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Posted by ブクログ
きちんとまとまった面白い作品だと思います。普通に良作だと思います。
笹本氏の作品は、人間を上手に描き出しているなあと感じます。ハイテク技術云々は材料に過ぎません。基本的に技術を礼賛するでもなく、ひたすら各々の人間性を問うているというか。人間の所業の功罪について、それを問うているのだろうと。詰まるところは生き方を考えさせられるというか。
元々の題名は『影のない訪問者』らしいです。新聞の連載小説だったらしいです。個々の趣味により好き嫌いは分かれると思いますが、どうにもウケを間違えているように思いました。スキャンダラスな表題にしてしまい却って損しているだろうなと感じます。
終わり方もあっさりしているのが自分には良かったし、後味が残り続けるというか、こちらが考えさせられるというか。
Posted by ブクログ
笹本稜平。初めて読みました。ハラハラドキドキする展開に、一気に読んでしまいました。
警視庁組織犯罪対策部の刑事、秋川は、マンションデベロッパーの吉岡興産に務める旧友、有森の自殺に疑問を感じる。有森の妻からは、彼は殺されたという電話を受ける。
独自の捜査を始める秋川は、ハイテク組織犯罪特別捜査室へ異動させられてしまう。しかし、やり手の捜査員のおかげで、当初は暴力団のネット賭博を調べるうちに、暴力団、総会屋、検察庁が絡んだ大手企業の機密文書が同じ海外のサーバーにあることに気づく。捜査をするうちに、内部からの横槍などが入る中、暴力団の組長が射殺される。秋川とともに捜査をしていた寺沢刑事が容疑者とされてしまう。
同時に、4年前に起きた少年による祖母殺害事件の捏造も見えてくる。
政界の大物、検察庁、警視庁の上層部、暴力団、総会屋が絡んだとんでもない事件を一刑事と仲間たちが追い詰めていく。
Posted by ブクログ
著者の小説の魅力は、強大な権力や登攀困難な山岳に、過酷な戦いを挑む男を鮮やかに描いていることだ。
警察小説では、『素行調査官』シリーズに代表されるように、警察組織の中で、その権力の中枢の腐敗に敢然と立ち向かう。この作品も同じ系列。
友人の自殺に疑惑を抱いた警視庁組対部の主人公は、真相究明に乗り出す。左遷の異動命令にも屈せず、敵は警察組織と狙いを定め、巨悪に戦いを挑む。友人の妻は失踪し、仲間の中には裏切り者が。誰が敵で誰が味方か、疑心暗鬼に囚われながらも、決して妥協することなく、疑惑解明に突き進んでゆく。
一筋縄ではいかぬ展開に、読み手の心も熱くなり、文庫本586頁は、たちまち読み終えてしまう。
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