郷内心瞳のレビュー一覧
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家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。
【収録作品】
「氷室」宇佐美まこと
「倒福」大島てる
「旧居の記憶」福澤徹三
「やなぎっ記」糸柳寿昭
「たかむらの家」花房観音
「妹の部屋」神永学
「笛を吹く家」澤村伊智
「牢家」黒木あるじ
「トガハラミ」郷内心瞳
「終の棲家」芦花公園
「ろろるいの家」平山夢明
たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さ -
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12作目。
読みやすくてサクサク
夜に読むと空気が悪くなって怖いので昼間しか読めない
オンリーワンがどことなく切なくて。
無限リセットと二連チャンのオチは笑えた。
常連はなんだか可哀想で、「やるんやったら、朝やろね」はやられるべきだとも思った。
往診が一番ゾクゾクした最高
ささやかな短編の後に、
表題作で締める中編がまた素晴らしい
郷内先生がクズと話してる時の口調がほんと好き
クオリティが高くて毎度読んでて楽しい
10/13 2回目
基本的によかった話は上記と変わらず。
クオリティも高くどれも面白い。
この出版社から出てる話は
角川ホラーのエンタメ性があまりなく、
非常にライトで -
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気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。
家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。
実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食して -
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郷里の宮城で「拝み屋(=依頼により"拝み"、怪異を祓う。)」を営む著者が、依頼主や自身が体験した長短様々な怪異・怪奇話を収録した一冊。
「現役の"拝み屋"による実録」ということで、豊富な怪談ネタが詰まっており、話の長さも一頁で終わってしまうものから中~短編のものまで様々。内容もピンキリで、「桐島加奈江」などはそこそこ楽しめたが、総じて読み物としての面白さはイマイチ。「実録」ということなので各話で差が生じるのは当然で、物語的な面白さを求めるのも違うのかもしれないが・・・。
次巻『拝み屋怪談 花嫁の家』は、本書のような短篇集ではなく、1つの題材を扱った長 -
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物件、つまり家や土地にまつわる怪談集。
表紙に並んだ著者名を見てほしい。
どれもこれも怪談の名手じゃないか!
一作品既読があるだけで、他は全て初めて。
なんだよー全然怖くない、なんて思っていたが、やっぱり夕暮れ時から夜にかけて思い出したり読んだりするとぞわぞわする。
「牢家」は、座敷牢というキーワードに引っかかってしまうと、最後にひっくり返される。
そして、ホラーにはお決まりの(作中でも言及されているが)地元の老人が「はいっちゃいかん!止めろ!」という。
もう絶望しか無いフラグが立つ。
そしておそらくその通りになる。
が、みなまで言わず余韻を残すところは作者の技量。
大島てるの「旧居の記