小泉悠のレビュー一覧

  • 情報分析力

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    自身の業務に役立てると思い拝読しましたが、コンサルタントや分析を主な生業とされている方向けの書籍な印象。
    一つの物事に対して深く分析する際の情報の集め方やスタンス、分析方法が網羅されています。

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    2025年05月02日
  • 2030年の戦争

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    日本を取り巻く微妙な情勢や、最新の戦法など、気鋭の有識者2人が対談した記録。
    技術が格段に向上し、追跡型ドローンなど、命中確率の高い兵器は増えてきた。ただしAIに頼ると、攻撃誤認により自動報復システムが稼働するリスクがある。「ドラエモン のび太の海底鬼岩城」の例えは秀逸である。

    ロシアや中国のように、人的及び物的資本など、ロジスティクス面でのストックが豊富にある国に対して、日本のように少ない国では異なる戦法にならざるを得ない点も納得。

    中朝露に対して「侵攻するには今しかチャンスがない」と思わせない抑止力が必要。この抑止力が維持できるか、際どい世界情勢であることを認識した。

    韓国の38度線

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    2025年04月30日
  • 情報分析力

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    内容は大して面白くなかったが(類書を色々と読んでしまっているので)、ところどころでロシア分析エピソードが出てくるのは楽しい。最後の数ページが特に良い。

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    2025年04月11日
  • 情報分析力

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    ロシア軍事の専門家が書く本著。ロシア軍事を調べるにあたっての話がリアルで面白かった。

    お客さんは分析対象ではなく、自分が属している何か国や会社です。エミュレーターの精度は可能な限り高くなければいけませんが、あるところでパチンとスイッチを切って自分たちの側に立ってものを考えられるようになることが絶対に必要です。

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    2025年04月05日
  • ゴジラvs.自衛隊アニメの「戦争論」

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    知見、教養が豊富な方々によるアニメ談義。対談者の優れた記憶力や豊富な回想を、オリンピック選手の自由演技を見る気分で、楽しみました。
    アニメや映画などから戦争を語られることへの抵抗感に理解を示している俯瞰した視点にも好感。

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    2025年03月06日
  • 情報分析力

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    たくさん情報を集める。
    批判的思考でなぜなぜする。
    何故何故して情報を集める。
    拡散した情報を集約する。

    調査する場合に大切なことは、自分が何について知りたいかを明確にすること。そうすると批判的思考やHwyのメカニズムさえ持っていれば、正しい問いを投げることができる。

    目的がある情報収集なら、目的に合わせて集めた情報をすべて疑うことが重要。その疑う→さらに情報を集める→集約する。すべてAIでできるが、クリティカルシンキングできない人は、AIに騙されて終わる。

    ▼ただ情報やデータを持っているだけでは意味がない
    ・米国やロシアのような大国の情報機関でさえ、9割以上は公開情報を元に情報分析を行

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    2025年02月25日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    前半はロシア人の国民性や文化の話でおもしろかったです。
    花屋が24時間営業している理由や、皆が好き勝手でベランダが増殖していったり、運転免許に受からない理由を問い合わせたら「賄賂を払ってないんだから当たり前でしょ」と言われたなんて話は笑えました。
    後半はプーチンの価値観、中国やトルコとの関係など外交的な話。
    プーチンには理解できない感覚を、彼の見てきた歴史を踏まえて解説していて納得でした。
    後半は難しくてよくわからない部分もあったので、何度か意識が飛んでしまいましたが、勉強になりました。

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    2025年02月17日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    ロシア海軍がオホーツク海を核戦略の要塞化させている歴史を解説する。

    第二次世界大戦後の冷戦、核抑止力の最終兵器は原潜の戦略核ミサイルだった。(現在もそうである)

    ソ連海軍の原潜運用の歴史から、ソ連崩壊で海軍崩壊、ロシア海軍となり復活の模様を解説。

    終盤では衛星写真から紐解く今の運用形態を説明する。

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    2025年02月10日
  • サイバースペースの地政学

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    それこそハヤカワ文庫から出ていた『100年予測』だっただろうか。
    未来の戦争は、宇宙空間とサイバー空間の中が主戦場になる。
    あっという間に決着がついてしまうだろう、といった話。
    本書を読みながら、そんなことを思い出した。

    ただ、自分が思っていた以上に、この問題、「物質」に縛られる側面があるようだ。
    例えばデータセンター。
    大都市から距離があると、通信のタイムラグが生まれるため、大都市近郊に設けられることが多いという。
    大量の電力を食うため、送電などのインフラが整っている必要もある。

    現在は衛星を使った無線通信などの新しい技術も開発されたとはいえ、海底ケーブルも通信には必要なのだとか。
    そう

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    2025年01月28日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    オホーツク海沿岸での軍事的存在感を示すためにソ連、ロシアがどのような戦略を持ち構築してきたかを知るのによくまとまっている一冊だといえる。
    そして、ソ連崩壊、更に今日のウクライナ戦争に到るまでの間に、この地域での核戦略とその実態がどのように変化、或いは崩壊してきたかをも知ることが出来る。
    この本の中でも触れられている通り、極東方面での核戦略とその実行能力はかつてより弱体化しており、大きな情勢の変化がなければ、それが反転することはないと思われるとはいえ、ある意味で『負の均衡』が崩れて脅威が増すことがないことを祈るばかりである。

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    2025年01月14日
  • サイバースペースの地政学

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     本書によると、「サイバースペース」という言葉は、SF作家ウィリアム・ギブソンが発明したもので、物理空間との関係性の問題が成立当初から内包していたという。サイバー攻撃で特に注意しなければならないのが海底ケーブルで、これが破壊されてしまうと、インターネットに混乱をもたらす。また本書でエストニアについて言及されるが、ソ連崩壊後、エストニアは国家主権を確立するために、ITに力をいれた。

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    2024年12月31日
  • 死の商人 戦争と兵器の歴史

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    空は、ふたたび、低くたれこめた戦雲で曇り、黙示録の四騎士は、またも馬にまたがり、破壊と死とを馬蹄のあとに残すべく疾駆し始めようとしている。だが、戦争は人間がつくり出すものであり、同時に、平和も、もしそれが到来するとすれば、やはり、人間の手でつくり出されるものである。だから、戦争および軍備をつくり出すものの挑戦にたいして、良識ある人々、目覚めた人々は断じてこの挑戦を避けてはならぬことは確かである。

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    2024年12月21日
  • ウクライナ戦争の200日

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    著者の小泉氏の奥さんはロシア人らしい。軍事評論家である同氏が、東浩紀をはじめとし、元陸上自衛隊員であり小説家である砂川文治、防衛防衛研究所政策研究部防衛政策研究室長の高橋氏、他アニメ監督や漫画家とウクライナ戦争について語った本。人選は「?」と思う所もあったが、それが面白く感じる部分もあった。

    考えさせられたのは、この本に通底するテーマでもあるように見えたが、戦争の変容。核を用いる事での、「エスカレーション抑止のためのエスカレーション」と呼ばれるロシアが有する核戦略思想。他方で核を脅しに使いつつ、実際には、ゲリラ戦のように非近代的な側面も持つ。

    ― 小泉 ほとんどゲリラ戦の戦い方に近いです。

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    2024年10月17日
  • UP plus ウクライナ戦争と世界のゆくえ

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    世界情勢などについて知識が浅い自分にとっては、こちらを読むのにかなりの時間を要した。
    この戦争に際しての各国の動きについて、ニュースを見ているだけでは知ることの出来ない部分を広く知ることが出来たように思う。
    どの章も客観的に冷静に話が進められており、特に偏った思考はなかったので、読んでいて感情的になることはなく、淡々と情報を得ていく感覚だった。
    読み解くのは大変であったし、内容が頭に入り切ったとは言えないけれど…。
    それでも読む前よりは視野が広がった気がするので、読んで良かったです。

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    2024年10月05日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    軍事オタクで潜水艦オタクでロシアオタクの小泉先生全開の本。

    オホーツク核要塞って、どこかの島か、半島にでも造られた核ミサイル基地かと思っていたんだが、要はロシアの聖域、オホーツク海自体にSSBNを忍ばせて、その中に敵国を入れないような仕組み。オホーツク海自体を要塞にしてしまうということだった。

    ソ連からロシアへの移行、技術力や経済力、もちろん冷戦、米国、欧州との関係やウクライナ戦争などでどんどんと変わっていく情勢を、色んな観点から説明する。

    それにしても、民間人でもそれなり以上の衛星写真を入手出来るってのが、驚いたな。
    小泉先生の本はとても読みやすいし、オタク感丸出しだが、オタク特有の共

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    2024年07月27日
  • 偽情報戦争 あなたの頭の中で起こる戦い

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    戦争中の国家がまき散らす意図的な嘘情報(ディスインフォメーション)について解説された本。
    戦争の当事者になることのない日本にいるとピンと来ない話題に感じてしまうが、まさにそこが日本の立ち遅れている現状とのこと。
    社会の分断を煽り、何が正しいのか分からなくさせるような情報誘導の手法(主に中と露)について書かれている。
    ファクトチェックの重要性などにも言及されている。

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    2024年06月29日
  • サイバースペースの地政学

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    サイバー空間の複雑なリスクとその影響を学び、非常に興味深く感動しました。著者が取り上げた千葉のデータセンターやエストニアの事例を通じて、情報インフラの安全保障の現状が鮮明に描かれており、特にサイバー攻撃の特定の難しさやサプライチェーンの脆弱性についての洞察が印象的でした。現代のサイバーセキュリティの課題を深く理解する良い機会となり、内容の豊富さに感心しました

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    2024年06月22日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    「ウクライナ戦争の200日」に続く対談集。

    6本掲載されるが後半4本は高橋杉雄氏とのもので、対談者は3人。

    米国の武器支援出し渋りもあり戦局は膠着、両国国内の事情から早期停戦は困難との見立て。

    本書は何よりマスコミ露出停止前の高橋氏と著者との対談が目玉であろう。

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    2023年12月25日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    ロシアのウクライナ侵攻の経過を著者と軍事専門家の対談という形でまとめられている。終わりの見えぶ、全然も膠着している現状にどう落とし所をつけるのかというのは難問であり、長期化の様相を表している。

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    2023年12月02日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシア人の特徴や、生活に関するところは面白かったのですが、政治的な話になるとこ難しくて飛ばしたところがあります。
    あんなプーチンにも、お茶目なところがあるのねーと、一瞬親近感を感じてしまいました。
    ロシア人のは基本的に他人を信じないけど、一度気にいると迷惑なくらい親切だと。曖昧な日本人には付き合いづらい人種かもしれないですね。
    情報操作とか、スパイ、盗聴、KBGなど、ちょっとスパイファミリーを想像してしまいました。確か昔のロシアが舞台設定だということなので。

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    2023年10月16日