笹本稜平のレビュー一覧

  • 偽りの血

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    小説冒頭にラストが暗示されているため、くらーい気持ちで読み始めたけれども、どんどん解決の方向にストーリーは進む。社会派ミステリーの要素が強いかな。お、これはどんでん返しが待ち受けているのかとワクワクしながら読みすすめ…そうか、そうきたか。一人称での語りだったから、ここにトリックがあるのかとおもいきや…。読んでいる間非常に楽しめた作品。

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    2015年09月27日
  • 恋する組長

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    最近僕の中で好きな作家さん登録された笹本稜平さんのライトなテイストの探偵物です。
    登場人物がみんなユーモラスで現実離れしているのですが、漫画的な意味でとてもいい味出しています。
    刑事もヤクザもヒロインもみんなどうしようもない奴なのですが、頭の中で3頭身に変換されてしまいそうな可愛らしさが有って、悲壮感や使命感等とは縁の無い話でした。
    特に何も残らないと言えばそれまでなのですが、お風呂入りながらとか、暇をつぶすお供とかにうってつけな気がします。
    こき下ろしているようですがそんなことはないです。こういう本もいいと思います。何となく樋口有介さんの本を髣髴とさせるフットワークの軽さを感じます。僕は好き

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    2015年09月21日
  • 駐在刑事

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    警視庁捜査一課で活躍していた江波は、取り調べ中に容疑者が服毒自殺をしたことによって、青梅警察署水根駐在所所長へ左遷される。
    奥多摩の自然と、周囲の人たちの協力によって次第に自分自身を見つめ直し、地域の一部として溶け込み始めた。
    ある日彼は非番で鷹ノ巣山を登っていた江波は、女性の悲鳴のような声を聴いたのであった・・・。

    山岳小説が主の笹本が、山間の駐在所の所長を主人公とした連作集に挑戦した。
    当然山歩きが重要な要素を占めていて、独創性の有る刑事小説になっていると思う。
    刑事小説とは言いながら、あくまで主人公は駐在さんであって刑事ではない。事件に主体的に関わっていくはずはないのだがそこは小説。彼

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    2015年09月21日
  • サイドストーリーズ

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    サイドストーリーっていうテーマが面白かった。わたしは本篇を読んだことがあるのが偏食気味なので中田永一さんの百瀬こっちを向いてと、中山千里さんのさよならドピュッシーだけだったのでその二本を読みましたが、ファンにはたまらなく豪華であろうサイドストーリーがたくさんでした。
    大好きなあの小説たちの違う話、もっと読みたいなって思った。

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    2015年09月07日
  • サイドストーリーズ

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    ネタバレ

    【収録作品】「鯨と煙の冒険」中田永一…『百瀬、こっちを向いて。』番外編/「一服ひろばの謎」貴志祐介…「防犯探偵・榎本径」シリーズ番外編/「皇帝の宿」宮木あや子…『校閲ガール』番外編/「街で立ち止まる時」東直己…「ススキノ探偵」シリーズ番外編/「同窓会」垣根涼介…「君たちに明日はない」シリーズ番外編/「心の距離なんて実際の距離にくらべれば、」狗飼恭子…『遠くでずっとそばにいる』番外編/「平和と希望と」中山七里…『さよならドビュッシー』番外編/「ゴロさんのテラス」笹本稜平…『春を背負って』番外編/「雁首仲間」冲方丁…『天地明察』番外編/「落としの玲子」誉田哲也…「姫川玲子」シリーズ番外編/「オレン

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    2015年08月21日
  • 所轄魂

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    連続殺人事件捜査で所轄と本庁がいがみ合う。
    犯人逮捕は手柄の争い合かと思うと虚しくなる。
    真の犯罪を追求し、一般人の平和のために警察があるはずで、それが所轄魂の中にある、という事なのだろう。
    そんな思いに一般人として救われる。

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    2015年08月15日
  • グリズリー

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    テロリスト対警察機構のアクションスリラーって感じかな。
    アメリカ政府の関係者が出てきたことによって、終盤がだれてしまうのがちょっと残念。
    なんか、無理矢理犯人に対する共感を押しつけられましたっていう感じがね。
    もっとブラックなというか、乾いた感じでも良かったんじゃないかと思うんだけれど。

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    2015年07月04日
  • 天空への回廊

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    山岳小説、冒険小説と言うより国際謀略の印象が強かったです。
    面白かったのですが、山岳小説として読むと少し物足りない気がします。

    スケールが大きく、いや、そこまでやらなくてもいいでしょう!と思う箇所もチラホラとありましたが、楽しんで読む事が出来ました。


    核の話が沢山出てきます。
    多くの国が核を保有していたり、保有したがっていたりしますが
    日本はどこの国より核の恐ろしさを知っていると思います。
    ほんの少しでも良いから、小説の中でその事に触れて欲しかったと思いました。

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    2015年06月03日
  • 偽りの血

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    ミステリと思って読むからいけないのかもしれないが、相変わらず伏線もなにもない、主人公の半妄想でぐいぐい引っ張るハードボイルド?小説。真相はそれまでにすべて明かされているので、意外性を期待すると裏切られる。
    題材は面白いが、展開が都合よすぎる。

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    2015年05月28日
  • サイドストーリーズ

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    それぞれの作品の番外編というか、タイトル通りサイドストーリーを集めた短編集です。
    読んだことがあるのもちらほら。
    名前だけ知ってて、気になってはいるけど〜というシリーズも結構収録されていて、良いきっかけになりました。

    中田永一はやっぱり面白かった。脇役だった彼がいい味だしてます。
    あとは中谷七里も。音楽シリーズしか読んでないけど、他にもいろいろミステリ出してるし、これを読む限りそっちも良さそうですね。

    初めてのものだと、「校閲ガール」「君たちに明日はない」「北天の馬たち」「まほろ駅前」が読みやすくて惹かれました。
    ぜひそのうち本編を読んでみたいとおもいます。

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    2015年07月01日
  • 素行調査官

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    警察官の不正や犯罪を暴き、時に隠密に処理する監察官となった元探偵が、同級生のエリート監察官や、人間味溢れる先輩と巨悪に挑む。
    主人公本郷にぶれぶれなところがあったり(人間らしいと言えばらしいけど)、どつぼにはまっていく小松に何やってんのと思ったり、なんで大物なのに自分で直接手を出してんの、バカなのかと思ったり。うまくしまってるのかは微妙だが、このチームの活躍はまた読んでみたい。

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    2015年04月26日
  • 偽りの血

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    兄の自殺。。。その真相は?父親に対する不信感、兄妻に対しる複雑な感情、記憶の中の父親等、主人公・深沢の心理描写が巧みに描かれています。最後は。。。

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    2015年03月21日
  • 恋する組長

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    初めて読んだのですが、既読感…。本棚にあった「ハードボイルド・エッグ」「フォー・ディア・ライフ」とごっちゃになっていきました(^_^;)『探偵小説』っていう感じのくくりなのかしら。
    面白かったです。他の2冊も。

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    2015年02月11日
  • 白日夢~素行調査官~

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    一作目から、チームを継続して、警察の内部を調査する監察に所属する3人。
    時には悪事を握りつぶすこともあるが、今回は、覚醒剤の密輸と殺人という、大きな事件に警察の上層部が絡んでいる疑惑が濃く、慎重に調査する。

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    2015年01月24日
  • ビッグブラザーを撃て!

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     「最高の英知を持った指導者による絶対的独裁こそが世界の平和と真の幸福をもたらすという全体主義思想」に基づいて行動する組織と、ソフト開発会社社員の石黒が正面から激突。内容のスケールの大きさが伝わりにくい小説でした。しかしながらサラっと読めて楽しめました。

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    2014年11月13日
  • 挑発 越境捜査

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    サクサク読めたがどんでん返しがあるわけでもなく、最後まで無難に終わった
    暇つぶしの読書
    越境捜査シリーズはもういいかな。
    警察ってこんなに悪い人の集まりなの?

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    2014年11月10日
  • マングースの尻尾

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    ネタバレ

    エンタメアクション短編。良くできた小説であると思うが、笹本作品としては凡庸という気がした。この手の小説はやはりある程度のボリュームが欲しい。短編で連作という形式だとボリューム不足を感じてしまい、かなり食い足りない気がした。

    最終章を中心に長編としてリライトしたらかなりいい小説になるんじゃないかなぁ。その際にはマングースももうちょっと歯ごたえのある大物感を出すと良いと思われる。

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    2014年10月08日
  • 所轄魂

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    なんだか出来過ぎた親子関係で、そのせいかストーリーも全体的に出来過ぎに感じてしまった。
    事件の謎解きとしては面白くて、あっという間に読み終わってしまったけど、でも息子が優秀で、おまけに性格も良くて、なんだか出来過ぎなんだよな。と思ってしまうのはひねくれた性格だからか。

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    2014年10月06日
  • 特異家出人 ~警視庁捜査一課特殊犯捜査係・堂園晶彦~

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    この笹本稜平作品はイマイチ。突然失踪した資産家老人を捜査する警視庁捜査一課特殊犯捜査係の堂園晶彦…宿縁という既定の器になんとか押し込んだような作品。

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    2014年09月23日
  • 太平洋の薔薇 下

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    10年ほど前だが、トレジャーボートの免許を取得したので、何度も東京湾に繰り出した。たった6人乗りのボートでも、波に向かって当たる角度を計算して乗りこなさないと転覆のリスクがあり、苦労した覚えがある。スピードに乗って真正面で飛び込むと、ものすごい衝撃が。本書のストーリーはともかくとして、嵐の中での大型の船舶をコントロールする、その緊張感がたまらなかった。
    大型客船の優雅さと対比される貨物船の船内。
    大胆なシナリオの中に、親子の関係が持ち込まれているが、こちらは船にまつわる記述と比べ、その関係が十分描かれているとは思えなかった。その人間関係模様がもう少し考え込まれていたらもう一つ★を出せたかと。

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    2014年06月09日