小泉悠のレビュー一覧

  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    こういった進行中の戦争についての本、防衛論などを研究している方の著作を読むのは初めてでした。
    題材が題材なので、感想の言葉の選び方を慎重にしなくてはならないかもですが、読み物として、興味深く自分にとっては気付けなかった視点がもたらされる有意義な読書となり、端的に言って面白かったです。

    この面白かった、という視点、言葉が。
    この本の中で淡々と戦争について語られる論の展開、考え方が。
    読む前にこう言った書物になかなか手が伸びなかった理由、懸念のひとつでした。
    今現在、生身の人間が苦しみ、悲しみ生活を奪われ、時には命まで落とす。酷く惨たらしい状況に対して、対岸の火事とまで無関心にいかずとも、火の粉

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    2023年10月17日
  • 終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

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    小泉悠氏と三氏の対談。
    (ただし、戦況分析についてはどうしても書籍故のタイムラグが大きい)
    そして、改めて思うのは、この戦争、出口がない。両国ともに、戦争を遂行し続ける以外に出口が無い。詰んでる。と言う絶望である。
    そして、翻って日本を見たとき、我が国はここまで中国相手に抗戦できるのだろうか?と言う懸念である。経戦能力の劇的な充実こそが、抑止力になるのだろう。
    抑止力仕事しろ。

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    2023年10月08日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    プーチンはKGB的な取締りマインドでキャリアをスタート。習近平は偉大な中国の夢の為に終身でやるぐらいの気持ち。プーチンは強権的に取締りすぎたから引退出来ない。

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    2023年08月21日
  • ウクライナ戦争

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    2021年初頭から、開戦半年ほどの2022年9月頃までの、戦争に至る過程と開戦後の経過、各戦線における戦果の意味が取り上げられている。

    現在も経過が目まぐるしく動き続けているために最新の情報との開きはあるものの、ロシアがどのように準備をして開戦に至ったのか、なぜウクライナがここまで持ちこたえられているのかが非常にわかりやすく解説されていた。

    情報メディアを活用した現代的な戦争形態や、核の抑止力による東西の躊躇など、ワードとしては知っているものの、具体的に何が起こっているのかよくわかっていなかった部分が語られていて、満足度が高い。

    著者の言うようにプーチンの民族主義的野望が戦争を惹き起して

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    2023年07月09日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    ニュースでは見聞きするものの結局ウクライナ戦争はなぜ起きたと考えられているの?日本への影響は?台湾有事にも波及する?と、世界で起きている大きな問題であるにもかかわらずうまく説明ができなかったが、この本を通して頭の整理ができた。第一線で活躍する国際政治のエキスパートとジャーナリストの議論の末にまとめられた本。面白かった。

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    2023年06月26日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    何年も前に読んだナウシカをまた読みたくなったきっかけだった。
    こんなに深い視点がいっぱい詰まった作品だったとは思わなかった。当時読んだ時は20代前半でまだ世の中の現実や厳しさなどほとんど知らない世界で過ごしていたためか、ほとんど心に残っていなかった。というよりも理解できていなかったのだと思う。
    もう一度ナウシカを読み始めて、同時にこの本も読んでたくさんの人の考察を見ると、全然見える世界が変わった。
    本書の誰かも書かれていたけれど、過去に読んだ時と別にもう一度読み直すと見える世界が違う。まさに自分もそうだった。

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    2023年06月06日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    峯村健司vs小泉悠、鈴木一人、村野将、小野田治、細谷雄一

    どれも読み応えのある好取組。
    ただし、著者の結論と読後の感想は異なる。
    著者は「帝国主義の逆襲」を主眼に述べているが、むしろ逆に、ウクライナでロシアの野望を粉砕できれば、中ロのような帝国主義の終焉になるのでは無いだろうか?私はそう信じているし、そのために日本国民としてできることを考えたい。

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    2023年05月31日
  • ウクライナ戦争

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    ウクライナとロシアの関係性が大局的に見れた。日本から見てどう考えるのか?は現状無視できない、突きつけられた課題であると認識した。

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    2023年05月04日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ロシアって、観光で行くのにはサービスとか店とか相当イマイチな話を聞いてて、大して旅行先として興味はなかったけど、これ読んでてすっごい行きたくなった。
    なにせ、ウクライナ戦争やってる今、行こうと思って行けるんだっけ????(まぁ外務省の注意喚起出てるんだろうな)
    別に日本と戦争やってるわけでもないけど。モスクワやサンクトペテルブルクにミサイル打ち込まれてるわけでもないけど。
    当たり前にいけてた国が行けなくなるって、最近多いなって思う。
    だから行けるうちに行っておかないとって思う。
    東の雰囲気がまだ微かに残るロシア、そしてもうちょっとしたらプーチンの影響を感じるロシア、に5年後とか行ってみたいな。

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    2023年03月29日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    とても面白かった。
    私にとっては馴染みのない分野の書籍だったが、読みやすかった。
    大国ロシアの国家戦略を簡単には理解することはできないが、ひとりの日本人学者の視点を通して、ロシアの一端を理解させてくれる。
    物事に対しての認識や、優先事項の異なる国家と国家との関係を良好に保つためには、相手への想像力を大切にしながら、愚直にコミュニケーションをとりつづけなければならないと感じた。

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    2023年03月21日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    日本は日米安全保障条約体制にあるのでロシアから見たら「半主権国家」としか見做されていない。
    旧ソ連構成国も同様に主権国家ではなくロシアが主権を持ってるものなんだと思っている。
    シンプルに書いてしまいましたがそのような考えを持っているんだということがよく理解できました。

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    2023年02月15日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    どうしてこの作者の話って面白いんだろう、と思っていたのだけれど、あとがきで「かつて自分で落語をやっていたことがあり、つい話を面白い方向に持っていってしまいがちな悪癖があります。」と書いていて、なるほどなと思った。この作者の口ぶりが面白いのは落語の素養があるからなのだろう。

    今まで見えてこなかったロシアの生活だったり、風習や国民性が描かれている。賄賂があったり、国の定めたルールには反発したくなってしまったり、プーチン政権になってからは酒・タバコの消費量が減って健康志向になったり、寒すぎる土地柄のために地下街が発達していたり、恋人同士は地下鉄のホームで待ち合わせたり、食べ物は意外と薄味だったり、

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    2023年02月12日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    ネタバレ

    ロシアに行ったことないので
    へえそうなんだ、と読み進めました。

    地下シェルターの話は今でも通ずるお話。

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    2023年01月29日
  • ウクライナ戦争の200日

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    ロシアの軍事・安全保障研究者の小泉氏と7名の著名人との対談
    対談した方は以下の通りです。(敬称略)

    東浩紀(評論家・作家)
    砂川文次(小説家)
    高橋杉雄(防衛研究所防衛政策研究室長)
    片渕須直(アニメ映画監督)
    ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)
    マライ・メントライン(エッセイスト)
    安田峰俊(ルポライター)

    マニアックな軍事の作戦・戦術の話から国家間のパワーバランス・外交の話、国民生活と戦争という日常と非日常の交わり方まで、対談した方々の特性に応じた様々な切り口でウクライナ戦争の初戦を切り取って対談してました。

    今、読んでももちろん面白いですが、10年後、20年後にウクライナ戦争を振り返っ

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    2022年12月23日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    【読書レビュー 609】
    峯村健司、小泉悠、鈴木一人、村野将、小野田治、細谷雄一『ウクライナ戦争と米中対立ー帝国主義に逆襲される世界』幻冬舎、2022年

    大変勉強になります。

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    2022年12月04日
  • ウクライナ戦争の200日

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    ウクライナ戦争開戦後に、ロシア軍事の専門家が本職の同志イズムィコによる対談集。
    軍事専門家から、作家まで多岐にわたる対談相手により、ロシアによるウクライナ侵略戦争の歪さと、コレを歪と思い込んでしまうバイアスについて興味深い示唆を受けとることができる。特に、ヤマザキマリ(イタリア)、マライ・メントライン(ドイツ)、安田峰俊(中国)などの異なるバックボーンからの支店を得ることができるのは有益である。

    それにしても、国民性が「ヒャッハー」に最適化されているロシアって…

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    2022年11月05日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    わかりやすい言葉で、多くのことを知りました。温暖化による北極圏の氷が溶ける、といったことも勢力圏に関係してくるとは。

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    2022年10月29日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    イズムィコ先生の代表作。ロシアの対外戦略を勢力圏をキーに読み解きます。勢力圏の概念自体は19世紀や20世紀には存在して今も根底にはあるのでしょうが、それを武力で公然とは主張しないというのが国連時代のルールなんじゃないのかなとは思うわけで。そもそも過去の最大領土を元に現在の勢力圏拡大していこうっていうのは、一度も負けたことの無い国の我儘でしかない気がします。

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    2022年10月07日
  • ウクライナ戦争の200日

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    大変読み応えがあった。対談ごとに、違ったアプローチから今回のウクライナ戦争の背景を知る事ができる。深刻な内容ながら、時にユーモラスになる対談になるのが、小泉氏の真骨頂。

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    2022年10月04日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    ロシアは地政学的にNATOに対して脅威を感じており、正面戦争である場合では劣勢でもある。この情勢に対して、ロシアは非対称かつハイブリッドに軍事的な戦略を立てている。
    またロシアは永続的に非線形な戦争継続を考えており、クリミア半島の一方的な併合以来、ある意味戦争は続いているとも考えられる。ヨーロッパ諸国との対峙において、敵の接近を拒否するために、地理的な不利を抱えているため情報戦的なイメージによる撹乱や妨害を企てる。場合により、核の限定使用もちらつかせるし、使用する可能性もある。
    本書ではこういった客観的事実を分かりやすく解説している。
    こういった事実は2022年2月以来のウクライナ対ロシアの戦

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    2022年08月21日