小泉悠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現代ロシアの軍事戦略
著:小泉 悠
紙版
ちくま新書 1572
20世紀後半の古典的な国家間戦争はもはや存在しない
ロシアによる現代戦とは、ハイブリッドな全面戦争を意味する
戦略縦深とは、奇襲を受けた時に時間的余裕をもてる緩衝地帯のことをいう
ソ連時代にあった東ドイツからソ連本土の距離は800Kmがウクライナが西側になった場合はわずか450Kmになる
これは東京・京都間、大陸弾道弾であれば、数分で核ミサイルが到達する距離だ
ハイブリット戦とはもともとアメリカ軍が生み出した概念だ
ソビエト崩壊も、一種のハイブリット戦とも認識されている
西側は軍事的手段だけでなく、政治・経済・情報などあら -
Posted by ブクログ
こういった進行中の戦争についての本、防衛論などを研究している方の著作を読むのは初めてでした。
題材が題材なので、感想の言葉の選び方を慎重にしなくてはならないかもですが、読み物として、興味深く自分にとっては気付けなかった視点がもたらされる有意義な読書となり、端的に言って面白かったです。
この面白かった、という視点、言葉が。
この本の中で淡々と戦争について語られる論の展開、考え方が。
読む前にこう言った書物になかなか手が伸びなかった理由、懸念のひとつでした。
今現在、生身の人間が苦しみ、悲しみ生活を奪われ、時には命まで落とす。酷く惨たらしい状況に対して、対岸の火事とまで無関心にいかずとも、火の粉 -
Posted by ブクログ
2021年初頭から、開戦半年ほどの2022年9月頃までの、戦争に至る過程と開戦後の経過、各戦線における戦果の意味が取り上げられている。
現在も経過が目まぐるしく動き続けているために最新の情報との開きはあるものの、ロシアがどのように準備をして開戦に至ったのか、なぜウクライナがここまで持ちこたえられているのかが非常にわかりやすく解説されていた。
情報メディアを活用した現代的な戦争形態や、核の抑止力による東西の躊躇など、ワードとしては知っているものの、具体的に何が起こっているのかよくわかっていなかった部分が語られていて、満足度が高い。
著者の言うようにプーチンの民族主義的野望が戦争を惹き起して -
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Posted by ブクログ
ロシアって、観光で行くのにはサービスとか店とか相当イマイチな話を聞いてて、大して旅行先として興味はなかったけど、これ読んでてすっごい行きたくなった。
なにせ、ウクライナ戦争やってる今、行こうと思って行けるんだっけ????(まぁ外務省の注意喚起出てるんだろうな)
別に日本と戦争やってるわけでもないけど。モスクワやサンクトペテルブルクにミサイル打ち込まれてるわけでもないけど。
当たり前にいけてた国が行けなくなるって、最近多いなって思う。
だから行けるうちに行っておかないとって思う。
東の雰囲気がまだ微かに残るロシア、そしてもうちょっとしたらプーチンの影響を感じるロシア、に5年後とか行ってみたいな。 -
Posted by ブクログ
どうしてこの作者の話って面白いんだろう、と思っていたのだけれど、あとがきで「かつて自分で落語をやっていたことがあり、つい話を面白い方向に持っていってしまいがちな悪癖があります。」と書いていて、なるほどなと思った。この作者の口ぶりが面白いのは落語の素養があるからなのだろう。
今まで見えてこなかったロシアの生活だったり、風習や国民性が描かれている。賄賂があったり、国の定めたルールには反発したくなってしまったり、プーチン政権になってからは酒・タバコの消費量が減って健康志向になったり、寒すぎる土地柄のために地下街が発達していたり、恋人同士は地下鉄のホームで待ち合わせたり、食べ物は意外と薄味だったり、 -
Posted by ブクログ
ロシアの軍事・安全保障研究者の小泉氏と7名の著名人との対談
対談した方は以下の通りです。(敬称略)
東浩紀(評論家・作家)
砂川文次(小説家)
高橋杉雄(防衛研究所防衛政策研究室長)
片渕須直(アニメ映画監督)
ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)
マライ・メントライン(エッセイスト)
安田峰俊(ルポライター)
マニアックな軍事の作戦・戦術の話から国家間のパワーバランス・外交の話、国民生活と戦争という日常と非日常の交わり方まで、対談した方々の特性に応じた様々な切り口でウクライナ戦争の初戦を切り取って対談してました。
今、読んでももちろん面白いですが、10年後、20年後にウクライナ戦争を振り返っ