小泉悠のレビュー一覧

  • 情報分析力

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     ロシアのウクライナ侵攻でロシア軍の専門家として存在感を示した小泉悠による情報分析のノウハウ集。著者が普段どのように情報分析を行っているのかを具体的な例を示しながら解説している。主にOSINTを用いた分析で、軍事関係に限らず様々な分野に使える内容となっていた。分析の"コツ"はそのまま"罠"であるということが繰り返し述べられており肝に銘じておく必要がある。特に仮説がいつの間にか結論になってしまう、というのはやってしまいがちなミスなので気を付けないといけない。

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    2025年12月14日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアに対する解像度を高める
    小泉さんも仰るように、時を経るにつれズレが生じる怖さは大切だよな
    自分のものさしで相手を測らないの大事

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    2025年12月07日
  • 徹底抗戦都市モスクワ 戦い続ける街を行く!

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    軍事オタクの著者による説明が面白い!(マニアックすぎて分からないところも多かったけれど)軍事オタクの人には特に刺さりそう。旅行のハウツー本としての側面もあったのでロシア旅行を計画している人にもいいかも。可愛らしいイラストとゴリゴリの軍事オタクの説明がなんとも対照的でびっくりしました(笑)
    ロシアの文化や人柄についてもっと深堀りしたい人は小泉悠さん(同著者)の『ロシア点描』がオススメです。

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    2025年12月07日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアの人々の特徴について筆者の経験も交えながら楽しく知ることができた。不思議な国民性はいつか体感してみたく思う。

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    2025年12月03日
  • 2030年の戦争

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    対話形式ということもあり、非常に読みやすく、分かりやすいです。
    カバー範囲も広く、「戦争とは何か?」「国防計画とは何か?」というところから、「戦争におけるAIの適用可能性・有用性」といったところまで議論され、更には「将来起こりうる有事のシミュレーション」および「日本が何をすべきか」ということまで触れられてます。

    軍事については素人ですが、「軍事力とは即応力であり、構造即応力と運用即応力に分かれる」「国防計画とは究極のマネジメント問題」という指摘は、民間企業にも通じるところがあるように感じます。C4ISRについてはより深く勉強したいところです。

    細かなことを言えば、AIに意思決定の責任は取れ

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    2025年11月16日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    ウクライナ戦争前に書かれているが、本書で指摘されているロシアの軍事戦略、つまりはクラウゼヴィッツ的な「軍事力」と、傭兵やSNSなどの非軍事的・非国家的な装置の活用、そして状況に応じて戦術核をチラつかせるエスカレーション抑止などを駆使し、ハイテク化では大きく劣るNATOへの対抗を可能にするという構図は、まさにウクライナ戦争の構図そのものであるように感じられた。

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    2025年11月07日
  • 戦闘国家 ロシア、イスラエルはなぜ戦い続けるのか

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     ロシア軍事の専門家とインテリジェンスの研究者の対談形式でロシア・イスラエルの分析を行うもの。また、日本のインテリジェンスに対する姿勢や課題点についても第六章で述べられている。会話を文章化したものなので、堅苦しい文章もなく非常に読みやすい印象だった。
     戦争だけでなく外交においても、インテリジェンス組織がしっかり整備されていて情報をうまく活用できる国は強いと思う。 本書でも触れられている通り、日本も情報収集に関する下地はあるのだから、法整備と情報リテラシーの向上で改善される事を期待する。ロシア・イスラエルが今でも戦い続けていられるのは、情報収集・活用が上手いからなのも納得した。

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    2025年11月03日
  • 現代用語の基礎知識 2025

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    この本の電子書籍が手に入って、なんとなく斜め読みしてみた。
    辞書のようなもの、、と思っていたら、違った。
    まず、文章を書いている人がすごい。

    著 / 小泉悠/上脇博之/武田砂鉄/塚田穂高/五野井郁夫/水無田気流/小嶋華津子/塩田祐子/小林美穂子/山本章子/鶴岡路人/立山良司/鈴木エイト/森山至貴/やくみつる/生島淳/常見陽平/ほか

    そうそうたるメンバーが、テーマごとに世相を切っていた。読み応えある文章。
    続いて、2024に流行った言葉の解説が続く。

    今は亡き森永卓郎さんも「貯蓄から投資」は危険な政策 と厳しく語っている。
    全体的に反政府的。
    最近言われるところの「右翼」が好まない言葉

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    2025年10月31日
  • 戦闘国家 ロシア、イスラエルはなぜ戦い続けるのか

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    わかりやすい言葉で展開されているので、私のような初心者でも内容をよく理解できました。
    私がこれまでに得た情報を知識とするプロセスでの解像度が増した気がしました。

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    2025年10月14日
  • ウクライナ戦争の200日

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    ウクライナ戦争について小泉氏を中心に各専門家と対談していくというもの。バラバラなジャンルの専門家なだけに、様々な考え方を知る事ができて勉強になる。特に最後の「ドイツと中国から見るウクライナ戦争」は興味深い内容ばかりで、多くの知見を得る事ができた。

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    2025年09月04日
  • 情報分析力

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    いい本に巡り会えた。
    情報分析ってジャンル中々ないし、興味ない人にはソッポ向かれる本ではあるが、ウクライナ侵攻で、NEWSや本などで名前をよく聞く著者だったので読んでみた。
    内容は分析について、自分で調べ物する行為に専門的な着眼が加わったものであるが、この著者、分析者としての視点の広さも然ることながら、説明の仕方が懇切丁寧で、本の随所に誠実性が伝わってくると共に、丁寧であるが故の、説明の不器用さも伝わってきて、それが哲学の様な人間らしい説明に感じ、重厚な内容であるが楽しく読む事ができた。

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    2025年08月16日
  • 情報分析力

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     著者の小泉さんは、感情やイデオロギーを交えずに事実を淡々と述べて、あくまで客観的な観点から論説するスタイルで非常に説得力がある。現代は情報が民主化されて、誰もが一定の情報を手軽に入手出来る時代になったが、反面情報過多によりフェイク情報等も溢れているため、情報の選別と分析により、情報を自分なりに咀嚼することが困難な状況にある。本書では情報を可視化するために文書にまとめて整理することや、集めた数字をグラフなどに羅列して眺めていると数字がしゃべり出すこと、アウトプットできないのはインプットが足りていないことなど、分析者でなくても情報と接する上で重要なことが分かり易く記載されており、非常にためになっ

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    2025年07月30日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    小泉氏と各研究者の対談形式でロシア・ウクライナ戦争を分析する書籍。各人の得意分野を活かしつつ、戦況分析から国際政治の様相まで幅広く見ている。プーチンも老いには勝てないのか、その点について指摘する所が興味深い。

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    2025年07月28日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアについて、人、住宅、地下空間、街並み、食事の面から紹介する。終わり近くにプーチンについても書かれている。2022年5月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってすぐの刊行。

    住宅や街並みについての話がとくに面白かった。ソ連時代のKGBによる盗聴、彼らはそれを隠さなかった。存在をアピールして市民に常に監視されていることを意識させ萎縮させるのが狙いだったからだ。スターリン時代の高級アパートは住民がよく消えた。消えた人を訪ねてくると近所の人はそんな人は最初からいなかったと答えるという。怖すぎる。ロシア人の別荘や森への執着、ゴミ問題の話題は初めて知った。

    現在でもモスクワには怪しげな土地があり、

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    2025年07月14日
  • ウクライナ戦争

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    同じ著者の『現代ロシアの軍事戦略』の続編と言える書籍。開戦前の緊張状態から開戦し、戦線が拡大するまでのロシア・ウクライナ情勢を解説したもの。メディアの報道から新しい戦争であるとの印象を受けるが、戦場では火力が物を言ったり塹壕戦による第一次世界大戦のような光景が繰り広げられたり、不思議な戦争であると感じる。もちろんドローンや携帯式対戦車ミサイル、インターネットを介した情報戦など、新たな要素もあるものの、人間の起こす戦争はそう簡単に形を変える事はないと学んだ。

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    2025年07月12日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻以前のロシア軍事戦略について解説したもの。この頃は安倍総理の外交政策によりロシアの対日感情が良好であったり、中国との軍事同盟に限界があるとの指摘に、現在の情勢との差異に驚かされる。一つの戦争で国際情勢は大きく変わるものだ。本書で述べられたロシアの兵力整備はウクライナで起きている現代戦の片鱗を見せており、極超音速兵器・ドローンの増勢はロシア・ウクライナ戦争でのトレンドの一つだろう。もちろん、ハイブリット戦争によるサイバー攻撃などは当たり前になりつつある。
    本書の語られる現代ロシアでは列強が9.11をキッカケにした対テロ戦争から、大国間の戦争へ揺り

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    2025年07月10日
  • ウクライナ戦争

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    ロシアが専門の軍事研究者が、ウクライナ戦争開戦の年(2022年)9月までの情勢について書いた新書です。
    国際政治にも軍事にも疎いわたしですが、なんとか読み切ることができました。

    ゼレンシキー大統領自身も大統領に就任するまではほとんどウクライナ語が喋れなかった(p.67)というのは初めて知りました。
    「ロシア、ウクライナ、ベラルーシが民族的・言語的に多くの共通性を持ち、多くの歴史を共有してきたことは客観的事実として否定はできないだろう。」(同上)
    このことは、この戦争の背景、プーチンの思考回路を推測する上で示唆的でした。

    ウクライナは無垢でも無謬でもないけれど、今回の戦争はロシアによるウクラ

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    2025年07月04日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ニュース番組での小泉さんの話し方は、他の出演者と比較しても上手いなと思っていたが、落語をやっていたと記載があったので、聞き手に興味を持たれる様な話し方をしているおかげなのかなと思った。ロシアは大国と見られたい民衆心理が、強権プーチンを支持すると理解しました。

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    2025年05月25日
  • 情報分析力

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    YouTubeで三宅香帆さんがオススメしていたので読んでみた。とても面白かったし、いっぱい気づきを得られた。

    著者はロシアの軍事専門家で、一時期ウクライナ戦争のコメンテーターとしてテレビにたくさん出てた人だ。
    正直、ロシアの軍事情報にはあまり興味もないし、積極的に知ろうとも思わない。
    ただ、ロシアの軍事情報なんて普通は取得できないものを、どのように入手して、どのように分析するのか?周辺情報の入手の仕方、得た情報の分析の仕方がとてもわかりやすく面白かった。まさか個人でお金払って衛星写真を手に入れられるなんて!

    軍事情報だけではなくて、ビジネスマンとしての情報の取得方法、分析の仕方など、学ぶべ

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    2025年05月17日
  • 2030年の戦争

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    良書。
    安全保障や軍事に関して基本的なところは知識があると、なお読みやすい。
    「もし。日本が戦争に巻き込まれるとしたら?」というシナリオは4章にあるのだが、著者も書いているとおり、正確に予測することは出来ない。
    この本で重要なのは特に「2章 軍事力とは即応力である」ではないかと思う。一般的な軍事力の比較では、なぜ兵員数と装備品(航空機・艦船等)の総数で比較されるのか、なぜそれが実態を現していないのか、これまで十分に説明されてこなかった点を明確に解説している。
    またその理解により、装備品のスペックでの優劣を測る傾向や空母保有論、核武装論まで、巷の軍事情報通?の方々の主張するポイントがなんだかなぁ

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    2025年05月08日