森まゆみのレビュー一覧
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防災まとめ
1、いつどこでどんな地震が起きるかは予知できない。
2、しかしどのくらいの確率で来るかは予測できる。
3、一つ大きな地震が来たら、連続して地震が起きる可能性がある。
4、新耐震以降の建物は関東大震災級が来ても壊れないから、すぐに逃げなくてよい。
5、地震には必ず余震がある。ぐらっときたらまず身の安全。頭を保護する。
6、車で逃げてはいけない。
7、新耐震以前の建物の人と、周辺で火災が発生した人は近くの緊急避難所へ。
8、家が壊れたり焼けたりした人、住み続けられない人は、避難所へ。事前に、緊急避難場所と避難所の場所の確認。
9、家にとどまるために、一週間分の食料と飲料、常用薬、携帯ト -
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読み応えのある一冊だった。
森さんの『鴎外の坂』が大好きだ。
見ることのできない明治の街並みが浮かび上がるような文章に強く惹きつけられた。
「逝きし世の面影」を見るというか、幻の明治の東京を幻視するかのような体験だった。
その後、『千駄木の漱石』も読んだ。
本作も、この人のそういう系統の仕事なのだろうと思った。
ただ、『子規の音』というと――病床の子規が町の音、家の中の音に耳を立てていたことを句の中に見つけていくような内容か?と予想ができてしまう。
明治期の東京のサウンドスケープを再現するということなら面白いだろうけれど…。
予想がある程度当たったのは事実だ。
が、この本は、子規の生涯を -
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2000年に出された森まゆみの自分の暮らしを題材にしたエッセイ集。20年前を読み返してみるとなんとこの間に世界は変わってしまったことかと思う。森とわずかにしか年の違わない私も都市の道路がまだコンクリートに覆われていない時代を知っている。道端のよもぎやつくしを採って母に料理してもらったこともある。しかし今こんな話は、30歳以下の人にはきっと何百年も前のどこか別の世界のことのように感じられることだろう。そしてスマホ、ITの普及と原発事故。こんな決定的な事件が起こり、今コロナ感染症で人々は慣れ親しんだワイワイガヤガヤより集うことができなくなっている。いつかはこの感染症は終息するだろうが、世界の人々の
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千駄木時代の漱石、というと、ロンドン留学後、『吾輩は猫である』や、『坊ちやん』、『野分』を書いたころらしい。
千駄木のその家は、鴎外兄弟も住んだ家だという。
ということは、今は明治村にあるあの家ということか?
さすがの森まゆみさんで、明治のころの街の様子、借家事情、経済生活など、細部まで調査されていて、そのころの漱石の様子が今までよりクリアに伝わってくる。
かつてであれば、偉大な文豪、弟子たちに慕われ、漱石人脈を形成した偉人のイメージがあった。
近年は鏡子夫人の立場からのドラマや書籍も多く、家族からすれば厄介な人という側面もクローズアップされている。
本書は、そのどちらにもバランスよく目 -
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明治時代の創業にこだわって、作者の過去の作品からピックアップされて再構成された。
(「神谷バー」は書きおろし)
著者が実際に足を運び、店主や社長に創業当時の様子や歴史をたずねる。
神田や銀座の店が多い。
『老舗』といっても、厳しかったり、お客に難しいルールを押し付けたり、といった、自ら敷居を高くしているような店は一つもない。
震災や戦災で焼け出され全てを失ったりしながらも、美味しい物を食べてもらいたいとの思いで、ひたすらに店を続けていたら、老舗になってしまった、そういう感じだ。
日本人の舌や食習慣に合うように工夫をしたり、お客のリクエストに応じているうちに出来上がったメニューがちらほら見