笹本稜平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
世界第9位の高峰『ナンガ・パルバット』
主人公は5年前に挑戦し、友人を失くして敗退。
そして再び挑もうとする主人公の前に現れた失くなった友の弟。
新進気鋭のクライマーで一緒に登りたいと懇願するが、その胸の内に秘めているものは...
といった、山岳小説にサスペンスの要素も絡めた作品でした。
雪山、高所登山での描写の仕方はさすがに著者の手腕が光ります。
クライミングの専門的な知識は持っていなくてもグイグイと引き込まれる内容!
海外の山の知識が無くとも十分に楽しめる作品です(^-^)
そして私が笹本さんの作品でいつも注目してるのが、登場人物たちの山への考え方、姿勢、向き合いかたなどの言葉 -
Posted by ブクログ
零下20度、8000メートル級への登攀物語で、猛暑をしばし忘れんと(笑)。
ナンガ・パルバットへの冬季登頂に失敗し、友人を失った主人公たちが、リベンジすべく再度”魔の山”へ挑む。
同行するのは、兄の雪辱に燃える、友人の弟。何やら、思惑ありげな彼のミステリアスな行動と、過酷な天候、さらにロシアパーティーの不穏な動き。
果たして、登頂に成功するのは、誰なのか。
キーとなるのは、「極限状態で、人としての正しい意志を貫くことができるのかどうか」。
書中、主人公たちが自分たちにことよせて話している。
「金にもならない。…そのうえ命まで失いかねない。そんなことに夢中になれる馬鹿がいるから、逆に世の中は正気 -
Posted by ブクログ
登攀小説(そんな分野があるかどうかわかりませんが)の中では、私にとってはベスト3に入ると思いました(ちなみにあとの2作品は「神々の山嶺」「氷壁」です)。専門用語が多いと言えば多いのでしょうが、それが臨場感を盛り上げます。また、他の言葉に置き換えられないのだから、必要最小限の使用だと思います。
登攀のシーンは迫力もあり、心理描写も巧みでページがどんどん進みました。これは「神々の山嶺」を読んだときは、登場人物の体力の消費、山のその時々の条件が響いて読んでいてとても肉体的に疲れたことを思い出すと、迫力を感じたとはいえ、ほどよくあっさりしていたのかな、という気がします。登場人物は極限状況にあると思うの -
Posted by ブクログ
ネタバレ素行調査官シリーズ第3弾。本作はややボリューミーだが、読みやすさは変わらず。
悪の巣窟たる警察内部で、綱紀粛正のため孤軍奮闘する監察課の3人。
今回もワルの権力者たちが巨額の不正マネーを儲けるという悪を許さず…。
いやそれだけならまだしも、それを摘発しようとした善良な警察官の人生を破滅に持ち込んだことを許さない、検察官たちと熱血刑事が大活躍するという話。
悪の権力者が痛い目をみる話ってのは、どうしてこうもオモロいのか。勧善懲悪の気持ちよさ!
多分、現実社会にもこういう巨悪ってのが、たくさんはびこっていて、不公平感を感じているから、せめてフィクションの世界だけでも、善良な人々が勝利してもらい -
Posted by ブクログ
『挑発―越境捜査』/笹本稜平
この「越境捜査」シリーズは大好きですね。
他の警察小説などのように、派手なアクションシーンなどはないのですが、人間の内に秘めている欲望や心情を如実に表してるところが多く、それは、例えば、本庁と県警の縦割り、同じ警察官でも正義感に溢れる鷺沼と、限りなく悪徳景観に近い宮野のコンビ、一般人とヤクザのような、物語の中でもそれぞれ、対比できる構図となっています。
冒頭に述べたように、派手なアクションシーンなどない代わりに、読者も含めて、清濁併せ呑むことを強要されるかのような感覚は一番面白いところです。
だからこそ、混成タスクフォースのチームができるのでしょう。。。