)へ逃げる。途中、傲慢な老人に会い、侮辱されたので殺した。それが父ライオスだったが、オイディプスは知らない。テーバイに入り、スフィンクスを退治した功から、オイディプスはテーバイ王に即位。実の母の夫となる。妃となった母と交わる。が、オイディプスは知らない▼テーバイ国に疫病が流行。オイディプスは神に救いを求めると、神は言う「ライオス殺害の犯人を見つけて処罰せよ。そいつが災いの源だ」。オイディプス、犯人探しをしているうちに、自分こそが犯人であると気づき絶望。妃(じつは母)は息子オイディプスを捨てた罪、息子と交わった罪に苛まれ発狂、首を吊って自殺。オイディプス、首を吊りぶら下がる母を見て凄まじい叫び声をあげ、金の針で自分の両目を突き刺す。オイディプス「もはや見てはならない。わが恐ろしき苦しみも、呪わしき罪も。この目は見てはならない人を見、知りたいと願った人を見分けられなかった。これからは闇の中で見るがいい」。ソフォクレスSophoklē̃s『オイディプス王』悲劇 BC5世紀★
※神々が導くとき、人間はそれから逃れられない。
※最大の盲点は「自分自身」
※スフィンクス。道行く人になぞなぞを出して、解けない者を食べてしまう化物。オイディプスにスフィンクスが出したなぞなぞ「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足で歩くものはなんだ」。答えは人間。はいはい赤ちゃん、成人、杖つく老人。
〇テイレシアス。盲目の老人。予言者。オイディプスが犯人だと指摘。ホメロス「オデュッセイア」などにも登場。
〇クレオン。母イオカステの弟。オイディプスから”テイレシアスと共謀して王位を奪おうとしている”とあらぬ疑いをかけられる。
〇イオカステ。オイディプスの母。テーバイ王妃。
〇アンティゴネ。オイディプスと母イオカステとの間にできた娘。
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オイディプスの娘アンティゴネ。兄が戦死した後、兄は国法に反したとして埋葬を禁止される。しかし彼女は埋葬した。家族を埋葬するのは自然の法だ。国法に反していても。ソフォクレスSophoklē̃s『アンティゴネ』
※自然法の原型。
真理の言葉は単純である。ソフォクレス
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総大将アガメムノン。トロイア戦争から帰ると妻とその愛人に殺される。妻はわが娘を夫アガメムノンに殺されていた。愛人の方も、父がアガメムノンの父に殺されていて恨みがあった▼倒れた者を、さらに蹴りつけようとするのが人間の生まれつきの性である(ミケーネ王)▼少しも羨望せず、友人の成功を喜ぶほど、強気性格をもつ者は稀である▼苦しみの報酬は経験である。アイスキュロス『アガメムノン』悲劇 BC5世紀
プロメテウスは人間に火を与え、ゼウスの怒りに触れ、罰として岩山に縛り付けられる。ゼウスに従う様子のないプロメテウスは、地中深くに埋められてしまう。アイスキュロス『縛られたプロメテウス』
真の悲しみは苦しみの支えである。アイスキュロス『断片』
メデイア。女。夫と子供2人。ある日、夫(イアソン)がコリントス王に気に入られ、王の娘(グラウケー)を嫁にもらうことに。夫はメデイアを捨てる。メデイアは夫の裏切りに自尊心を傷つけられ、夫を憎み、夫への復讐を始める。夫の新妻(グラウケー)に、毒の冠を「贈物」として渡す。冠をつけた新妻(グラウケー)は炎に包まれ、助けようとしたコリントス王もろとも焼死。さらに元夫(イアソン)との子供2人も剣で刺し殺す。駆け付けた元夫(イアソン)の前で、メデイアは子供の遺体を抱え、笑みを浮かべている。エウリピデス『メデイア』悲劇
※女は臆病で、戦争に怯える。しかし、夫婦の間の誠が踏みにじられると女は残虐で非情な心となる。
長い話を切り詰めて、短い言葉で適切に語るのは賢人である。エウリピデス『アイオロス』
心の底を傾けた深い交わりは禁物。 愛情の紐は解けやすくしておいて、会うも別れるも自由なのがよい。エウリピデス『ヒッポリュトス』
待っていたことはやって来ず、思いがけないことがやって来る▼すでに過ぎ去った困難を思い出すことは、何と快いことか。プルタルコスの道徳論より▼経験こそが人にとり万事の教師となる▼沈黙は真なる英知の最上の応答なり。エウリピデス
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リュシストラテ。若い女。アテネの男たちにスパルタとの戦争を止めさせるため、ギリシア全土(スパルタ含む)でセックス・ストライキを提案。戦争をやめないなら、セックスしてあげない。女たちはアクロポリスを占拠、軍資金を差し押さえ籠城。しばらくすると、禁欲に堪えられない男女が続出。そこに敵国スパルタの使者がやってくる。使者は禁欲のあまり男根を勃起させている。アテネの男たちも男根を勃起させている。禁欲はあまりにもつらいため、両者に和平交渉が成立、平和が訪れる。アリストファネスAristophanes『女の平和』喜劇・反戦 BC5世紀 ※ペロポネソス戦争、ビアズリーの絵
賢者は敵から多くを学ぶ。アリストファネス『鳥類』 -
Posted by ブクログ
この本は、「タイタス•アンドロニカス」、「ファヴァシャムのアーデン」そして「あとがき」の3篇を楽しめます。
確かにすぐ殺したり、残虐な場面が多かったり(タイタス)、ちょっと下世話な表現があったり(アーデン)と、シェイクスピアらしくない作品ゆえ、長年正式にシェイクスピア作と認められなかったそうです(アーデンが最終的に認められたのは2016年!)
かなり初期の作品のせいか、よく言えばジェットコースターのようなメチャクチャな展開で、2篇ともすごく面白いです!
悪く言うと、他の有名なシェイクスピア作品のような格調の高さはあまりありません。
でも、身分を問わず、一般大衆が楽しめる戯曲として書かれたものかもしれないと思えば、まるでテレビドラマを見るように引き込まれて、スルスルと読めてしまうと思います。
訳者の河合祥一郎先生による「あとがき」で、この作品2篇にまつわる詳しい解説が読めて、これもまた勉強になりました。
迷っている方は、ぜひ読んでみてください! -
Posted by ブクログ
戯曲を読むのは、リア王以来の2作目。
紀元前の作品はいかなるものか、と思いつつ手に取るも、その完成度の高さに驚いた。
舞台上で演じられる様子を想像しながら読む。
ソポクレスは、アイスキュロス、エウリピデスとともに古代ギリシャ三代詩人の一人。
「オイディプス王」は、ギリシャ悲劇を代表する最高傑作と言われているそうな。
国が疫病や飢饉にみまわれ、伺いをたてたアポロンからのお告げは、先王を殺した犯人を罰せよと。
オイディプス王は国のために犯人を探すも、予言者や出身国の使者の言葉によって混乱し、真実を知る。
短いのによくできている。
劇場で見たら、さぞや心震えることだろう。
活字ですらそうなのだから。
様々な作家や作品に影響を与えてきた、というのは伊達じゃない。