あらすじ
人気シリーズ最終章
最凶最悪の怨霊が拝み屋を襲う!
どくどくと脈を搏つ臓物の緩慢な動きが、皮膚にはっきりと伝わり――「あの世のはらわた」より
東北の拝み屋・郷内心瞳の大人気シリーズ〈拝み屋備忘録〉
10作目にして圧巻の最終章。
拝み屋の師匠筋に当たる人物から頼まれた仕事は、15年前に〈家を見てもらいたい〉という依頼を受けた家族の元への再訪――「人魂と墓場の家」から始まった怪異の経過は本書随所に張り巡らされ、恐るべき結末「都内三日目 あの世のはらわた」へと続く。
他、BBQ中に身に降りかかる不可思議な出来事「鮮度が大事」、歌舞伎町で突然祖母の声がして振り向いた途端に起きた怪事「すんでのところ」、中古の戸建てに隠されていた間取りの謎と恐怖「秘間」など自らの元に集まった怪異を綴る。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
郷内さんのホラーは、読んでる最中よりも、読後にじわじわと恐怖が蘇ってきて、暗い夜道、物陰に何かいるんじゃないかと想像してしまいます。
今回の作品は、シリーズの最終巻ということで、終わってしまうのが、心の底から残念です。
どの話もくすっと笑ってしまう要素が含まれてて、今まで以上に郷内さんというキャラが引き立っていて、すごく好きになりました。
Posted by ブクログ
ショック含めて★5つてす。
前書きからショックを受けてしまいました。ネタバレするので感想は書きません。
でも郷内さんの小説は、引き続き読み続けます。
読書の楽しみを作って頂いたシリーズですので。
さて感想です。
懐かしの水谷師匠、新キャラの「アッカちゃん」など今回も面白いです。
「フッコさん」エピソードは面白くもあり、利己的な考えを拗らせた人達は本当に厄介だなと思うと共感。
お地蔵についてや供物の供え方など、改めて勉強にもなり、やっぱり郷内さんの本をきっかけに、読書が好きになって良かったと思う。
そして後半に師匠や今後も楽しみで終る締め方でした。
久しぶりのゴーストバスターズ、格好良かったです。
Posted by ブクログ
あのまま力消えてしまったら悲しいなと思っていたので良かった。あとシリーズが完了するだけで完全になくなるわけじゃないってのもほっとした。
恐いとか、なにかいるんじゃないかという念が、本人の魂とは別で怪異になってしまうというのは納得。怖い雰囲気のところって、怖いって思うと雰囲気がどんどんかわるもんね。
あと、取り付いていたのに本人はそうとまでは思わず・・っていうのもリアル。
Posted by ブクログ
拝み屋備忘録・十冊目の「あの世のはらわた」。
作中でも言及されていますが、メタ発言が増えていますね。そのせいか作風が変わったように思えます。自伝の意味合いも強く持っていたと思うこのシリーズ。十作目のここでひとまず完結ということだそうです。ラストが明らかに続編を意識した騙りなので、いずれ復活するでしょうけども、ひとまずはお疲れ様でした。
まあ、匂わせといて音沙汰なし、ということも多々ある世界なので、その時はその時で。乙一のあとがき思い出しますね。そういうのが一番寒い、というネット上の意見を見たので、あとがきって何を書けばいいのだろう、というあとがき。どの作品だったか。
ある一家にまとわりつき絡み続けた怪異を語った「あの世のはらわた」。怪異に取り込まれている様が、はらわたの中でじわじわと溶かされている状態で、性根の悪さに嫌悪感が酷いです。いやらしさ、があります。恐怖よりも嫌悪が強いという印象はの、郷内さんの作品ではあまりなかったように記憶しています。新鮮でありました。
「目をつけられる」「黒い鴉の赤いパーティー」「灰色人」「刑罰」「来たる者」「秘間」が恐怖で印象に残った怪談。「灰色人」はUMAに感じる怖さです。これって、時代によって天狗だったりするのかしら。山に棲む異人という点で言うと、こちら意識で怪異が変わってたりして。
Posted by ブクログ
シリーズラストに相応しい終わり方にGood!
東京出張時に起きた怪異をメインに何とも濃ゆ〜い怪談短編集でした。
個人的に『すんでんのところ』『喪の森』『あとはよろしく』が良かった!
今回の郷内先生、中々テンション高めでかなり良かった!こういった感じは久々で日頃から先生の本を愛読している自分としてはめっちゃ嬉しい…めっちゃ笑ったけど!笑笑
今まで起きた怪異を回想する描写には思わず、読み手側もグッとくるものがあり非常に感慨深かった。
しかし…ラストの終わり方は非常に気になる。
まあーでもとりあえずはこの先も上手くいく事を願うばかりである。
ひとまずはお疲れ様でした!!