小泉悠のレビュー一覧
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著者の小泉さんは、感情やイデオロギーを交えずに事実を淡々と述べて、あくまで客観的な観点から論説するスタイルで非常に説得力がある。現代は情報が民主化されて、誰もが一定の情報を手軽に入手出来る時代になったが、反面情報過多によりフェイク情報等も溢れているため、情報の選別と分析により、情報を自分なりに咀嚼することが困難な状況にある。本書では情報を可視化するために文書にまとめて整理することや、集めた数字をグラフなどに羅列して眺めていると数字がしゃべり出すこと、アウトプットできないのはインプットが足りていないことなど、分析者でなくても情報と接する上で重要なことが分かり易く記載されており、非常にためになっ
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ロシアについて、人、住宅、地下空間、街並み、食事の面から紹介する。終わり近くにプーチンについても書かれている。2022年5月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってすぐの刊行。
住宅や街並みについての話がとくに面白かった。ソ連時代のKGBによる盗聴、彼らはそれを隠さなかった。存在をアピールして市民に常に監視されていることを意識させ萎縮させるのが狙いだったからだ。スターリン時代の高級アパートは住民がよく消えた。消えた人を訪ねてくると近所の人はそんな人は最初からいなかったと答えるという。怖すぎる。ロシア人の別荘や森への執着、ゴミ問題の話題は初めて知った。
現在でもモスクワには怪しげな土地があり、 -
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2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻以前のロシア軍事戦略について解説したもの。この頃は安倍総理の外交政策によりロシアの対日感情が良好であったり、中国との軍事同盟に限界があるとの指摘に、現在の情勢との差異に驚かされる。一つの戦争で国際情勢は大きく変わるものだ。本書で述べられたロシアの兵力整備はウクライナで起きている現代戦の片鱗を見せており、極超音速兵器・ドローンの増勢はロシア・ウクライナ戦争でのトレンドの一つだろう。もちろん、ハイブリット戦争によるサイバー攻撃などは当たり前になりつつある。
本書の語られる現代ロシアでは列強が9.11をキッカケにした対テロ戦争から、大国間の戦争へ揺り -
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ロシアが専門の軍事研究者が、ウクライナ戦争開戦の年(2022年)9月までの情勢について書いた新書です。
国際政治にも軍事にも疎いわたしですが、なんとか読み切ることができました。
ゼレンシキー大統領自身も大統領に就任するまではほとんどウクライナ語が喋れなかった(p.67)というのは初めて知りました。
「ロシア、ウクライナ、ベラルーシが民族的・言語的に多くの共通性を持ち、多くの歴史を共有してきたことは客観的事実として否定はできないだろう。」(同上)
このことは、この戦争の背景、プーチンの思考回路を推測する上で示唆的でした。
ウクライナは無垢でも無謬でもないけれど、今回の戦争はロシアによるウクラ -
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YouTubeで三宅香帆さんがオススメしていたので読んでみた。とても面白かったし、いっぱい気づきを得られた。
著者はロシアの軍事専門家で、一時期ウクライナ戦争のコメンテーターとしてテレビにたくさん出てた人だ。
正直、ロシアの軍事情報にはあまり興味もないし、積極的に知ろうとも思わない。
ただ、ロシアの軍事情報なんて普通は取得できないものを、どのように入手して、どのように分析するのか?周辺情報の入手の仕方、得た情報の分析の仕方がとてもわかりやすく面白かった。まさか個人でお金払って衛星写真を手に入れられるなんて!
軍事情報だけではなくて、ビジネスマンとしての情報の取得方法、分析の仕方など、学ぶべ -
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良書。
安全保障や軍事に関して基本的なところは知識があると、なお読みやすい。
「もし。日本が戦争に巻き込まれるとしたら?」というシナリオは4章にあるのだが、著者も書いているとおり、正確に予測することは出来ない。
この本で重要なのは特に「2章 軍事力とは即応力である」ではないかと思う。一般的な軍事力の比較では、なぜ兵員数と装備品(航空機・艦船等)の総数で比較されるのか、なぜそれが実態を現していないのか、これまで十分に説明されてこなかった点を明確に解説している。
またその理解により、装備品のスペックでの優劣を測る傾向や空母保有論、核武装論まで、巷の軍事情報通?の方々の主張するポイントがなんだかなぁ -
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▼最も印象に残って今後意識したいこと
提供対象者と解像度を合わせる
▼粗約
まずは地道に情報収集(定点観測)して差異を見出す。足でも生の情報を稼ぐ。専門家のものも読む。
それらを組み合わせて分析対象の思考をエミュレート(模倣装置)する装置を頭の中に作る。
定期的にアウトプットして足りない情報を発見してまた収集する。
それを繰り返しアウトプットにつなげていくというスパイラルを生む
▼その他印象に残ったところ、つなげられそうなこと
現代は情報入手のコストが下がったが、分析する処理装置を持つ人はまだ少ない
情報分析は料理と同じ。素材(生の情報)を加工、分析してインテリジェンス(料理)にしてお客さんに -
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職場同僚の紹介。
Audibleにて。
サイバースペースは仮想世界のはなしとして、どこかふわふわと世界で唯一のフラットで境界のないものを想像してしまいがちだ。
この本ではサイバースペースを実現するための最重要物理層である、データセンターおよび海底ケーブルに着目し、実際に現地で取材した内容をもとに、そのようなイメージを払拭し、サイバースペースにおける地政学を講じている。
日頃デジタル技術を利用するときには意識しないが、堅実にその便利さを支えてくれているインフラに気づかせてくれるとともに、その危なっかしさを学ぶこともできる学びの多い本だった。 -
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イズムィコ同志の新刊は原点回帰のロシア軍事について。原子力潜水艦の配置や戦略の歴史を説明するとともに、オホーツク海の原子力潜水艦の現状については一人OSINTで長期間衛星画像を分析して記述しています。
なるほど、永久凍土の上に基地を作って丸見えになることを考えると海底に潜水艦でミサイル基地を作ってしまう方が合理的なんでしょうし、置くなら凍らないバレンツ海と凍る期間が限定的なオホーツク海というのは理にかなってます。とはいえご近所にそんな物騒なものを置かんでくれとも思うわけで……。
れにしてもイズムィコ先生、連日テレビでウクライナ情勢を解説しているというのに執筆の時間があるのさえ不思議なのですが、