小泉悠のレビュー一覧
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ロシア・ウクライナ戦争についてオシントをもとに分析して、今後起こり得る展開を予測する。また、今回の戦争を教訓に、日本が今後取るべき安全保障の政策についても考えていく。ロシアによるウクライナ侵攻で、多大の人びとが犠牲となったが、その数には不確実性が伴い判然としない。それでも、たとえば衛星画像で墓地の拡大に着目して推定するなど、ある程度は公開情報から読み取れる。また著者は「降伏」や「平和主義」という言葉について見解を述べており、太平洋戦争時の経験や戦後日本が築き上げた価値観が今後も通用するとは限らないと警鐘を鳴らす。加えて、21世紀半ばに向けて米国の力が相対的に弱まり、世界は多極化へと進むと予測さ
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ロシアのウクライナ侵攻後四年にあたり手に取った。
本書は、小泉先生が次の五つの問いに応答していくことで、第二次ロシア・ウクライナ戦争の姿を描き出していこうと目論んでいる。
◯五つの問い:
・どれだけの犠牲が出ているのか?
・何故こうも長引いているのか?
・戦時下のロシアはどのような状態にあるのか?
・世界の中でロシアの立ち位置はどう変化したのか?
・日本はどのように向き合うべきなのか?/
この本の紹介や解説は僕には手に余るので、そちらはもっと明晰な方達にお任せすることとして、例によってこの本に書いてあることないことを書きたい放題に書いて行こう。
まあ、そのようなよしなしごとにしても、この -
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ロシアの2022年2月のウクライナ侵攻より前に出版された、現代ロシアの軍事戦略に関する著書。
NATOと比較した場合の戦力バランス、技術的な差異、ロシアの軍事演習の状況など、新書としては大変詳しい。
ウクライナ戦争前としてのロシア軍事戦略について、著者としての考えをまとめている。
ハイブリッド的な戦争の側面もあるが、ロシアの軍事戦略としては、依然として、古典的な軍事手段の役割が述べられており、ウクライナ戦争以降も、そこは変わっていないように思われる。
当時の視点としては、日本のロシアとの付き合い方について、リアリスティックな見方を示している。
現状は、より徹底して現実を見る見方が重要にな -
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「ママ、戦争を止めてくるから」
なんてふざけた平和ボケも出てきた選挙で、
あ、日本は良心が大多数で良かったとなりましたが、
右も左も弱体化してる国内での、痴話ゲンカみたいなレベルの話ばかりで、
ほんとの海外ってどうなってるのって。
小泉さんが軍事ヲタクゆえ、どうしても軍事の微に入り細を穿つみたいな話になりがちでしたが、
中国、アメリカの話は対談の相手の方がほんとに面白い。この方の本も読みたくなる。
中国は2030年からの崩壊は皆分かってて、
フィジカルAIからのロボット戦争はほんとない話じゃないなーって。
アメリカも明らかに日本眼中なくなってるし、
で、メローニ首相と仲良くなった時には左は -
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Pageturnersで竹下さんがおすすめしていた本。
ロシア軍事関連の方が書かれている本だが、普遍化してビジネスパーソンにも転用できるように「情報収集+情報分析」の手法を解説してくれている。
当たり前のように感じる箇所もあるが、確かに体系化して情報処理する全体像を再確認するためには良い本です。
リサーチ手法にや情報分析に関するビジネス本は他にも多数にあるが、それらは各論やハウツーに寄っているので、全体像を引いて確認した時にはこの本。
以下、引用。
P7.情報は誰にでも、いくらでも入ってくるものだけれども、その処理装置を持つのは簡単ではない。
P46.情報資料作りは自分の頭の中を可視化し -
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ネタバレ2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、そこから本書脱稿時点の2022年9月末に至るまでの7ヶ月間の戦況の推移などが書かれていた。
非常に読みやすい内容だったと思う。無知でも話についていくことができた。
各国が全面戦争を恐れて限定的な支援しかできないこと、核を恐れていることなど、全体像が見えてくる。
「古い戦争」であるという解説もわかりやすかった。人間の価値観が大きく変わるような出来事や生態が変わるようなことがない限りは、新しいテクノロジーを使ってもずっと古い戦争が繰り返されるのではないかという気がする。
最後、日本の立場ではこの戦争をどう捉えるべきかという視点で問題提起され -
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ロシア-ウクライナ戦争が始まって以来、著者の顔を見ない日はない。
軍事評論家でありロシア軍事の専門家として、的確なコメントに毎回唸らされてしまう。
その識者が書いたのが本書だが、その内容は戦争に関する考察ではなく、一般的な「情報分析」に関することだ。
著者のメッセージを端的にまとめると「大事なのは、情報収集力ではなく、情報分析力」だということ。
特別な情報は確かに必要かもしれないが、専門家でもない限り、その情報は不要だろう。
それよりも、誰でも手に入る情報を如何に分析し、意味を見つけ出せるかの方が重要と説く。
本当にその通りだと思う。
世の中に情報は溢れているし、収集することもボタン一つで簡単 -
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2022年に、ロシアによるウクライナ侵攻が、勃発しました。
また、中国が台湾を武力により統合する可能性も、取り沙汰されています。
近隣諸国による不穏な動きを見聞きして、「日本は今後、どうなってしまうのだろう?」と、不安に感じています。
日本の防衛力強化についても情報を得たいと思っていたところ、この本の存在を知りました。
近未来の(日本に影響がありそうな)戦争勃発の可能性が論じられてそうな題名が気になり、読むことにしました。
本書は、安全保障関連の専門家2人による対談を、全5章にまとめた構成となっています。
第1章は、2020年代の戦争とは、どういうものなのか?について。
そもそも -
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ネタバレ情報分析力
情報の洪水に揉まれる日々、何を信じてどう行動すればいいのか迷うことが多い。
小泉悠氏のこの本は、そんな混沌の中で冷静に「情報を料理する」技術を教えてくれる。彼の専門はロシアの軍事情報だが、その泥臭い分析のプロセスは日常のビジネスや子育ての判断にも通じる。情報はただの材料であり、自分で調理して自分の知恵に仕立てることが肝心だと実感させられる。著者の文章は硬質で理知的、時に哲学的だが、だからこそ感情に流されやすい現代人にとっては貴重な指針となる。ただ、専門的すぎて読み物としての親しみやすさはやや薄く、自分の生活にどう落とし込むかに工夫が必要かもしれない。しかし、その分だけ情報と向き合 -
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現在戦争を継続するロシアとイスラエル、二つの国家のインテリジェンスに関する対談を収録した本。イヴァン四世のオプリチニキ、ロマノフ王朝の皇帝官房第三部などにしても、ロシアの機関は、諜報機関というよりは内部を抑圧、弾圧する傾向があると指摘される。また、戦時下の日本で、参謀本部ロシア課長林三郎は、ソ連の侵攻を予測していたことやロシアの対外政策や盗聴技術など面白いネタが盛り上がる。後半ではイスラエルについて語り合い、他人を信用しない、自分たちの力しかあてにしない、先制攻撃を躊躇しないなど、イスラエルという国家の思想がわかる。イスラエルは中東において最大の戦力を有するサウジアラビア、実戦経験豊富のエジプ