小泉悠のレビュー一覧

  • ウクライナ戦争

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    戦争勃発前のロシア軍・政府とゼレンスキー大統領の動きが事実に基づき詳細に書かれていて、現状を理解するのに大変役立つ本だった。

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    2023年06月05日
  • ウクライナ戦争

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    Twitter芸人のわりによく書けていると思う。
    新聞より詳しく、Twitterより全体感と前後関係がわかりやすい。単行本より手軽にわかった気になれる。

    開戦前も含め、プーチンを始め主要人物の発言と見に見える事実から、背景となる思想や各時点の考え・判断を推測していくところがしっかり書かれていて面白い。
    どこがターニングポイントだったか、なぜそうなったのかというのも、振り返ってみるとわかることがある。

    細かいところでは「ハイブリッド戦争」「新型戦争」「新世代戦争」の違いの説明がわかりやすくて興味を惹かれた。

    兵器に関するところはくわしく、とくに筆が走っていると感じた。兵器の特徴、使い道、そ

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    2023年05月24日
  • 偽情報戦争 あなたの頭の中で起こる戦い

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    現代の安全保障は国家や特定の省庁、一部の専門領域だけで考えることができないことをあらためて感じさせられる。

    新型コロナウィルスやロシアによるウクライナ侵攻であらためて注目されるようになった偽情報や情報戦の重要性。
    日本では今まで言語的な壁にも守られていたことで、海外からの偽情報拡散の脅威にさらされていなかったこともあり、根本的な問題意識も欠如している。
    しかし、ロシアによる情報戦の手法にも見て取れるように、
    何も正しいように見える偽情報を拡散されることだけが脅威なのではない。
    複数のチャネルに迅速に、また継続しながら、反復して情報を拡散することで、事象を分かりにくくすることだけでも、群衆心理

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    2023年05月21日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    ネタバレ

    2019年7月発行。コロナ禍とウクライナ侵攻前というと隔世の感が出てきた今日この頃(2023年4月)ですが、ロシアという国がどういった思想によって政治を行っているのかがよく分かる良書だと思います。

    バルト三国やウクライナとの関係についてはここ最近よく取り沙汰されているので馴染みがありましたが、中東とロシア、北方領土、北極についてはまだまだ不勉強、というか北極を巡る攻防は初めて知りました。北極を中心にした地図を見ると不安が募ります。

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    本書とはあまり関係がありませんが、バルト三国というとチャペック『オランダ絵図

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    2023年04月29日
  • UP plus ウクライナ戦争と世界のゆくえ

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    各分野の碩学による評論集。

    ロシア−ウクライナ関係そのものではなく、今般のロシアの暴発を受けて欧州、米国、中国、中央アジア、中東等の対外政策がどうなるのかを考察する。

    紛争地である欧州にどうしても一つ目が向く中、周辺地域の動きが俯瞰できて興味深い。

    共通して言えるのは、今般の紛争が世界の変化を方向付けるのではなく、すでに多く起きつつあった変化を加速するということだろう。

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    2023年04月12日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    従前から意識されていた米・中ロの対立構造がウクライナ戦争で先鋭化。

    民主国家対専制国家の構図は必ずしも前者に有利ではない。
    以前は全世界の7割を超えたG7のGDPは4割程まで低下し、グローバルサウスと呼ばれる発展途上国はむしろ後者との関係を深めている。

    アジア随一の民主国家である我が国がかかる状況に目覚め、自国防衛力を確保するとともにグローバルサウスなどとの橋渡しをすべき、との論考。

    個人的には小泉悠氏があまり他では語らない逸話を披露しているのも面白かった。

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    2023年03月31日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    2021年5月発行なので、クリミア併合後、ウクライナ侵攻前ということになるが、この本を読む限り、ウクライナ侵攻は必然だったように思う。

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    2023年03月27日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    テレビやネットニュースではなかなか見聞きすることのない、ロシアに住んでいる普通の人達の暮らしを知ることができて面白かった。ウォッカばかり飲んでる身体の大きな人種…っていう先入観は今や昔で、時代の変遷とともにアルコール摂取量も減り、健康的な生活を送る人も多いのは、プーチンの影響もあるとか。
    まるでラジオを聴いているかのような心地よくわかりやすい文章で読みやすかった。
    人生で一度は行ってみたいなあ、、近くて遠い隣国、ロシア。

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    2023年03月12日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ネタバレ

    きっとロシア人ひとりひとりは普通の人間。困っている人がいたらすぐに助けてくれて、一度友達だと認めてくれればとことんお世話してくれる。でも国家として見ると。。政府に期待も失望もせず、ただ一日を生きているだけなのかもしれない。これから一体どこへ向かうのか。それさえ見てない人がほとんどなのかも。戦争に巻き込み巻き込まれ起こし起こされ、巨大だけど裕福でない国というのはなかなか難しい。

    小説「同志少女よ、敵を撃て」を読んだ後だからこそ、立場が違えば見える景色が違う・・とも思う。

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    2023年02月21日
  • ウクライナ戦争の200日

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    イズムィコ先生が22年秋に出した対談本。雑誌での対談をまとめたものなので対談の時期には若干のばらつきがあります。
    いろいろな種類の方との対談が入ってますが、一番話がかみ合ってるのは軍事専門家(高杉氏)。それと歴史を踏まえた会話のできるヤマザキマリさんもよい感じです。外国の視点からの最終章も話がかみ合ってましたし、最初の章を除けばちゃんと対談になっているのがイズムィコさん、流石です(最初の章は、相手に問題があるだけのこと)。

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    2023年02月01日
  • ウクライナ戦争の200日

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     著者は、ロシアのウクライナに対する蛮行が時計の針を百年戻しており、ロシアの蛮行を許すべきでないという個人的なスタンスをとりつつ、ロシアや中国といった専制国の価値観を自由主義陣営の価値観に当てはめて、ロシアを一方的に断罪して追い詰めることの危険性を論じている。
     国際的な政治力学は善悪だけで決定されないし、感情を差し引いたリアリティで考えなければならないものだと改めて気付かされた。
     本著は感情を超えた政治のリアリティを論じており、著者と有識者の対談形式により難解なテーマが理解しやすく記されている。

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    2023年01月30日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    とても面白く読めました。
    米中露の関係性の中にいずれも関わる日本の立場とこれからの在り方について、現実的な状況分析からのアプローチをしている。
    現実を見てしまうとこういった理論展開しかないよなと思わざるを得ないのですが、一方で理想論左派的な立場を塗り潰すのは違憲のコントロールという面でリスクが高すぎるとも感じる昨今です。
    普通にぶつかれば理論が勝ってしまうように見えるのですが、両方飼っていて良いのではないかと。
    ともあれ、現実的な検討をする上での論点について、さらには各国の文脈について多くを知れる本でした。

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    2023年01月26日
  • UP plus ウクライナ戦争と世界のゆくえ

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    ウクライナ戦争について、各地域の国々の考えとそこにいたる歴史や背景(特にロシア及びアメリカとの関係)の考察が興味深かった。日本の報道だと、欧米各国の反応はよく報じられるが、中央アジアや中東等はあまり触れられないので、勉強になった。
    (誤字脱字等が多かったが、急ぎ出版したので仕方ないのかなと思う)

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    2023年01月25日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    時間かかっちゃったけど、専門家によって書かれた本で深く考えさせられる。ウクライナはまさに対岸の火事ではなく、台湾問題に飛び火しかねず、中国も虎視眈々とそれを見据える以上、日本人もいままさに防衛について、国際貢献についてアメリカ頼みでなく、主体的に考えなくてはいけない。

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    2023年01月18日
  • UP plus ウクライナ戦争と世界のゆくえ

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    ウクライナ戦争についてのジャーナリスト的な本はたくさんでていて、どれも役にたつものだが、これは一味違った視点を与えてくれるものであった。

    東京大学出版会からの本で、主として東大の教授などが中心となって執筆した論文集。

    ロシアの侵攻に対する国よって異なる考えがあることがさまざまな地域の専門家が冷静に分析してある。

    複数の視点をもつこと、価値観を共有することが難しい多極的な世界をどう理解するか、どう捉えるか。

    と言っても、価値ニュートラルな相対主義的な世界にとどまることは、今回の戦争は倫理的に許されないという感覚がある。

    そのあたりをしっかり考えるのに役にたつ。

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    2023年01月16日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    非線形戦争について関心を持った。アルメニアのアゼルバイジャンがナゴルノ・カラバフをめぐってずっと衝突していることも恥ずかしながら知らなかった。

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    2023年01月14日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    戦争行為で不気味な印象しかなかったロシアに、読者が滞在していたかのように錯覚させる。衣食住を通じたエッセイでアッという間に読める。2023年であってもロシアを理解することができる読むべき本だと断言します。
    2023年1月現在継続中のウクライナへの戦争は決して許されない。

    しかし、
    ロシアのブログの軍事オタク
    週末は別荘生活
    結構親切で世話焼き
    酒大好き
    迷惑かけなければルールは破る など
    と意外なロシアの憎めない魅力を知ることができるだろう。為政者のプーチンやニュースだけで毛嫌いしていことに損していたことを痛感。

    食べることが好きなので、異国を理解するのに、食は重要な要素だと妄信しているが

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    2023年01月12日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアの軍事専門家が書かれた本なので、軍事言葉が多くあるかと思っていたが、そんなことはなかった。題名の通り、街に住む市民たちの横顔を、国民のひととなりを知ることができる。

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    2023年01月12日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    気候や風土が変わればそこに住む人の有り様も変わるんだな、と感じた。
    あの広大なクソ寒い土地で国境と国益を維持することの大変さみたいなのが垣間見える。

    ロシアの平時は日本の有事だな…
    だからこそロシアの人たちはウクライナへの軍事侵攻で世界から制裁を受けても結構しれっとしてられるくらい強いのかも

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    2023年01月02日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアに住んだこともあり、妻がロシア人の軍事研究者オタクがロシアについて具体的な日常の出来事を踏まえて語る。
    一面が見える。

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    2022年12月12日