笹本稜平のレビュー一覧

  • サイドストーリーズ

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    まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
    しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
    百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
    『多田便利軒、探偵業に挑戦する』は話はどうということもないのですが、相変わらずの多田×行天コンビにニヤつきます。
    ただ全てのストーリーにJTの企画らしく必ず煙草、喫煙シーンがあって(不必要に)もうそれだけで気持ちが削がれた。
    今の世にこういう企画は合わないと思う。

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    2019年05月31日
  • 所轄魂

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    現在は所轄にいる元捜査一課の刑事と、キャリアで本庁の管理官である息子が、連続殺人事件の捜査にあたる。
    親子という設定は面白いが、少し饒舌な表現なのか、読むのに我慢が必要だった気がする。
    シリーズ化されているとのことなので、これから読んでいきたい。

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    2019年05月06日
  • 白日夢~素行調査官~

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    ネタバレ

    「素行調査官」シリーズ第2弾。
    悪徳警察組織の闇を、内部の警察官たちが明らかにし、法の下に裁くという図式。警察小説の大きな流れの一つで珍しいものでもなく、またこの一作をもって「超傑作」というような小説でもない。正直凡百なものである。

    でも、マンネリ流れを楽しむスキルがあるなら、笹本さんの警察小説はは安定して読める。大外れはない、時としてあたりを引く。愛読できる安定のシリーズものがあるというのは、活字中毒者として安心なのである。カートン買いを持ってる喫煙者みたいなものである。

    安定無難の☆3つ。

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    2019年05月03日
  • 不正侵入

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    ぐわわ!クソ面白くなかったーそれなのに600ページ近くあったー。話があっちこっち行きすぎなのに犯人に工夫がねえ、せっかく魅力的な素材の凄腕女性サイバー捜査官が全く生かされてねえ、主人公に魅力がねえ、ハイテク捜査とか言ってるのにほんのオマケで生きてねえ、なにが面白いんだよーこれ!

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    2019年02月18日
  • 特異家出人 ~警視庁捜査一課特殊犯捜査係・堂園晶彦~

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    東京都葛飾区在住の資産家老人・有村礼次郎が突然失踪した。質素で孤独な生活を送る老人と唯一交流のあった少女・奈々美の訴えで臨場した警視庁捜査一課特殊犯捜査係の堂園晶彦は、有村邸の玄関から血痕を発見する。同時に預金通帳や有価証券、時価二億円の根付コレクションが消えていた。有村老人は元暴力団員・中俣勇夫に金目当てで拉致された可能性が高い。中俣の潜伏先である鹿児島に飛んだ堂園は、自身の祖父と有村が鹿児島第一中学の同級生だったことを知る。二人はある事件がもとで故郷を追われていた。

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    2018年06月17日
  • 恋する組長

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    “おれ”は、東西の指定広域暴力団と地場の組織が鎬を削る街に事務所を開く私立探偵。やくざと警察の間で綱渡りしつつ、泡銭を掠め取る日々だ。泣く子も黙る組長からは愛犬探しを、強面の悪徳刑事からは妻の浮気調査を押しつけられて…。

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    2018年06月16日
  • 所轄魂

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    女性の絞殺死体が公園で発見された。特別捜査本部が設置され、所轄の城東署・強行犯係長の葛木邦彦の上役にあたる管理官として着任したのは、なんと息子でキャリア警官の俊史だった。本庁捜査一課から出張ってきたベテランの山岡は、葛木父子をあからさまに見下し、捜査陣は本庁組と所轄組の二つに割れる。そんな中、第二の絞殺死体が発見された。今度も被害者は若い女性だった。

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    2018年05月31日
  • 白日夢~素行調査官~

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    一人の元潜入捜査員が自殺した。薬物捜査のエキスパートとしてめざましい実績を持つ男。だが、公金流用を理由に依願退職に追い込まれていた。さらに退職時、大量の覚醒剤を持ち出していたというのだが…。警視庁監察係の本郷岳志と仲間は、彼を裏切り死に追いやった警察内部の黒い人脈に気づく。

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    2018年05月29日
  • 漏洩~素行調査官~

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    株のインサイダー取引事件を捜査していたベテラン刑事・戸田が、突然の解任辞令を受け退職に追い込まれた。疑惑をかけられたまま病に倒れた戸田。彼を慕う元部下の沢井は、事件の背後に暗躍する警察上層部の黒い人脈に気づく。「警察の中の警察」監察チームの三人は、孤立無援の沢井を助け、私腹を肥やし続ける巨悪へと斬り込んでゆく。

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    2018年05月28日
  • 突破口 組織犯罪対策部マネロン室

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    落としのプロと呼ばれた刑事・樫村は、マネロン室に異動になる。そこは、捜査手段もキャリアも異なる寄せ集め刑事の巣窟だった。ある日、巨額の資金洗浄の疑いで取調べ中だった信用金庫職員が死亡。解決の糸口を失い捜査が難航する中、ある有力な情報が寄せられる。提供者は樫村が過去に自殺に追込んだ被疑者の関係者。これは罠か、それともー。

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    2018年05月27日
  • 素行調査官

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    ネタバレ

    警察官の不祥事を未然に防ぐ(というか、世間に漏らさないようにする)ための仕事である監察官についた元探偵が主人公の異色警察小説。
    警察小説も百花繚乱で、色々と素材や味付けに工夫をこらす小説家各位には頭が下がるが、笹本稜平レベルの作家をもってしてもそういう工夫は必要になってくるんだなぁ。

    この作品自体は想定外に風呂敷を広げてしまい、蛇頭組織と警察上層部の癒着みたいな、よくあるノアール系の話になってしまったのが残念。素材が素材だけにもう少し小さめの風呂敷でもいいんじゃないかなと思う。尼崎のばばあが警察の檻で自殺した話とか、彦根の未成年警官が上司を射殺した話とか、現実にある警察腐敗の事件なんて、この

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    2018年04月14日
  • ボス・イズ・バック

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    著者の山岳小説あるいは警察小説を読んできた読者は、エッと思わずつぶやきたくなる作品。
    極道たちから身銭を稼ぐ探偵、個性的な暴力団の面々、金に目のない悪徳刑事(この刑事には、つい『越境捜査』の神奈川県警の刑事宮野を思い起こしてしまう)。
    彼らが、ドタバタ劇的に珍事を繰り返すユーモア小説。
    著者の他の作品のような、希望を失わず挑戦を惜しまない主人公の活躍や、警察機構の闇を衝くカタルシスは味わえないが、軽妙なエンタメとして楽しむにはいいかも。

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    2018年02月23日
  • 分水嶺

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    内容(「BOOK」データベースより)

    急逝した父の遺志を継ぎ、山岳写真家として生きることを誓う風間健介。父の愛した厳冬の大雪山で撮影中、絶滅したはずのオオカミに命を救われたという田沢保と出会う。風間は、田沢が亡き父と交流のあったこと、殺人罪で服役していたことを知るが、極寒の中、田沢と共にオオカミを探すにつれ、彼の人間性に惹かれていく。やがて、二人の真摯な魂が奇跡を呼ぶ―。

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    2018年02月06日
  • 突破口 組織犯罪対策部マネロン室

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    マネロン室というサブタイトルなのだから、金融小説としてマネーロンダリング周りの詳細な知識について楽しみにしていたが、期待はずれ大である。警察内部の腐敗や、政治家、権力者をあやつるフィクサーの存在に焦点を当てる。結末についてもあっけなく、意外性はさほどなし

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    2018年01月20日
  • サハラ

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    ネタバレ

    日本人傭兵 檜垣穣二シリーズ第3弾。
    さすが笹本、日本人作家で冒険小説書かせたら屈指の出来。本作もスケール大きく、うんちく描写も素人に分かりやすいす、文章にリズムがあって、まずは安定の合格点。

    ただ、ちょっと散漫な感じもするかな。主人公を記憶喪失にしてピンチ感を煽る手法を、禁じ手とは言わないけど、描写に記憶喪失前後の差が感じられず、その分展開に差をつけようとしているようだが、その結果、後半部分が非常に散漫になっている。

    悪役も後半バタバタしすぎて、随分弱っちくなってしまっているし、ヒロイン、味方、コミカルリリーフに至るまで、動きにバタつきが感じられる。アクションや冒険描写にスピード感は大い

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    2018年01月14日
  • 春を背負って

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    ソフトな新田次郎的な山岳小説。綺麗にまとめてちょっとと思ったところもあったが、あったかい気持ちになれるハートウォーミングな話で満足。

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    2018年01月10日
  • 所轄魂

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    ネタバレ

    評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    公園の木立で発見された絞殺死体は、裸足の女性――。捜査本部に着任した警視庁捜査一課のキャリア管理官は、我が息子だった。同時にチョウバ壊しで知られる捜査十三係の鬼係長・山岡も派遣されてきた。26歳警視の俊史と犯人を追うことになった城東署の強行犯係長・葛木の、所轄刑事の意地を懸けた苦闘の日々が始まった……。揺れる捜査方針に、本庁と所轄の面子が火花を散らしてぶつかり合う! --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

    ストーリも出てくる人物も面白いのだが・・1ヶ所残念だったのが父親が息子の晴れ姿を見て感

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    2017年11月06日
  • 所轄魂

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    この作者らしく人物の心情描写というか、登場人物が思ってることをやたらに話すのでちょっとくどい、そして長い。捜査にかける熱意とか、気概を語り合う刑事なんているのかねというかいないだろう。
    捜査一課と所轄の対立、真犯人逮捕へのどんでん返しなどはよくあるパターンだが、最後まで読めた。

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    2017年10月04日
  • 所轄魂

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    連続女性殺人事件が起こる所轄に、「荒らし屋」と悪名高い本庁捜一が乗り込んでくる。
    さらに、その所轄刑事、葛木の息子が管理官として捜査本部に派遣されてくる。
    人間関係のゴタゴタに終始するかと心配したが、なかなか読み応えのある作品だった。

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    2017年09月03日
  • 破断 越境捜査

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    シリーズ3作目。
    神奈川県警の管轄で白骨化した遺体が見つかる。状況から県警は自殺と断定するが、臨場した宮野は遺体の側に落ちていた拳銃が、警官しか所持しないニューナンブであることに気付き、またもや、警視庁捜査一課に相談を持ち込む。遺体の身元が10年前に失踪した右翼の幹部であることから、鷺沼たちも捜査に乗り出す…
    今回の敵は、公安そのもの。真相に近づくと、関係者が殺害され、ラストまで鷺沼たちの敗北が濃厚なまま。
    ハードボイルド感は、やはり1作目に比べると少ないものの、鷺沼たちがどのように逆境を乗り越えるのか、気になり、ページをめくる手が進む作品。
    前作までは、読み終わるまで、結構時間がかかっていた

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    2017年06月25日