小泉悠のレビュー一覧
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【あるいは、ロシアを夢見る巨人と見立ててもよいかもしれない。ユーラシアの巨大な陸塊の上で、ロシアは壮大な「勢力圏」の夢を見ている】(文中より引用)
「地政学」や「勢力圏」といったキーワードを軸としながら、冷戦崩壊後のロシアが持つ国際秩序観を丸裸にしようと試みた一冊。著者は、東京大学先端科学技術研究センター特任助教を務める小泉悠。
ロシアに関する作品は数あれど、ここまで同国の国際秩序観を支える内在的論理・感情に迫った一冊は稀なのではと思うほどの名著。サントリー学芸賞を受賞したのも宜なるかなというほどの充実ぶりで、今後もこの著者の作品は追っかけていきたいなと。
今年のトップテンに入ってきそう -
Posted by ブクログ
ロシア独自の「勢力圏」概念及び、ロシアの言う「主権」がようやく、どんなモノなのか理解に近づくことができた。
ロシアが「勢力圏」や「主権国家」をそのような意味で用いることは理解する必要があるが、その「勢力圏」や「主権国家」概念を受け入れることは決してできないことがウクライナやバルト三国などの「事例」を通じて、理解できた。
また、北方領土問題を抱える日本としては、これは決して他人事では無く、現在進行形且つ自らの身に降りかかっている火の粉である。
なればこそ、ロシアの概念としての「勢力圏」や「主権」を理解する必要がある。そして、その概念からして、「共同経済活動」が穂法領土の返還に繋がるものでは無 -
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2022年の「ウクライナ戦争」続編。
前書から3-4年が経ち、戦況、経済的状況、国際情勢、武器・兵力の確保、戦術としてのドローンの普及などの変容を総括し、現代の環境で起こり得る戦争の姿や我が国で取り込むべき教訓について書かれた論考。
大半がロシア(とウクライナ)について書かれているが、そこからエッセンスを抽出したという点で、確かに「現代戦争論」でもある。
特にドローンの普及により戦争当事者の行動が互いに筒抜けとなり、戦闘の様相が視認できる範囲での肉弾戦となっているというのは、筆者ならではの指摘ではないか。
巻末の「いかなるときにも、なにごともお願いしてはいけません。とくに、自分より強い -
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最近コパイロットでデータの分析をすることが増えたが、その分析結果を受けて何をするかがうまくできてないと感じていたので読んでみた
アクションや提案まで変換するには、①バックグラウンド情報、②コア情報、③足で稼ぐ情報 の3種類が必要だが、コパイロットの分析で不足しているものを補うのが大事かなと思った。どれご足りていないかを知るには、人と会話してヒントを得るのも必要かも
情報調理するには、可能行動(起こりうることのマックス値)×意図(確率)で捉えるのが大事。特に意図の方は、人によって合理性が異なるので、行動様式を理解することが必要。異なる立場、文化の人の本を読むのが良いらしい -
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◯ロシア・ウクライナ戦争が突きつけた現実
・「古典的な戦争」の回帰:21世紀において、主権国家同士が領土を巡って大規模な軍事力を行使する「正面衝突」が再発した。これは、冷戦終結後の世界が期待していた「ハイテク・ピンポイント攻撃による短期決着」という幻想を打ち砕いた。
・消耗戦の再来:精密誘導兵器の重要性は変わらないものの、実際には大量の砲弾、装甲車、そして兵士の「数」が勝敗を分かつ、第一次・第二次世界大戦のような物量戦・消耗戦の側面が色濃く出ている。
・核の影とエスカレーション・マネジメント:ロシアが核による威嚇を行うことで、西側諸国の直接介入を抑止している。核保有国による侵略をどう食い -
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「職業的な軍事オタク」を自称する著者による「第二次ロシア・ウクライナ戦争」の中間的総括。基本的にメディアや政府発表など公開情報を用いた分析だが、衛星画像を用いた情報分析も一部で取り入れられている(例えば、墓地の衛星画像を比較することで埋葬された戦死者数を推計する、など)。
個人的には戦時下のロシア社会を分析した第3章が勉強になった。プーチン政権はロシア社会が許容できる範囲での戦時体制の醸成と維持に相当神経を使っていて、だから動員数には一定の制約がかかっているという指摘は、ほとんど日中戦争期の帝国日本のそれを思わせる。問題は、プーチンのロシアが過去の日本とは異なり、「消耗戦」に持ち込まれて -
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ロシア・ウクライナ戦争についてオシントをもとに分析して、今後起こり得る展開を予測する。また、今回の戦争を教訓に、日本が今後取るべき安全保障の政策についても考えていく。ロシアによるウクライナ侵攻で、多大の人びとが犠牲となったが、その数には不確実性が伴い判然としない。それでも、たとえば衛星画像で墓地の拡大に着目して推定するなど、ある程度は公開情報から読み取れる。また著者は「降伏」や「平和主義」という言葉について見解を述べており、太平洋戦争時の経験や戦後日本が築き上げた価値観が今後も通用するとは限らないと警鐘を鳴らす。加えて、21世紀半ばに向けて米国の力が相対的に弱まり、世界は多極化へと進むと予測さ
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