【感想・ネタバレ】未踏峰のレビュー

あらすじ

遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える橘裕也と戸村サヤカ、勝田慎二の三人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。彼らをこの挑戦に導いたのは登山家として世界に名を馳せ、その後北八ヶ岳の山小屋主人になった〈パウロさん〉だった。ビンティ・チュリ=祈りの峰と名づけた無垢の頂に、はたして彼らは何を見るのか? 圧巻の高所世界に人間の再生を描く、著者渾身の長編山岳小説。

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Posted by ブクログ

久しぶりにあっという間の2日間で読み終わりました。
パウロさん、裕也、さやか、慎一それぞれに悩みを抱えながらも寄り添い、良い方向へと進んでいった中での、パウロさんの死。その死が3人にもたらしたものはお金だけではなく、かけがえのない繋がり、夢。
この先がきっと明るいものになるであろう終わりに、すごく満足です。

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2015年01月30日

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私の近くにもブナの古木のようなパウロさんのような人がいるなと思った。北八ヶ岳の森をのんびり歩きたくなった。

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2014年10月30日

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若いうちに躓き、人生の岐路に迷う若者3人が亡くなった恩師の遺志をついで未踏峰を目指す。
無謀に思える挑戦を青臭いと笑ってはいけない。人生は常に目標を持ち、チャレンジしなければいけないと勇気を貰えた作品だ。

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2013年02月16日

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人間の生き様・強さ・弱さを描いた1冊。
彼らのヒマラヤ未踏峰に挑む背景に本当に感動し、続きもあったらいいのになーと思わせる小説でした。

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2012年10月15日

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北八ヶ岳、雨池の畔の山小屋(ビンティ・ヒュッテ)この山小屋のオーナーがパウロさんで若いときヒマラヤ登頂で名を売っていた。彼はその話になると嫌な顔を時々していた。そこにシーズンのアルバイトで3人の若者が採用された。裕也、サヤカ、慎二。裕也はSEをくびになり派遣会社で地方の工場を転々としていた。サヤカは発達障害を持つが料理は抜群の腕を持っていた。慎二は障害児であるが、力と絵は抜群に上手い。3人それぞれここで働きながら人生の壁から脱出しようとしていたときにパウロさんからヒマラヤ未踏峰に登るという計画を提示され3人OKし、訓練が始まる。いざ登頂というときにパウロさんが自己で亡くなる。3人は諦めずにビンティ・チュリ(祈りの峰)に臨む。素人パーティで苦労の末未踏峰制覇を成し遂げ、帰国後パウロさんの山小屋を引き継ぐ決意で意見が合う。

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2012年06月28日

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「自分に欠けたものを埋めようとして、夢や希望に向かって生きることからしか人生の喜びは生まれない。」
それぞれの事情で社会にうまく適合出来なかった主人公達が、ヒマラヤ未登峰制覇に挑む。心が熱くなる作品だった。

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2012年05月20日

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派遣社員でその日暮らしの裕也は、パウロこと蒔本がやる北八ヶ岳の山小屋の主人と出会うことで人生が助けられる。

山小屋にはアスペルガー症候群の戸村サヤカと知的障害をかかえる勝田慎二がいた。

4人でヒマラヤの6000m級の未踏峰を登攀する計画を立てるが、パウロさんは山小屋の火事で不慮の死をとげる。

3人で挑むヒマラヤ未踏峰への挑戦!ドキドキしながら読んだ。面白かった

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2024年08月07日

Posted by ブクログ

とても前向きな気持ちになれる話だ。
一歩一歩前に進む、それは本当に大事です。
そこにステキな仲間がいれば尚のことです。
そういう影響を人に与えられる人になりたいなぁ。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

「笹本稜平」の山岳長篇小説『未踏峰』を読みました。

『還るべき場所』、『春を背負って』に続き、「笹本稜平」作品です。

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圧巻の山岳シーン、骨太の人間ドラマ。
魂をすすぐ山岳巨編!
「魂の〝青さ〟をくすませるすべてのものへ叩きつけた 渾身の挑戦状」 これを読め!
ときわ書房本店「宇田川拓也」、感動に吼える!

遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える「橘裕也」と「戸村サヤカ」、「勝田慎二」の三人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。
彼らをこの挑戦に導いたのは登山家として世界に名を馳せ、その後北八ヶ岳の山小屋主人になった〈パウロさん〉だった。
ビンティ・チュリ=祈りの峰と名づけた無垢の頂に、はたして彼らは何を見るのか?
圧巻の高所世界に人間の再生を描く、著者渾身の長編山岳小説。
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北八ヶ岳の天池、その畔にある山小屋「ビンティ・ヒュッテ」… オーナーは「パウロさん」という愛称で呼ばれる、五十代半ばの元登山家「蒔本康平」だ、、、

顔の下半分をごま塩の髭で覆い、白髪まじりの長髪をバンダナでまとめていて、力強いが鋭さよりも和らいだ光を感じさせる眼差しが印象的な、自分の過去を語りたがらない山男―― そんな「パウロさん」のもとの、ゴールデンウイークから十月下旬までのアルバイトとして三人の若者が集まってくる。

体格が良く力持ちで絵の才能に恵まれた27歳の「勝田慎二」、一流店でも充分通用するほどの天才的料理の腕前を誇る26歳の「戸村サヤカ」、そして、元システムエンジニアでコンピューターに詳しい29歳の「橘裕也」… だが、この三人には、現代社会に溶け込むことが困難な問題を抱えていた、、、

「慎二」には精神年齢が小学校高学年程度という知的障害が、「サヤカ」には他人の感情を読み取り理解する能力に問題があるアスペルガー症候群が、「裕也」には劣悪な環境下での激務から薬物依存となって罪を犯してしまった前科が―― つまり、三人は、それぞれの問題によって世間からドロップアウトし、辛い人生を経験してきた若者たちだった。

そんな三人が働き出してしばらく経ったある日のこと、「パウロさん」と三人の間に途方もない話が飛び出す… それは、ヒマラヤ未踏峰登頂計画、中国とネパールの国境線上に連なるカンティ・ヒマール山域の一角にある、標高6,720メートルの無名峰、、、

そこに「パウロさん」をリーダーにみんなで初登頂し、名前をつけようではないか、というのだ… 小屋の名前でもあるネパール語で"祈り"を意味する「ビンティ」に、"尖った高峰"を意味する「チュリ」をつけて、ビンティ・チュリ、直訳すると「祈りの峰」と。

一度は人生を諦めた三人に、初登頂という快挙を成し遂げることで、この人生が生きるに値するものだということを知って欲しい―― そんな「パウロさん」の想いに夢と希望を抱いた三人は、「パウロさん」の指導のもと、冬山でのトレーニングを開始する、、、

しかし、運命は思いも寄らぬ形で、あまりにも非情な現実を彼ら三人に突き付ける… 打ちひしがれ、夢も希望も打ち砕かれた三人、とうていヒマラヤ未踏峰登頂計画など実行に移せるわけもない、と思われたが、今の三人は、もう「パウロさん」と出会う前の三人ではなかった。

ここで逃げたら、死ぬまで人生から逃げ続けることになる―― 「裕也」は口にする「登ろう、ビンティ・ヒュッテに。パウロさんとおれたちの夢を実現するために」、、、

ハンデを背負った三人の若者と、未来を手放した伝説の登山家… 運命の出会いが「祈りの峰」への扉を開く。

雷による山小屋の火事という不慮の事故で命を失った「パウロさん」が、三人を見守ってくれてたんですね… 北八ヶ岳とヒマラヤを舞台にした山岳小説という体裁をとりつつ、それぞれの理由で世間からドロップアウトした三人が希望を見出す姿を描いたヒューマンドラマでした。

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2023年02月12日

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その山の頂に立つことにより、今までよりも少しだけ成長したり強くなった自分になれる気がする。

だから山に向かう。

山にはそう思わせてくれるところがあると私も思っています。

誰も登ったことのない未踏峰ともなれば尚更な気がしますね

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2019年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『還るべき場所』が8000m峰の公募登山を題材としているのに対して、本作品が題材としているのは、6000m台の未踏峰の一番容易なルートからの登山。尖鋭性はなく、ニュースにもならない、ある意味、自己満足の登山と言える。
登山を行うのは、北八ヶ岳のビンティ・ヒュッテの従業員の裕也、サヤカ、慎二の3人。過去にちょっとした出来心から、不祥事を起こして失職した裕也。アスペルガー症候群で他人から理解されずに苦しむサヤカ。知的障害を持つ慎二。
この作品の最大の特徴は、社会的に疎外され、登山経験の少ない3人が、彼ら3人を結びつけ、理解し、支えてくれたパウロさんの遺志を継いで、力を合わせて、4人の共通の夢である未踏峰初登頂に挑戦する姿にある。障害を持っている人と健常者とが、支え合い、協力する姿を描いたひとつのモデルと言える。
この作品を魅力的なものとしているのは、ビンティ・ヒュッテのオーナーのパウロさんの「ブナの古木」のような人柄だ。
また、作中には、人生や山に関する味わい深い言葉が随所に織り込まれている。
読み進めていくにしたがって、最後に何か大きなアクシデントに遭遇するものと思っていたが、二人パーティーの登場ぐらいで、その二人も悪人ではなかったので、やや拍子抜けした。
情景描写や心理描写に関しては、重複していて、やや冗長に感じる箇所がある。また、サヤカはアスペルガー症候群であるにも関わらず、パウロさんの心情を理解しているような描写があったり、知的障害者である慎二にちょっとしたミスが命取りになる高所冬山登山ができるのかと疑問を感じるなど、リアリティーに欠けていると感じるところもある。

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2017年02月06日

Posted by ブクログ

ビンティ・チュリ(祈りの峰)僕ら3人が出会った山小屋「ビンティ・ヒュッテ」から名前を取って命名した。未だ名前の無い未踏峰。7000m満たない目立たぬ頂きだが、僕らを残し亡くなったパウロさんと僕らの希望の頂だ。パウロさんと僕らは4人のチーム、必ず彼と共に祈りの峰に辿り着こう。胸にはパウロさんの遺骨と、彼が僕らに残してくれた希望を抱いて・・・。

元敏腕システムエンジニアだった裕也は、万引きにより逮捕され職を追われた。
派遣社員として先の見えない仕事に明け暮れる毎日の中、ふと目にした北八ヶ岳の山小屋の募集に応募する。
山小屋「ビンティ・ヒュッテ」のオーナの蒔本(パウロ=洗礼名)は裕也を即決で雇い入れ暖かく遇した。
パウロは世界的に名の知れたクライマーだったが、現役を退き登山用品店経営を経て、北八ヶ岳で山小屋を経営するに至った。
ビンティ・ヒュッテのスタッフには、卓越した料理の才能が有りながら、アスペルガー症候群であるが故に職場に馴染めずなかったサヤカ。
知的障害はあるが頑強な体と繊細なスケッチ能力を持つ慎二が働いていた。
彼らはパウロの大木のような魅力の下で伸び伸びと仕事を続けていた。
4人は共通の夢を見るようになる。それはエベレストに有る名も無き未踏峰に挑み4人で頂きを踏む事。
具体的に実現する為4人は冬の富士山で訓練を繰り返し着実に実力を伸ばしていった。

山小屋はシーズンオフは働く事が出来ない。3人はそれぞれ違う職場でシーズンインの日を夢見て仕事に勤しんでいた。
そんなある日、山小屋が火事になりパウロは焼死してしまう。
彼らは嘆き悲しんだが、弁護士を通しパウロから3人に遺言が届く。
その遺言にはパウロの生きてきた足跡、そして遺産を彼らに譲り各々の人生に役立てて欲しいという記載が有った。
サヤカは言った「パウロさんを連れてってあげようよ・ビンティ・チュリへ」
分かった。登ろう、ビンティ・チュリに。パウロさんと僕らの夢を実現する為に・・・


この本を山岳小説と読むか、成長小説と読むかで正反対の評価になります。
評判があまりよろしく無い本ではありますが、僕はこの本とても感動しました。
山に夢中でしがみつく事で生きている喜びを全身で感じて、新たな人生の扉を開く原動力にしていく姿を頭に描いて、自分も頑張らなくっちゃと高校生みたいな安直な感想を抱きました。

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2015年09月21日

Posted by ブクログ

笹本稜平の警察小説も侮りがたいが、山岳小説はこそ秀逸。
それぞれに事情を抱える三人が、亡くなった山小屋の主人の魂と一緒にヒマラヤ未踏峰を目指す。世間の片隅で小さくなっていた負け犬根性の自分たちの人生を生きなおすために。
山岳小説の白眉『還るべき場所』とともに、この作品も「生きるとは何か」を問いかける
著者は、登場人物の一人に語らせる。
『幸福は他人から与えられるものじゃない。誰かから盗みとれるものでもない。自分の心の中にもともと火種があるんだよ。幸福になれるかなれないかは、それを自分で燃え立たせられるかどうかで決まるんだ。・・・』
生きることに疑問を感じるひとへ
『つまり、人間て、ただ生きているだけで意味があるんだってということよ』
さらに、著者は呼びかける。
「自分の落ち込んだ苦境を時代のせいにするのは簡単だ。しかしそれでは何も変わらない。時代を変えられないのなら、自分を変えるというやり方もある。自分が変われば世界の見え方も変わってくるはずだ。」
そして、夢を持つこと、希望を抱くこと、未来を信じること、を。

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2014年11月24日

Posted by ブクログ

笹本氏の本はけっこう好きな方。
三人がどのように出会って未踏峰に挑んでいくのかが書かれていた。
個々の事情やら抱えている問題など様々なんだけど、山小屋の主人の想いやらてんこ盛りでいっきに読めた。

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2014年08月31日

Posted by ブクログ

一度、単行本で読んでいたが、文庫が出たので再度。

笹本稜平のヒューマンドラマ長編。

それぞれの事情を持って三人の若者が八ヶ岳の山小屋で出会う。
小屋のオヤジ、パウロさんに出合いヒマラヤの未踏峰を目指してゆく。
登山を通して、生きることの意味を見出していく。

彼らのその後の成長が読みたい。是非、続編を書いて欲しいです。

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2014年08月29日

Posted by ブクログ

北八ヶ岳での出会いから、ビンティ・チュリでの各ステージ模様までを背景に、濃厚な人間臭さを押し出してくる。鎮魂を秘めながらも四人を結ぶ純真な絆は、四様の未来への希望の頂を目指す。過去の洗い流し~転機・決別~成長への足跡、前半から後半へ架けての人生ドラマのスイッチ切り替えは見事。多くの言葉に胸打たれ、読後は当方に清廉な気持ちと勇気を与えてくれる。

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2013年09月09日

Posted by ブクログ

遺骨の入ったケースを胸に,社会から脱線した3人がヒマラヤ未踏峰に挑む.登山が趣味の友人がどういう世界を見ているのか興味が湧いて,読んでみました.清々しく感動の一冊でした.登山シーンでは思わず身震いする場面も.山好きの人には,この作品はどう映るのだろう.今度はそっちが気になる(笑)

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2013年01月30日

Posted by ブクログ

北八ヶ岳 雨池 の畔で山小屋を経営するパウロのもとで、なにがしら問題がある若者が仕事をする。
システムエンジニアとして薬剤に頼った過労のストレスから万引きの全Kが付き、派遣労働者として人生を踏み誤った裕也。
アスペルガー症候群で退陣交渉が苦手だが料理の腕は一流なサヤカ、
知的障害のある慎二。
それぞれが、一度は生きる価値を失ったが、パウロの手ほどきを受け
ヒマラヤの未踏峰に登る夢を持つ。
パウロは火事で他界してしまう。残った3人で初登頂を目指す。
登山は、死がルールに織り込まれた唯一のスポーツ。
ベースまで戻って初めて成功、であるが、覚悟を決めなければ成功もない。なにか人にできないことをやりとげることによって、自分が生きていることの価値を見つけることができる。

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2012年11月24日

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「還るべき場所」に続いて読んだ山岳小説。筆致の安定感、個性ある登場人物とスピード感ある展開は、エンターテインメントとしても十分楽しめるが、今作はそれ以上に、特に都会で生きる我々に何かを問いかけてくる。多くの人の心に残る一冊になるであろう秀作。

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2012年10月08日

Posted by ブクログ

深刻な理由を抱え社会からドロップアウトした3人の若者と、ある理由で輝かしい登山家の道を捨て山小屋の主人となった老人の、魂の再生の物語。

さわやかで感動的で清々しい。
が、文章表現がいちいち格好良すぎる。言いたいことは分かるし同感出来る部分も多々あるのだが、何もそこまでカユい表現にしなくても・・・という感じ。
引用した部分は、辛うじて自分の中では許容範囲で、その他の部分に至っては・・・ ああカユい、カユすぎる。
このカユさは★1点減点分に値する。よって★4つ。

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2012年09月11日

Posted by ブクログ

笹本稜平氏の山岳小説。登るのはヒマラヤの6000メートル級だが未踏峰の山。しかし登る人は、プロの登山家ではなく、むしろ素人に近い三人で、コミュニケーション障害や知的障害を抱える。そんな三人が登攀によって、人生の喜びを感じるという、やや精神論的な話である。

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

人生においてそれぞれ負い目を持つ三人が、これまた負い目を持った人生を歩んでいた山小屋の主人との四人で未踏峰登山を計画する。
実際に登る三人が登りながら、幸せとは何かを問いつつ、自分の出来ることを発揮しながら登頂する。
山を知らないけれど、登ったような読み心地だった。

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2016年08月13日

Posted by ブクログ

川端祐人の『夏のロケット』の山岳ver.のようなお話。異能の青年達が幾多の困難にぶつかりながらも乗り越えていく姿をちょっとファンタジーっぽく、ややノスタルジックな視点から描くとこなんて本当に川端氏にそっくり。今なお世界最高峰がある種の価値を持っているのは否定できない事実である。しかし夏の北アルプス並みの大渋滞の写真を見ると、前人未到の地にひっそりと佇む6000メートル級の無名峰にノーマルルートから初登頂する方が魅力的に思えてくる。起承の次に転が来ると思わせながらもうひとつ承を繋いで静かに結を置くスタイル。

『実はヒマラヤの風は、空気が希薄なせいで、風速のわりに威力はさほどでもないらしい。』←本当?知らんかった。言われてみれば、そんな気もする。体験した訳じゃないけど。^^; (6月22日)

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2013年06月27日

Posted by ブクログ

実生活では、海が好きで、海で遊んでばかりなのに、意外に山もの小説を読んでいる。まぁ、山ものと言うより、笹本稜平ファンなのだが。この小説は青さが良い。

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2012年09月18日

Posted by ブクログ

この人の山岳小説が好きで購入。ちょっとお話が出来過ぎか。あと少々登場人物が青いというかクサイ。悪くはないが。
【160907再読】
同じ感想。ダイバーシティ。みんな違ってみんないい的な。

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2016年09月08日

Posted by ブクログ

初・笹本さん。
山岳小説の名手と聞いた事があり手を出しました。
サクサク読めましたが、イマイチかな。
かつて薬物に溺れ万引きで会社を辞めた裕也、コミュニケーションに問題を持つアスペルガー症候群のサヤカ、知的障害を持つ慎二。ほぼ素人の三人組が目指すのはヒマラヤの7000m級の未踏峰の最も安全ルートからの初登頂です。そういう設定ですから山のシーンも何か切迫感が無い。
一方で、主人公たちが障害を乗り越える成長物語と見れば、解説には”青さ”を湛えとありますがちょっと青過ぎです。情緒的というか、無駄な心象風景が多すぎる気がします。
もっと骨っぽい小説を期待していたので、ちょっと肩透かしの感じでした。

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2016年07月23日

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