小泉悠のレビュー一覧
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さすがの小泉さんで、昨今のウクライナ情勢が分かりやすいタッチで語られている。また、内容はイラン軍事衝突が始まる前の物であるが、2026年の情勢を見通すのにも不可欠な論点が織り込まれており、まるで目下の状況を予見していたようである。
一例を上げると、今のイランに対する米国の姿勢は、まさに2章で議論されたスヴェーチンの消耗戦理論に陥っていないだろうか。また3章で語られるロシアの「ソフトな政治戦線運営」、反戦の動きをハードに抑えている訳ではなくある意味自然体で戦争を継続できているというのは大変悩ましく映るが、これが現代の戦闘的な国家の絵姿となってしまうのだろうか。
そのような環境下で我が国はどのよう -
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現在進行形で行われている「第2次ロシア・ウクライナ戦争」を、2025年時点における筆者の考えをまとめたもの。筆者の一貫した主張、ロシアの一方的な軍事侵攻は認めてはいけない、ということに全くの同意。
個人的に関心を寄せて読んだのは、
「戦時下のロシアはどのような状態にあるのか?」
「日本はどのようにむきあうべきなのか?」
である。
前者はロシア、lとりわけ軍事を専門するだけあって、現地の資料、データに依拠しており、大変興味深かった。
後者は、この戦争が始まってから、日本国内で議論になっていることについて、筆者なりの考えを示しており、説得力のあるものだった。 -
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ネタバレ一章 どれだけの人が死んだのか
民間人 5万人 衛星画像分析
占領域内での拷問、処刑、子供の連行、徴兵
ロシア軍人 約20万人 貨物200
ウクライナ軍人 約10万人 交換比率は小さい
二章 なぜ終わらないのか
破壊戦略、スヴェーチンの消耗戦争
開戦当初の空港占拠の遅れ→消耗戦争へ
ウクライナの政治戦線の強さ、士気の高さ
無人ドローンなどの新兵器→双方が使うことによって結局は膠着する(ノー・マンズ・ランド)
あえてロシア領内の重要地域を攻撃→ロシアが核使用に踏み切らないことからロシアの核の脅しが無効であることのアピール
三章 いかにして軍事大国となったか
徴兵を少なめに抑え、職業軍人 -
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2023/9発行なので状況としては若干古いけれど(そこからさらに2年半経ってもまだ集結していない)、その当時のこと、そもそもの話、ロシアの未来など、いろいろとためになることを知った。一番ショックだったのは、プーチンが失脚してもまた新たにリーダーが出てくるだろうし、今よりもマシに振る舞えるリーダーかどうか保証がない(つまりプーチンはロシアのリーダーとしてマシな方かもしれない)という点。昔、ソ連やロシアの本を読んだときにもそんなこと書いてあったな。やっぱりロシアは大きすぎてかなり強力なリーダーでないと一つにまとめることができないのだよね。比較として中国のリーダー像にも触れられていてなるほどと思う。
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対話形式ということもあり、非常に読みやすく、分かりやすいです。
カバー範囲も広く、「戦争とは何か?」「国防計画とは何か?」というところから、「戦争におけるAIの適用可能性・有用性」といったところまで議論され、更には「将来起こりうる有事のシミュレーション」および「日本が何をすべきか」ということまで触れられてます。
軍事については素人ですが、「軍事力とは即応力であり、構造即応力と運用即応力に分かれる」「国防計画とは究極のマネジメント問題」という指摘は、民間企業にも通じるところがあるように感じます。C4ISRについてはより深く勉強したいところです。
細かなことを言えば、AIに意思決定の責任は取れ -
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ロシア軍事の専門家とインテリジェンスの研究者の対談形式でロシア・イスラエルの分析を行うもの。また、日本のインテリジェンスに対する姿勢や課題点についても第六章で述べられている。会話を文章化したものなので、堅苦しい文章もなく非常に読みやすい印象だった。
戦争だけでなく外交においても、インテリジェンス組織がしっかり整備されていて情報をうまく活用できる国は強いと思う。 本書でも触れられている通り、日本も情報収集に関する下地はあるのだから、法整備と情報リテラシーの向上で改善される事を期待する。ロシア・イスラエルが今でも戦い続けていられるのは、情報収集・活用が上手いからなのも納得した。 -
Posted by ブクログ
この本の電子書籍が手に入って、なんとなく斜め読みしてみた。
辞書のようなもの、、と思っていたら、違った。
まず、文章を書いている人がすごい。
著 / 小泉悠/上脇博之/武田砂鉄/塚田穂高/五野井郁夫/水無田気流/小嶋華津子/塩田祐子/小林美穂子/山本章子/鶴岡路人/立山良司/鈴木エイト/森山至貴/やくみつる/生島淳/常見陽平/ほか
そうそうたるメンバーが、テーマごとに世相を切っていた。読み応えある文章。
続いて、2024に流行った言葉の解説が続く。
今は亡き森永卓郎さんも「貯蓄から投資」は危険な政策 と厳しく語っている。
全体的に反政府的。
最近言われるところの「右翼」が好まない言葉