笹本稜平のレビュー一覧

  • K2 復活のソロ
    感想
    遭難や死がつきまとう中で何故、そこまでして山に登るのかという疑問は尽きないが、山を登った後の景色や誰もやったことがないという所に魅了されるのだろうか。読み進めていくうちに自然に挑む姿勢などに触れて、ギリギリの戦いやはり痺れるなぁと思った。

    しかし、クライマーの世界も本当は登っていないとか難癖...続きを読む
  • サンズイ
    汚職事件を追う刑事。政治家などとの息詰まる応酬に、一気読みしてしまいました。主人公の刑事がその後どうなったのか、想像を膨らませてしまいます。
  • K2 復活のソロ
    山のことは何も知らないけど、自分の目標に向かってこつこつ頑張るのは好きなので、たまに読みます。この本も初めしつこい感じがしたけど、どんどん引き込まれました。
  • K2 復活のソロ
    仲間の死を乗り越えて、エベレストに次ぐ世界2位の標高のK2へ冬季発登頂を目指す奈良原和志。
    作中、和志の成功を喜ばない、ヨーロッパの山岳組織が登場して、仲間の柏田の死が和志の意図的なものであるなどの難癖をつけてくるのには、小説のお話と思ってもムッとしたのは、自分も山に登るせいでしょうか。こんな凄い山...続きを読む
  • サイドストーリーズ

    しゃれた構成のアンソロジー

    煙草をテーマに有名作家の有名小説の番外編ばかりを集めたという大変にしゃれた構成のアンソロジー。
    もとの小説を読んでいれば読み返したくなるし、読んでいなければ読みたくなるという、出版社 作家の術中にはまってしまうたちの悪い本。
    番外編ではあるが元の本の色合い香りを程よく保った佳作が多い。
  • サンズイ
    いゃ〜、一気読みやね。
    ハッピーエンドやと判っていても、手に汗かいたわ。
    でも、笹本さん死んだん知らんかったわ。
    実に残念や。この人の書いたん好きやったのになあ。合掌。
  • 流転 -越境捜査-
     『越境捜査』のレビューを書いたのは2008年。それから早や14年が経っている。シリーズを読み続けることなく、いつしか笹本作品から離れてしまっていたのだが、昨年作者が亡くなってしまったと聴き、かつてデビューから追っていた笹本稜平という作家の、これが最後の作品か、と無沙汰を心で詫びながら読ませて頂いた...続きを読む
  • 流転 -越境捜査-
    越境捜査シリーズ最終作。
    安定した面白さ。そしてハチャメチャぶり。
    タスクフォースの面々にもう会えないのが残念です。
  • 天空への回廊
    外国の人の名前ばかりでしかも場面が著しく変わるので頭がこんがらがりながらも全ての場面が切迫しているので息つくヒマもなく、そして途中で読むのを中断するのも惜しいぐらい引き込まれる。
    最近山岳の本に興味が出て購入したが、最初にこんな緊迫した内容のを読むと他の本がちゃっちくなりそうでこわい。
  • 駐在刑事 尾根を渡る風
    シリーズ第1作に続いてあっという間に読み終えてしまった。面白い。ドラマが好きで読み始めたが、ストーリーが違う話の方が多くて、原作もとても楽しめた。山登りの細かい描写が多く、登山経験はないのにまるで自分が山にいるような気になる。山登りにチャレンジしてみようかなという気にさえなる。シリーズ第3段、出ない...続きを読む
  • 山狩
    山で発見された若い女性の死体。
    事故か、自殺かだろうと片づけられたが…
    山に詳しい彼女が、事故であろうはずはなく、家族からも自殺であるはずがないと…

    発見した生活安全課の小塚が、疑問に思い生活安全捜査隊の山下警部補に相談することから物語は始まる。
    彼女は、地元の御曹司にストーカー被害に遭い警察にも...続きを読む
  • 山狩
    実際の警察ではこんな事件の隠蔽と警察の対応などはあり得ないがミステリー小説としては
    第一級の作品だ。最後の最後までドキドキと憤慨とやるせなさが続いたが最後にホッとため息が出て心が救われた気分になった。緊迫感がありなかなか素晴らしかった。
  • 南極風
    ニュージーランドの山、アスパイアリングは3000メートル級である。高さでは世界のレベルには届かないが周りには氷河があり高山植物がある、なかなか美しい山である。この山の登山ツアーを専門に扱う旅行会社に勤める主人公、森尾正樹が同行したパーティで事故は起こった。
    彼は奇跡の生還を遂げ、その献身的な行いが賞...続きを読む
  • 南極風
    あらすじ
    ニュージーランドの名峰アスパイアリングで起きた遭難事故が、森尾正樹を奈落の底に突き落とした。登山ガイドの彼は悪天候のなか瀕死のツアー客を救出し一躍英雄となるが、突如、保険金殺人の容疑で逮捕されたのだ。冤罪を主張するも検察の取り調べはあまりに作為的で―眺望絶佳な山の表情と圧巻の雪山行、そして...続きを読む
  • 春を背負って
    あらすじ
    奥秩父の小さな山小屋に集う人々の心の触れ合い物語。サラリーマンをやめて、父親の山小屋を引き継いだ亨。父の後輩のゴロさんと、この小屋を守るための悪戦苦闘の日々が始まった。
    感想
    山男、こうでなければ
  • 恋する組長
    ハードとソフトのちょうど良い仕上がり加減な探偵小説。

    私立探偵の「おれ」は修羅場も潜ってきて百戦錬磨、肝も据わっており頭も切れる。のだが、舞い込んで来るのは犬探しやら幽霊騒ぎやら変な話ばかり。

    短編1話の中に複層的に事件が詰まっており、文字数以上の圧倒的な満足感とお得感が得られます。
    コスパ抜群...続きを読む
  • 春を背負って
    笹本さんの作品を何冊か読み、何年か前に映画で見た『春を背負って』が笹本作品と知り読んでみた。ゴロさんの言葉、生き方カッコいいです。
  • 分水嶺
    笹本さんの小説は五作目となりますが、間違いなく今までで一番感情移入した作品でした。

    もちろんフィクションなのは重々承知の上ですが、あまりに感情移入し過ぎて、最終章では涙をぼろぼろ流しながら読んでました(^^;

    自然の素晴らしさに目を向け、その恩恵を頂くことで人間は発展してきたのに、自分達の身勝手...続きを読む
  • 春を背負って
    連日の読破となりますが、こちらはとても読みやすく舞台も奥秩父、甲武信ヶ岳周辺なのでとても身近に感じらる設定です。

    山小屋での苦労話も折り交えながら、小屋に訪れる客たちとの出来事を綴る物語。

    ずっと前に映画を観ておりますが、私個人としては映画よりも余程感情移入もできるかな(^^;

    とても素敵な物...続きを読む
  • その峰の彼方
    マッキンリー、別名デナリ

    あまりに有名な山名はおそらく誰でも聞いたことはあるはず

    私としては聞いたことがあるくらいで、あまり詳しいことは知りませんけどね(^^;

    マッキンリーを舞台に繰り広げられる重厚な人間ドラマ



    少しだけ私が気になった(良い意味で)点を挙げさせていただくと、

    物語...続きを読む