小泉悠のレビュー一覧

  • 情報分析力

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    ・著者の人柄が出ていてとても面白い
    ・どのように情報(インフォメーション)を集めて、どのように処理して、情報資料(インテリジェンス)にするのかというヒントがたくさんあります
    •締めくくりの「文学を読む」提案も良かった

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    2025年01月18日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    序章
    鈴木敏夫 スタジオジプリプロデューサー
     鈴木敏夫は「風の谷のナウシカ」の制作背景やそのテーマについて語っている。彼は、作品が発表された当時の社会的・環境的状況がどのように影響を与えたのかを考察し、ナウシカというキャラクターが持つ強い意志や優しさが、現代においても重要なメッセージを持っていることを強調している。
     風の谷のナウシカの題材は『新諸国物語』(NHK ドラマ1952年)。

     ナウシカが旅をして、見聞きしたものによって、読者が世界の秘密を知っていく。宮崎駿は「勧善懲悪」が好きで、それが「自然を守る人がいいひとで、自然を破壊するのは悪人」と言う物語にした。
     赤坂憲雄の『ナウシカ

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    2024年12月22日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    マンガのナウシカは、最後の方の記憶がなく、途中までしか読んでいないかもしれない。
    改めて読み直そうと思う。
    読んでいても読んでいなくても面白かったが、自分はここまで考えながら読めなかったから、途中までしか読んでないのだろうと思った。

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    2024年12月01日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    現在のロシアの日常生活から軍事、政治の内情を分かりやすく説明している。知らない人に突然話しかけてくるロシア人は私も好き。ロシアという国の体制が怖いだけであって一人一人のロシア人を遠ざける理由はどこにもない。それにしてもロシアに売っていたドシラクという韓国のカップラーメンがロシアにしか売ってないとは驚き。私もよく食べていたから懐かしくなった。買いたいと思ってももう買えないと思うとさみしい。
    ユーゴザーパトヌイの朝鮮料理店もよく行ったなあ。

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    2024年10月13日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    いろんな解釈があってほんとうに面白い。
    ナウシカの原作再読したくなった。
    闇の中にも光があって、完全な世界よりも、いつかは滅びるかもしれない世界、それがまたいい。

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    2024年10月05日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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     ロシアによるウクライナ侵攻、また今後起こりうるといわれる台湾有事の予測など、昨今の国際情勢について、著者が複数名の専門家と対談する。本書は主にアメリカとロシア、中国の関係を中心に語っており、それによると、ロシアと中国は日本を半植民地と見なす、つまりアメリカと同盟国を結んでいることは完全な主権を確立していないと考えている。また日本のロシアに対する性善説は江戸時代末期からあり、実際に日露戦争の直前、桂太郎が英国と同盟を結ぶことに対し、伊藤博文は日露協商を唱えるという事例があった。さらに2022年のウクライナ侵攻時に、ロシアに経済制裁を実行したが、これは短期的に見ると効果は現れないが、相手のコスト

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    2024年10月02日
  • サイバースペースの地政学

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    確かに、いまや空気のようになってしまっているインターネット空間(≒サイバースペース)だが、どこでどうつながっていて、どういうルートで目的のサーバにたどり着くのか全くわからない。、、が、日本から外国に繋ぐ以上、空か海しかないわけで、その大半を占める「海底ケーブル」の脆弱性について語られていました。

    一方、昨今の地震で「スターリンク」が活躍していることから、人工衛星経由のインターネット接続も話題ですね。

    前に、アット東京に行ったことがあるのですが、セコム傘下になっているとは驚きでした。

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    2024年10月01日
  • ウクライナ戦争

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     2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた。ロシア側は特別軍事作戦と称し、ウクライナの非軍事化、非ナチ化、ロシア系住民の虐殺の阻止という名目で、侵攻を仕掛けた。依然としても終戦の見通しがつかないが、本書はそんなウクライナ戦争を著者の分析によって今後の展開を予測する。
     本書で何度か言及されるが、2022年以前からロシアのウクライナに対する動向は怪しかった。2014年クリミア半島の併合の時点で、ある意味戦争が始まっていたと著者は指摘する。(そのため本書では今回のウクライナ戦争を第2次ロシア・ウクライナ戦争と呼んでいる)2021年、著者は衛星画像から戦争準備を進めていることが明らか

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    2024年09月08日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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     冷戦終結後、ロシアの軍事戦略はどのような構成でなされているのかを解説する。本書p23にあるように、ロシア軍は陸軍、海軍、空軍の三つに加えて、空挺部隊、戦略ロケット部隊、その他の国防省直轄軍事部隊という構成となり、陸、海、空軍に関しては、その大半は5つ(中央、北方、西部、東部、南部)の軍管区ごとに総合戦略コマンドと呼ばれる統合部隊を編成する。このほかにもロシア軍は細かい部隊があるが、著者によると、ロシアの軍事戦略の理解において、上記のものとは別の「準軍事組織」の存在が重要だと強調する。
     ロシアはよくNATO拡大を嫌悪するが、その理由はロシアの兵力バランスが崩れて戦略上不利になること、また大国

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    2024年09月08日
  • サイバースペースの地政学

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    サイバースペースの地政学
    著:小宮山 功一朗
    著:小泉 悠
    ハヤカワ新書 026

    いきなりデータセンターである
    ネットワークの7層のうちの下1層、物理層がデータセンターのきもである
    千葉ニュータウンにあるデータセンター
    そのインフラエンジニアの聖地が、本書のテーマである

    なぜ、千葉ニュータウンなのか
    ・北総台地の地盤が堅固で、地震を含めた災害リスクが低い
    ・都心から、30~40Kmという比較的交通アクセスのよい土地である
    そして、データセンターが集まり出すと
    ・電力会社は、特別高圧電力の供給を
    ・通信会社は、高速で、安定した通信回線を、この地に優先して供給するようになる
    つまり、一度、デー

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    2024年09月03日
  • サイバースペースの地政学

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    サイバースペース、とは言いながらも
    データセンターや海底ケーブルなどの物理的な実体やその設置場所からは逃れられない、という事実を改めて考えさせられる本。

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    2024年08月26日
  • サイバースペースの地政学

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    現代の人間にとってサイバー空間なしの生活は考えにくい。
    しかしサイバー空間は当然データセンターや海底ケーブルという物理的インフラがあることで成立している。
    物理的なものであるので、機械は電力を大量に消費するし、ケーブルは破損する。
    また利用者とデータセンターの通信距離が遠い場合、わずかな通信遅延も発生する。

    データセンターが集まる地域はサイバー空間を含めた地政学的な重心と言える。

    海底ケーブルの脆弱性にも注目が必要である。

    攻撃側が海底ケーブル破壊にかけるコストは防御、修復側のコストに対して圧倒的安価となるため、攻撃側が有利になる。

    筆者のうち一人の小泉氏は専門はロシアの軍事安全保障だ

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    2024年08月15日
  • 僕らは戦争を知らない 世界中の不条理をなくすためにキミができること

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    ちょっと小学生には難しいかもしれないけど、
    平和学習にとても役立ちそうな本。
    世界の紛争の詳細、日本を取り巻く現状などわかりやすい。北朝鮮がミサイルを打つ理由や、防衛費が過去最大など、勉強になる。

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    2024年08月11日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    ロシアにはロシアの論理がある。

    戦前の日本には戦前の日本の論理があったように。しかしそれは、いつの間にか欧米史観に上塗りされ、そこからしか物が見えなくなり、しかも、それこそが正論だと考えたり、あるいは誤りだと気付いても、世の中は既にその普遍的ルールで動いているからと、諦めたりしている。

    2000年に成立したプーチン政権は当初、エリツィン政権末期に悪化した西側諸国との関係改善を掲げ、現在では考えがたいほど、米国に配慮した対外政策をとっていた。たとえば2001年、米国で同時多発テロ事件では、プーチンはアフガニスタンにおける米国の対テロ作戦に協力を表明し、中央アジア諸国への米軍展開を認める方針を

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    2024年08月04日
  • サイバースペースの地政学

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    サイバースペースの物理的実体を捉えて、有事の際のリスクを考えてみようという本。面白かった。

    インターネット/サイバースペースは、利用者側からはバーチャルな空間と認識されがちだが、当然物理的な実体を伴っている。
    それは物理的なサーバ群であり、それを収容するデータセンター(DC)であり、そこに電力を供給する送電網であり、国間を繋ぐ海底ケーブルだったりする。これらは有事には攻撃対象となり、平時には諜報の対象となる。

    個人的には、本書でも紹介されている千葉ニュータウンの某DCに行ったことがあるのだが、千葉ニューって他にもDC多いよな、地盤が硬いのかな?などと呑気に考えていた。本書を読むと、理由はそ

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    2024年07月26日
  • ウクライナ戦争

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    ずっと読みたかった本。現在進行形で起こっている惨劇であり、今更ってことなんかなく、むしろそういう気持ちへの自戒の念も込めて。さすが第一人者の手になる書で、戦争に至る背景から、予想される展開に至るまで、十分な裏付けをもって語られる。ロシアが事ここに至った原因が、いまひとつ明白でないというのも、出口が見出しにくい大きな原因。戦争反対。

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    2024年07月17日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    ウクライナ戦争はロシアが核大国であることを思い出させた。オホーツク海は、バレンツ海と並んでロシアの弾道ミサイル原潜の「要塞」(むしろ隠れ家?)になっている。それを冷戦〜ソ連崩壊〜現代の歴史とともに紹介してくれる。ディテールがいっぱいで興味深く読んだ

    1980年代には60隻以上いたロシアのSSBNも今は増強途上とはいえ10隻にまで減っており、筆者の分析によれば1隻もパトロールに出ていないことも珍しくないらしい。しかし1隻あたり100発以上の核弾頭を搭載できるのでまだまだ物騒

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    2024年06月08日
  • 現代用語の基礎知識 2024

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    本書を通読するのも三度目。発売からこっち、時間をかけて丹念に読み通す。分野横断的に、基礎知識が網羅されている本書の存在は貴重。

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    2024年05月23日
  • ウクライナ戦争

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    本当ところはプーチンの頭の中にしかないのだろうけれども、ウクライナ戦争を軍事と政治の様々な状況証拠から読み解いていく。
    現在はさらにイスラエルとパレスチナの紛争が起きたり、周辺環境も大きく変動しており、執筆当時よりウクライナの置かれている状況も苦しくなっており、混迷の度合いはさらに深くなっている。

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    2024年05月15日
  • ウクライナ戦争

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    刊行のタイミングから、全容が分かる!というわけにはいかないが、軍事的な目線が特徴的であり、この戦争のきっかけ、意味するものの一端を感じられる。

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    2024年03月21日