郷内心瞳のレビュー一覧
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拝み屋備忘録・十冊目の「あの世のはらわた」。
作中でも言及されていますが、メタ発言が増えていますね。そのせいか作風が変わったように思えます。自伝の意味合いも強く持っていたと思うこのシリーズ。十作目のここでひとまず完結ということだそうです。ラストが明らかに続編を意識した騙りなので、いずれ復活するでしょうけども、ひとまずはお疲れ様でした。
まあ、匂わせといて音沙汰なし、ということも多々ある世界なので、その時はその時で。乙一のあとがき思い出しますね。そういうのが一番寒い、というネット上の意見を見たので、あとがきって何を書けばいいのだろう、というあとがき。どの作品だったか。
ある一家にまとわりつき絡 -
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拝み屋備忘録・九作目の「赫怒の刻印」。
九作目の今作は、なんとなんと郷内さんでなく小橋美琴さんが主役です。
読み終えて思うのは、夫婦と麗麗と3人仲良く暮らしているようで何より、ということですかね。美琴さんと麗麗が登場した郷内さんとの事件に今回の怪異と、身勝手な欲望に憑き纏われての災禍ばかりなので、安住の場所が見つけられて何よりです。
他にもカカ様の怪異にも関わっていたと思うので、読み手としては勝手に相棒の感じでいましたね。
ひとまずは、拝み屋というか「あちら側」に関わる仕事からは手を引くらしいので、今頃は平穏な暮らしを送っているんだなぁ、と思っています。麗麗が二人のところにいるであろうと信 -
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シリーズラストに相応しい終わり方にGood!
東京出張時に起きた怪異をメインに何とも濃ゆ〜い怪談短編集でした。
個人的に『すんでんのところ』『喪の森』『あとはよろしく』が良かった!
今回の郷内先生、中々テンション高めでかなり良かった!こういった感じは久々で日頃から先生の本を愛読している自分としてはめっちゃ嬉しい…めっちゃ笑ったけど!笑笑
今まで起きた怪異を回想する描写には思わず、読み手側もグッとくるものがあり非常に感慨深かった。
しかし…ラストの終わり方は非常に気になる。
まあーでもとりあえずはこの先も上手くいく事を願うばかりである。
ひとまずはお疲れ様でした!!
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通算15作目。
一応前作をもって拝み屋怪談シリーズは幕とじという事で、本作があとがきに近いものという立ち位置。
それを踏まえ、「幽魂の蔵」というタイトルにしたのか上手いなあと思って読み進めたら本当に蔵の話なんかい!となった(笑)
先生が恋してるんじゃって思わせられるような表現が多かった「ほのかさん」一家にまつわる蔵の話。
その蔵にいる中で、回想的に色んな怪談が出てくるという構成。
すでに既出のものもそれなりになったので、これ知ってるな~と思いながら読んだりしたけど、やっぱり面白くて楽しめた。
そんな構成だったので、非常にエンタメ色の強い本だった。
奥様といつまでも幸せにいてほしいな、と -
Posted by ブクログ
家、部屋、土地に纏わる超怖いアンソロジー
“物件怪談小説集”
人気作家+事故物件サイトの大島てるさんの11編
土地や建物に関わるホラーが好きなのです
と思い、読みましたが、人がやっぱり怖いという作品が多かった気がします
「妹の部屋」神永学
死んだ妹の賃貸の部屋
片付けて解約するも 元に戻っている
事故物件小説ではなかったけれど
ありそで怖い
「笛を吹く家」澤村伊智
息子を預かってくれる家は、幽霊屋敷
両親の望む息子の行末
この2編が、私のBestかな
「倒福」大島てる
事故物件系かなと思っていたけれど
反発もある情報提供をしているから
こんな経験もあるのかな
いろんな摩擦があるのでし -
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Posted by ブクログ
『墓穴を掘られる』
SNSで誹謗中傷を繰り返す男性の元に呪いの藁人形が送られてきた。
自業自得と思いつつも、郷内さんは解呪の儀式をしたのだが、
「実を言うと解呪に要した時間は、いつもの倍近くかかった。」(本文より)
とある。
どの程度のレベルまで呪いが解けてる、と肌感覚でわかるものなのだろうか。
『アイデアマン』
自殺まで追い詰められた男性が母親に慰められ、前向きに生きる事を決意する話。
泣ける。
『人喰い墓場』
表題作だけあって、いちばんおもしろかった。
これは墓場が舞台なのだが、場所の怪異という点と奇妙な雰囲気が三津田信三の『幽霊屋敷シリーズ』を彷彿とさせた。