あらすじ
ジョセフ・ジョースターの〈波紋〉の師・リサリサが、スピードワゴン財団を率いて、中南米のジャングルを舞台に〈スタンド〉の起源をめぐる冒険へと旅立つ――。第二部と第三部の狭間に秘められた〈波紋〉から〈スタンド〉へと至るその神話を描くジョジョ外伝! 直木賞を受賞した傑作小説『宝島』の著者・真藤順丈が、黄金の精神をその筆尖に宿し、熱血の鼓動を刻む圧倒的〈冒険〉小説!! リサリサを軸に展開される波紋バトル、そして新たなる力を持つ敵との遭遇。彼女の旅にはスピードワゴン財団をはじめ縁深い人物も結集し、物語はすべてを圧倒するような驚愕のラストへ! 「JOJO magazine」にて好評連載された内容に著者自ら言葉を繊細に磨いて新たな息吹を注ぎ、リサリサのその勇姿を「エイジャの赤石」のように赤々と輝く装丁で魅せる、ファン必読のノベライズ!! 一九七三年、グアテマラ。街が聖週間の祝祭で大いに沸き立つ中、その陰で〈見えざる銃弾〉による謎めいた連続殺人が恐怖の影を落としていた。この不可解な事態にスピードワゴン財団が調査に乗り出す。老いを重ねながらもその精神は不屈、財団顧問にして無双の〈波紋使い〉エリザベス・ジョースター、通称リサリサは、血気に満ちた若者オクタビオと慈悲深い心を持つ青年ホアキンを伴って未知なる力を追う。そこで彼らが目にしたのは〈波紋〉とは一線を画す〈驚異の力〉だった。中南米のどこかに潜む首謀者が特殊な〈矢〉を使って、この恐ろしい能力を引き出しているというのだ。彼らの旅はペルーからブラジルを経て、ついには神秘に包まれたジャングルの最も深くへと至り、そこでリサリサはある〈奇跡〉と邂逅する・・・。
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Posted by ブクログ
オリジナルの隙間を小説で埋める。
オリジナルへのリスペクト、そう来たかと感嘆させられる創造力と表現力、作家の想いと個性が詰まっている。
2部の3部の間を補完する、「矢」をテーマにスタンドの起源に迫るリサリサの最後の戦いが壮絶。
読んで良かった。
やっぱり、隙間を埋めるのは映像では無く小説が良い。その後に訪れる子孫達の壮絶な戦いへの繋がりを噛み締めながら、時間をかけて読み進めるのが楽しい。
Posted by ブクログ
個人的には、大満足!
だが、大前提としてジョジョの世界観を知っていて、それが好きであることが必須。それがないと全く読めないというか、書いてあることのイメージすらできないと思う。
わかってて書いてそうだけど。
Posted by ブクログ
70〜80年代の中南米が舞台。謎の異能群をめぐるクライムサスペンス。
貧困や暴力に喘ぐ青年たちの成長譚と、人生の黄昏を迎える専門家の2つの視点を楽しめる。
某有名作品のスピンオフだが、単体でも楽しめる作りになっている。独特のスペイン語のルビには、チェ・ゲバラの旅行日記「モーターサイクル・ダイアリーズ」を思い出した。しっかり中南米の空気に浸れるよい演出だと思う。
そして、リサリサの能力が強すぎる。他の異能もどれも魅力的で、タイトルに相応しい内容だ。
ラストにウォークマンから流れる曲が粋!ベン.E.キングの「“スタンド”・バイ・ミー」。これにはファンは泣かざるを得ない。
Posted by ブクログ
リサリサが主人公。でも敵は波紋では倒せないスタンド使い。敵のキャラクターが良い。寧ろ題名の通りに敵役が主役のよう。漫画のイメージがあるので小説を読んでいてもシーンが頭に浮かぶよう。
Posted by ブクログ
何作かでてるジョジョ小説。今回は真藤順丈によるリサリサ譚 。
おもしろかったです。2部までの波紋から3部以降のスタンドに移行する世界はそういえば本編では語られてなかったなー。そして主要キャラでありながらその後が語られてないリサリサのお話というのもかゆいところに手が届く感じ。ジョジョ本編に齟齬がでないようにうまく物語が成立して出来上がってるのがお見事。
ただ文章が重厚で読み応えがあり、作者の得意フィールドである中南米世界観なので普段小説読みつけない人が読むと小難しく感じるのはあるかもしれない。
あと、老齢リサリサがいまいち想像つかないなあ。せっかくだから表紙、とまではいかなくても中表紙でも荒木先生のイラストが見てみたかったかな?かっこいい戦うおばあちゃんキャラって少年漫画ではレアだしね。
とにかく単語が読みにくい。日本語の単語にルビが難しい馴染みのない外国語で振られているのと、文章もジョジョの世界観とは離れた感じ。
よほど暇でもない限りは読む気がしない
Posted by ブクログ
どんな話なのか全く知らずに読んだ。
ジョジョ好きには面白いが、やはり文章だけではバトルシーンやスタンドのビジョンがイメージできなかった。
時代は2部と3部の間、まだ「スタンド」という名前で呼ばれる前のスタンド使いの話。
他作品の登場キャラクターとしては、唯一リサリサが登場する。もちろん波紋使いだが、最後の最後、90歳を超える老婆として再登場した時は、スタンド「ザハウスオブアース」の使い手として登場する。
そして前半は仲間だったのに最後は敵として対峙するオクタビオとホアキン。悲しい2人。ホアキンのスタンドから生まれる化物はビジュアルが凄そうなのでやはり荒木先生の漫画で見たかった。
ホアキンはオクタビオの能力から生まれたスタンドだったという事実はなんとも悲しい。でも「フォスターズホーム」の「イマジナリーフレンド」と同じだとも思った。
やはりジョジョは漫画が良い。
Posted by ブクログ
この一家は長生き多いねー イタリア語かスペイン語か分からないが、フリガナいらない。
ジョジョらしさを演出するための言い回しがちょっとクドイ。
本の上下に黒い模様印刷してあって、トライポフォビアに対する配慮がない。冒頭で恐怖症について触れてるのに…
そして、リサリサは主役じゃなかった。表紙にかかれてたのに。
で、矢回収したはずなのに、後々それ使って幽波紋使い増えてるやん。ちゃんと回収しなよ(;;°;ё;°;;)