世界第9位の高峰『ナンガ・パルバット』
主人公は5年前に挑戦し、友人を失くして敗退。
そして再び挑もうとする主人公の前に現れた失くなった友の弟。
新進気鋭のクライマーで一緒に登りたいと懇願するが、その胸の内に秘めているものは...
といった、山岳小説にサスペンスの要素も絡めた作品でした。
...続きを読む雪山、高所登山での描写の仕方はさすがに著者の手腕が光ります。
クライミングの専門的な知識は持っていなくてもグイグイと引き込まれる内容!
海外の山の知識が無くとも十分に楽しめる作品です(^-^)
そして私が笹本さんの作品でいつも注目してるのが、登場人物たちの山への考え方、姿勢、向き合いかたなどの言葉。
たくさんたくさん的を得ている素敵な言葉がありますが、今回も作品の中の素敵なセリフをひとつ♪
『登山というのは山との闘いじゃない。どんなに過酷な試練を与えられようと、それは俺たちクライマーが望んだもので、山がこちらに敵意を見せている訳でもなんでもない。その内懐で遊ばせてもらっているという謙虚さがないと、勝手に力負けしてメンタルな面で押し潰されてしまう』
私は普通に山登りをさせて頂いてるだけで、ロープを使ったクライミングなどは行いませんが、それでも山で危険な目、大変な場面に遭遇したこともありましたが、それらは人間側の都合なだけであり、山はそこにただ存在しているだけなんですよね。
だから私が山登りをしている中で耳にする言葉の中で一番キライなのは『リベンジ』!!
山はただそこに存在してるだけで、もし登れなかったとしてもそれは人間の勝手な都合。
その山に謙虚な気持ちも持たずにまた登ろうとして勝手に『リベンジ』って言ってるのを見かけると私とは絶対に考え方が合わないと思っております。
だって『復讐』ですよ!?
山へ『復讐』ってどういうことだよ?
逆に教えて欲しいよf(^_^;
いつでも山や私の周りの方々へ対する謙虚な姿勢を持っていたいですね(ノ´∀`*)