小泉悠のレビュー一覧

  • サイバースペースの地政学

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    いつも使っているネットはどんな仕組みで動いているのか。
    より深掘りしていくと、危うさが見えてくる。
    LANは無線も有線も同じ物理的な弱点を持っている。

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    2025年05月07日
  • ゴジラvs.自衛隊アニメの「戦争論」

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    東京大学准教授の小泉悠、防衛政策研究所の高橋杉雄、朝日新聞の太田啓之、ドイツ人のエヴァファン マライ・メントラインらによるアニメテクノロジー論。機動警察パトレイバー、エヴァンゲリオン、宮崎駿アニメ(特に飛行機が出てくる紅の豚、ナウシカ、風とともに去りぬ)、ゴジラが何をオマージュして作られたのか、現実のテクノロジー的には何が可能か、座談会5回分を書き起こした本であるが、本当のオタクはここまで深いのか、読んでいてある意味爽快感がある。

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    2025年05月01日
  • ゴジラvs.自衛隊アニメの「戦争論」

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    小なりとはいえ、一章割いて、「佐藤大輔」について語っていただいている。このありがたさ。新刊をもう手に入れられない身にとっては(高橋氏もご同業だが)ありがたみがあふれている。
    アニオタが軍事政策の中枢にいる。そんな日本だからこそ、守る価値があるのではないか。そのように思える一冊なのである。
    高橋杉雄さん、佐藤大輔で一冊書いていただけませんか?

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    2025年03月09日
  • 情報分析力

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    ▼最も印象に残って今後意識したいこと
    提供対象者と解像度を合わせる
    ▼粗約
    まずは地道に情報収集(定点観測)して差異を見出す。足でも生の情報を稼ぐ。専門家のものも読む。
    それらを組み合わせて分析対象の思考をエミュレート(模倣装置)する装置を頭の中に作る。
    定期的にアウトプットして足りない情報を発見してまた収集する。
    それを繰り返しアウトプットにつなげていくというスパイラルを生む
    ▼その他印象に残ったところ、つなげられそうなこと
    現代は情報入手のコストが下がったが、分析する処理装置を持つ人はまだ少ない
    情報分析は料理と同じ。素材(生の情報)を加工、分析してインテリジェンス(料理)にしてお客さんに

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    2025年02月21日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    小泉さんのロシア観に興味をもち購入しましたが、
    現代ロシアにおける安全保障に対する観念から具体的な政策に至るまでを、多少興味のある人向けですが、とても分かりやすく書かれているので勉強になりました。

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    2025年02月17日
  • サイバースペースの地政学

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    職場同僚の紹介。
    Audibleにて。
    サイバースペースは仮想世界のはなしとして、どこかふわふわと世界で唯一のフラットで境界のないものを想像してしまいがちだ。
    この本ではサイバースペースを実現するための最重要物理層である、データセンターおよび海底ケーブルに着目し、実際に現地で取材した内容をもとに、そのようなイメージを払拭し、サイバースペースにおける地政学を講じている。
    日頃デジタル技術を利用するときには意識しないが、堅実にその便利さを支えてくれているインフラに気づかせてくれるとともに、その危なっかしさを学ぶこともできる学びの多い本だった。

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    2025年02月02日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    ネタバレ

    ナウシカ、エヴァ、進撃の巨人の関連性を知れた。4分の1ほどまでしか精読できていないため、3点の作品の何かを掴めたら再度読むといいだろう。
    世界、戦争、思想。

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    2024年12月02日
  • 僕らは戦争を知らない 世界中の不条理をなくすためにキミができること

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    将来買って手元に持っておきたい本
    ウクライナのことや、日本の平和への取り組みなどを知れた
    けど、この本一冊読んだからって、全てを知った気にならず、新しい情報を求めてもっと本を読んだり、今の情報などを集めたりして関心を継続させていくことが何よりも大切だと思うので、この本を読み終わった!で終わらないようにしたい
    もっともっと学びたい、勉強がんばろって思えた!!

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    2024年09月02日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    イズムィコ同志の新刊は原点回帰のロシア軍事について。原子力潜水艦の配置や戦略の歴史を説明するとともに、オホーツク海の原子力潜水艦の現状については一人OSINTで長期間衛星画像を分析して記述しています。
    なるほど、永久凍土の上に基地を作って丸見えになることを考えると海底に潜水艦でミサイル基地を作ってしまう方が合理的なんでしょうし、置くなら凍らないバレンツ海と凍る期間が限定的なオホーツク海というのは理にかなってます。とはいえご近所にそんな物騒なものを置かんでくれとも思うわけで……。
    れにしてもイズムィコ先生、連日テレビでウクライナ情勢を解説しているというのに執筆の時間があるのさえ不思議なのですが、

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    2024年07月04日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    「今や米国にとっての第一義的な懸念はテロリズムではなく、国家間の戦略的な競合である」(米国防総省『国防戦略』2018)

    ルパート・スミス『軍事力の効用』
    「…戦争はもはや存在しない」
    核兵器を用いた国家間の大規模戦争は人類の破滅を意味しており、戦争によって達成されるべきあらゆる政治的目的を無意味にしてしまうからである。

    「プーチンは、ソ連における彼の前任者や現在の習近平と同じだけの力を持ってはいない。しかし、ロシアは1990年代にそうであったような、弱いガタガタの国家ではないのである」マイケル・マクフォール(ロシア研究者)

    P.60
    「ウクライナ危機の後、NATOは大きく変わりました。あ

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    2024年07月01日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    イズムィコ先生の文藝春秋等での対談をまとめた本の第2弾。前作と違い文化人との対談がなくなり国際政治学者との対談だけ(半分以上は高橋杉雄先生との対談)になり、議論が深まっているように感じます。
    基本的にウクライナからすれば国がなくなるかどうかの瀬戸際なので休戦は難しく、ロシアからすれば自国が攻撃されたわけでもないので成果もなく休戦するわけにはいかないわけで、戦争を終わらせる手段が殆ど無いと感じていましたが、本書でその思いが深まりました。

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    2024年05月27日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    いかに漫画版「ナウシカ」が奥深い作品かという事を様々な方が語っています。
    この本を読んでいる最中は常に、「ナウシカ」を読み返したくなってしまいます。その欲求に抗いつつなんとか読み終えました。
    …さて、漫画版「ナウシカ」を出してきますか!

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    2024年05月21日
  • オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略

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    オホーツク核要塞
    歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略
    著:小泉悠
    朝日新書943

    潜水艦とその探知技術の革新史と理解しました

    イノベーションの流れは、以下のようなものではないか。

    ■第2次世界大戦終了 ⇒ 冷戦の軍拡競争がはじまる

    通常潜水艦 ⇒ 原子力潜水艦 乗員の体調が許すかぎり潜航できる

    核ミサイルを搭載 ⇒ 航行距離が短いので、沿岸にまで忍び寄って発射する必要
    ⇒ 世界中の海にソナーを設置 潜水艦を探知

    海峡にソナーを設置 ⇒ 対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡 ⇒ 日本海は我ら、日米の内海化

    ⇒ソ連の原潜の無音化 ⇒ 海流にのって、対馬海峡から宗谷海峡へ

    大量のミ

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    2024年04月18日
  • ウクライナ戦争

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    とても読みやすい。専門的な内容のはずなのに、門外漢の自分でもスラスラと読める。筆者の文書力の高さのおかげですね。

    テレビ番組などではあまり報道されてないことにも触れられているなど詳細に書かれている一方で、内容が時系列に整理されていて分かりやすい。また、第5章「この戦争をどう理解するか」は軍事理論の話ですが、平易に書かれていて読みやすい。

    第二次ウクライナ戦争はまだ続いてますが、戦争終了後にまた執筆されるのであれば、是非またその本も読んでみたい。そう感じるぐらい、とても読みやすかった。

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    2024年02月04日
  • ウクライナ戦争

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    HIMARSの果たした戦術的役割については知らなかった。この本が書き上がった当時はまだワグネルの代表が謀殺されていなかったことを思い返し、時の流れの速さを感じる。著者が繰り返し「この戦争の第一義的責任はまずロシアにある」と、ロシアウクライナどっちもどっち論の欺瞞を繰り返し払い除けてくれているのも好印象であった。軍事理論面では、アンドレイ・ココーシン『軍事戦略の政治・社会学』(2005)における「全体戦争」の条件定義を紹介した上で、今回の第二次ロシアウクライナ戦争は「限定全体戦争」と呼びうる、という紹介があり興味深い。(小泉2022: 215-216)

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    2024年01月29日
  • ウクライナ戦争

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    1年前、米大統領の「露が軍事侵攻を計画中」との公表に驚きましたが、実は確たる兆候があり「にしてもまさか…」と、著者が逡巡する様が描かれています。
    専門家が同時代の歴史を切り取った、貴重な記録。
    あとがきが泣かせます。

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    2024年01月04日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    対談本なのでさっと読めました。
    前半は今回の戦争をやや俯瞰的に、後半は時系列で追っていくような構成です。
    おわりにで書かれているように様々な見地から戦争を考えないといけないと改めて思いましたし、終わらせるのは本当に難しいと再認識しました。

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    2023年12月27日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    現代ロシアの軍事戦略
    著:小泉 悠
    紙版
    ちくま新書 1572

    20世紀後半の古典的な国家間戦争はもはや存在しない
    ロシアによる現代戦とは、ハイブリッドな全面戦争を意味する

    戦略縦深とは、奇襲を受けた時に時間的余裕をもてる緩衝地帯のことをいう
    ソ連時代にあった東ドイツからソ連本土の距離は800Kmがウクライナが西側になった場合はわずか450Kmになる
    これは東京・京都間、大陸弾道弾であれば、数分で核ミサイルが到達する距離だ

    ハイブリット戦とはもともとアメリカ軍が生み出した概念だ
    ソビエト崩壊も、一種のハイブリット戦とも認識されている

    西側は軍事的手段だけでなく、政治・経済・情報などあら

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    2023年12月19日
  • ユーラシアの自画像 「米中対立/新冷戦」論の死角

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    米中対立が枠組みのようになり、例えばグローバルサウスなど多様な主体があるにも関わらず主語が米中で語られるのはおかしいのではないかという問題意識を持った多くの研究者による編書。中国やロシアの研究者はもちろん、朝鮮半島や東南アジア諸国の専門家もそれぞれの章を書いている。最新の同時代的研究として興味深かった。

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    2023年12月14日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    ロシアの主権や勢力圏に対する考え方に触れられるいい本だった。
    ロシアなりのロジックを理解する助けになった。
    (無論、ロシアのロジックは国際的な標準とは程遠いものだが……)

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    2023年12月08日