小泉悠のレビュー一覧
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第1章から第3章章までが概論、第4章と第5章が台湾、朝鮮半島有事と日本のすべきことを論じている。知識を整理するにはいいと思う。
【目次】
はじめに
第1章 戦争をどうとらえるか
2人が軍事問題に関わるようになったきっかけ
新しい戦争と古い戦争
戦争は「変遷」ではなく「拡張」している
今の戦争はわかりにくい
軍事作戦にずっと参加してきたオーストラリア
防衛「イエスかノーか」の先の議論を
臨戦状態にある台湾・韓国
コラム1 厳しさを増す安全保障環境
第2章 軍事力とは即応力である
軍事ランキングは当てにならない
構造即応力と運用即応力
即応力の質を測る困難さ
軍事 -
Posted by ブクログ
何年か前の本とは思うが勉強になる。最近の米露の関係性とトランプ大統領のウクライナに対する決断の意図がなんとなく想像できた気がした。ロシアは歴史的にアメリカに対する劣等感や敵対感が国全体にわたって刷り込まれていて、ウクライナ侵攻とその結果も今後の米露の関係に多大な影響を与える。アメリカ側としてはロシアとの溝を深めることは不本意で、今ここでウクライナという”小国”を見捨ててでもアメリカ国内の今後の平和のため、ウクライナに降伏を進めているのではないか。自分の認識している道理だけだと、ウクライナは侵攻されている側なので、静止するのであればロシア側だろと思うので。またロシアのウクライナ侵攻を中国は今後の
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タイトルや帯、特装版の表紙から想像する内容とは少し異なると感じる方がいるかも。
本書の内容は、はじめに、に集約されていますので、そういうものだと思って読むものです。
アニメを居間のテレビで観て、プラモデル作りにいそしんだ世代には激しく刺さると思いますが、本書に出てくるアニメを今、全部観たとしても、当時の空気感や世相ありきで話されていることに共感できるのだろうか、とは思います。知識≠実体験。
いずれにしても大量の注釈を、ほぼ注釈無しで読める自分に少し驚いた。
書籍の販売という商業的な観点でのタイトルや帯なんだと思いますが、もう少し本書の内容に沿った、「あの」小泉氏や高橋氏のオタク談義であること -
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非常に良い。
著者の専門の関係でロシア軍事に関する例で解説されているが、情報の集め方、その調理(分析)の仕方、マインド、注意点など本書で話されている内容は、あらゆる他の分野でも活用できるように思う。
今の時代、いかにニッチな分野を深堀して自分なりの専門性を打ち出していけるかが要になってくる。そして、それは好きなものでなければ続かないし、楽しめるマインドでなければならない。
現代は情報が氾濫している、というネガティブな時代であると同時に、世界中の欲しい(基本的なバックグラウンド)情報には簡単にアクセスできるポジティブな時代でもある。
バックグラウンド情報に限らず、コア情報、足を運んで得る情報 -
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膨大な情報をどう収集してまとめ上げていくか。その中から自身の見解を見出していく過程で、数値や事象のみでは決して解き明かされない人の心や文化、歴史背景が、多元的な解釈 "それぞれの真実" の存在を認識する。私たちの言葉や声は決して無力ではなく、微力ながらも幾層に紡ぎ上げられた思想や世論へと築き上げていく。そこは決してマジョリティ支配が至上ではない。こぼれ落ちそうな少数意見もまた社会の糧となる。ロシア軍事の専門家である小泉悠が発する提言は、マニアックな観点から一般論的な見地へと誘う。そこに出力として言葉は重要であると明言する。沈黙や看過ほど怖いものはない。
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序章
鈴木敏夫 スタジオジプリプロデューサー
鈴木敏夫は「風の谷のナウシカ」の制作背景やそのテーマについて語っている。彼は、作品が発表された当時の社会的・環境的状況がどのように影響を与えたのかを考察し、ナウシカというキャラクターが持つ強い意志や優しさが、現代においても重要なメッセージを持っていることを強調している。
風の谷のナウシカの題材は『新諸国物語』(NHK ドラマ1952年)。
ナウシカが旅をして、見聞きしたものによって、読者が世界の秘密を知っていく。宮崎駿は「勧善懲悪」が好きで、それが「自然を守る人がいいひとで、自然を破壊するのは悪人」と言う物語にした。
赤坂憲雄の『ナウシカ -
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ロシアによるウクライナ侵攻、また今後起こりうるといわれる台湾有事の予測など、昨今の国際情勢について、著者が複数名の専門家と対談する。本書は主にアメリカとロシア、中国の関係を中心に語っており、それによると、ロシアと中国は日本を半植民地と見なす、つまりアメリカと同盟国を結んでいることは完全な主権を確立していないと考えている。また日本のロシアに対する性善説は江戸時代末期からあり、実際に日露戦争の直前、桂太郎が英国と同盟を結ぶことに対し、伊藤博文は日露協商を唱えるという事例があった。さらに2022年のウクライナ侵攻時に、ロシアに経済制裁を実行したが、これは短期的に見ると効果は現れないが、相手のコスト
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2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた。ロシア側は特別軍事作戦と称し、ウクライナの非軍事化、非ナチ化、ロシア系住民の虐殺の阻止という名目で、侵攻を仕掛けた。依然としても終戦の見通しがつかないが、本書はそんなウクライナ戦争を著者の分析によって今後の展開を予測する。
本書で何度か言及されるが、2022年以前からロシアのウクライナに対する動向は怪しかった。2014年クリミア半島の併合の時点で、ある意味戦争が始まっていたと著者は指摘する。(そのため本書では今回のウクライナ戦争を第2次ロシア・ウクライナ戦争と呼んでいる)2021年、著者は衛星画像から戦争準備を進めていることが明らか -
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冷戦終結後、ロシアの軍事戦略はどのような構成でなされているのかを解説する。本書p23にあるように、ロシア軍は陸軍、海軍、空軍の三つに加えて、空挺部隊、戦略ロケット部隊、その他の国防省直轄軍事部隊という構成となり、陸、海、空軍に関しては、その大半は5つ(中央、北方、西部、東部、南部)の軍管区ごとに総合戦略コマンドと呼ばれる統合部隊を編成する。このほかにもロシア軍は細かい部隊があるが、著者によると、ロシアの軍事戦略の理解において、上記のものとは別の「準軍事組織」の存在が重要だと強調する。
ロシアはよくNATO拡大を嫌悪するが、その理由はロシアの兵力バランスが崩れて戦略上不利になること、また大国 -
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サイバースペースの地政学
著:小宮山 功一朗
著:小泉 悠
ハヤカワ新書 026
いきなりデータセンターである
ネットワークの7層のうちの下1層、物理層がデータセンターのきもである
千葉ニュータウンにあるデータセンター
そのインフラエンジニアの聖地が、本書のテーマである
なぜ、千葉ニュータウンなのか
・北総台地の地盤が堅固で、地震を含めた災害リスクが低い
・都心から、30~40Kmという比較的交通アクセスのよい土地である
そして、データセンターが集まり出すと
・電力会社は、特別高圧電力の供給を
・通信会社は、高速で、安定した通信回線を、この地に優先して供給するようになる
つまり、一度、デー -
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現代の人間にとってサイバー空間なしの生活は考えにくい。
しかしサイバー空間は当然データセンターや海底ケーブルという物理的インフラがあることで成立している。
物理的なものであるので、機械は電力を大量に消費するし、ケーブルは破損する。
また利用者とデータセンターの通信距離が遠い場合、わずかな通信遅延も発生する。
データセンターが集まる地域はサイバー空間を含めた地政学的な重心と言える。
海底ケーブルの脆弱性にも注目が必要である。
攻撃側が海底ケーブル破壊にかけるコストは防御、修復側のコストに対して圧倒的安価となるため、攻撃側が有利になる。
筆者のうち一人の小泉氏は専門はロシアの軍事安全保障だ