あらすじ
2022年2月24日にロシア・プーチン政権のウクライナ侵攻は世界に衝撃を与え、いまなお、日々リアルタイムに戦争の状況は報道され、戦争の終結は、今現在も見えていない状況である。本書は、いまもっともアクチュアルに活躍する地域・国際関係の研究者がこの状況を各専門分野から、ロシア・ウクライナ戦争と今後の世界を見通す。
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Posted by ブクログ
ロシア・ウクライナ戦争について7人の研究者の視点から冷静に分析した論文集。
単純な善悪二元論には収まらない世界の冷徹な現実をまざまざな角度から示してくれる好著。
Posted by ブクログ
世界情勢などについて知識が浅い自分にとっては、こちらを読むのにかなりの時間を要した。
この戦争に際しての各国の動きについて、ニュースを見ているだけでは知ることの出来ない部分を広く知ることが出来たように思う。
どの章も客観的に冷静に話が進められており、特に偏った思考はなかったので、読んでいて感情的になることはなく、淡々と情報を得ていく感覚だった。
読み解くのは大変であったし、内容が頭に入り切ったとは言えないけれど…。
それでも読む前よりは視野が広がった気がするので、読んで良かったです。
Posted by ブクログ
各分野の碩学による評論集。
ロシア−ウクライナ関係そのものではなく、今般のロシアの暴発を受けて欧州、米国、中国、中央アジア、中東等の対外政策がどうなるのかを考察する。
紛争地である欧州にどうしても一つ目が向く中、周辺地域の動きが俯瞰できて興味深い。
共通して言えるのは、今般の紛争が世界の変化を方向付けるのではなく、すでに多く起きつつあった変化を加速するということだろう。
Posted by ブクログ
ウクライナ戦争について、各地域の国々の考えとそこにいたる歴史や背景(特にロシア及びアメリカとの関係)の考察が興味深かった。日本の報道だと、欧米各国の反応はよく報じられるが、中央アジアや中東等はあまり触れられないので、勉強になった。
(誤字脱字等が多かったが、急ぎ出版したので仕方ないのかなと思う)
Posted by ブクログ
ウクライナ戦争についてのジャーナリスト的な本はたくさんでていて、どれも役にたつものだが、これは一味違った視点を与えてくれるものであった。
東京大学出版会からの本で、主として東大の教授などが中心となって執筆した論文集。
ロシアの侵攻に対する国よって異なる考えがあることがさまざまな地域の専門家が冷静に分析してある。
複数の視点をもつこと、価値観を共有することが難しい多極的な世界をどう理解するか、どう捉えるか。
と言っても、価値ニュートラルな相対主義的な世界にとどまることは、今回の戦争は倫理的に許されないという感覚がある。
そのあたりをしっかり考えるのに役にたつ。