小説作品一覧

非表示の作品があります

  • ロミオ&ジュリエット 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈11〉
    -
    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 シェイクスピアの作品には種本がある。『ロミウスとジュリエットの悲劇の物語』として1562年に詩の形式で英語に翻訳されていたもので、オリジナルはイタリアの作品である。シェイクスピアの偉大さは、その原作品をはるかに超えた不朽の名作に仕上げたことである。シェイクスピアの劇には「四大悲劇」と呼ばれる主要作品があるが、最も知名度が高く若者に絶大な人気を誇るのは『ロミオ&ジュリエット』である。主人公はイタリアのヴェローナの10代の男女である。ジュリエットはまだ14歳になっていない。彼女の家で開かれた仮面舞踏会に、宿敵の家のロミオがやって来て、お互いに「一目ぼれ」をして、その直後のバルコニーの場面で、庭に忍び込んだロミオとジュリエットは愛の誓いを交わし、翌日に二人だけで神父に結婚式を挙げてもらう。先導するのはジュリエットである。衝動的だし、衝撃的である。 この作品には、早々と死んでしまうマキューショというロミオの親友がいる。家同士の反目がそもそも悲劇の下地にあるのだが、このマキューショの死が発端となって、不幸な出来事が次々に起こり、死の連鎖が生じる。二人の「愛」の芽生えから「死」に至るプロセスがスピーディーで、その究極が、プロローグで予知されていた“star-crossed lovers” [幸な星の下に生まれた恋人達]の「運命」による行き違いが起こり、ロミオとジュリエットの死で悲劇が完結する。
  • 文学理論の名著50
    -
    1巻6,237円 (税込)
    文学理論とはなにか? ポストモダンからジェンダー批評まで、文学の新しい読み方を提示し、批評を切り開いた名著を徹底解説。
  • 後宮の星詠み妃 平安の呪われた姫と宿命の東宮
    -
    時は平安。人の凶兆が視える「星詠み」という異能を持つ藤原宵子は、その力のせいで家族から冷遇されていた。そんな宵子はある日、父親に東宮・彰胤への入内が決まったと告げられる。それはただの縁談ではなく、「東宮暗殺」の密命だった。噂では、冷酷で妃候補を追い返してばかりだと聞いていたが、実際の彰胤は真逆の人間。太陽のように優しい彰胤を救いたいけど、父親に認められるためには暗殺を遂行しなければ……板挟みになる宵子をよそに、暗殺計画は着々と進み――
  • 余命わずかな君と一生分の恋をした
    -
    深い孤独を抱える高校二年生の白夜は、ある夜、不慮の事故でほとんどの視力を失った少女・瑠唯と出会う。彼女は白夜を初恋の相手『カゲヤマ』と勘違いし、その温もりを求めた。退屈な日々に光を見た白夜は、戸惑いながらも彼女の支えになろうと、嘘をついてカゲヤマを演じることに。瑠唯の無邪気な笑顔に触れ、白夜は失いかけていた感情を取り戻していく。しかし、「カゲヤマ」を演じるほど、瑠唯への想いは募り、嘘をつくことに深く苦悩する。そんな中、白夜は瑠唯が抱えるあまりにも残酷な秘密を知ってしまい―― 儚くも鮮烈な「一瞬」を刻む、涙なくしては読めない純愛ラブストーリー。
  • 一途に好きなら死ぬって言うな
    -
    ひとりでいたい、友達なんていらない。高校生の香澄は、とある出来事をきっかけに人を信じることをやめた。地元を出ることを願い、淡々と日々を過ごす。今日だっていつも通りの一日になるはずだった。変わり者の同級生・鷺山と『例大祭の日にどちらかが死ぬ未来』を見るまでは――。突然の未来予知に動揺する香澄に対し、鷺山は冷静に『香澄を生かすために自分が死ぬ』と宣言する。なぜなら、香澄が好きだからと。意味不明な理由に納得できない香澄は、『借りを作りたくない』と言って未来を変えるべく奔走する。一匹狼の私と、秘密を抱えた君。二人の想いが重なる時――過去と未来、すべてが繋がる、16日間の恋が始まる。
  • 桜子さんと書生探偵 明治令嬢謎奇譚
    -
    時は明治。胡条財閥の一人娘で、おてんばお嬢様である胡条桜子は、ある日、父から『三人の婚約者候補の中から夫を選ぶ』ように言われる。心優しい幼馴染、色男な良家の子息、真面目実直な軍人さん。個性豊かな婚約者候補。父の言いつけ通り、お見合いを重ねる桜子だが、ある日を境に脅迫文が届き始め、ついに殺人事件にまで発展してしまう。混乱する桜子の前に現れたのは、謎めいた雰囲気の知的な書生さんで……家のため、婚約者を選ばなくてはいけない桜子は、いつしか彼に惹かれていき――。煌びやかな世界の中で繰り広げられる純愛×ミステリイ! 第六回ホラー・ミステリー小説大賞受賞作! 堂々刊行!
  • 後宮の偽花妃 国を追われた巫女見習いは宦官になる
    -
    月鈴国で巫女見習いとして過ごしていたが、次期豊穣の巫女を侮辱したという謂れのない罪で国を追放されてしまった凛月。皇太后の紹介で隣国・華霞国の宰相に出会い、彼に提案されて欣怡というお飾りの妃として後宮で巫女の力を発揮することに。また、普段は引きこもりの妃として姿を隠すことで、男装して子墨という少年宦官を装って自由を手に入れた。植物の知識を見込まれ、樹医・峰風の助手になった子墨だったが、峰風が第一皇子と親しいせいで皇帝の跡継ぎ争いに巻き込まれ――? 陰謀渦巻く後宮を一人二役で生き抜く少女の中華風後宮ファンタジー、ここに開幕!
  • 月刊「潮」2025年5月号
    -
    1巻719円 (税込)
    月刊「潮」2025年5月号 主な内容 【特別企画】 歴史の転換点に立つ人類 ウクライナ停戦までの難題と日本の選択肢。 東野篤子 ルワンダと東ティモールから学ぶ 平和を築く知恵と覚悟。 長谷川祐弘 “下からのナショナリズム”に翻弄されない生き方。 辻田真佐憲 【特集】 ニッポン再生への方途 日本経済復活のカギは“人への投資”にあり。 滝澤美帆 八潮道路陥没事故――日本の地下に潜む昭和の“ツケ”。 橋本淳司 「部下と一緒に育つ」上司の意識改革とテクニック。 古屋星斗 【特集】 政治家の責務とは何か ≪ヒューマンストーリー≫ 川村雄大 政界にメスを入れる外科医の使命。 公明党の子ども・若者政策が日本を元気で強くする。 末冨 芳 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「魂の独立宣言」篇 (9) 【特集】 新時代を開く希望の天地・石川県 能登半島復興のために私たちができること。 野口 健 人間性を磨けば甲子園が迎えにきてくれる。 山下智茂 きまっし、石川へ!わが故郷の魅力を語ります。 ダンディ坂野 【人間探訪】 麻木久仁子 学びは最高のアンチエイジングだと実感しました。 【アスリート列伝】 中谷潤人 誰が“モンスター”への挑戦権を手にするのか。 天野純希 【対談】 佐藤弘夫 VS 東 晋平 日本美術の巨匠たちに流れる法華経と日蓮思想。 【好評連載】 ニッポンの問題点 濱井正吾 VS 田原総一朗/高島礼子の歴史と美を訪ねて 伊多波 碧 VS 高島礼子/2030年への羅針盤――「若き日の日記」を読む 佐藤 優/老舗探訪 ―― 一〇〇年企業のここがスゴイ! 神田憲行/鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち  鎌田實 / ゲスト・上野千鶴子/他 その他
  • ドーキングの戦い
    -
    『宇宙戦争』(H.G.ウェルズ)を生んだ、元祖・架空戦記、待望の翻訳! 1870年代、急速に勢力を拡大するプロイセンに危機感を抱いた英国軍人ジョージ・チェスニーは、国家改革の必要性を訴え『ドーキングの戦い』を発表。架空のシナリオで戦争のリアリズムを描き、政府の無策と防衛体制不備を鋭く告発した本作は、当時の英国社会に大きな衝撃を与えた。さらに、この作品は後のスパイ小説やH.G.ウェルズ『宇宙戦争』などのSF小説に影響を与え、「架空戦記」や「侵攻小説」の先駆けとなった。文学史上の重要な作品として、またミリタリーファンからライトノベル読者まで広く楽しめる、必読の一冊! 【ストーリー】 「あの悲劇は容易に避けられたはずだった。 ああ、すべてが遅すぎたのだ!」 ヨーロッパで勢力を拡大する隣国の大軍が、ついに英国本土へ侵攻。 英国軍は兵士をかき集め決死の抵抗を試みるも、敵軍の猛攻に崩壊していく。 静かな田園地帯ドーキングは、祖国の命運を賭けた決戦の地と化した—— 50年後、生き残った兵士が孫たちに語る、祖国崩壊の回想録。 未来を託す者たちに伝えたい「敗戦の真実」とは?

    試し読み

    フォロー
  • パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生
    -
    残された膨大な日記と手紙、インタビューから 謎のベールに包まれたサスペンスの巨匠の全貌に迫る 生まれながらに背徳と残虐、愛への渇望に苦しむ。「愛される」よりも「愛する」を選んだ孤独の女性作家。生誕100年を迎え、いま明らかにされる苦悩と野心、ゆがんだ愛。母親への愛憎のすべては小説作品の中に埋め込まれた――。 ハイスミスが保管していた資料、友人、敵、仲間の思い出、そして強迫観念的な人生の貴重な記録。(Financial Times紙) 力強く、時に美しい伝記であり、1ページたりとも無駄がない。細部の積み重ねにより、20世紀の偉大な作家の忘れがたい肖像を生み出している。 ーーNew Statesman紙 ハイスミスは、彼女のいたずら好きなヒーローと同じように、逸脱した風変わりな人だった。 ーーJ. G. Ballard, Daily Telegraph Summer Reads トルーマン・カポーティが絶賛した才能 20世紀を代表する作家 パトリシア・ハイスミス 代表作 『キャロル』自らの体験を基に男性作家名で発表したレズビアン小説 『見知らぬ乗客』ヒッチコックによって映画化された長編デビュー作 『太陽がいっぱい』アラン・ドロン主演で知られる名作映画の原作 【目次】 プロローグ 第1章 彷徨い続ける者 1921以前 第2章 暗い星のもとに 1921 ‐ 1927 第3章 ばらばらな家族 1927 ‐ 1933 第4章 抑圧 1933 ‐ 1938 第5章 自由の味 1938 ‐ 1940 第6章 愛の遍歴 1940 ‐ 1942 第7章 自分という牢獄 1942 ‐ 1943 第8章 念入りに培われたボヘミアン 1943 ‐ 1945 第9章 未知のかすかな恐怖 1945 ‐ 1948 第10章 愛しのヴァージニアたち 1945 ‐ 1948 第11章 ヤドー、シャドー、シャドー、ヤドー! 1948 第12章 わたしはひと目で恋に落ちた 1948 ‐ 1949 第13章 どの街にもキャロルはいる 1949 ‐ 1951 第14章 ふたつのアイデンティティ 犠牲者にして殺人者 1951 ‐ 1953 第15章 パット・H 別名リプリー 1953 ‐ 1955 第16章 内なる妖怪の支配 1955 ‐ 1958 第17章 愛しすぎた男 1958 ‐1959 第18章 法を破る人々へのひそやかなる好意 1959 ‐ 1960 第19章 究極の神経症 1960 ‐ 1962 第20章 しがらみからの自由 1962 ‐ 1964 第21章 愛は外へと出ていくもの 1964 ‐ 1967 第22章 きらめく虚空 1967 ‐ 1968 第23章 嘘・偽物・贋作 1968 ‐ 1969 他 【著者】 アンドリュー・ウィルソン イギリスのジャーナリスト、小説家、伝記作家。「オブザーバー」、「デイリー・テレグラフ」、「ザ・ガーディアン」といった一流紙で活躍後、ハイスミスの伝記で伝記作家としてデビュー。ハイスミス以外にもハロルド・ロビンズ、シルヴィア・プラス、アレキサンダー・マックイーンなどの伝記を手掛ける。本書『パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生』は2004年度エドガー・アラン・ポー賞を受賞している。 柿沼瑛子 英米文学翻訳家。主訳書『妄想の世界史 10の奇想天外な話』(ビクトリア・シェパード)、『誰?』(アルジス・バドリス)、『Gストリング殺人事件』(ジプシー・ローズ・リー)、『魔術師の帝国』(C・A・スミス、共訳)、『わが愛しのホームズ』(ローズ・ピアシー)、『キャロル』(パトリシア・ハイスミス)、『ヴァンパイア・クロニクルズ』シリーズ/『眠り姫』シリーズ(アン・ライス)など訳書多数。
  • 理想の彼女だったなら
    -
    こんな未来なんて想像もできなかった。そもそも未来なんて思い描けなかった━━。 トランス女性の作者による声や経験が主体性を持って読者に届けられる。 ストーンウォール図書賞受賞はじめ大きな支持を集めたトランスガールの青春小説。川野芽生さん推薦! むしろ、ごくありふれた、青春の物語。それが、彼女には、彼女たちには、なかった。これまでは。 ━━━━川野芽生 「本書の、最もすばらしい部分は(略)トランスジェンダーの若者が、自分を尊重できるようになっていく物語、となるだろう」(訳者あとがきより) 【あらすじ】 アマンダ・ハーディは、ある出来事から高校最後の年を新しい街で過ごすことになる。彼女にはある目的があった━━できるだけ目立たず、人との関わりを避け、ただ日々をやり過ごす。卒業したら自分を知る者のいない場所に消える。すべては自分の人生を生きられる未来のため。ここは通過点にすぎない。それでも転校先での数々の出会いは、彼女の心の氷を溶かしてゆく。その先に見出したものとは━━? 【目次】 理想の彼女だったなら 作者からの覚え書き 謝辞 訳者あとがき 【著者】 メレディス・ルッソ テネシー州チャタヌーガ出身。『理想の彼女だったなら』はストーンウォール図書賞ヤングアダルト部門を受賞したほか、ラムダ文学賞とウォルター・ディーン・マイヤーズ賞でファイナリストに選出されるなど大きな評価を得ている。長篇第二作目Birthday(2019)のほか短篇“The Coronation”(2020)や、エッセイ“The Most Important Act of Resistance” (2017)なども発表。彼女の作品はこれまで11言語に翻訳されている。 佐々木楓 クィアな文学や映画を研究。フェミニスト。トラウマやPTSD、発達障害の問題に関心がある。共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(書肆侃侃房、2020)。
  • 裏組織の脚本家
    -
    1巻2,200円 (税込)
    人生の台本を書き換えられるとしたら、誰の人生を“サンプル”にしますか? 台北・西門町にある浮木(フームー)という居酒屋には、闇の組織「ワラビ」のメンバーが潜伏している。屋根裏の小部屋「ワラビの部屋」に「新しい人生の台本」を抱えて入れば、人生を変えることができる。ただし、それには条件があった……。 台湾発のSFファンタジー <あらすじ> 恋人と母を自動車事故で失った何景城(ホージンチョン)は、物語のなかで彼女たちを生かしたいと、二人が登場する小説をインターネットで発表していた。ある日、謎の組織「ワラビ」から声がかかり、人生の台本を書く「脚本家」として組織に加わることになる。 病気のため車椅子になった林雨琦は、順風満帆な羅夫人の人生をサンプルとし新しい人生を生きようとするが、彼女が亡くなったと聞き……「トラックを駆ける女」。事故死した恋人の劇団仲間、劉筱漁が事故のあと劇団を去り、借金のためナイトクラブで働いていると知った何景城は「ワラビの部屋」の話を持ち掛けるのだが……「マクベス夫人」など。 手に入れた人生は正しかったのか。恋人の死は偶然ではなかったのか。ワラビの部屋とは……。依頼者たちの人生が交錯していくミステリー仕立てのファンタジー小説。 【目次】 第1章 トラックを駆ける女 第2章 暗闇に覆われた英語教師 第3章 マクベス夫人 エピローグ 番外編 巨人の悩み 訳者あとがき 【著者】 林庭毅 1986年、台中生まれ。作家。主な著作に長編小説『災難預言事務所』(台北・奇幻基地出版、2023年)、『冤伸倶楽部』(台北・奇幻基地出版、2022年)、短編小説集『夜夜夜談 BBS marvel板詭異誌』(台北・城邦原創出版、2013年)など。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。獨協大学国際教養学部准教授。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門分野は華語文学・華語映画。近年の主な著書に『戦後台湾の文学と歴史・社会』(単著、関西学院大学出版会、2022年)、『中国語現代文学案内』(共著、ひつじ書房、2024年)、『越境する中国文学』(共著、東方書店、2018年)など。近年の主な翻訳に劉梓潔『愛しいあなた』(書肆侃侃房、2022年)、黄崇凱『冥王星より遠いところ』(書肆侃侃房、2021年)など。
  • 日曜日と九つの短篇
    -
    故郷に帰って後妻になると決めたホステスの仲子は、東京で既婚者の浦上とデートしたのだが……(「日曜日」)、 やくざと交際をはじめたらしい店のホステスを見守る萩江は、20年前の自分を重ね合わせていた(「裏町」)…。 代表作『恋文』の直後に書かれ、さまざまな男女の機微をあざやかに描いた10篇を収めた短篇集。男と女が交錯する人生とは、なんと滋味深く、愛しいものか――。
  • 十津川警部捜査行 宮古行「快速リアス」殺人事件
    -
    ローカル線で起きた4つの不可解な殺人事件! 「仕事がほしい。危ないことでも引き受ける」 掲示板を通じて仕事を得た前科二犯の荒木圭介は、200万円の報酬欲しさに、指定された盛岡発の「快速リアス」に乗った。目的地の宮古駅に到着するという頃に、死んでいるのが発見されて……表題作をはじめ、北から南まで、十津川警部が真実を求めて奔走する、 極上のローカルミステリー全四編! 日本最南端の西大山駅のホームで警視庁捜査一課のベテラン刑事が射殺された。彼はなぜそこへ行ったのか。娘の証言から彼がある大きな仕事に関わっていることが分かり……(「小さな駅の大きな事件」) 元警視庁の刑事が、函館本線・渡島大野駅付近の線路際で死んでいたのを発見された。そのポケットにはなぜか上りの特急「おおとり」の切符が入っていて……(「殺意の『函館本線』」) 通勤のために箱根登山鉄道を利用している29歳のホテルマン。ある日、車内で声をかけられた男から相談を持ち掛けられるが、それは「姿を消した妹を探してほしい」というものだった……(「殺意を運ぶあじさい電車」)
  • 刑事図鑑
    -
    1~3巻880~924円 (税込)
    絶対譲れぬ刑事の流儀。 捜査一課、二課、生活安全部、組対… 凶悪犯罪と対峙する刑事達の闘い! 殺人、詐欺、暴力団、少年犯罪… 正義のために、刑事は闘う! 警視庁刑事部捜査一課で殺人犯捜査を手掛ける刑事・加門昌也は赤坂の画廊の女性社長が絞殺された事件を担当する。 被害者の夫の折戸、女性社長と不倫関係にあった画家の広瀬が怪しいと睨むが、捜査は難航し…… 知能犯を扱う二課、暴力団対策課、生活安全部など、様々な犯罪に立ち向かう刑事の奮闘を描く警察小説! 『刑事稼業 包囲網』改題
  • 映画 山田くんとLv999の恋をする シナリオブック
    -
    映画『山田くんとLv999の恋をする』の脚本完全収録!  【収録内容】 ●映画との違いが楽しめる! シナリオ全文 ●ここでしか読めない撮影秘話! ・監督 安川有果スペシャルインタビュー ・原作 ましろスペシャルコメント ・脚本 川原杏奈スペシャルインタビュー 映画『山田くんとLv999の恋をする』 2025年3月28日全国ロードショー! ・CAST 作間龍斗 山下美月 NOA 月島琉衣 鈴木もぐら(空気階段) 甲田まひる 茅島みずき 前田旺志郎 ・映画『山田くんとLv999の恋をする』公式X @yamada999_movie
  • ゴリアール派中世ラテン詩歌集
    -
    1巻4,950円 (税込)
    十二世紀ヨーロッパ。「ゴリアール派」と呼ばれる若者たちは運命の女神に翻弄されて身を持ち崩しながらも、堕落した高位聖職者らを鋭い舌鋒で批判・諷刺した詩歌や、酒、女、賭け事を主題にした多くの享楽的なラテン語の詩を後世へ遺した。
  • 咎喰みの祓魔師
    -
    1巻1,540円 (税込)
    目まぐるしい科学技術の進歩は、古より別次元に封印されていた悍ましい悪魔の数々を解き放ってしまった。 悪魔に憑かれてしまった人間を取り締まるため、各国は法王庁と呼ばれる祓魔機関を設立した。 そこに所属するのは、”トラウマツキ”と呼ばれ、幼少期の酷いトラウマの代償に常人離れした異能を手にしたエクソシスト達。 彼らは今日もその身の傷を抉りながら、己の正義を胸に、悪魔に抗う。
  • 震える背中
    完結
    -
    全1巻110円 (税込)
    日露戦争、203高地にて。戦場ですすり泣きの声を聞く。 第一回総攻撃後の夜、朝田伍長は真夜中にすすり泣きの声で目を覚ます。 その泣き声を、朝田は冷酷非道な福本軍曹のものではないかと考え始める。 血生臭い戦場で結ばれる、人間の心の絆の物語。
  • 春山家サミット
    -
    1巻550円 (税込)
    バラバラだった家族が、久しぶりに集まったら——? ラジオドラマとして話題を呼んだ本作の脚本が、ついに電子書籍化! 【あらすじ】 東京のイベント会社で働く春山笑麻。 母・聖子と祖母・みやは大阪、父・凛太郎は名古屋で起業、弟・春彦は福岡の大学へ。 春山家の家族は、いまや全国に散らばり、それぞれの人生を歩んでいる。 そんなある日、恋人・光一の"理想的な家族"に触れた笑麻は、 自分の家族とのギャップにに胸が締めつけられる。 「なんとかせなあかん。せめて、普通の家族にはなりたい。光一の家族に見せても、恥ずかしくないような。」 そう思った彼女は、家族全員を集めた旅行——名付けて"春山家サミット"を企画するのだが… 『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の岸田奈美が贈る、令和のホームコメディ。
  • 伊豆の御社
    -
    1巻1,672円 (税込)
    この世界は、不思議に満ち溢れている 神秘的な御社の主の声、亡くなった犬たちとの会話、憑依した死者からの訴え――。 目に見えない超自然現象や人ならざるものとの交流を描いた五つの短編小説集。 内と外が繋がる「ゾーン」に入ると、時間の感覚が消え、不思議なことがよく起こる。 ある日、愛犬を亡くした女性のために犬の肖像を描いていた時、何かが「ボク」に語りかけてきて……。――『不思議と出逢うところ ―ゾーン―』 薄暗く、鬱蒼と生い茂る木々の中にたたずむ、伊豆の御社。 荘厳な境内に一歩足を踏み入れた瞬間、霊的エネルギーを非現実的と考えていた「ボク」の世界は一変した。――『伊豆の御社』 『不思議と出逢うところ ―ゾーン―』『伊豆の御社』他、三作品を収録。

    試し読み

    フォロー
  • 日本語の盆栽である川柳よ
    -
    1巻1,672円 (税込)
    日常の何気ない出来事を、五・七・五で軽やかに―― 猫と人間の日々のひとコマをユーモアと温かさで綴る。 思わず笑ってしまうけれど、どこか共感を覚える川柳集。

    試し読み

    フォロー
  • いきもの歳時記365日
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 美しく豊かな自然が育む、動物たちの〈いのち〉の輝き 鳥獣虫魚を詠んだ名句・秀句を一日一句一年間、写真とともにガイドした決定版俳句入門!  巻末には植物学者・稲垣栄洋さんのエッセイも収録しています。 「俳句には、さまざまな季節の動植物が詠み込まれる。私はファーブル昆虫記を愛読するような子どもだったから、教科書で「やれ打つな蠅が手をすり足をする」という小林一茶の句を見たときには感動した。蝿の姿が活き活きと表現されているし、命乞いをしているというたとえもユニークだ。  小林一茶は江戸時代の俳人だ。ということは、私は一茶の句を通して、数百年もの時を超えて、江戸時代の蝿の姿を見ていることになる。モデルとなった蝿は、まさか自分の所作が後世に伝えられるなど、思ってもみなかったことだろう」(稲垣栄洋「俳句のある風景」より)
  • 江戸の通信添削
    -
    1巻1,485円 (税込)
    夜明け前の「前」、江戸期に脈々と息づいていた〈みやび〉の種々相のひと齣。美濃加治田の豪商平井冬音らによる歌道研鑽のものがたり
  • 黙約のメス
    -
    その外科医は正義か、悪か―― 肝移植手術の“やりたがり屋” “現代の切り裂きジャック”と非難された孤高の外科医・鬼塚鋭示。 彼の目的は、名誉やエゴだったのか? 人間の尊厳を見つめる本格医療小説! 潮メディカルセンターに、肝臓・胆道・膵臓のエキスパート鬼塚鋭示医師が招聘された。これにより全国有数の脳死肝移植施設に認可された同院だったが、院内は真意の読めぬ鬼塚を巡ってぎくしゃくしていた。 そんな折、同院初の脳死肝移植が行われることに。鬼塚は直前に六十代患者への移植を中止させ、中学生に移植した。 成功を賞賛される一方、鬼塚にはある疑惑が――。
  • アイヲエガケ
    -
    1巻1,188円 (税込)
    緊急地震速報が鳴り響く病院の広場で出会ったのは、高校美術教師を辞めた青年と、事故で両親と聴覚を失った女子大学生、そして彼女の姉。青年のつたないけれど誠実な手話と色鉛筆で描かれた美しい絵をきっかけに、3人は距離を急速に縮めていく。惹かれあい夢を語る彼らは、それぞれ抱えていたつらい現実に向き合うのだった──。色鉛筆で描いたような、愛情あふれる瑞々しいタッチの物語。
  • シャロームを探して
    -
    1巻1,089円 (税込)
    「普通に生きていくことをずっと続けていくのは難しい」──人生の後半になって自分に正直に生きようとする父、中学時代の壮絶な経験を抱えながら生きる母、親友の行動に不信感を覚えていく娘、それぞれの行動、考えが交錯した先に見えたものは……「多様性の時代」に新たな視点で家族の形を描いた「家族の再生」物語。今日も自分なりの理想郷(ユートピア)を探して──。
  • デリートキー
    -
    1巻594円 (税込)
    母から虐待ともとれる理不尽な扱いを受けて育った初美。その母が死んだ。その死を妹房江から知らされたのは、亡くなった一週間後だった。そこから表出する姉妹の確執。母の生前からかみ合わない姉妹だったが、遺骨や相続をめぐり冷たく諍う。そんな中でも夫一郎は優しかったが、夫も病に倒れ、自分も病気がちである今、家族の絆とは一体何なのか改めて考え直す自伝的小説。
  • ヨコハマ エスケープ ボーイ
    -
    1巻693円 (税込)
    「行きつけのカフェは居心地良いけど、突然何かが起こる。それは想像しえない現実でも想定の範囲の出来事でもなく、まったく未体験の現実が展開していく」そう筆者に語った十六歳の千尋。彼が暮らすこの街で消印のない1枚の古いラジオリクエストハガキが見つかった……そこからこの物語は始まった。港町ヨコハマを舞台に、“逃亡者たち”が繰り広げるジュブナイル・ストーリー。
  • 猿田照彦の次元文書
    -
    1巻1,188円 (税込)
    古代史オタク照彦は、VRゴーグル、AIロボ、アバターの助けを借りて、次元を旅する──。そこで見たのは、女装したスサノヲのヤマタノオロチ退治や大国主と因幡の白兎神話の真実? さらに秦国で始皇帝が徐福に渡来を命じる様子をのぞき見し、出雲で徐福と対面する。有名キャラに譬えながら、ユーモアたっぷりに神話世界を描く、『猿田照彦の次元事紀』に続く古代妄想小説第2弾!
  • 句集 藪椿
    -
    1巻495円 (税込)
    問うてみる余生は如何に藪椿──共に人生を歩んできた夫が病に倒れました。何度も入退院を繰り返し、看病に努めましたが、闘病の甲斐なく、他界。いつの間にか、夫を看取ることが生きる目的になっていたような気がします。その後、一人で過ごす日々の合間にふと、彼を思い出します。そして言いようのない心の空洞を噛みしめるのです──。そんな心の内を句に著した一冊です。
  • 四十四歳のデカダンス
    -
    1巻1,485円 (税込)
    人間の悩み、矛盾、争いの原点は、自己表現した自分ではなく、他人の評価に身を委ねなければならないという点にあると言っても過言ではない。本書は、影の重さにも悩まされる《私》が、私ではない私、つまり今の自分にさせたものは他人の《まなざし》であった、と気づいてゆく過程を《意識》の中で時系列に描写しようとしたものである。ニーチェの哲学に着想を得て執筆された、意欲作。
  • 新装版 戦国風雲児
    -
    1巻1,485円 (税込)
    かつて『澁谷のうつけ』と呼ばれた男・織田長信の波乱に満ちた人生を描いた物語。バブル経済に乗って巨額の富を得るも、バブル崩壊により転落。10億もの借金地獄に苦しむなかで、なぜかしぶとく生き残る織田。そこには昭和ならではの人情あふれる仲間の存在が。崖っぷちに立たされた織田が、織田の人柄に惚れ込んだ仲間とそこから抜け出していく経緯を綴ったヒューマン小説。
  • 人気なき校舎
    -
    1巻1,188円 (税込)
    誠実に教職を全うし、周囲への温かい眼差し、創作者としての鋭い着眼、そしてはじけるユーモアなど、多彩な見どころを含んだ歌集であり、これは作者の生きてきた足跡の豊かさそのものといえる。学校での思い出を詠んだ作品が目を引くが、それに限らず社会や町、自然への洞察も味わい深い歌となって結実している。プロフィール代わりに掲載された「学校だより」からは人柄が感じられる。
  • 成り上がり営業マン
    -
    1巻594円 (税込)
    「夢は年収1000万円!」バブル隆盛時、年収1000万円の男のことをテレビで知ってから、それが頭から離れなくなった俺。そんな俺は、生命保険会社へ転職する。そして、どんどん契約をとり、仲間も増え、ついには、年収は1000万円超えに! 破天荒な男の、破天荒なサクセスストーリー! 生命保険会社の営業マンとして、年収1000万円超えの夢を叶えた男を描く小説。
  • 風の丘通信
    -
    1巻990円 (税込)
    風のように軽やかでさわやかな短めの詩が、1ページに2~4篇ずつ収められた詩集。丁寧に選ばれた少ない言葉の並びには、詩人の日々の喜びや、おどろき、心のざわめきや静かな決意など、さまざまな心模様がたくみに、でもさりげなく描きだされています。どのページを開いても、心に響く1篇に出会えるはず。シンプルな装丁も美しく、贈り物にも最適です。
  • 母親の偏愛は息子を不幸にする
    -
    1巻1,089円 (税込)
    1960年、鳥取県倉吉市。米子から転勤してきた彼と恋に落ち、愛を確かめ合った私。日を追うごとに絆を深め、愛されることの歓びと、愛することの幸せを彼から教わった私は、この幸せが一生続くことを心から願い信じていた。ところが、彼を盲目的に溺愛する母親の登場により一変。現代でいうところの“毒親”に翻弄され、運命を左右されてしまう男女の愛と葛藤を描いた恋愛小説。
  • 豊平川今昔物語
    -
    1巻1,188円 (税込)
    まだ人間が自然と一体となって暮らしていた時代から、現代社会へと変遷していく過程を豊平川は見続けてきた。ここに登場する10篇は、そんな人間たちの時代に翻弄される様子を川の流れに重ね合わせて、豊平川からの目線で描き出している。そして、何も言わない川の一貫した願いは、人間たちと深く交流することであった。悠久の時間と空間を実感させる物語。
  • 満ちる日々
    -
    1巻495円 (税込)
    異性の親友の隆星が事故で死んだ時、みちるは20歳だった。心に穴があいたようだった。しかし恋人の颯には、異性との友情を理解してもらえず別れを切り出された。25歳の時は、不機嫌な夜をウイスキーと音楽で気晴らししていた。30歳の時、夫と里帰りし、同窓会に参加。そこでの同級生たちとの再会。35歳の時、輸入雑貨の仕事に邁進し……。一人の女性の人生の折々を綴った連作集。
  • 無くした翼
    -
    1巻990円 (税込)
    「自分」というかたちのないものに向き合う年代でもある高校時代に「僕」はバスケ部の中でわりと上手い選手だった。それがいつしか力強さを失くしていた。常に自分を高めようと努力している女子バスケ部のエースからは「本当にそれでいいの?」とまで言われてしまう。チームであることと自分であることの両立という大きな目標を目指して新たな一歩を踏み出した「僕」は……。
  • 夜が地上に降りるまで
    -
    1巻792円 (税込)
    55歳となり役職定年が見えてきた祐二は、恩師である元上司の訃報を受け、職場結婚した妻の麻美との数十年を振り返る。いっぽうの麻美は、夫には言えない小さな秘密を抱えていた。雇用機会均等法施行とともに歩んできた世代の、家庭と仕事に対する意識や社会構造を巧みに織り込んだ小説。誰にも明かすことのない思い。それぞれのモノローグで綴る、平成を生きた夫婦のクロニクル。
  • 有咲の選択
    -
    1巻594円 (税込)
    両親が離婚し親戚のもとに預けられた有咲は、進学を諦めるよう迫られた。彼女は山中を彷徨い、一軒の大きな邸宅に辿りつく。邸宅の主人・栄一は何の気まぐれか、有咲を保護し大学進学まで援助すると言った。彼の思惑は一体? そして大学進学を果たした彼女は父親のもとへ身を寄せ、新生活で多くの人々と関わりながら自らの生き方を模索する中で、本当の愛を見出す。愛と心の救済の物語。
  • koro
    -
    1巻2,200円 (税込)
    『悪友』で熱烈な支持を集める著者の、無二の進化を遂げた渾身の第二歌集。 第1回定家賞次席! 眼の奥に錆びた秤が一つあり泣けばわずかに揺れる音する 【栞文より】 「救われたくない。ゆるされたくない。そう何度も叫んでいる。(中略)できれば全て脱ぎ捨てたいのだ。そうすればふたたび穢れず生きていける」(江戸雪) 「榊原の美意識は現代短歌において実に独自性が高い。そしてその根底には、神秘への思慕がある」(黒瀬珂瀾) 「この作家の器の大きさに感嘆した。自在な言葉が相応な重さを持って宇宙の謎に拮抗している。人間が人間である悲苦から逃げることなく、現代人の知性によって真っ向から対峙している。(中略)怖るべし・怖るべし・怖るべし」(水原紫苑) 【収録歌より】 銀漢に表裏があれば手触りは違うのだろう 指輪を外す 百合のように俯き帽子脱ぐときに胸に迫りぬ破約の歴史 額縁を焼(く)べてきたかのような貌ゆっくり上げてただいまと言う ボトルシップの底に小さな海がある 語彙がないから恋になるだけ ヘアバームのくらいにおいだ泣くのなら最初の一粒から見ていたい 【目次】 夢寐奇譚8 I TAKEOUT ONLY かつて栄えていた都市 敗者復活戦 天窓 水際 果報は奪う Le paradis 目の敵 II Geschichte 大逆転 余沢の先 ハーケン 対価 白と黒 あるト書き 花束 王 低温注意報 囮 木偶も麒麟も 雪原を征く 不凍港 III 絶縁 グッド・モーニング 死ぬまでのすべての春 悪い影響 みずうみ FLOW 謀反 アンバー Classic あとがき 【著者】 榊原紘 1992年愛知県(三河)生まれ、奈良県在住。第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。2020年、第一歌集『悪友』刊行。短詩集団「砕氷船」の一員。
  • たやすみなさい
    -
    1巻2,090円 (税込)
    第一歌集『サイレンと犀』につづく5年ぶりの第二歌集 カバーイラスト:安福 望 自分が見落としていた記憶を 連れて来てくれる とてもやさしく 体験を(こんなに簡単に) 捏造してくれる とてもあたたかく 大嗣くん あの時間を 丸ごと カプセルに閉じ込めたような言葉達は それぞれの経験が誰のものにもなり得る そんな可能性(未来)を 示唆しているかも知れないよ 国府達矢(ミュージシャン) 21世紀前半のなにげない日常に潜む、 こわれやすい奇跡を、琥珀の中に永遠に 閉じ込めてしまうような作品の数々。 ポップスのように、映画のように。 短歌って今もこんなに アクチュアルなものだったのか。 七尾旅人(シンガーソングライター) 【著者選】 写メでしか見てないけれどきみの犬はきみを残して死なないでほしい 返信はしなくていいからアメリカっぽいドーナツでも食べて元気だして もう一軒寄りたい本屋さんがあってちょっと歩くんやけどいいかな ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら 二回目で気づく仕草のある映画みたいに一回目を生きたいよ 【目次】 文書1 側溝に積もる桜をAmazonが緩衝材にする世界線 いつもは乗らない 大きな過去が左へ進む 海岸線のギターフレット ゆぶねさよなら わたしだけのうるう The Future is Mine Silent Sigh (reprise) 公共へはもう何度も行きましたね わたしの愛 さまざまな音 みえる、みだれる 【著者】 岡野大嗣 1980年、大阪府生まれ。歌人。2014年に第一歌集『サイレンと犀』(書肆侃侃房)。2017年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(ナナロク社)。反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。 Twitter:@kanatsumu
  • 【推しの子】 まんがノベライズ アクアとルビー、運命のはじまり
    -
    超人気コミック【推しの子】待望のまんがノベライズ第1弾! カラー口絵4P付き! 挿絵もたっぷり! オールふりがな付き! 推しのアイドル、B小町・アイの子に転生し、前世の記憶を持ったまま、“赤ちゃんライフ”を満喫する双子のアクアとルビー。アイは双子を出産したことを隠し、芸能界のスターダムをかけあがっていくが、“最悪”の事件が起こり!? 双子は高校生になり、アクアは復讐のために、ルビーはアイのように輝くために、芸能界にとびこんで――!?
  • ライト・イズ・オン
    -
    1~2巻396~594円 (税込)
    経済的自由を得るために株式のデイトレーダーをしているアキラは、駅前の路上で花を売る春絵と出会う。最近トレードが不調だったアキラは、春絵から「幸運を呼ぶブーケ」を買うと、不思議と株取引に勝てるようになる。アキラは、花の店を持ちたいとひたむきに働く春絵に惹かれていく。アキラは、ようやく自分の生きる道を見つけてプロポーズをするが、その瞬間かつての幻を見てしまう。
  • ねむらない樹 vol.7
    -
    7~12巻1,320~1,540円 (税込)
    短歌ムック ねむらない樹 vol.7 特集=葛原妙子/川野芽生 巻頭エッセイ ホー・ツーニェン 特集1 葛原妙子 インタビュー 高橋睦郎「僕の知っている葛原さんのこと」(聞き手:川野里子) 座談会 石川美南×水原紫苑×睦月都×吉川宏志 論考 尾崎まゆみ 春日いづみ 花山周子 ほか トリビュート 石松佳 井上法子 紀野恵 鈴木一平 ほか 「女人短歌」とは何だったのか? 濱田美枝子 佐伯裕子 内野光子 ほか 特集2 川野芽生 短歌「燃ゆるものは」(川野芽生) 小説「蟲科病院」(川野芽生) 往復書簡 山尾悠子×川野芽生 大前粟生 短歌50首「とびひざげり」 【目次】 巻頭エッセイ ホー・ツーニェン「大家増三について私が知っている二、三の事柄」(新井知行訳) 特集1葛原妙子 インタビュー 高橋睦郎「僕の知っている葛原さんのこと」(聞き手:川野里子) 座談会 石川美南×水原紫苑×睦月都×吉川宏志 論考 尾崎まゆみ 松平盟子 高木佳子 牛山ゆう子 楠誓英 花山周子 林あまり 春日いづみ 往復書簡 川野里子×水原紫苑 トリビュート 紀野恵 井上法子 石松佳 八上桐子 鈴木一平 鴇田智哉 「女人短歌」とは何だったのか? 特集2 川野芽生 自筆年譜 短歌「燃ゆるものは」(川野芽生) 小説「蟲科病院」(川野芽生) 往復書簡 山尾悠子×川野芽生 藤原龍一郎 吉田瑞季 山階基 作品30首 高橋睦郎 作品20首 藪内亮輔 谷川電話 永田紅 土岐友浩 川島結佳子 しんくわ 石井辰彦 佐伯紺 寺井奈緒美 雪舟えま 中津昌子 早坂類 作品50首 大前粟生 第三回笹井宏之賞受賞者 新作 乾遥香 瀬口真司 嶋稟太郎 川村有史 手取川由紀 向井俊 など 【著者】 書肆侃侃房編集部 書肆侃侃房編集部
  • 現代ユウモア全集 5巻 『東京初上り』 生方敏郎
    -
    大正期を代表するユーモア&「中間読物」作家が、絶頂期に発表した貴重なユーモア作品28編を収録。 明治末から東京朝日新聞などの記者として活躍し、大正期には「ユーモア作家」として多数の記事を書いた、いわゆる「中間読物」作家の代表格。昭和になって『中央公論』から発表の場を奪われたが、「雑文」作家として活躍しながら社会批判を続けた。生方のまとまった評伝はなく、戦前に諷刺家として社会に警笛を鳴らしてきたが、今も読める著作はほとんどなく、埋もれた作家でもある。 今回、表題作「東京上り」をはじめ、第一部小説から、第二部対話、第三部警句、第四部随筆までバラエティー豊かな全28編を収録。中でも、「下女の時代」は、架空の大正20年代を舞台にした未来小説という形で当時の女性問題を諷刺する。生方は女性問題にも積極的な発言をし、日本の社会をよくするためには女性の力が必要だと考えていた。「子供と女性諸君とにうつたへて将来の時代を造るより他はないのです」と述べる。 さらに、「誰にも分りよきやうに面白くユーモラスに書いてはありますが、諸君はただ笑って読みすごすばかりでなく、この笑いの中に潜んでいる著者の赤誠と著者の社会改造の意図とをくみ出して、世に宣伝し世を改造するやうに努力あられんことを希望するものであります」と説明する。生方の諷刺ユーモアの意図は、ここにある。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年3月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 新訳ブラウン神父 インクレデュリティー 作品選
    -
    1巻379円 (税込)
    G.K. チェスタトンのFather Brownシリーズの各短編をわかりやすい日本語に翻訳した『新訳 ブラウン神父』、この本はその選集です。この版では The Incredulity of Father Brown に収められている作品の中からより面白味のある7つの話を選び、以下の順に紹介しています。 ≪目次≫ ・天からの矢 ・犬の霊感 ・三日月棟の不可能事件 ・金十字架の呪い ・空飛ぶ剣 ・ダナウェイ家の宿命 ・ギデオン ワイズの幽霊
  • 「ごあんない」を「ごめんなさい」と読む心
    -
    1巻165円 (税込)
    私、愛恵(あめ)は三十代後半。三十代に入り、厄年だらけで元気がない。原因は心因性。小二、年長、年少の三人の母。最近では子の役員の仕事にも影響が出て来た。無職で自分を不甲斐なく、世間に申し訳ない思いがいつもある。これまでよい人に囲まれ、親切にしていただいた分をほかで返そうと心がけるが、人に何かを続けて頼まれると疲れや葛藤、断ることへの罪悪感でいっぱいに。どうしてこんなに私は情けないのだろうと、本人なりに苦悩する昨今。迷走するアラフォーの心情。
  • 京都柚子の里殺人事件
    -
    1巻693円 (税込)
    宮之原警部に好意を抱く女性を狙い撃ちしたように、美女たちに京都の隠れ里への招待状が届く。 宮之原への恋心を胸に秘める椎名紗智、後に結婚することになる平瀬玻奈子、人形作家の瑠璃川凌の3人が初めて出会ったのも、この招待状によってだった。 何が目的なのか? 3人が疑念を抱くうちに、殺人事件が起きてしまった。 宮之原警部は、自分に思いを寄せる美女3人と、どのように接するのか。事件解決のために連れて行く美女は、誰にするのか。 いつも以上に見られる宮之原警部の素顔と、事件解決に絡む美女の内面に触れられる快作!
  • ジャーロ dash No. 99【無料版】
    無料あり
    -
    「ジャーロ dash」はミステリー誌「ジャーロ」の無料試し読み版です。ミステリーを掘り下げるエッセイ、評論、マンガなどの企画ページを無料で読むことができます。また長編連載、連作短編、読み切り短編の小説も、冒頭部分を試し読みOK! 99号は、第28回日本ミステリー文学大賞受賞記念として大賞の東野圭吾氏、新人賞の衣刀信吾氏のインタビューを掲載。川瀬七緒氏の新連載ほか充実のラインナップをお見逃しなく!
  • ジャーロ No. 99
    -
    1巻550円 (税込)
    ●第28回日本ミステリー文学大賞受賞記念インタビュー【大賞】東野圭吾【新人賞】衣刀信吾●新連載:川瀬七緒〈ワーストランキング〉シリーズ●読み切り短編:おぎぬまX「盗難病棟」、倉知 淳〈占い師はお昼寝中〉シリーズ「欲のない幽霊」、東川篤哉〈烏賊川市〉シリーズ「深夜プラス犬」●好調連載陣:石持浅海、岩井圭也、折原 一、恩田 陸、笠井 潔、城山真一、竹本健治、宮本紀子、薬丸 岳
  • あの子を自由にするために
    -
    マーサズ・ヴィンヤード島に暮らす14歳のメアリーは,ボストンの屋敷に囚われたろうの少女を助け,手話を教えてほしいと,依頼を受ける.希望を胸に旅立ったメアリーだが,屋敷は大いなる秘密を抱えていた.少女は誰なのか,救いだすことはできるのか.ろうの作家による話題の歴史フィクション『目で見ることばで話をさせて』続編.

    試し読み

    フォロー
  • 夏至の奇跡
    -
    1巻495円 (税込)
    小さな田舎町で、女性差別や偏見など、自らも困難を抱えながら、困窮する人々の支援に奔走してきた夏美は、三十歳の誕生日を迎えた夏至の日、寿退社の圧力に屈しかけていた。一年で日照時間が一番長い夏至、常ならぬパワーで奇跡がもたらされることを願う夏美の前に、神の子を名乗る小さな青いウマのぬいぐるみが現れる。 現実か? 幻想か? 『クリスマスの奇跡』に続く、神の子青馬(せいま)の、夏至を舞台にしたもうひとつの活躍。
  • 小泉八雲 ラフカディオ・ヘルン
    -
    1巻1,320円 (税込)
    「日本人以上に日本を知り、愛した」と言われる小泉八雲。 ギリシヤで生まれ、アイルランド、イギリス、フランス、アメリカ、仏領マルティニークを経て来日。 横浜、松江、熊本、神戸、東京を巡り、54歳で没したその全生涯を、直弟子が綴る伝記の決定版。 来日後、結婚して家族を持ち、日本の文化の真髄にふれて『知られぬ日本の面影』『怪談』『心』など数々の著作を紡ぎ出した姿が浮かび上がる。 著者は小泉家の協力のもと、国内外の資料を蒐集して本書を完成させた。 坪内逍遙、西田幾多郎らの序文、八雲夫人・小泉節子(セツ)の追懐談「思い出の記」を収録。巻末に年譜と索引を付す。 〈解説〉池田雅之
  • 田中小実昌哲学小説集成(ⅠⅡⅢ合本)
    -
    1巻12,100円 (税込)
    幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成。 全三巻を合本にした電子版。 第Ⅰ巻 『カント節』『モナドは窓がない』 第Ⅱ巻 『なやまない』『ないものの存在』 第Ⅲ巻 単行本未収録作品14篇
  • 夏空に、きみと見た夢
    -
    彼が死ななければ、この恋は始まらなかった。 見知らぬ男子高校生の葬式に呼ばれた悠里。 その直後から、なぜか身の回りで奇妙なことが起こりはじめ……。 冒頭からラスト、180度違う展開に、きっと涙する。 高校三年生の悠里はある日の放課後、見知らぬ男子高校生に呼び止められる。 悠里のことを好きだったという友人、天也の葬式に来てほしいというのだ。 会ったこともない、話したこともない男子の一方的な想いを告げられ、気味悪さを感じた悠里だったが、 その日から身の回りで奇妙なことが起こりはじめて……。 孤独感を抱える悠里が出会った、ひと夏の奇跡――感涙必至の名作を大幅改稿で復刊。
  • 目白雑録Ⅰ 日々のあれこれ
    -
    1~3巻1,375~1,485円 (税込)
    『噂の娘』文庫版の巻末インタヴューの準備に追われ、ワイズマンの映画に通う多忙な日々。 そんななかでも見逃せない、文壇、論壇に垂れ流される無神経な言説、日々の生活で出くわすおかしな現象。 鋭い批評性をもって、それらをばっさり斬りつつ、愛猫トラーと映画への愛を甘やかに綴る、過激で知的な日記的エッセイ。 〈解説〉山本浩貴
  • 日本人の肖像
    -
    織田信長、坂本龍馬……。われわれを魅了してやまない偉人たちの真の魅力は、どこにあるのか。切れ味抜群の分析を通して、「日本の深層」に迫る。葉室麟渾身の、知的好奇心を刺激する史談エッセイ。
  • 呪医
    -
    1巻715円 (税込)
    校庭の橡の木が伐られるとわかったとき、広久少年はショックで倒れてしまった。 伐採当日、現場監督がチェーンソーで足に大怪我を負ったが、広久少年は「自分が引き起こした」と言って行方不明になった。 植物と意志が通じるのか? 樹木に心があるのか? 人間の愚行を植物は防げるのか? 植物の不思議と自然の念力と現実の歪みとが混じり合う壮大な物語――。
  • 日英詩集 独りぽっちの人生(せいかつ)Poetry Collection In Japanese & English The Struggling Children of the Tokyo Air Raids ―東京大空襲により心をこわされた子たち
    -
    1巻1,760円 (税込)
    東京大空襲裁判の原告である5名の戦争孤児たちのリアルな証言をもとに書かれた詩集『独りぽっちの人生(せいかつ)』。長らく絶版になっていた幻の詩集を英語対訳を付し、世界に向けて復刊! 東京大空襲訴訟は、平成十九年三月九日に東京地裁に提訴され、第二次訴訟は平成二十年三月十日に原告二十名で提訴した。(略)求める内容は国が救済しなかったことの慰謝料請求と空襲被害の調査・謝罪、そして国立追悼施設の建立である。/原告団は、空襲当時十歳前後で父母を失った疎開児童などが多数を占める。/日本の司法史上初めて孤児らは証言台に立ち、東京大空襲がもたらした自身の人生被害をわずか三十分ほどに凝縮して明らかにした。(略)/米軍による東京への空襲は昭和二十年三月十日をはじめに、四月五月と大規模に三回くり返され、死者は推定十万五千人以上にのぼった。東京市街地の六割が焦土と化した。(略)/浅見洋子が向き合った最初の原告は石川智恵子さんであった。自宅を打合せの場にした夫原田敬三の聞き取りで智恵子さんの物語に立ち会ったのが、原告らの人生に踏み込むきっかけとなり、この詩集が誕生した。/非戦闘員であり、戦争責任から最も遠いはずの子どもらは、ある日突然両親の死と直面した。「空襲でおまえの両親は死んだ」と疎開先で告げられた者。(略)/読者には、理解するよりも、共感することを願う。(弁護士・原田敬三 跋文より) 【目次】 第一章 独りぽっちの人生 ―六歳の智恵子 夕日/子守/差別/結婚/祈り 第二章 こわれた心 ―一歳の幸一 別れ/子犬のシロ/こわれた心/幸一の戦後 第三章 うばわれた魂 ―三歳の由美子 叔母の背/伯母の家で/恐怖/声/二行の命 第四章 三ノ輪の町で ―八歳のマサヒロ 空襲/母ちゃんと/三ノ輪の町ヒロポン/アルコール依存症/家庭内暴力/別れに/マサヒロの心は 第五章 沈黙をすて ―一二歳の紘子 炎のしたで/夜叉/父の実印/涼子ちゃん!ごめんね/ありがとう /沈黙をすて 第六章 六六年目の おびえ ―九歳の和子 六六年目の おびえ/戦争孤児の思い/小さなお母さん/震災によせ/戦争孤児茉莉/復興と平和を 跋文 弁護士 原田 敬三 あとがき 日英詩集に寄せるご挨拶 【著者】 浅見洋子 1949年生まれ。詩集『歩道橋』『交差点』『隅田川の堤』『マサヒロ兄さん』『もぎ取られた青春』『水俣のこころ』『独りぽっちの人生』。詩画集『母さんの海』。全国空襲被害者連絡協議会の運動に携わる。 岡和田晃 1981年生まれ。ゲームデザイナー、翻訳家、文芸評論家、SF評論家、編集者、詩人。詩集『掠れた曙光』、小説集『再着装(リスリーヴ)の記憶』(編著)、評論集『反ヘイト・反新自由主義の批評精神』、日本ペンクラブ所属。
  • 妖刀地獄
    -
    幻想怪奇文学の巨匠・夢野久作による時代小説をすべて収録。復讐に向かう見目麗しい若侍との出会いから始まるミステリー「斬られたさに」ほか、怪しげな雰囲気をまとった全5編。
  • 裏口から
    -
    1巻110円 (税込)
    江戸川乱歩と同時期に活躍した探偵小説の先駆者の一人。意外な結末やどんでん返し。日本のミステリー界に大きな影響を与えた。「夜の呪」「ある哲学者の死」「裏口から」の三本を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 台湾航路 同化政策にあらがった陳澄波と藤島武二
    -
    1巻1,650円 (税込)
    政治と絵画、支配と被支配に翻弄されない《美》の真実を希求する芸術家の姿を描いた画期的《美術小説》 日本に輸入された西洋画を極めようとした藤島武二教授。東京藝大に台湾から留学してきた画学生・陳澄波。絵画とアイデンティティーの相克に悩む日本と台湾の画家が、ともに乗り越えようとした《轍》とは? 政治と絵画、支配と被支配に翻弄されない《美》の真実を希求する芸術家の姿を描いた画期的《美術小説》! 【目次】 1 嘉義(ジャーイー)の街 2 陳澄波(チェンチェンポー) 3 真精神(エスプリ) 4 入選祝賀会 5 同化政策 6 日台友好の礎(いしずえ)? 7 共同体の個性 8 ひとり一人の個性 9 それぞれの道 10 地方色(ローカルカラー) 11 エルテルのナナ子 12 移植は創造ならず! 13 既視感のない風景 註 釈 年 譜 【著者】 長者町岬 1950年、東京に生まれる。東京芸術大学で美術史を学び、展覧会企画および芸術研究の道に進む。「アジアの潜在力」、「ブラジル先住民の椅子」「アジアのイメージ」などの展覧会を開催、94年に「素材の領分」展で倫雅美術奨励賞を受賞する。美術研究家としての著書に『明治の輸出工芸図案』、『工芸の領分』、『近代日本デザイン史』、『楽浪漆器』『工芸のコンポジション』などがあるが、2024年、初の小説『アフリカの女』を上梓。本書は2作目の小説作品となる。
  • ふらんす堂通信2022
    -
    1巻880円 (税込)
    ◆ふらんす堂友の会会員様にお送りしている冊子「ふらんす堂通信」の一年分が一冊の電子書籍に! 四冊分の内容が詰まったお得な一書です。 ●受賞特集 福井隆子句集『雛箪笥』  ――第7回千葉県俳句大賞受賞 津川絵理子句集『夜の水平線』  ――第61回俳人協会賞受賞 相子智恵句集『呼応』  ――第13回田中裕明賞受賞 ●特集 ……小島明句集『天使』を読む 出会うということ――高橋睦郎 ……上田睦子『時がうねる』評 現象学の向こう側 ――四ッ谷 龍 人は千年ひるがへる 母のこと――アンドロ上田眞木子 ……山口波津女論 一の鉾――加田由美 ……森雄治『蒼い陰画』・『花束』を読む 日常の向こう側を眺めやる詩想――阿部日奈子 微笑するひと│ 弟の思い出に――森 信夫 ●書き下ろし書評 『森田峠全句集』を読む―― 西村麒麟 金子敦句集『シーグラス』――堀田季何 酒井弘司句集『地気』――八木幹夫 秦夕美句集『金の輪』――外山一機 『大牧広全句集』を読む――中西亮太 増成栗人句集『草蜉蝣』――坂口昌弘 ●連載 三者競詠――池田澄子・大木あまり・小澤實 私のプルースト1~3――高遠弘美 虚子研究レポート 34~37 ――岸本尚毅 毎日精進12~15 ――小野あらた ●付録 各号/編集後記・コラム・voix et bois 声の森
  • 改訂新版 クレヨンしんちゃんのまんがお仕事おもしろ百科
    -
    1巻1,210円 (税込)
    『クレヨンしんちゃん』の大人気学習参考書シリーズ「なんでも百科」のロングベストセラー『クレヨンしんちゃんのまんがお仕事おもしろ百科』改訂新版。子どもに人気の仕事から身近な仕事まで約100種の仕事について、仕事の内容、やりがいや苦労、仕事に就くための方法や資格などを、楽しいまんがとわかりやすい文章で紹介。今回の新版では、「ユーチューバー」「eスポーツ選手」「ブレイキン・ダンサー」「AIエンジニア」「幼稚園の先生」などの新たな項目も追加。この本を読めば、将来なりたい職業がきっと見つかるぞ! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 地味町ひとり散歩~「たま」のランニングの大将放浪記~
    -
    1巻1,815円 (税込)
    元「たま」のパーカッション、「たまのランニング」こと石川浩司の散歩エッセイ。『すごろく旅行のすすめ ニッポン桃源郷案内』『すごろく旅行日和 だれもしらない観光地を歩こう』に続く散歩エッセイ3冊目にして集大成。いつ終わるか分からないコロナ禍の中で、ライブで全国を飛び回っているバンドマンが綴る、人々がもう忘れかけているあの頃の日本の記録。「DANRO」の人気連載コラムをまとめた一冊です。
  • 特捜部Q―カールの罪状― 上
    -
    〈特捜部Q〉シリーズ完結目前の9作目、遂に文庫化! 22年前から二年ごとに起こる不審死の共通点に気づいた特捜部Q。一方、カールが過去の未解決事件の重要参考人になっており……
  • 新皇将門
    -
    1巻2,530円 (税込)
    下鴨神社の森で暮らす漂泊の巫女、桔梗。京の権力者たちに請われるまま霊視した平将門の姿に彼女は心惹かれた。朝廷が「鬼」と恐れるような者でなく、善政を志す溌剌とした偉丈夫だったから。運命の悪戯で桔梗は坂東へ。やがて将門と出会い、その寵愛を一心に受ける。しかし満たされた時間は長くは続かない。桔梗は霊の目を通して気付く。側近の興世王が纏う不穏な影に将門が呑み込まれつつあることに……。
  • 転校生に弄ばれる女生徒会長 ―鈴峰彩花―
    完結
    -
    栄雲学園に君臨する才色兼備の生徒会長・鈴峰彩花。 ルックスも知性も完璧である彼女を男子たちは「女神」と呼び、崇拝していた。 そんな彼女の学園に転校生がやってくる――。 転校生の名は神沼月子。 彼女が転校してきたことにより、鈴峰彩花の日常は一変してしまう。 突然、男性器が彩花に出現し、それを月子が弄び始める。 「さあ……射精しちゃいましょお♪」 生徒会室で、図書館で、保健室で、彩花と月子の妖しく甘美な時間が花開いていく……。 クリムゾンが贈る新感覚ふたなりショートストーリー。 ※この作品はオーディオブック『転校生に弄ばれる女生徒会長 ―鈴峰彩花―』のために書き下ろされた脚本を電子書籍化したものです。
  • 感情増幅類語辞典
    -
    小説、脚本、マンガ、演技、二次創作、TRPG…… すべての創作者必携の大ヒット類語辞典 第8弾 キャラクターを窮地に追い込み、その感情を揺さぶれば、必ず読者は共感する── 創作者のバイブル『感情類語辞典[増補改訂版]』と併用してさらに感情の表現を豊かにできる、頼もしい副読本が登場! 心を揺さぶる物語を紡ぎたいあなたへ── 「強い感情」を伴う言動をどのように描くか悩んだとき、 本書が編集者のようにアイデアを生む手助けをしてくれるでしょう。 ──林士平(マンガ編集者/『SPY×FAMILY』『ダンダダン』担当編集) あらゆるストーリーテリングにおいて、感情は重要な要素のひとつです。しかし、現実味のあるキャラクターを描こうとすればするほど、その表現は難しくなるもの。なぜなら彼らは生身の人間と同じように、しばしば本当の感情を押し殺し、めったに自分をさらけ出そうとはしないからです。かたくななキャラクターを前に、感情の描写に行き詰まり、ストーリーの展開の次の一手に困ったとき、役に立つのが本書『感情増幅類語辞典』です。 本書では、キャラクターの感情そのものではなく、感情を大きく《増幅》させるシチュエーションに注目。つまり、キャラクターがなんらかの窮地に立たされ、それまで抑圧していた感情を大爆発させるきっかけとなるような、具体的な状況や条件を紹介しています。そのような感情増幅器=〈感情ブースター〉を投入すれば、キャラクターは自ずと心のバランスを崩し、物語を大きく前進させてくれるでしょう。普段は理性的なキャラクターが突然わっと泣き出してしまうようなとき、読者は感情移入し、共感してくれるはず。本書があれば、ギャップを抱えたリアルなキャラクターを生み出し、説得力あるストーリーを作ることができます。 しかし、キャラクターの感情が増幅するシチュエーションと言っても様々。「空腹」「寒さ」「二日酔い」など内的な感覚もあれば、「洗脳」「拘束」「催眠状態」といった日常生活では体験できない(できればしたくない)外的な要因による状況、あるいは「認知の衰え」「パニック発作」「感覚過負荷」など、特定の精神的・身体的なコンディションから生まれる状態などが、心のバランスを崩壊させる最後のブロックとなり得ます。 本書では多種多様な52の〈感情ブースター〉を収録し、それが生み出す「外的なシグナル」や「内的な感覚」、その影響を隠すための「努力」、「引き起こされるネガティブな状況」、「対立・葛藤や緊張を高めるシナリオ」まで、細かく具体的に解説しています。 また、各見出し語では「このブースターにより生まれる感情」として、『感情類語辞典[増補改訂版]』に掲載されている感情をリストアップ。2冊をあわせて使えば、描きたい感情に対してどのブースターが一番効果的かを知り、キャラクターの心の揺れ動きをリアルに表現することができるでしょう。 さらに、シリーズを通して好評の前半パートでは、〈感情ブースター〉がいかにキャラクターを自らの内面と向き合わせ成長を促すのか、ストーリーの構造の中でどのような効果を発揮するのか、ブースターを用いる適切なタイミングや、むしろ避けたほうがよいタイミング、心身の健康状態を描くときの留意点などを解説。感情を増幅させるブースターを多用するのではなく、ここぞという効果的なタイミングで使うための助けとなります。 『感情類語辞典』の読者から寄せられた、より具体的に感情(を引き出す状況や条件)を描きたい!という要望に応える形で書かれた本書。まさにクリエイターの声から生まれた、クリエイターのための辞典! ぜひシリーズと合わせて、創作にお役立てください。 【『類語辞典』シリーズについて】 フィルムアート社の『類語辞典』シリーズはSNSを中心に爆発的に広まり、これまでの累計刷部数は35万部(紙+電子)を超える大ヒットを記録しています。人間の喜怒哀楽を項目化し、それぞれの感情に由来する行動や反応を集めた『感情類語辞典[増補改訂版]』。あらゆるキャラクターの明るい面、暗い面から人物描写を深めたい方におすすめの『性格類語辞典 ポジティブ編』 『性格類語辞典 ネガティブ編』。255もの「場面」を通して物語の舞台・世界観をつくりあげるための『場面設定類語辞典』。読者の共感を呼ぶ多面性のある豊かなキャラクターや、リアリティのある状況設定を描くための『トラウマ類語辞典』。キャラクターの人生にとって欠かせない要素=職業を適切に設定するための『職業設定類語辞典』。ストーリー全体を通して緊張感が高まっていくような対立や葛藤を適切に組み込むための『対立・葛藤類語辞典 上巻/同下巻』。 そしてこれらの中に収録されている、創作に役立つ様々なツールをダウンロードできる特設サイトも併せてご活用ください。
  • 上田娘は動画で生きる
    -
    1巻814円 (税込)
    高校生の弥生は、友人の葉月に誘われ、地元・長野県上田市をネタに動画制作を始めた。弥生にとって葉月は「みんなが友達になりたい、魅力のある子」。一方、弥生は葉月にとって「本気になれば、すごいことをやってのける子」。二人は信頼し合い、その友情は無敵だった。しかし、大人気インフルエンサー・樹音が声をかけてきたことをきっかけに、二人の友情に危機が訪れて!?
  • 魔法使い☆ヤクザ
    完結
    -
    全1巻660円 (税込)
    この世界には魔法使いが存在し、何人もの魔法使いが惨殺される事件が起こっていた。 日比野ヒカルは、母に捨てられ、アル中の父親と暮らす高校生だった。 ある日、ヒカルは父親に置き去りにされ、借金のカタとして、無邪気で残酷な魔法使いヤクザ・更夜さんの元で働くことになる。 女装をするヤンキーや編み物好きな寡黙な巨人、 更夜に異常に執着する警察キャリアや関西弁を喋る使い魔など、破天荒で厄介な人たちに振り回されつつも、ヒカルはヤクザの雑用係として働いていく。 だが、更に魔法使い連続殺人事件にも巻き込まれていき―― ※BLではありませんが、ブロマンス要素(男性→男性への激重感情)があります。
  • 暗夜
    -
    1巻825円 (税込)
    3年前、榊原俊孝の弟は本牧埠頭からダイブした車中から発見された。当初は、弟の運転ミスと思っていたが、弟の部屋の整理をしているときに気づいた些細な疑問から、榊原は弟の死に疑問を抱くようになった。そして、思いも寄らぬ事実を、母から伝えられた。弟から中国古美術の唐三彩の水差しを預かった、と。 骨董や古美術に興味などもったことのない弟が、なぜ、高額な唐三彩を手に入れたのか。資金はどうやって工面したのか。榊原は、真実を突きとめるため、危険を承知で中国へ向かう――。
  • 鬼皇の秘め若
    -
    発売前コミカライズ決定! 「お前を愛するために、俺は千年生きてきた」 虐げられた陰陽師の娘×想いを隠す鬼の皇子 出会いが絶望の運命を変える 隠れ溺愛系和風ファンタジー ☆☆☆ 陰陽師一族の花柳院家で、彼方は存在しなくていい少女だった。 次期当主の忌み双子として、人生を諦めていた彼女は鬼の第六皇子・黒楼と出会う。 尊大だが優しい彼に憧れ、彼方は男装して彼が総長を務める百鬼夜廻組へ入隊する。 「お前に愛されたくて、俺は千年生きてきた」 伝えられない想いを抱える黒楼と、 一癖も二癖もある隊士たちと日々を送る、隠れ溺愛系和風ファンタジー!
  • アヌンナキの真実 金採掘のため人間を創造した神?
    -
    Mission Gold Mining  わたしのミッションは人類史を正しい位置に押し戻す事です。  人類最古の記録はシュメールの粘土板に記録されていました。当時の人間が知り得ない太陽系と外縁天体が記録された図.2次元方程式、DNA。  最初に地球に来訪したのはアラル王。ペルシャ湾に着水しました。彼が地球で過ごした最初の一週間が、そのまま、旧約聖書、聖書の「神が世界を創造した一週間」になりました。  自分たちが住む惑星が恒星の放つ赤外線で地磁気が失われ、絶望の淵に立たされていました。それを食い止める唯一の方法が金の粉末を大量に探し帰還すること。  ペルシャ湾で海水から金を採掘。しかし、品質が悪く、アフリカの深き鉱床アブズにアヌンナキ部隊を派遣し採掘させます。  彼らは鉱山労働の苦しさから反乱を起こしそうになります。  アラルの後任者エンキが地球に派遣されます。彼はアブズから100キロ離れたところでホモ・エレクトスを発見。命令を理解出来る知能を授けるため、アヌンナキのDNAとエレクトスの遺伝子をかけ合わせホモ・サピエンスを誕生させます。それが人類の始祖Adamでした。  鷲のヘルメットを被ってペルシャ湾に降り立ったアラル王は果たして実在したのか?  すべての証明はその存在証明にかかっていました。  苦難の果てに発見した鷲のヘルメットを被ったアヌンナキのレリーフ。それは何と南米にあったのです。全編ドキュメンタリー。 このストーリーは、「ピラミッド5000年の謎遂に解明」へと続くエピソードです。
  • いつもおなじ雪といつもおなじおじさん ヘルタ・ミュラー エッセイ集
    -
    ノーベル文学賞受賞作家、ヘルタ・ミュラーの世界に踏み入るための入口 生の経験と虚構作品の「あいだ」にある、架橋しがたい関係の機微と知と情から練り上げられた魅力を垣間みる珠玉のエッセイ集 本書に所収されたエッセイは、ヘルタ・ミュラーの父母、祖父母から、詩人オスカー・パスティオールを経て、作家ユルゲン・フックス、詩人テオドール・クラーマー、歌手マリア・タナセにいたるまで、いずれも一つもしくは二つの全体主義の刻印を受けた人びとの生を描いたテクストということができるだろう。[……]  ヘルタ・ミュラーの長編小説を読み解くためのサブ・テクストとして、また、彼女ならではの創作論、読書論、歌唱論として読んでいただければ幸いである。ヘルタ・ミュラーのドイツ語は、手でつかめそうなほどに具象的でありながら、個別の事例を越えて普遍へいたるような高度な抽象性を備えている。短く簡潔でありながら、背後に深い経験、広い世界を感じさせる。[……]〈もの〉そのものにひとつひとつの生の経験、さらには歴史経験を語らせるような、凝縮度の高いドイツ語原文での語りを実現すべく、翻訳に際しては意味のみならず、言葉の響きに配慮することを心がけた。ヘルタ・ミュラーはことあるごとに「わたしは言葉を信じていない」と記す、きわめて注意深い書き手である。しかしながら、そう書いている彼女の文章は、読み手のうちに疑いなく言葉への信頼をもたらしてくれる。 (「訳者あとがき」より)
  • P+D BOOKS 地の群れ
    -
    1巻880円 (税込)
    長崎を舞台に地を這うように生きる人を描く。 「おれにまで長崎のことをかくそうとする。おれたちが浦上を歩いた時、お前はなんというた。ここも火、あそこも火じゃった。ここはもうのっぺらぼうで、足にまきついた電線をとったら髪の毛のようにふわっとしとった。あん時いうたことは、みんな嘘だったとか……」  戦時中に長崎の炭鉱で働いていた朝鮮人女性、原爆被害者たちが人たちが集まる海塔新田、原爆症をおそれる人、被差別部落出身者――。さまざまな立場の人間が、それぞれのエゴをむき出しにしつつ、地を這うように生きる人たちを描く表題作「地の群れ」を中心に、戦争に赴く若者が「ガダルカナル戦詩集」を輪読する同名の短篇、身を寄せ合うように生きる隠れキリシタンの集落に、原爆症の魔の手が忍び寄る「手の家」など、いずれもずしりと読み応えのある4篇を収録。
  • P+D BOOKS 地下水
    -
    自分の身の上と文学仲間の動静を綴る傑作。 ――庄太の一枚看板みたいな私小説は、いまだに彼の頭へこびりついており、忘れた時分に作品も発表している。今後共、世間にもて囃されるようなものは覚束ないにしろ、片隅でコツコツ書いて行きたい、あぶれ者の自慰行為に似た執念は、相当のようであった。――  プロレタリア文学が一世を風靡し、短い文芸復興期を挟んで、戦争文学が主流になっていく戦前・戦中期。どの波にも乗れず、講演の抄録や短い文芸批評、地方紙の埋め草原稿などで糊口をしのいでいる小川庄太は、東京でやっていけなくなると故郷の小田原に戻り、実家が持つ物置小屋で寝起きしていた。やがて、他人のものに手を出すまでに困窮し、軍隊に入るか、牢に入るか、というところまで追いつめられて……。  自分と家族の身の上を縦軸に、文学仲間の動静を横軸にして淡々と綴る見本のような私小説。宇野浩二、中山義秀、田畑修一郎、火野葦平らが変名で登場し、文壇の裏事情が垣間見える傑作。
  • 奔れ、松姫 信玄の娘
    -
    武田家滅亡。一族の希望は一人の姫に託された……。信玄の娘・松姫は織田信長の嫡男・信忠の婚約者であったが、両家の対立により婚約は破棄された。そして織田家が武田家に侵攻。数奇な縁から松姫の逃亡を助けることになったのは、信忠の手紙をいつも松姫に届けていた、織田家の家臣・中川五郎左衛門だった。しかし逃走する一団の中に、裏切り者が……。悲劇の中で気高く強く生きた姫の姿を感動的に描く歴史小説。文庫書き下ろし。
  • 後宮の記録女官は真実を記す
    -
    名家の娘でありながら縁談や婚姻には興味を持たず、男装の女官として後宮で働く碧燿。後宮の出来事を正しく記録する――それが彼女の仕事だ。ある時、碧燿のもとに一つの事件が舞い込む。貧しい宮女の犯行とされていた窃盗事件であったが、彼女は記録の断片を繋ぎ合わせ、別の真実を見つけ出す。すると、碧燿の活躍を見た皇帝・藍熾より思いも寄らぬ密命が下る。それは、後宮の闇を暴く危険な任務で――?
  • #消えたい僕は君に150字の愛をあげる
    無料あり
    -
    周りの空気を読みすぎて、自分の気持ちをいつも後回しにしてしまう雫は、今日も想いを150字のSNS『Letter』にこっそり投稿する。そんなある日、クラスの人気者・駆から「一緒に物語を作ってほしい」と頼まれる。駆はLetterで開催されるコンテストに応募したいのだと言う。物語の種を探すため、季節や色を探しに出かけることになった二人は次第に惹かれ合い、互いの心の奥底に隠された秘密に触れて……? 誰かになりたくて、なれなかった透明な二人。誰にも言えなかった、本当の想いが初めて溢れ出す――
  • 狼神様と生贄の唄巫女 虐げられた盲目の少女は、獣の神に愛される
    -
    盲目の忌み子ゆえに、実の姉や村人たちから虐げられてきた少女・すず。北方の地を守護する神への生贄として捧げられることとなった彼女は、雪が降りしきる中、自身の生が終わる瞬間をただ静かに待っていた。やがて現れたのは、大柄で荘厳な印象の美丈夫だった。北の守護神「大神」であるという彼は、生贄など求めていないらしい。拍子抜けするすずに、神の青年はある提案をする。それは、自身の世話係にならないかというもので……薄幸の少女と獣の神が織りなす和風シンデレラストーリー。
  • あやかし嫁取り婚 ~龍神の契約妻になりました~
    -
    文様を奪い、身に宿す特異な力を持つ世梨は、養家から戻された「いらない子」。世梨を愛してくれる人はおらず、生家では女中同然の扱いを受けていた。そんな彼女の心のよりどころは、愛してくれた亡き祖父が作った着物から奪った文様だけ。ある日、蒐集家だという千後瀧紫水が郷戸家を訪れる。両親が躍起になって媚びる彼は、名家・千後瀧家の当主。――そして、龍神。妻を迎える気はなかったという紫水だが、自分の妻になる代わりに、売り払われた祖父の着物を取り戻すと世梨に持ちかけてきて……? 文様と想いが織りなす和風シンデレラストーリー!
  • 熱夜
    -
    1巻935円 (税込)
    南国沖縄でアヴァンチュール 深みに嵌まった7人の女 抜き差しならない夜もある  沖縄に移り住んだ官能作家の「私」が、十年の間に深い関係を結んだ七人の女との性愛の日々を綴る。十八歳年下の奔放な愛人ユキノとのめくるめく火遊び、今はなき花街真栄原新町の娼婦ハルカとの限りなく危険な逃避行、歓楽街松山の秘密クラブで出会った淑女レイコとの行きずりSMプレイ……南国の島の熱い夜を舞台にした名手による読み切り連作官能ロマン。私小説的情炎小説集。 目次 第一話 雨のリゾート──ユキノ・二十二歳  第二話 病める薔薇──ハルカ・二十四歳  第三話 目隠しの夜──レイコ・三十四歳  第四話 夜の海に溶ける──マリコ・三十二歳  第五話 声の限りに──カンナ・二十八歳  第六話 第六話 ロリ顔──ミオ・三十歳  第七話 第七話 無人島へ行こう──トモミ・二十三歳
  • 隅田川殺人事件【決定版】
    -
    水上バスから花嫁が消えた!? 浅見光彦、母と一緒に吾妻橋へ! 白金台の八芳園で行なわれた池沢英二と 津田隆子の結婚式の披露宴に、 池沢と絵画教室の仲間の浅見雪江も招待された。 ところが当日、新婦が現われず新郎だけの 奇妙なパーティーとなってしまった。 帰宅した雪江から、 失踪した花嫁の話を聞いた息子の光彦は たちまち興味を覚え、真相究明にのりだした。 その日隆子たち一行八名は、 浅草から水上バスを利用したという。 なぜ電車か車でこなかったのか。 光彦は雪江と水上バスに乗り、 浅草の隆子の家を訪ねた。数日後、 TVニュースは築地の堀割で 女性の死体が発見されたと伝えたが……。
  • 化石少女と七つの冒険
    -
    この学園は呪われている!? 白雪にまみれ赤いロープで手首を結び合った三生徒の死体、男子の制服で死んでいた女子生徒……良家の子女が集う京都の名門高校で、またまた相次ぐ怪事件に、名探偵まりあの血が再び騒ぐ。神舞まりあは、自分以外の部員一人だけという零細古生物部を率いる化石オタクのお嬢様。そして、誰にも認めてもらえない女子高生探偵だ。これまた誰にも見向きもされない古生物部に、なぜか加入してきた怪しい一年生。むりやりお嬢様のワトソン役にされ続けてきた男子部員が抱え込んだ黒い秘密。その上、新たな生徒探偵まで登場。いかがわしさ倍増の果てに、絶対予測不能の結末が!ミステリ通をのけぞらせた、これが危なすぎる学園ミステリだ!
  • 拵屋銀次郎半畳記侠客三〈新装版〉
    -
    老舗呉服商斬殺事件、大奥内の権力争い、江戸城御金蔵の破壊。銀次郎周辺で起こる怪事件が一本の線に! 剣戟文学の地平を疾駆する「門田泰明時代劇場」大人気大河シリーズ、第3弾! 大坂に新幕府創設!? 密かに話し合われ、準備されているという情報を得た銀次郎は、そのための莫大な資金の出所に疑問を抱いた。しかも、その会合の場所が、仇敵・床滑七四郎の屋敷であったことから、巨大な陰謀のなかに身をおいたことを知る…。老舗呉服商・京野屋の前主人の斬殺事件に端を発し、大奥内の権力争い、江戸城御金蔵の破壊等々、銀次郎の周辺で起きる謎の怪事件が一本の線に繋がったとき…。ベストセラーシリーズ、待望の第3弾!
  • 仕舞屋侍 青紬の女〈新装版〉
    -
    1巻880円 (税込)
    婀娜な女壷振りと童女を襲う凶刃 弱きを助く九十郎の剣が唸る! 女渡世人の秘密とは… 長篇時代剣戟 女渡世人おまさは宿場の旅籠で親子三人連れと同宿し、娘のお玉に懐かれる。 その夜、何者かが来襲しお玉の両親が殺害された。 危うく難を逃れたお玉は不相応な小判を所持していた。 宿帳に記された江戸の住処までお玉を送り届けることになったおまさ。 追手が再びお玉を襲うが、偶然、九十九九十郎が窮地を救う。 九十郎も内済ごとの絡みからおまさを捜していたのだ…… 長篇時代剣戟。
  • ホスピタル。または、押し潰された無数の細胞と、特別に開かれた窓
    -
    1巻1,650円 (税込)
    男性アイドル王国を築き上げ芸能メディアをほしいままにしたルディさんが亡くなった。僕は13歳からの20年間、ルディさんの元で過ごした。 あれから15年、僕はいまだルディさんの呪縛を逃れられない。ルディさんは僕(たち)に多くの夢を見せ大きな愛を感じさせ、そして最も大切なものを奪った。一体ルディさんとは何者だったのか。 死に魅入られ、魂の迷い子のように現実を生きられない僕の、出口のない思索と混沌のモノローグ。
  • SIKIGAMI
    -
    1巻999円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 式神に育てられた少年の成長譚です。少年は晴明と名付けられて式神学校に引き取られました。晴明は学校で式神の作成を学んでいる最中に、祟り神という危険な式神を作り出してしまいます。以後彼は学校を卒業した後も祟り神に狙われ続ける人生を送る事になりました。晴明は祟り神を祓う術を探りながら、ククチの里で様々な任務をこなします。織物工場の労働運動や区画隊による辻斬り事件を経て、樹木の伐採騒動を解決しました。また次第に玉の元で語られた里の成り立ちが交錯して里の陰謀に巻き込まれてしまいます。最後に晴明は海の上で祟り神と対面すると、自分の生い立ちを見つめ直して祟り神を祓う事に成功しました。大人になった彼は式神の作成を学べる学校を設立して新式神論を説きました。
  • わが別辞 導かれた日々
    -
    昭和51年(1976年)没の檀一雄、舟橋聖一から平成6年(1994年)没の吉行淳之介まで、冥界に先に旅立った22人の師友に捧げられた感謝と惜別の情。 若き日より老年に至るまで文学を自らの道と定めて険しい道を生きた作家・水上勉が、文学についての語らい、旅、酒席やゴルフなど、さまざまな時間をともに過ごした文士たちを想い、心を込めて綴った追悼文集の白眉。 とくに小林秀雄に7篇、大岡昇平と中上健次には5篇が捧げられており、著者より年長年少を問わないその交わりの深さと追悼の念の痛切さに、読む者として感慨を禁じえないのである。
  • エドガア・ポオ論考 芥川龍之介とエドガア・ポオ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エドガア・アラン・ポー(1809ー1849)は、アメリカの詩人・小説家で、文筆活動で生計を立てた初期の著名な人物のひとりでもあります。 ゴシック風の恐怖小説「アッシャー家の崩壊」「黒猫」やはよく知られています。また、詩では「大鴉」がよく知られ、アメリカよりもむしろヨーロッパでの評判が高く、ボードレールの翻訳によって、紹介されました。後の象徴派に大きな影響を与えました。「モルグ街の殺人」は世界初の推理小説と目され、登場人物のオーギュスト・デュパンはその後の探偵の原型となりました。また、暗号小説の草分け「黄金虫」などの短編作品を多く発表しました。また、出版社を渡り歩き、編集者としても活動をした異才でした。しかし、人間関係でトラブルを引き起こすことが多かったとされています。 芥川竜之介(1892ー1927)とこの作家を比較することで、文学とはなにか? 日米の相違点、時代背景による文学のあり方などを読み解いていきます。 【目次】 序説 一 近代文学の創始者としてのポオ 二 アメリカ文学の疎外者としてのポオ観 三 ポオ観修正のこころみとその着眼点 四 世界の文学のなかに生きるポオ 第一部 二十世紀から見たエドガア・ポオの意義 第一章 ポオ評価の変遷 一 アメリカにおけるポオ評価の概観 二 ポオと同時代の人々の評価 三 十九世紀後半から二十世紀にかけてのポオの評価 第二章 ポオとその社会的環境 一 ポオの南部人気質について 二 社会批評家としてのポオ 三 文芸批評家としてのポオ 第三章 ポオとその文学的環境 一 ポオと「南方文学通信」 二 十九世紀前半の南部の文学趣味 三 南部におけるローマン作家の流行とポオ 四 当時の雑誌文芸とポオとの関係 第二部 芥川龍之介とエドガア・ポオ 第一章 芸術観と意識的制作 一 芸術家の肖像 二 芥川におよぼしたポオの影響 三 作家の資質 理知と情熱 四 芸術観 美の創造 五 意識的制作 六 芥川の回心 第二章 短篇小説の技法 一 短篇小説家としてのポオと芥川 二 虚構の文学 芸術と生活 三 制作の手法 1 芸術的効果 2 背景 3 事件又は題材 4 迫真性 リアリズムの手法 第三章 鬼趣と鬼気について 一 〈鬼趣〉と〈鬼気〉 二 神秘と怪異への関心 三 芥川の作品における怪異性 四 ポオの作品における〈魂の怪異〉 五 晩年の芥川の鬼気 結語 ふたたびポオについて エドガア・ポオ年譜 註 あとがき 文献書目 索引 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 螢草
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「縁側近くの庭先で泰山木が咲いている。梅雨曇りの思い空を支えて、木蓮に似た盃状のこの大きな白い花は、軒先から程遠からぬところで豊かな幅の広い花びらをひらいているが、匂いは溢れて、部屋の真中にぽつねんと坐っている私の皮膚にまで深くしみてくる。 木斛や松などと一緒に、東向きの縁側に沿ってならんでいるのだが、ここで花を見るのは始めてである。家へ入るのに、隣の家の向う横についている細い貝殻道を通って迂廻して来なければならない。その隣の家の門あたりまでくると、花の匂いはもう私に呼びかけてきた。 ・・・ 戦争中でもこのように穏やかだったのだろうか、と思った。 この内海の、平凡な、単調な風景は、自分の家の池のように親しいのであったが、長い戦争の歳月は、苛立たしいほどの空白を私に押しつけてくる。それはあまりにかたくなで、眼前のこの内海に対する私の感覚が、屡々錯覚であるかのような戸惑った思いを抱かせる。私は、なにやら違った歳月の中を歩いてきた旅人のように、遠慮深い眼で、久しぶりの海の青さに見とれていた。」(「序の章」より) 【目次】 序の章 轉身 螢草 柿ノ木坂 落落の章 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 鎮魂曲 短篇集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「作家にはいつも人生の大きな問題で騒がしい言をたてる人があり、また好んで身辺さじに眼をとめて、さりげなくかたるタイプがある。そんないわば小さい作家の小さい作品にしばしば私たちが深く心を動かされるというのも、つまり私たちがパスカルのいう葦の葉で、ささやかな人生の悲喜にもうち砕かれたり、心おどらせたりする存在だからにちがいない。結城君はこのささやかなものを大切にし、その一本一本の糸をたどり織りあわせて、入念で美しい人生図を浮上させる名人だ。見かけはあくまで燻銀のように光を沈めて典雅ななかに、時の思いがけないパセテッィクな慟哭を迸らせるものがあるのは、氏が熱い浪漫家の夢を心の奥に秘めていて、いつもつねに死と隣り合いで住んでいるからであろう。一行一行を遺書のつもりで書くことはこの作家の戒律であるらしい。この寡作の良心の作家の久しぶりに世に問う作品集が少しでも多くの人の眼に触れることを願わずにいられない」(底本・オビより) 【目次】 「鎮魂曲」 「湖畔」 「夜の庭」 「インドネシアの空」 「木蓮」 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 夜幻水鏡抄
    -
    1巻1,320円 (税込)
    水鏡の前に立つ人型の影。その存在は何を視、何を識るのか。 そして、揺らがぬ宿命など存在し得るのか── 闇に咲く黒百合、暁に輝く紅薔薇、風に舞う桜―― 時代と世界を超えた哀しみや希望を、幻想的な花々が紡ぎ出す。 さまざまな人の思いや運命を描き出した、妖しくも美しい短編集。 深い森に囲まれた由緒ある別邸。そこには、生まれつき特異な性質を持つ双子が、世間から切り離された静寂の中で育てられていた。 幼少期から心を通わせ、特別な絆で結ばれていた二人だが、成長とともに訪れる変化や、新たに配属された警護役の登場により、その関係は揺らぎはじめる。 十九歳の春、双子は美しい桜が咲き誇る中、運命的な事件に直面する。 閉ざされた空間で繰り広げられる愛憎と葛藤、そして避けられぬ悲劇の末に、二人の絆はどのような形で結実するのか──。(「満月桜舞」より)

    試し読み

    フォロー
  • 十万光年の詩
    -
    1巻2,970円 (税込)
    かけがえのない、日常。 かけがえのない、故郷。 かけがえのない、世界。 悲しみの夜も、見上げれば、必ずこの身を照らす星がある。 その真実を大切なあなたに届けたい。 現代詩の旗手・和合亮一の言葉と、銀河浴写真家・佐々木隆の世界が呼応する。 十万光年に祈りを込めた宇宙詩篇――。

    試し読み

    フォロー
  • 許嫁幼馴染が弟に純愛寝取られたので、俺は変わることにした。第一巻
    -
    1~2巻916円 (税込)
    せっかくギャルゲー世界に転生したが、転生先は主人公の出来損ないの兄 海道清澄というモブだった。 そして、高校一年の夏休み初日、目の前で、許嫁を純愛寝取られされた俺は、今はもう居ない海道清澄というモブの無念を晴らす話。 注意書き この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません ※本作はwakaba1890の個人誌作品の電子書籍版となります。【301ページ】
  • 東京カルテル
    -
    1巻916円 (税込)
    2036年。BBCジャーナリスト・綾賢一は、独立系のネット掲示板に投稿された、とある動画が発端になり東京出張を言い渡される。 東京に到着して、待っていたのはなんでもない幼い頃の記憶から、より洗練されたクールジャパン日本だった。 だが、東京都を含めた首都圏は、大幅な規制緩和と経済、金融、観光特区を設けた結果、世界中から企業と優秀な人材、莫大な投機が集まり、東京都の税収は年16兆円を超え、名実ともに世界一となった都市は更なる独自の進化を進めていた。 その掴みきれない光の裏に、綾賢一は知らず知らずの内に飲み込まれていく。 ※本作はwakaba1890の個人誌作品の電子書籍版となります。【176ページ】

最近チェックした作品からのおすすめ