小泉悠のレビュー一覧

  • 現代ロシアの軍事戦略

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    軍事情報の機密性はどの国でも高く、他国が正確な必要十分な量のそれを得ることは難しいだろう。
    しかし本書では、ロシアの公的な軍事関連の発表や実際の演習•紛争行動や、それらに関連する米国含めNATOの分析を幅広く集め、さらにそれを分析し考察されている。
    ロシアの軍事専門家である著者。ロシアのウクライナ侵攻を契機にメディアに引っ張りだこである。
    著者が自身でロシア軍事の「オタク」と評するように、本書はその「オタク」的知識が、テレビとは異なり十分に発揮されているように思われる。あまりの筆のノり具合に、多少の軍事知識を持っていないとその疾走感に振り落とされそうになってしまうので注意が必要です。

    ロシア

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    2022年05月15日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    ロシア政権が大国を維持しようとする思惑を転換できずに侵略という愚行へと決断する過程が、周辺国への体裁や意地を絡めて読み解いていく。置き去りにされるのは市井の人々であり権力は命の尊厳を躊躇わず踏みにじっていく。現在のウクライナ情勢しかり、何が急務なのか。様々な意見が飛び交う中、決して突き進んではいけないのは軍事力強化への道である。これは一部の人々の自己満足にとどまる。そうではなく外交努力に邁進することを願う。日本政府の不得手な手段なのだが。

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    2022年05月13日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    ロシア目線での世界観がよくわかる1冊。
    2022年のウクライナ侵攻は唐突感があると思っていたが、ロシア側の理屈の上では、いつ起きてもおかしくなかったことも理解できた。

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    2022年04月24日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    プーチンロシアの対外政策を、同国の国家観を踏まえて軍事的な話題を中心に考察した本

    著者は小泉悠氏。ロシアのウクライナ侵攻により、今メディアで最も私達が目にしている人である。
    ロシアの軍事、安全保障が専門。現在は東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野、専任講師。
    出版は2019年。

    本書において、ロシアとの関係で考察されている国はウクライナや日本(北方領土)をはじめ、シリア、ジョージア(著者は自身の意向でグルジアと記載)、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)、北極。

    今まさに世界的関心事のウクライナ侵攻、そして北方領土について、ロシアの政策や論理を知り

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    2022年04月16日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    刊行から少し時間は経っているものの、特に前半では「ロシアが考えていること」がわかる。バルト三国、グルジアの話は今目の前で起こっているウクライナの状況に通ずる部分が多く、何か解決の糸口はないか、と考えさせながら読んだ。

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    2022年02月27日
  • 現代ロシアの軍事戦略

    購入済み

    読みやすい貴重な本

    ロシアに関する本自体が少ないので、読みやすいだけでいい本になってしまいます。
    ひとつひとつのかたまりが短くて、内容がかわるので、あきずに読めます。
    ロシアに対して良いことを書いてある本はとても少ないので、そう思いながら読むのにはいい本だと思います。

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    2021年06月18日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    Twitterで人気のイズムィコ先生著。プーチンの"主権国家"観をベースに現代ロシアの外交戦略を分析。「安全保障を自国で完結できて初めて主権国家であり、日本もドイツも非主権国家」とのロシアの(プーチンの?)安全保障感覚は言われるとめちゃくちゃ納得する解釈だった。シリアにロシアが絡む理由とか全然分かってなかったが、改めて納得。読みやすい文章やし、サントリー学芸賞にハズレなしという法則を改めて実感。

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    2020年06月05日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    著者が実際に歩いたロシアの周縁部の風景から、ロシアにとっての国境、ひいては国家観が描き出される。

    ソ連という国はなくなったし、それはロシアとは異なるものだということは分かってはいても、ロシアの人々にとっては、どうもすんなり片付けられるものでもないというのが、旅先で出会った人たちの話すあれこれから浮かび上がる。
    旧ソ連諸国とは冊封体制のような関係で、自分たちはその中心でありたい、というものなのだろう。
    少なくともチャイナのように、全世界の中心を考えているわけではなく、自意識としてはあくまでも旧ソ連邦の範囲内というのがロシアらしい。米と張り合っての超大国はもう目指すべくもないということか。
    無論

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    2020年02月04日
  • サイバースペースの地政学

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    通信技術に関わる仕事をする中で最近セキュリティが注目されている。すこし幅広くいろんな角度から知識を得たいと思っていたところに遭遇した本。タイトルを見てこれは読んでみようとなった次第

    ちょっと物足りない。地政学とタイトルをつけるなら地理的要因に関する戦略で国家戦略の経済や技術とどう関連するのか、陸続きの国と海に囲まれた国での違いなどはもう少し詳細は議論があるとよいと感じた。海底ケーブルを巡る各国の状況などや現地の見聞情報、歴史的な説明はとても参考になったが、どういう国家のポジショニングにつながるか、覇権争いなどについてもっと考察の記述があると良い。それでも海底ケーブルを巡る企業の話とサーバーセ

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    2025年11月16日
  • 情報分析力

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    オーディブルにて。
    ロシアの軍事専門家が著者というだけで面白い。自分とはかけ離れた世界にも関わらず、情報の集め方、分析の考え方を汎用性をもってわかりやすく教えてくれた。

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    2025年08月14日
  • 情報分析力

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    著者は軍事専門家だが、情報分析の仕方は軍事以外の仕事でも役立つと思う。
    私は本書で言うところの「情報通」になりがちなので、情報収集をする際は「仮説を立てること」「アウトプットすること」を意識しておきたい。
    『NEXUS』を併読しているので、所々に共通点があって面白い。両者を読んで、情報分析とは変化を読む技術のことを差しているのかなと考えた。

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    2025年08月11日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ネタバレ

     ロシアによるウクライナ侵攻の前に書き始めて、侵攻後に幾らか修正、追加された感じ。

     著者はロシアの軍事の専門家。ウクライナとの戦争が始まった頃にはテレビで見ない日はありませんでした。その著者が、軍事のことではなく、ロシアに暮らす人々、住居、街並み、食事、そしていろんな噂が語られている地下空間のこと、それらを通してロシアって・・・をデッサンしていきます。当たり前ですが、ロシアに暮らす人々の多くは「普通」の人々です。でも、今はそのことを改めて「知る」ことはとても重要なことでしょう。

     最後の2章「「大国」ロシアと国際関係」「権力」は著者の専門分野です。その専門家でも、プーチンの考え、行動を正

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    2025年08月02日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    モスクワとペテルブルクの話が多め。それぞれ旅行したことがあるので懐かしい気持ちになった。ロシアといっても広いので、もう少しいろんな都市の話が聞けたら面白いだろうなと思った。

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    2025年08月01日
  • 情報分析力

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    ネタバレ

    <読書の動機と個人的見解>
    軍事専門家によると、2027年が台湾有事のターゲット・イヤーと目されており、2029年までは緊迫した時期が続くという見通しだ。
    そこで疑問に思ったのが、ロシアによるウクライナ侵攻(2022年~)のときに軍事専門家らはこのタイミングを見通せて警告を発していたのか、ウクライナ市民(特にキーウ)は事前に察知して安全確保のための行動を取れていたのか、ということだった。
    気になっていたところ、Audibleの聴き放題に本書が入ったので聴いてみた。

    <本書の内容>
    この疑問への回答として、小泉さんはロシアがクリミア半島に勢力を増強し、ウクライナ側もその時に備えているという戦争

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    2025年07月30日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    小泉さんはロシアについてとても生の知識をお持ちだ。配偶者はロシアの方かと思う。

    日露は戦争をしているのに、ロシアに関しての書籍が少なすぎる。

    堅苦しい政治論や、破茶滅茶な陰謀論は要らない。

    フィルター無しの露西亞を知りたいのだ。

    本書はかなりポップに書かれているため、サクッと読める。

    メディアでみる小泉さんはもっとかちっとしているので、編集サイドもかなり頑張ったのかな。

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    2025年06月15日
  • 情報分析力

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    普通の情報分析では無く、軍事の目線から見てる話しがら新鮮だった。データの集め方、料理の仕方については参考になった。

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    2025年06月14日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    著者は、ロシアの軍事安全保障政策の専門家。 ロシア滞在時(2009~11年)の経験を基に、ロシア社会を考察する。テーマは、住まい、 人、街、食、政治、プーチンなど。2022年のウクライナ戦争以降、ロシアの軍事動向のニュースや情勢は伝えられるが、ロシアという国がどんな社会なのかは知らないことが多い。2010年頃のロシアについて、著者の経験と考察がさらりと紹介されていて面白かった。
    社会については他の本を読んで知っていたが、ロシア人の気質については、随分変わっているようで 知らないことも多かった。著者が言うように、「無限の不信と信頼が同居する国」というのは、プーチンとその取り巻きを見ていれば納得

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    2025年06月04日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシア人の気質、ロシアの住宅事情、地下空間、街の様子など、あまり知らなかったロシアのこと一部分ではあるが知ることができておもしろかった。政治的なこと、特にプーチン大統領の考え方の話は興味深い。

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    2025年05月25日
  • ウクライナ戦争

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    開戦は2022年4月。
    開戦前の2021年から2022年9月までの両国、欧州、米国の動きを政治、軍事の各方面から伝える。分かりやすい記述が素人には助かる。
    ただ、2025年の5月現在も停戦の望みは薄く、さらに言えば結局「力」がモノをいう結果になりそうなのが怖い。
    毛沢東でもない限り「核」には世界がビビるってことだな。

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    2025年05月23日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    audible 。小泉悠が出てくるのでちょっと期待していたが、軍事オタク、戦争で飯を食う戦争屋のゲームブックだった。
    私はこんなゲームの登場キャラになることは断じて断わる。9条の精神は捨てない。

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    2025年05月22日