あらすじ
東京には、明治時代に創業し、100年以上の長きにわたって愛されてきた名店が数多くある。 東京に生まれ育ち、地域に根ざした活動を続けてきた町歩きの達人が、味へのこだわり、店の歴史や創業のエピソードなどを店主への聞き書きでつづり、老舗の魅力を紹介する食のエッセイ。 明治13年「藪蕎麦」、明治18年「たいめいけん」、明治32年「銀座ライオン」、明治36年「日比谷松本楼」など誰もが知る有名店を含む27店を紹介。
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Posted by ブクログ
森まゆみ『東京老舗ごはん』ポプラ文庫。
先に第2弾の『東京老舗ごはん 大正味めぐり』を読んだので、第1弾も読まねばと思っていたところ、最近やっと本屋で見付けた。
この第1弾では明治時代に創業した東京の魅力ある老舗名店27店が素晴らしいエッセイにより紹介されている。森まゆみさんの食のエッセイは趣があり、時代や文化を伝えつつ、食の魅力をストレートに伝えてくれるのが嬉しい。
訪ねたことのある老舗は1つも無いが、神谷バー、かんだやぶそば、たいめいけん、銀座天國本店、ビヤホールライオン銀座七丁目店、中村屋、資生堂パーラー銀座本店、みますやは他のエッセイやテレビなどで知っている。
本体価格620円
★★★★★
Posted by ブクログ
写真ありませんが、美味しい。
が、伝わってくるエッセイ。
さりげなく老舗の歴史。人と、なりも。
で、ぐっと、親近感。行きたく呑みたくなります。
行ったことなくて。気になるのは
銀座よし田 コロッケそば⁉︎
浅草米久本店
浅草どぜう飯田屋
神田司町みますや
神保町ランチョン
Posted by ブクログ
明治時代の創業にこだわって、作者の過去の作品からピックアップされて再構成された。
(「神谷バー」は書きおろし)
著者が実際に足を運び、店主や社長に創業当時の様子や歴史をたずねる。
神田や銀座の店が多い。
『老舗』といっても、厳しかったり、お客に難しいルールを押し付けたり、といった、自ら敷居を高くしているような店は一つもない。
震災や戦災で焼け出され全てを失ったりしながらも、美味しい物を食べてもらいたいとの思いで、ひたすらに店を続けていたら、老舗になってしまった、そういう感じだ。
日本人の舌や食習慣に合うように工夫をしたり、お客のリクエストに応じているうちに出来上がったメニューがちらほら見えるのも、気遣いのたまもの。
東京の歴史を偲ぶ、森さんならではの一冊。
鮮やかな玉子の黄色とケチャップの赤が食欲をそそる表紙は、「たいめいけん」のオムライス。