笹本稜平のレビュー一覧

  • その峰の彼方

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    北米大陸最高峰のマッキンリー(デナリ)に挑む登山家の物語。登山というジャンルを越えて生きることの真髄を掴もうとしてもがく人間のことが書かれています。大好きです。

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    2025年05月26日
  • 公安狼

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    唐沢龍二は、恋人の吉村久美子に誘われて大学の奇妙な会に入る。会の名は「グループ・アノニマス」。一見映画論を語っているようでいて、唐沢の理系の知識を利用して爆弾テロを目論む活動組織のようだった。1年後の1998年。東京都西神田のビルで自爆テロが発生した。死亡者でもある実行犯は久美子だという。真実を暴くため、公安捜査官となった唐沢だったが、アノニマスのスパイという風評や、危うい捜査はいくつもの敵をつくってしまい……。

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    2025年02月05日
  • K2 復活のソロ

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    感想
    遭難や死がつきまとう中で何故、そこまでして山に登るのかという疑問は尽きないが、山を登った後の景色や誰もやったことがないという所に魅了されるのだろうか。

    読み進めていくうちに自然に挑む姿勢などに触れて、ギリギリの戦いやはり痺れるなぁと思った。

    しかし、クライマーの世界も本当は登っていないとか難癖つける人がいるんだなぁ。

    一部のそういう足を引っ張るだけの人には虫唾が走る。

    あらすじ
    登山家の和志は、ノースリッジ社長の目に留まり、ローツェ南壁の冬季単独登頂で名を上げていた。

    今回はヒマラヤの6000m級の山を、ノースリッジ若手の柏田をバディとしてテスト登攀するが、氷の崩落により柏田が

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    2024年05月02日
  • サンズイ

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    汚職事件を追う刑事。政治家などとの息詰まる応酬に、一気読みしてしまいました。主人公の刑事がその後どうなったのか、想像を膨らませてしまいます。

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    2023年12月13日
  • K2 復活のソロ

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    山のことは何も知らないけど、自分の目標に向かってこつこつ頑張るのは好きなので、たまに読みます。この本も初めしつこい感じがしたけど、どんどん引き込まれました。

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    2023年05月18日
  • K2 復活のソロ

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    仲間の死を乗り越えて、エベレストに次ぐ世界2位の標高のK2へ冬季発登頂を目指す奈良原和志。
    作中、和志の成功を喜ばない、ヨーロッパの山岳組織が登場して、仲間の柏田の死が和志の意図的なものであるなどの難癖をつけてくるのには、小説のお話と思ってもムッとしたのは、自分も山に登るせいでしょうか。こんな凄い山ではありませんが。
    また磯村が、ガンに冒されて余命いくばくもないという話ですが、ベースキャンプまで登ったり、日本のアルプスも軽々と登ったり。病人とは思えませんが、実際、亡くなった悲しいだろうなと思います。

    ソロ登山は、自分との戦いなんて思う人もいますが、生きて帰ることを思えば、待ってくれる人がいる

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    2022年12月16日
  • サイドストーリーズ

    購入済み

    しゃれた構成のアンソロジー

    煙草をテーマに有名作家の有名小説の番外編ばかりを集めたという大変にしゃれた構成のアンソロジー。
    もとの小説を読んでいれば読み返したくなるし、読んでいなければ読みたくなるという、出版社 作家の術中にはまってしまうたちの悪い本。
    番外編ではあるが元の本の色合い香りを程よく保った佳作が多い。

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    2022年10月03日
  • サンズイ

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    いゃ〜、一気読みやね。
    ハッピーエンドやと判っていても、手に汗かいたわ。
    でも、笹本さん死んだん知らんかったわ。
    実に残念や。この人の書いたん好きやったのになあ。合掌。

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    2022年09月06日
  • 天空への回廊

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    外国の人の名前ばかりでしかも場面が著しく変わるので頭がこんがらがりながらも全ての場面が切迫しているので息つくヒマもなく、そして途中で読むのを中断するのも惜しいぐらい引き込まれる。
    最近山岳の本に興味が出て購入したが、最初にこんな緊迫した内容のを読むと他の本がちゃっちくなりそうでこわい。

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    2022年05月29日
  • 駐在刑事 尾根を渡る風

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    シリーズ第1作に続いてあっという間に読み終えてしまった。面白い。ドラマが好きで読み始めたが、ストーリーが違う話の方が多くて、原作もとても楽しめた。山登りの細かい描写が多く、登山経験はないのにまるで自分が山にいるような気になる。山登りにチャレンジしてみようかなという気にさえなる。シリーズ第3段、出ないかなぁ

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    2022年05月16日
  • 南極風

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    ネタバレ

    ニュージーランドの山、アスパイアリングは3000メートル級である。高さでは世界のレベルには届かないが周りには氷河があり高山植物がある、なかなか美しい山である。この山の登山ツアーを専門に扱う旅行会社に勤める主人公、森尾正樹が同行したパーティで事故は起こった。
    彼は奇跡の生還を遂げ、その献身的な行いが賞賛されたが、数年後、突然逮捕され、殺人罪の疑いをかけられる。
    登山での奇跡の生還「肉体的な生還」と、司法界での無実の証明「社会的な生還」という生還を描いた山岳、司法(?)小説である。

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    2021年09月07日
  • 南極風

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    あらすじ
    ニュージーランドの名峰アスパイアリングで起きた遭難事故が、森尾正樹を奈落の底に突き落とした。登山ガイドの彼は悪天候のなか瀕死のツアー客を救出し一躍英雄となるが、突如、保険金殺人の容疑で逮捕されたのだ。冤罪を主張するも検察の取り調べはあまりに作為的で―眺望絶佳な山の表情と圧巻の雪山行、そして決して諦めない男の法廷対決を描く愛と奇跡の感動作。
    感想 海外山岳物語、ダイナミックな感じかした。

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    2021年08月27日
  • 春を背負って

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    あらすじ
    奥秩父の小さな山小屋に集う人々の心の触れ合い物語。サラリーマンをやめて、父親の山小屋を引き継いだ亨。父の後輩のゴロさんと、この小屋を守るための悪戦苦闘の日々が始まった。
    感想
    山男、こうでなければ

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    2021年08月27日
  • 恋する組長

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    ハードとソフトのちょうど良い仕上がり加減な探偵小説。

    私立探偵の「おれ」は修羅場も潜ってきて百戦錬磨、肝も据わっており頭も切れる。のだが、舞い込んで来るのは犬探しやら幽霊騒ぎやら変な話ばかり。

    短編1話の中に複層的に事件が詰まっており、文字数以上の圧倒的な満足感とお得感が得られます。
    コスパ抜群!

    ゴリラをはじめ登場人物も憎めないキャラクターばかり。シリーズ化されておらず残念!!


    4刷
    2021.3.7

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    2021年03月07日
  • グリズリー

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    笹本稜平『グリズリー』徳間文庫。

    2007年刊行の長編冒険小説。超弩級の大作である。笹本稜平の冒険小説と山岳小説は殆ど読んでいるが、本作は未読だった。たまたま近所の古本屋で見付けて購入。

    物語は、かなり長い時間軸でじっくりと描かれ、予想不可能な展開を見せる。主役は『グリズリー』と呼ばれる元エリート自衛隊員の折本敬一である。普通の冒険小説ならば主役を演じてもおかしくない登場人物のSATの狙撃手・城戸口通彦も、公安の清宮弘樹も、米国副大統領を伯父に持つ東京大学の留学生・フィービ・クロフォードも単なる脇役にしか過ぎない。

    冒頭に描かれた消費者金融立て籠り事件の緊迫した描写も物語の触りにしか過ぎ

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    2020年07月07日
  • 春を背負って

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    笹本さんの作品を何冊か読み、何年か前に映画で見た『春を背負って』が笹本作品と知り読んでみた。ゴロさんの言葉、生き方カッコいいです。

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    2020年06月16日
  • ソロ ローツェ南壁

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    笹本稜平『ソロ ローツェ南壁』祥伝社文庫。

    笹本稜平が描く本格山岳小説。山の世界を舞台にした人間ドラマがあり、男の意地があり、ロマンがある。ミステリーとサスペンスの要素もあり、非常に面白い。

    無名ながら数々の難壁を単独登攀で制覇してきた新鋭アルパインクライマー奈良原和志が標高世界4位のローツェ最難関の南壁冬期単独登攀に挑む。

    ローツェ南壁を単独登攀した伝説の登山家トモ・チェセンはその登攀を疑問視されたことから第一線を退く。奈良原和志はトモの疑惑を晴らすため、さらなる己れの高見を目指すために妨害を受けながらも難攻不落のローツェ南壁の制覇を目指す。

    本作はジョージ・マロリーが果たしてエベレ

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    2020年04月18日
  • 分水嶺

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    笹本さんの小説は五作目となりますが、間違いなく今までで一番感情移入した作品でした。

    もちろんフィクションなのは重々承知の上ですが、あまりに感情移入し過ぎて、最終章では涙をぼろぼろ流しながら読んでました(^^;

    自然の素晴らしさに目を向け、その恩恵を頂くことで人間は発展してきたのに、自分達の身勝手によりオオカミの住みかを奪ってしまった。

    ドキリとする言葉が節々に出てきます。

    『自然や動物は人間がいなくともずっと上手くやってきた。人間がずかずかと入り込んできて自然を壊しておきながら、今度は自然保護だなんだと思い上がる』



    私には私の生活があるから自然保護活動などには参加したり出来ません

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    2019年12月02日
  • 春を背負って

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    連日の読破となりますが、こちらはとても読みやすく舞台も奥秩父、甲武信ヶ岳周辺なのでとても身近に感じらる設定です。

    山小屋での苦労話も折り交えながら、小屋に訪れる客たちとの出来事を綴る物語。

    ずっと前に映画を観ておりますが、私個人としては映画よりも余程感情移入もできるかな(^^;

    とても素敵な物語で読み終えたあとに心がほっとする様な物語でした

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    2019年11月10日
  • その峰の彼方

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    マッキンリー、別名デナリ

    あまりに有名な山名はおそらく誰でも聞いたことはあるはず

    私としては聞いたことがあるくらいで、あまり詳しいことは知りませんけどね(^^;

    マッキンリーを舞台に繰り広げられる重厚な人間ドラマ



    少しだけ私が気になった(良い意味で)点を挙げさせていただくと、

    物語が進み要救助者を発見した時、低体温症に陥っている
    しかも重度の低体温症。

    待ちに待った待望の赤ん坊が間もなく生まれるというのに、ひとつ間違えれば植物状態で寝たきりになってしまう恐れのある要救助者を、果たして下ろして良いものか?
    下ろさなければ奥さんは生まれてくる赤ん坊と二人、人生をやり直すことも出

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    2019年10月26日