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朝日新聞(読書欄)、読売新聞(「本よみうり堂」)、産経新聞(書評欄)、毎日新聞(「今週の本棚」)をはじめ、北國新聞、北日本新聞、東日本新聞、信濃毎日新聞など各紙で紹介! 第41回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞作品。 【本書の内容】ロシアの対外政策を、その特殊な主権観を分析しながら読み解く。今やロシアの勢力圏は旧ソ連諸国、中東、東アジア、そして北極圏へと張り巡らされているが、その狙いはどこにあるのか。北方領土問題のゆくえは。蜜月を迎える中露関係をどう読むか。ウクライナ、グルジア(ジョージア)、バルト三国など、旧ソ連諸国との戦略的関係は。中東政策にみるロシアの野望とは。ロシアの秩序観を知り、国際社会の新たな構図を理解するのに最適の書。北方領土の軍事的価値にも言及。第41回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞作品。
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Posted by ブクログ
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻については「プーチンは頭おかしいんじゃないの?」と思ったが、本書を読むことでここに至るまでの経緯を知ることができた。
本書は、著者がこれまで発表してきた論文等を加筆・修正したものを主体としているが、非常にわかりやすい内容となっている。
以下(本書からの抜粋)を知るだけでも今後の世界情勢を理解する上で極めて有用。
①旧ソ連諸国はロシアにとっての勢力圏であり、NATOのような外部勢力が旧ソ連諸国に拡大してくることは阻止されなければならない。
➁ロシアは、より弱体な国々の主権を制限しうる「主権国家(大国)」である(プーチンはドイツでさえも「主権国家」でないとしている、日本については推して知るべし!)。
③ロシアにとってウクライナはベラルーシと並ぶ「スラブの兄弟」、「ほとんど、我々」。
④元々ソ連としては冷戦に敗北したという意識は希薄であり、むしろ冷戦の終結は、人類の破滅を避けるために米国と成し遂げた「共通の成果」であると見られていた。
⑤ロシアが「勢力圏」とみなすグルジアとウクライナがNATOへの加盟を公然と掲げるようになったことに、ロシアの被害者意識はさらに強まっていた。
必読書!
Posted by ブクログ
小泉悠さんの著作。ストーリーとしてよく組み立てられていて、北方領土訪問の導入は成功だと思う。読み始める前はやや警戒していたがどんどん読み進めてしまった。
西欧近代がいわゆる「モダン」であり、国民国家をベースとして組み立てられてられているのに対し、ロシアは融通無碍でロシア人がいるところが「ロシア」であるといういわゆる「帝国」概念に基づいている。その中でも、ウクライナ、ベラルーシ、ジョージア(著者はグルジアと呼ぶ)は特に重要な国=地域でその国々が独立して西欧的な国民国家になるのは「帝国」を脅かす脅威と認識される。
ただこの考え方はあくまで権力者目線だと思うわけで、結局モスクワ、サンクトペテルブルクの市民もマクドナルドやコカコーラに代表される西欧文化を満喫していたことからも分かるように、別にロシアなるものは鬱屈した権力者や弱者のアイデンティティを慰める概念でしかないんだと思う。そんなことより、ロシアは地方に目を向けて全国民的に真の意味で豊かになれば、別にウクライナだって反発はしないだろうし、日本だってそこまで警戒はしない。要はそういうことなんだと思うので、プーチンには仮想現実的世界にでも引きこもっていただいて、その世界で自由にやってもらいたい。その意味でメタバースの発展は世界を救うかもしれず、一刻も早い進化が待ち望まれる。
Posted by ブクログ
【あるいは、ロシアを夢見る巨人と見立ててもよいかもしれない。ユーラシアの巨大な陸塊の上で、ロシアは壮大な「勢力圏」の夢を見ている】(文中より引用)
「地政学」や「勢力圏」といったキーワードを軸としながら、冷戦崩壊後のロシアが持つ国際秩序観を丸裸にしようと試みた一冊。著者は、東京大学先端科学技術研究センター特任助教を務める小泉悠。
ロシアに関する作品は数あれど、ここまで同国の国際秩序観を支える内在的論理・感情に迫った一冊は稀なのではと思うほどの名著。サントリー学芸賞を受賞したのも宜なるかなというほどの充実ぶりで、今後もこの著者の作品は追っかけていきたいなと。
今年のトップテンに入ってきそう☆5つ
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