荒木飛呂彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
写実画家の描いた人物画のような作品だ。
人物画は限りなくその対象を忠実に、正確に、精緻に描写していても、写真には無い特徴が出てくる。目鼻のバランス、肌の色付き、表情筋のつき方、数え切れない微細な箇所に現れるオリジナルである対象との誤差のようなもの。それがその画家の個性であり、人物画としての価値である。
このノベライズ『岸辺露伴は〇〇ない』シリーズにも同じものを感じる。オリジナル作品である漫画『岸辺露伴は動かない』と同じキャラクターであり、原作を真っ直ぐに踏襲していながらも似て非なる岸辺露伴のキャラクターが出来上がっている。
それは原作からの劣化という失礼な意味では無い。これがこのノベライズのオリジナリティであり、作者の個性であり価値だ。
オーディオオタク、ドラマ撮影現場と民俗伝承、日本の家屋建築、と今回は特にマニアックでニッチなテーマの短編集だった。
どれも読み応えあったけど、対峙する怪異のビジュアルがイメージしにくい作品たちだったのも事実だ。
だから、いつかこのノベライズシリーズを逆にコミカライズしてくれないかな。
そして、次はどんな『〇〇ない』なんだろうか。『叫ばない』『戯れない』『倒れない』と来て、さぁ次は。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最終巻、ということでどうオチをつけるのか楽しみにしてたけど、怒涛の展開すぎて若干ポカーンとしながら読んだ。
3部と4部の間(時期的には4部開始直前)ということで、仗助は「他のスタンド使いと戦いの経験はない」状態だと思っていたが、ここまでバチバチに戦闘してたら4部開始の段階でもっと上手いことできたよな?と思ってしまう……。スタンドを用いた戦闘に現段階で慣れすぎてる感じが強くて……。
DIOの館から逃げ出せた女たち(DIOの子供たちの母親)の逃げ出した方法は確かにアレなら分かる。なるほどねと納得した。
スピンオフって「本編と関係ないところでこういうことがあったかも」の作品として読んでたが、クレDに関しては密接になりすぎてて混乱するな……。切り離せなくなっちゃうというか……。
1巻から最終巻まで一気に読めば勢いで細かいところ気にならなくなるのかな?小説版はまたおいおい……。 -
無料版購入済み
荒木飛呂彦先生は、部が進むごとに
絵はどんどん進歩していっているんだけど
上手いこと決着させる構成力とかはだんだん衰えていってる気がする -
Posted by ブクログ
乙一さんが好きだったから10年前にも一度読んでる。ジョジョを知らない当時もそれなりに楽しめたけれど、アニメ全部見た今だからこそ一人ひとりのキャラクターや荒木先生の世界観に想いを寄せられる。乙一ファンとしてもジョジョファンとしても納得出来る作品。仗助達と10年越しに出逢えて嬉しい。
ザ ブック(自分の体験を記録される本型スタンド。ページを開くことで追体験できる。)自分は忘れっぽいから、あったら便利だろうな。だけど、同じ事柄でも時間が経つことで客観視出来ることもあるから、何度も追体験をしていたらかなり自閉的な性格になりそう。同じようなスタンドなら岸辺露伴のヘブンズドアーを使えるようになってみたい。 -
Posted by ブクログ
岸辺露伴は動かないシリーズの第2弾。全4話からなる短編小説集。
「幸福の箱」:幸せになるために結婚したのに幸せの形は各々違う。結婚の理想と現実を極端に表現した1話。最終的な感想は露伴と右に同じく。
「夕柳台」:老害ここに極まる。自分と同じ意見の人の意見しか聞かないで自分が正しいと思う。いわゆるエコーチェンバーの極限。年寄りなのにみんな耳が遠くないのが地味にすごい。
「シンメトリー・ルーム」:エコーチェンバーの極限パート2。続編でシンメトリー教VSアシンメトリー教の話も読みたいと思った。
「楽園の落穂」:喰うものと喰われるものが逆転している恐怖の話。宇宙人とかAIに支配される話は目にするがまさか麦とは!!発想力に脱帽。
岸辺露伴は戯れなかった。第1弾と違い、今回は巻き込まれまくっていた。しかもヘブンズ・ドアーが効かないこともあり露伴の地頭の良さや柔らかさ、発想力、それを実行出来る行動力が出ていた。自らが体験しないとリアリティが出ない、全くその通りで、何事も経験とは言うがそれが人間そう易々と実行できない。それをやってすごい目に遭いながら自らの血となり肉として吸収する。そういう出来ないことをやる露伴が好きだ。